CABAL ONLINE 世界観: 두 판 사이의 차이
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今、彼らは再び過去に戻って「均衡の約束」を守るべきか、それとも新しい時代を迎えて守護者との新たな関係を築くべきかを巡って争っている。<br><br> | 今、彼らは再び過去に戻って「均衡の約束」を守るべきか、それとも新しい時代を迎えて守護者との新たな関係を築くべきかを巡って争っている。<br><br> | ||
== | ==🏙ポリス== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
7賢者が大破壊の後に生き残った人々を導き、三大陸に分かれて定住したことで、集団生活が始まり都市国家が誕生し、指導者も現れるようになった。各大陸には賢者の塔の支部が設置されており、ポリスの市長たちは各大陸の指導者である賢者に従っている。<br> | |||
これらの賢者は7賢者の中でも一般人に最も近い存在であり、特別な変更がない限り、最初に任命された賢者が代々その地位を継承している。フアン大陸のプロキオン、パストゥル大陸のカペラ、ミドレス大陸のポルクス、この三賢者は他の四賢者と比べて、より政治的かつ現実的なイメージを持っている。<br><br> | |||
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''' | ''' 2.8つの定住都市(Eight Settler’s City) '''<br> | ||
フラルシア海の沿岸に沿って広がったネバレスの開拓者たちは、最初の8つの都市を建設するに至った。どんな危険が潜んでいるか分からない未知の世界で、わずか1万人ほどの人口が8つの都市に分かれて定住したというのは理解しがたいことだが、人々がその事実を知らなかったはずはない。おそらく彼らを導いた7賢者の配慮があったのだろう。<br> | |||
フアン大陸のエスカ、ジュディン、メディナク、ミドレス大陸のヘブラト、ヘレニア、そしてパストゥル大陸のインダストリア、リベル、モルデンスの8都市が最初に誕生し、その後周辺に小規模な都市が次々と生まれた。そして後にベダスがNCCによってポリスとして認定されることとなる。<br><br> | |||
''' 3.ポリスの政治体制と軍隊 '''<br> | |||
ポリスは市長と議会によって、コロニーは総督によって統治されている。また、それぞれ独自の正規軍を保有している。正規軍は特別な事情がない限り、ポリスおよびその傘下のコロニーを離れることはない。<br> | |||
もう一つはパラディンである。正規軍が人間とその生活圏を守るために意図的に編成されたものであるのに対し、パラディンは個人の武力を高めたいという動機から始まった。ネバレスで人間の生活が安定した現在とは異なり、定住初期の人々は自らの命を自分で守らなければならなかった。そうした中で、自衛の目的を超えて、より強くなるために剣術を鍛え、魔法を学ぶ者たちが現れた。これがパラディンと呼ばれる人々である。<br> | |||
パラディンは古代文明のある英雄の名前だったと言われている。そのため、古代ではその英雄に続く優れた戦士的資質を持ち、強い信念のもとで名誉を重んじて自己鍛錬を行う者たちを「パラディン」と呼んでいたという。彼らは社会の維持や発展に直接貢献する存在ではなかったが、依然として魔物の脅威にさらされている人々にとっては、強い彼らが非常に重要な存在だった。<br> | |||
三つ目はハンターである。数の少ない正規軍ではポリスの防衛すら困難であったため、ポリス間を移動する際など、ポリス外で活動する人々は魔物から身を守るために金を払って彼らを雇うことを躊躇しなかった。<br> | |||
このようにして、必要性に応じて自然とその数が増えていき、そうした者たちの中には生活の糧や富の獲得手段として武力を高める者たちが段階的に集団化し始めた。人々は彼らをパラディンとは区別して「ハンター」と呼ぶようになった。<br><br> | |||
===エスカ=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
フアン大陸の南西にある島。<br> | |||
北東にあるポリスベダスよりも大きい。日照量が多く、降水量も豊富で、密集した森林が広がっている。暑いが猛暑というほどではなく、海産物や海の資源が豊富なため、他のポリスからこの地へ移住してくる者も多い。<br><br> | |||
===ジュディン=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
外塔5階支部と、外塔の総括である6階支部が共に存在する場所であり、名実ともに全大陸の中心地といえる。<br> | |||
ジュディンにある賢者の塔所属のアカデミーの一部には、オナラブル・エイジをはじめ、ロスト・エイジの古代史<ref>一部ではそれ以前の時代まで全て把握していると主張するが、賢者の塔およびポリス・ジュディンでは徹底して沈黙しているため、真実は不明である。</ref>を研究する機関がある。<br> | |||
しかし、該当アカデミーの情報管理は非常に厳しく、古代史に関する資料は研究所の外に持ち出されないよう厳重に取り締まられている。<br> | |||
この方針は知識人をはじめ一般市民から多くの反発を受けているが、ジュディンの市長はアカデミーの立場を支持し、「ただ賢者プロキオンの指示に従っているだけだ」と繰り返すばかりである。<br> | |||
水が貴重な地域であるため、古くから近隣のポリス・メディナクとの水資源を巡る争いが頻発していた。賢者の塔の仲裁により大規模な流血事件は防げたが、依然として両ポリス間の対立は深刻な状態である。<br><br> | |||
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<references /> | |||
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===メディナク=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
フアン大陸の北部に位置するポリスであり、エスカと同様に暑く乾燥した地域である。<br> | |||
日照量が多く降水量が少ないため、落葉広葉樹で構成されたホッデンの森があり、ここで採れる木材は建築資材として大陸内で取引されている。<br> | |||
古代から船に乗って遠洋へ出て探査や漁業を行ってきたため、ポリス市民の性格にも影響を与え、「メディナクの人」といえば「好戦的で恐れを知らない人」という共通認識が生まれるほどである。水資源を巡ってポリス・ジュディンとの争いが頻発しており、そのたびにメディナク市民の攻撃性が状況をさらに悪化させてきた。<br><br> | |||
===ベダス=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
フアン大陸の東端にある小さな島で、周辺の他地域に比べて外部との交流が少ない。<br> | |||
そのため、島国ならではの独特な生活文化を持ち、自然景観も美しい。しかし、総人口が少なく、ポリス市民も外部の人々に対して非友好的であるため、未だに公開されていない部分も多い。<br><br> | |||
暑い地域ではあるが、居住には適しており、適度な降雨もあるため生活は安定している。余裕を活かした音楽や美術などの芸術文化が特に発展しており、現在大陸で知られているオナラブル・エイジや大破壊を題材にした叙事詩や文学作品の多くはこの地から生まれたものである。<br><br> | |||
===ヘブラト=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
ミドレス大陸南端に位置する、比較的温暖な気候の港町である。フアン大陸との間にあるモルシア海峡を行き来する遊覧船によって観光産業が発展している。<br> | |||
大規模な移動が必要な傭兵団や各種ギルドにとって、ワープゲートの利用料は負担となるため、船は彼らにとって大陸を結ぶ有用な交通手段として利用されている。<br> | |||
船を利用して大陸間を行き来する物資も豊富で、常設市場やギルドが活発に活動している。<br><br> | |||
===ヘレニア=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
寒く雪の多い地域であるため、強靭な人々が住むポリスである。<br> | |||
寒さを克服し、精神力を鍛えるために毎年狩猟大会が開催され、優勝者には古代から吹雪を操る力を持つと伝えられる首飾りが授与される。<br><br> | |||
これは初代賢者ポルクスが、極寒に苦しむヘレニアの人々を哀れに思い、自らの力を使って作った守護符だとされている。記録に残る根拠はなく、実際の効力も不明だが、ヘレニアを守る象徴的な役割を果たしており、毎年別の人物に受け継がれている。<br><br> | |||
外塔5階支部がある場所であり、外海へ出るための大小の探査隊が常駐しているため、賢者の塔から研究費の支援を受けている。<br><br> | |||
===インダストリア=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
パストゥル大陸の北端に位置する最大のポリスであり、大陸中央東部には望郷の森がある。<br> | |||
この森は気候変動が激しく、非常に広大で、定住初期には多くの犠牲があったため、「涙を流しながら大破壊以前の故郷を懐かしむ」という意味でその名が付けられた。<br><br> | |||
<br> | また、果てが見えないほど巨大な木々が道標のように点在しており、一部の人々は「世界樹の森」と呼ぶこともある。<br><br> | ||
植生分布が非常に奇妙で、一方には針葉樹林が広がっているかと思えば、少し進むと広葉樹林が現れ、さらに別の場所には熱帯雨林が存在する。<br> | |||
結果として、この森には安定した居住地を形成できず、周辺地域へ進出したことでポリスの規模が拡大することとなった。<br><br> | |||
===リベル=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
賢者カペラは7賢者の中でも最も学問探求に熱心だったとされている。彼の意思を受け継ぎ、各大陸やポリスから集まるあらゆる情報を集めて知識産業を発展させた場所がポリス・リベルである。<br><br> | |||
三大陸から集まる最新の書籍や、それを求める知識人が常に溢れており、子どもの教育に関心の高いネバレス人たちが最も住みたいと願うポリスである。<br> | |||
レベルの高いアカデミーも活発に運営されており、人気のあるアカデミーでは入学するために数年待たなければならない場合もある。<br><br> | |||
外塔の大陸支部である5階塔がある場所であり、独自の古代史関連部署も運営されている。しかし、ジュディンの古代史研究所が持つ情報に比べると圧倒的に不足している。<br> | |||
ジュディンでは情報統制が厳しく、特に古代史関連資料の一般流出は絶対に禁止されているため、ジュディン市民ですら情報を得るのが難しい。<br> | |||
しかし最近、ジュディンから流出した、現地では入手できない古代史関連資料が密かに出回っているという噂がある。<br><br> | |||
活気はあるが静かな場所であり、冒険を好む人々には退屈な場所と評されることもあるが、彼らも冒険に関する新しい情報を得るためにこの地を訪れることがあることから、「都市そのものが広大な知識の倉庫」という表現が的を射ているようだ。<br><br> | |||
===モルデンス=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
=== | |||
''' 1. | |||
ネバレス大陸で2番目に大きな商人ギルドがある場所である。<br> | |||
人の往来が多く、常に活気があり、様々な事件や事故も頻繁に起こる。気候も生活に適しており、ポリスとコロニーの間に大きな川や山がないため、移動が容易である。<br> | |||
しかし最近、モルデンスでも奇妙な出来事が起きている。フアン大陸に軍需物資を独自に供給しようとロビー活動を行っているカルテルが存在するという噂があり、ギルド内部で勢力争いが始まっているのだ。<br><br> | |||
<br><br> | |||
=== | ==🧬クラン== | ||
''' 1. | ===六つのクラン=== | ||
''' 1.概要 '''<br> | |||
モンスターはほとんどが大破壊の前後に地上に現れたが、彼らがどのようにして姿を現すようになったのかは明らかになっていない。虚しいことだが、「悪魔の降臨と共に現れた」という説明がほぼ定説となっている。<br> | |||
ネバレスのモンスターは以下の6種類に分類される。ダーク、メタル、ミュータント、アンデッド、プラント、ファンタズマルなど。これは明確な分類基準があるわけではなく、理解を助けるための便宜的な区分に過ぎない。<br><br> | |||
''' 2.真相 '''<br> | |||
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彼らは過去文明の遺産である。すべてのアンデッド・クランは第1期文明の出身者であり、彼らは生命と魂の領域を侵した代償として、ASCの主から許されるまで安息を得ることができない。すべての悪魔/ダーク一族は第2期文明で堕落した者たちである。また、ファンタズマル/プラント/メタル/キメラ-ミュータントは第1期文明で生産された兵器である。<br><br> | |||
''' 3.六つのクランの計画 '''<br> | |||
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ファウストが自身の力を封印した際、コアは7つに分裂した。この破片はファウストに1つ残り、残りの6つは各クランに吸収された。しかし、封印された1つの破片が最も強力であり、他の6つはその影響を受けることとなった。<br><br> | |||
6つのクランに吸収されたコアは、彼らがコアの支配者から解放される力を与えたが、ファウストの封印の影響を受けて吸収した力は完全ではなかった。また、吸収と脱出の過程で多くの犠牲もあった。能力の低い個体はそのまま消滅し、支配から逃れようとする意志が弱い個体は自我が崩壊し、単なる下級モンスターに成り下がった。強力な力を持っていた上位存在も、個人の能力を大きく失った。<br><br> | |||
結局、残された力だけではオナラブル・エイジの遺産を一部受け継いだネバレスの人々に対抗するのは容易ではなかった。六つのクランは長い時間をかけて回復に努め、徐々に力を取り戻した。しかしネバレスの人々も同様に強くなっていったため、ある程度の均衡が保たれるようになった。<br><br> | |||
その中で、コアの破片を吸収した各クランの最上位存在は力を回復するにつれ、破片に込められた記録を知るようになった。彼らはコアを奪われてはならないという事実を認識した。同時に7番目の破片の存在も知ることとなった。それを手に入れることができれば、ネバレスの人々との争いはもはや意味をなさない。六つのクランは、7番目の破片が世界に現れ、支配以外のすべての封印が解かれる時を待っていた。<br><br> | |||
''' 4.7番目の破片が現れる '''<br> | |||
''' | |||
ついに7番目の破片の存在感が強烈に感じられるようになった。フェイトランが最初の覚醒を果たし、封印が解かれたのだ。<br><br> | |||
<br> | 六つのクランの首領はすべて7番目の破片を感じ取り、同時に彼らに制限されていた力が大きく戻ってきたことを知った。その結果、すべてのモンスターの能力が一夜にして数倍に増加した。彼らは7番目の破片こそが力の核心であり、それを手にする者がすべてのモンスターを支配することになると本能的に、そして破片が伝えた知識によって理解した。今や彼らの間の均衡はいつ崩れてもおかしくない。各クランは互いを牽制しながら、7番目の破片を手に入れるための行動を開始した。<br><br> | ||
クランたちは人間の世界に介入し、彼らの力を利用しようとした。その方法はクランごとに異なる。<br> | |||
<br> | * アンデッド:盗賊ギルドの掌握、ゾンビの個体数増加<br> | ||
* ダーク:邪教の拡散<br> | |||
* メタル:能力の向上、新兵器の開発、偵察兵器をネバレス全域に散布<br> | |||
* ミュータント:個体の融合、他の生命体の吸収、より進化した突然変異体への成長<br> | |||
* プラント:寄生植物の拡散、様々な動物・モンスター・人間に寄生し、彼らを操る<br> | |||
* ファンタズマル:潜伏していたライカンスロープを利用し、トレジャーハンターギルドの掌握<br><br> | |||
=== | ===ダーク・クラン=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
正式名称は「Apostle of ダーク・クラン(Dark Clan)」<br><br> | |||
ダーク・クランは現在ネバレスにおいて最も脅威となっている存在である。彼ら闇の一族はネバレス全域に最も多く出現する。大破壊の伝承によれば、ダーク・クランは4日目に姿を現し、あらゆる策略と魔法で人間を惑わせ、同士討ちさせたとされる。それほど彼らの知性と魔法使用能力は高い。<br><br> | |||
もちろん、すべての闇の一族がそのような能力を持っているわけではない。下級一族の場合、知能は幼児レベルであり、彼らが操る魔獣(魔物)は獣程度の知能しか持たないことが判明している。しかし、ダーク・クランの上位存在は人類よりも優れた知性を持ち、特に魔法に関しては人間を凌駕する能力を持っている。<br><br> | |||
問題は、ダーク・クランの起源を推測するのが非常に困難だという点である。<br><br> | |||
まず、彼らの血は青または黒であり、現生人類や他の動物とは異なる進化過程を経てきたと考えられる。しかし、アンデッド・クランとは異なり、彼らは大破壊以前に発見された痕跡が全くない。<br><br> | |||
また、メタル・クランのように古代文明によって作られたとも考えにくい。古代文明が生命体の操作を可能にしていたという仮説もあるが、それはあくまでミュータント・クランやプラント・クランに関するものであり、ダーク・クランにまで適用するには無理がある。<br><br> | |||
そのため、ダーク・クランの発生が不可解であることから、彼らが異次元=異界の存在であるという検証不可能な仮説を主張する者もいる。<br><br> | |||
この仮説に基づいて研究を進めている学者によれば、ダーク・クランは「魔界」と呼ばれる異界の存在であり、古代から伝承されてきた魔法秘技によって魔界の門を開き、異界の存在を召喚することが可能だとされている。これに対して賢者の塔は特にコメントを出しておらず、彼らも異界の存在の召喚実験に成功したことはない。<br><br> | |||
''' 2.真相 '''<br> | |||
すべての悪魔およびダーク・クランの一族は第2期文明から発生した。<br> | |||
力を私欲のために使った者たちが堕落し、「彼」によって人間の道理を裏切った代償として、狡猾さと獣の姿を与えられた。<br><br> | |||
===メタル・クラン=== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
正式名称は「Apostle of メタル・クラン(Metal Clan)」<br> | |||
ロスト・エイジ、あるいはそれ以前にすでに完成されたクランとされており、彼らは何らかの目的のためにバレンタインに協力し、彼の指示を喜んで実行したと伝えられている。<br><br> | |||
彼らは全身が金属で構成された存在である。生命体とは呼べないが、何らかの方法で「意志」を持っていることは、幾度もの困難な捕獲・観察研究によって明らかになっている。<br><br> | |||
大破壊の3日目に現れたとされるメタル・クランは、これまで明らかになったどの伝承にも、また大破壊以前に存在していた古代文明の遺跡にも痕跡が発見されたことがない。<br><br> | |||
そのため、モンスター研究所ではメタル・クランが古代文明が発達していたネバレス外海の向こう側から来た存在ではないかという仮説を慎重に提示している。しかし、依然として多くの疑問が残っている。もし外海から渡ってきた存在であれば、個体数に限界があるはずだが、破壊が続いても絶えず出現していることから、この仮説には問題があると考えられている。<br><br> | |||
そのため、ある者は大破壊が古代人類間の戦争だったと仮定し、大破壊の様相は古代人類が戦争中に兵器の制御権を失った結果だと見なしている。<br><br> | |||
このような理由から、現在ではこの一族の起源に関する仮説として、ネバレスの未踏領域において今もなお(兵器として)彼らを生産し続けている古代文明の遺跡が存在すると推定されている。ただし、複数回の捕獲研究の結果によれば、彼らにはある程度の自己再生能力はあるが、新たな個体を生産する能力はないことが明らかになっている。<br><br> | |||
いずれにせよ、彼らは金属と機械で構成されているため、通常の武器では破壊が困難だが、電撃系の攻撃には弱いとされている。(もちろん例外もある)<br><br> | |||
''' 2.真相 '''<br> | |||
すべてのメタル・クランの一族は、第1期文明で生産された戦争兵器である。<br><br> | |||
''' | ===ミュータント・クラン=== | ||
''' 1.概要 ''' | |||
正式名称はアポストル・オブ・ミュータント・クラン(Mutant-Chimera Clan)<br><br> | |||
<br> | 伝承によれば、大破壊の初日に現れたモンスターたちであり、彼らは既存(大破壊以前)に存在していた動物が凶暴化した存在であるとされる。<br><br> | ||
実際にどの種が突然変異を起こしたのかは明確ではない。ただし、その生態や外見から特定の種との強い関連性が観察されており、その種が変異を起こしたと推測されるのみである。<br><br> | |||
<br> | 変異についても一貫性を見つけるのは難しい。原種がより弱いにもかかわらず、原種が強力な突然変異体よりも強い場合も多く見られるからである。特に注目すべき点は、同じ原種から複数の変異体が存在する場合も少数ながらあるという点である。<br><br> | ||
これら純粋なミュータント・クランのほかに、複数のモンスターや動物が合成された形態と思われるキメラ・クランが存在する。彼らの繁殖生態について観察されたことはないが、成体以外に幼体が発見されたことがないことから、一般的な繁殖過程を経ていないと考えられる。また、ミュータント・クランが一般的な動物のように生息領域を持つのに対し、キメラ・クランに分類されたモンスターは生息地が発見されたことがなく、出現場所も一定していない。<br><br> | |||
<br> | それでもミュータント・キメラ・クランとして一括りに分類される理由は、外見が動物の変形・合成の形態を取っているためである。<br><br> | ||
また、ネバレスには上述のモンスター以外にも多くの獣が生息している。これらは一般的に人間を先に攻撃することはなく、その危険度もモンスターに比べて非常に低い。最も強力な動物であっても、下級モンスター程度の危険性しか持たないと考えられる。(ごく一部には非常に強力な威力を持つ場合もある)<br><br> | |||
大破壊の際に多くの動物が死滅したが、残されたモンスターたちも破壊以前の姿を保っているわけではない。ほとんどの生息環境が急激に変化したことで、動物の外見や生態が変異を起こした場合が多いとされる。このように変異を起こした生物の中で、危険生物として分類されたものがミュータント・クランである。(大破壊の伝承に基づく純粋な学術的分類はこのようになっている)<br><br> | |||
''' | ''' 2.真相 ''' | ||
すべてのミュータント・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。<br><br> | |||
=== | ===アンデッド・クラン=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 ''' | ||
正式名称はアポストル・オブ・アンデッド・クラン(Undead Clan).<br> | |||
<br> | 大破壊以前の名誉ある時代において、アンデッド・クランの存在は多くの神話や伝説を通じて語り継がれてきた。そして大破壊の2日目に、アンデッド・クランは実際に人類の前に姿を現した。<br><br> | ||
彼らは生きている存在ではなく、「死」の状態で存在する存在である。彼らの生態的な習性の中で最も広く知られているのは「すべての生命体に対する敵意」である。<br><br> | |||
アンデッド・クランは大きく2種類に分けられる。肉体を持つタイプと、霊体(Spirit Body または Astral Body)のみで構成されたタイプである。一般的には後者の方がはるかに強力であるとされているが、リッチ(Lich)のように肉体を持ちながら強大な力を持つ例外的な存在もいる。<br><br> | |||
このように知られている理由の一つは、霊体のみで構成されたアンデッドは通常の武器では倒すことができず、また霊体との接触だけで生命力を吸収されてしまうためである。リッチ(Lich)が肉体を持ちながらも強力である理由は、すべてのアンデッドの中で最も高い知能を持っており、彼らには魔法の力が許されているからでもある。<br><br> | |||
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''' 2. | ''' 2.真相 ''' | ||
すべてのアンデッド・クラン一族は、第1期文明から生まれた存在である。彼らは生命と魂の領域を侵した代償として、ASCの主から許しを得るまで安息を得ることができない。<br> | |||
特にアンデッド・クランは、実質的に他の4つの一族を支配していた立場にあったが、ASCによる文明浄化の後には同等の位置に格下げされた。<br><br> | |||
=== | ===プラント・クラン=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 ''' | ||
正式名称はアポストル・オブ・プラント・クラン(Plant Clan)<br> | |||
彼らは大破壊の伝承には登場せず、ネバレスに人々が定住した後に勢力を拡大する中で発見されたモンスターの種類である。彼らはネバレス全域の森、ジャングル、湿地に主に生息しており、砂漠や岩山のような植物が育ちにくい環境にも存在する種が一部いる。<br><br> | |||
<br> | プラント・クランは基本的に「動く植物」の形態を持っている。より厳密に定義するならば、「植物の特徴を持ちながら、肉体活動によって動物を狩り、新陳代謝を行う肉食植物型モンスター」と言えるだろう。<br><br> | ||
彼らの中には根を固定したまま枝を動かして獲物を捕らえる種もいれば、根をまるで動物の脚のように使って移動する種も存在する。植物の特徴を持つためか、全体的に火に弱く、彼らが主に摂取するのは他の存在の体液である。<br> | |||
<br> | 古代文明の研究が進み、過去の文明への評価が高まるにつれてこの仮説は支持を得ている。しかしそれでも『大破壊-悪魔降臨説』は依然として確固たる定説であり、戦争説は単に「もっともらしい話」に過ぎない。<br><br> | ||
プラント・クランの女王はアラ・オブ・シエナ地下1階に居住している。<br><br> | |||
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''' 2. | ''' 2.真相 ''' | ||
すべてのプラント・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。<br><br> | |||
=== | ===ファンタズマル・クラン=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 ''' | ||
正式名称はアポストル・オブ・ファンタズマル・クラン(Phantasmal Clan)<br> | |||
<br> | 上記の五つの分類に属さない奇形・異形の存在を、ファンタズマル・クラン―幻想一族として別途分類する。彼らはダーク・クランほど人間に対して露骨な敵意を持っているわけではないが、その危険度はダーク・クランと並び最も警戒すべき対象である。<br><br> | ||
この一族の分類は、実のところ基準が曖昧である。あえて定義するならば「古代文明の伝承に痕跡が残っているが、他の一族として分類するには不明瞭な存在」と表現できるだろう。<br><br> | |||
この一族に属する存在の発生説は大きく二つに分けられる。しかし「古代文明実在説」と「異界召喚説」のいずれも、検証不可能な仮説に過ぎない。前者の場合、古代文明の記録自体が非常に希少であり、わずかな記録には「幻想の存在」としてしか記されていない。後者の場合も、古代文明の記録に「召喚」という語以上の資料は発見されておらず、実際に実験することもできない仮説である。ひとつ確かなのは、彼らが人類がネバレスに上陸する以前からこの地に存在していたという事実である。<br><br> | |||
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<br> | |||
''' 2. | ''' 2.真相 ''' | ||
すべてのファンタズマル・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。<br><br> | |||
== | ==⚔️コロニー== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
ネバレスに人類が定住する以前、ネバレスのすべての場所にモンスターが存在していた。人々は彼らから生活圏を確保するために絶えず戦い続け、モンスターは倒しても次々と現れた。ひとつの敵を倒して安心していると、どこかで空間が開き、そこからモンスターが飛び出してくるという現象の繰り返しだった。<br> | |||
そんな中、人々は特定の地域ではそのような現象(モンスターの出現)が起こらないことを発見し、そこに定住するようになった。その後、人類はその領域を広げるために定住可能な地域(出現停止エリア)を探し回り、そのような形でコロニーを開発していった。<br><br> | |||
''' 2. | ''' 2.コロニーの種類 '''<br> | ||
* 居住コロニー(Habitation Colony)<br> | |||
* 産業コロニー(Production Colony)<br> | |||
* 戦闘コロニー(Battle Colony) : 戦闘コロニーは各ポリス領土の最外縁に位置し、魔領(Evil Zone)の侵入を警戒・防御する役割を担っている。ネバレス・エクソダス以降、千年が近づいているにもかかわらず、依然として未踏地域と魔領が70%以上を占めている現実において、これら戦闘コロニーは「生」よりも「死」が身近な場所である。過去にはいくつかのポリスの起源でもあった。現在はポート・ルクスに完成しており、いくつかの場所で戦闘コロニー建設のための戦闘が進行中である。戦闘コロニーはネバレスの人々が大陸全体へ進出するための前哨基地であり、同時に魔物からネバレスの人々を守るための最後の砦でもある。<br> | |||
* 特別戦闘コロニー(Special Battle Colony) : セージ暦900年を目前にした890年、NCC(ネバレス大陸会議)に賢者の塔から伝言が届いた。内容は、ネバレスの一部地域に危険が迫っているため、近隣に監視目的の戦闘コロニーを設置してほしいというものだった。これに対し、ネバレスアカデミー連合は近隣のポリスに該当位置への戦闘コロニー建設を命じ、同時に迫る脅威に備えて戦士たちの能力を向上させるため、戦闘コロニー担当官と訓練教官を中心とした防衛兵力を派遣した。これにより、該当コロニーは新兵を募集し、彼らを訓練すると同時にコロニーの防衛能力を強化し始めた。しかし、そうして建設された三つの戦闘コロニーには、今のところ強力な魔物が出現しておらず、単なる訓練生が守る場所となってしまった。危機が解除されると、各ポリスは補給を減らし、今では他の戦闘コロニーと同様に最小限の警戒兵力と魔物ハンターのベースキャンプとなってしまった。これら三つの戦闘コロニー―訓練キャンプは各大陸に一つずつ設置されており、ミドレス北東端の極寒地域に一つ、フアン南部のエスカと向かい合う灼熱のデザート・パレスの一角に一つ、パストゥール北東のリベル北方に広がるジャングルの奥地に残りの一つがある。<br><br> | |||
=== | ===第1特別戦闘コロニー=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
ポリス・ヘレニアの北東端に建てられた戦闘コロニー。<br> | |||
正式名称は「ポリス・ヘレニア領 第1特別戦闘コロニー」である。<br> | |||
しかし人々はその極寒の過酷さを込めて「ブラッディ・アイス」と呼んでいる。<br><br> | |||
''' 2. | ''' 2.環境 '''<br> | ||
完全に新しく建てられた戦闘コロニーではない。一般的な開拓村のように小さな炭鉱村を中心に形成されたが、890年に賢者の塔から調査が行われた際には、誰も住んでいない村と、所有者不明のまま稼働していた機械だけが残されていた。<br><br> | |||
しかし危険の兆候は見られなかったため、現在では適度な魔物とそれを対象に訓練する訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる魔物ハンターがこの村の住民の大半を占めている。炭鉱もこれ以上の採掘は行われていない。<br><br> | |||
村を中心に北側には炭鉱、北西には針葉樹が密集した雪原地帯、北東には滑らかな氷に覆われた死の地域が広がっている。極寒の地域であるため、各所に(危険ではあるが)安全地帯―キャンプが設置されている。村の家々は太い丸太で作られており、調査当時の建物だと言われている。<br><br> | |||
厳しい寒さのため、比較的自然の景観がそのまま保存されている場所である。そのため、生命を脅かす寒さと魔物にもかかわらず、広大な雪原を探検しに訪れる旅行者も多い。<br><br> | |||
''' 3.その他 '''<br> | |||
''' | |||
交通が不便で物資の調達が難しいため、ポリス・ヘレニアの衣服すらまともに手に入らず、ほとんどの人は獣の皮や毛を使って適当に防寒服を作って着ている。寒さと同様に出現する魔物も強いため、アーマースーツは日常でも必需品とされている。<br><br> | |||
''' | ===第2特別戦闘コロニー=== | ||
''' 1.概要 '''<br> | |||
ポリス・ジュディンの南端の砂漠に位置する特別戦闘コロニー。<br> | |||
正式名称は「ポリス・ジュディン領 第2特別戦闘コロニー」である。<br><br> | |||
''' 2.環境 '''<br> | |||
''' | |||
この地の荒涼さと猛暑に疲れた人々は、砂漠の砂嵐の別名である「デザート・スクリーム」をコロニーの名前として呼び、それが一般的な名称として定着した。パレス・デザートと呼ばれる巨大なオアシスを中心に居住地が形成された場所で、かつては海だったと言われている。オアシスを除けば、周囲には大小の砂丘しかなく、魔物も出没するため、並の精神力では耐えられない場所である。<br><br> | |||
それにもかかわらず、大陸全体で唯一存在する巨大な塩砂漠と高品質な塩のため、古くから人々の往来が多かった。また、ポリス・ジュディン領 第13資源コロニーの管理下にある第5地区がこの地の油田だった。しかし、十数年前に採算性が低下し、廃油田となった。現在、その廃油田は墓地として使用されている。<br><br> | |||
''' | ''' 3.その他 '''<br> | ||
探査中にデザート・スクリーム付近で古代の遺跡が発見された。発見されてから間もないうえ、魔物が出没する戦闘コロニーの近くであるため、本格的な調査は進んでいない。<br> | |||
その古代遺跡には、正体不明の石造建築物や人を模した石像、そして祭壇(祭壇のように見えるもの)が散在している。<br><br> | |||
服装は基本的にフアンスタイルが主流であり、魔物の脅威のためにマーシャルスーツを日常着のように着用している人々が多く見られる。<br><br> | |||
=== | ===第3特別戦闘コロニー=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
パストゥール大陸中央東部地域に位置する特別戦闘コロニー。<br> | |||
正式名称は「ポリス・インダストリア領 第3特別戦闘コロニー」である。<br><br> | |||
''' 2. | ''' 2.環境 '''<br> | ||
パストゥール大陸中央東部地域には巨大な森林が広がっている。忘郷の森(または世界樹の森)である。特別戦闘コロニーはこの大森林の一角、蒸し暑いジャングル地帯に位置している。<br><br> | |||
<br> | 人々はこのコロニーを「緑の絶望(Green Despair)」と呼ぶ。元々「緑の絶望」はこのジャングル地帯に存在する(致死率の高い)風土病の名前である。ネバレス年代記のあちこちにこの地―大森林の探査隊に関する話が記されており、どれも例外なくこの緑の絶望について言及している。コロニー設立初期のある訓練兵がこの風土病にかかり、回復の兆しが見えた直後に言った言葉が「緑の絶望も、恐ろしい訓練課程には敵わない」というものだったという。<br><br> | ||
大森林を横断する巨大な川があり、その支流が血管のように森林の至る所を流れている。建設当時、探査隊はこの川の支流に沿って調査を行い、多くの開拓村の痕跡を発見した。しかし住民は見つからず、その原因としては過酷な自然環境や魔物、風土病などが推測されている。コロニー周辺にもそのような開拓村の痕跡が残っているが、現在ではほとんどが魔物の住処となっている。<br><br> | |||
<br> | その他の特筆すべき点としては、「赤いジャングル」と呼ばれる場所と「若い世界樹」たちがある。「赤いジャングル」は、砂漠における赤い砂漠のように、生物が生きるには極めて過酷な環境で構成されたジャングルである。目に見えるのは不気味な赤い土壌と奇怪に変異した植物、そして巨大で凶悪な虫たちだけである。探査隊はこの地でも開拓村の痕跡を発見し、その年代がそれほど古くないことを知って、「赤いジャングル」は“何らかの理由”で拡張しているという慎重な結論を下した。<br><br> | ||
一方、「若い世界樹」は遠くにぼんやりと見える世界樹ほど巨大ではないが、十分に大きな木々である。コロニー周辺で数本が発見されており、探査隊はそれが「世界樹」と同じ種かどうかは確認できなかったが、可能性はあると判断し、そのような名前を付けた。<br><br> | |||
<br> | |||
''' 3. | ''' 3.その他 '''<br> | ||
服装は従来のインダストリアで使用されていたものよりも、さらに短く軽量化されたスタイルの衣服を着用している。初期には遠く森林の外から調達して販売するしかなかったが、最近では往来する人々が増え、内部で自ら製作する業者も増えてきている。<br><br> | |||
=== | ===ポート・ルクス戦闘コロニー=== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
賢者の塔によって建設された戦闘コロニー。<br><br> | |||
''' 2. | ''' 2.歴史 '''<br> | ||
エクシリアン島での戦闘の後、賢者の塔の主導のもと、コロニー建設を目的として複数回にわたりエクシリアン島への上陸が試みられた。その結果、エクシリアン島西岸の崖に建設されたが、魔物の影響で人々の接近は稀だった。<br><br> | |||
<br> | その後、セージ暦1000年にヘレニアとインダストリア間の交易航路が新設され、魔域付近の航海が行われるようになった。それに伴い、エクシリアン島のポート・ルクスは魔域研究の目的以外にも、交易港の中継拠点として活性化された。<br><br> | ||
人が集まるようになり、エクシリアン島に関する研究も急速に進展した。その中で最大の成果は、エクシリアン島中央に位置する巨大な方舟の発見である。方舟の周辺で「幽霊船員」を見たという者もいたが、それを証明する証拠はなく、噂に過ぎない。<br><br> | |||
その他にも、複数の脚を持つ魔獣を見たという報告など、魔獣の目撃談が賢者の塔のポート・ルクス支部に届けられているが、証拠を持ち帰った者は誰もいない。エクシリアン島に出没する魔獣は水棲生物や悪魔の姿をしており、火口から絶えず現れていると推測されている。<br><br> | |||
''' | ==🧾設定== | ||
===🧍主要人物=== | |||
====セイント・バレンタイン==== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
破壊の六日間<br> | |||
世界が絶望に震えていたとき<br> | |||
七人の弟子と共に人々を守っていた<br> | |||
一人の賢者がいた<br> | |||
七日目に至り、彼は弟子たちと人々に言った<br> | |||
「悪魔が休んでいる今、討ちに行こう」と。すると弟子の一人が<br> | |||
「彼がいつ力を取り戻すかも、どこにいるかも分からないのに、師が行けば人々を誰が守るのですか」と尋ねた。<br> | |||
それに賢者は答えた<br> | |||
「彼が世界に現れたとき、彼は私を知り、私も彼を知っていた。私は彼を止めることができるので、彼は私を恐れている。私が世界を守っていることを知り、彼は世界を先に破壊し、人々の絶望と恐怖によって力を得ている。だから今でなければ彼をどうすることもできない」<br> | |||
そして弟子のうち三人を指して言った<br> | |||
「世界の反対側、海の中に浮かぶ三つの地がある。そこなら千年を生き延びることができる。お前たちは人々を導いてそこへ行かせなさい」<br> | |||
他の二人の弟子にはこう言った<br> | |||
「悪魔が倒れても、彼に従属する魔物たちはこの地に残るだろう。お前たちは人々にそれらから身を守る力を与えなさい」<br> | |||
そして残る二人の弟子と共に旅立った<br> | |||
</div><br> | |||
七賢者の師。セイント・バレンタインアカデミーの創設者。大破壊以前、当時の古代文明において最高の賢者だった。大破壊以前には優秀な超象科学アカデミーの教授であり、直接アカデミーを運営していたとも言われている。賢者の塔の七賢者は、このアカデミーで学んだ彼の弟子たちであると伝えられている。<br> | |||
大破壊の時期、バレンタインは魔王を封印した代償として命を落とした。命を代償にしたとはいえ、魔王を千年間封印したという事実から、彼の能力は現在では想像もできないほどのレベルであることが分かる。彼が生きていた時代の古代人とその文明が魔王の力によって消滅したことを考えると、彼の力は古代人の中でも稀有な存在だったことが推測される。バレンタインは死後、ネバレス大陸会議によって聖者として推戴され、正式な称号はセイント・バレンタインとなった。<br><br> | |||
''' 2.真相 '''<br> | |||
バレンタインの真の正体はファウストである。<br><br> | |||
====魔王==== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
大破壊を引き起こした張本人であり、セイント・バレンタインによって氷の地に封印されたが、その封印が解かれる日に再び現れると伝えられている。<br> | |||
最初の七賢者の一人が記したとされるネバレス最古の書物《太初の書: the Book of the Beginning》によれば、彼は単独の力で古代文明を滅ぼしたほどの強大な力を持つ悪魔である。<br> | |||
その記録の真偽はさておき、書の伝承を認めるならば、彼はすべての獣をミュータント・クランに変え、人間に敵対させることができ、死から逃れたすべてのアンデッド・クランを支配し、さらには古代文明の兵器とされるメタル・クランさえも操り、最強のモンスターである上級ダーク・クランたちをも従える強大な軍団の総司令官であり、海を陸に、陸を海に変える権能の持ち主である。<br> | |||
これらの点を考慮すると、記録にはないが現在存在する他の二つのモンスター種族、すなわちプラント・クランとファンタズマル・クランもまた、彼の影響下にある可能性が高い。一部の仮説では「古代人の中でも優れた能力者であり、超象科学者かつ権力者」と見なしているが、それは妥当ではない。魔王は人類史上最も凶悪な悪魔の中の悪魔であり、名実ともに魔王と呼ぶにふさわしい存在である。<br> | |||
魔王が死ぬ前に、バレンタインは一つの予言を残した。<br><br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
<br> | 賢者の遺産と魔王の遺産。<br> | ||
魔王の遺産を手にした者は、魔王となることができ、<br> | |||
<br> | 賢者の遺産を手にした者は、魔王を永遠に封印することができる。<br><br> | ||
魔王と賢者の遺産の一部で浄化の塔を建て、<br> | |||
<br> | その権能によって凍てつく大陸を浄化するだろう。<br><br> | ||
お前たち七人は代々死にゆく大陸を蘇らせ、<br> | |||
<br> | 二つの遺産の一部を守らなければならない。<br><br> | ||
浄化の塔は封印の塔となり、<br> | |||
魔王の恐怖を呼び覚ます刻印となる。<br> | |||
人々はそれを警戒し、危険を防がなければならない。<br> | |||
</div><br> | |||
''' | ''' 2.真相 '''<br> | ||
実は大破壊は、ファウストがASCによって力を覚醒させたことで起こった事件である。<br> | |||
つまり、ファウストとバレンタイン、そして魔王はすべて同一人物である。<br><br> | |||
=== | ====ファウスト、運命の子==== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
ファウストは21世紀に誕生し、統一場理論を完成させた天才的な超象科学者である。しかし世間は彼の研究成果には注目したものの、理論を完成させた本人を称えるどころか、次第に疎外し始めた。<br><br> | |||
ファウストは徐々に世間から忘れられ、国家への裏切りと嫌悪感を抱いた彼は姿を消した。ある者は政府が機密保持のために彼を殺したと考え、またある者はファウストが狂って入院したと噂した。<br><br> | |||
しかし実際には、ファウストは「バレンタイン」と名を変え、七人の弟子と共にアカデミーを設立していた。ファウストは七人の弟子と共に、古びた三階建ての家屋でアカデミーを始めた。人々はその粗末なアカデミーを嘲笑したが、ファウストは自身の能力によって周囲の認知を得た。<br><br> | |||
その後、プロメテウスという団体が現れ、世界に混乱をもたらした。プロメテウスは権力のために超象能力を使う者たちに警告を発し、各国の機関にテロを仕掛けた。被害を受けた各国政府はアカデミーを疑い、政府とアカデミーの対立は次第に激化していった。<br><br> | |||
そんな中、プロメテウスの最後の声明が発表された。彼らは各国政府が超象科学研究所で秘密裏に行っていた能力者への人体実験を証拠と共に告発した。<br> | |||
政府はそれを捏造された証拠だと反論し、この卑劣なテロ行為と大規模な反国家的行動そのものが、アカデミーがテロ組織を匿っている強力な証拠だと宣言した。<br><br> | |||
結果として、激しい抗議と容赦ない鎮圧が大規模な流血事件を引き起こし、政府とアカデミーは全面的な衝突に至った。ファウストはその過程で家族を政府によって失い、政府が人体実験を行っていた事実に失望し、アカデミー側に立った。<br><br> | |||
その後、プロメテウスのテロ行為によって世界的な無政府状態が発生すると、ファウストは自ら略奪と破壊を阻止し、治安を維持した。この功績により、人々は彼を「賢者」と呼ぶようになった。<br><br> | |||
そんな中、ファウストはプロメテウスの正体、そして文明の浄化と創世に関する秘密を知ることになる。ファウストは、プロメテウスが莫大な人命を犠牲にしてまで世界を支配しようとしていると判断し、反感を抱いたが、すでに彼はプロメテウスの掌から逃れることが困難な状況だった。<br><br> | |||
プロメテウスの度重なるテロによって「悪夢の夜」が起こり、政府はすべて消滅し、大規模な無政府状態が発生してしまった。ファウストは自ら治安の回復に乗り出したが、罪悪感を拭うことはできなかった。<br><br> | |||
そして最後の瞬間、問題が発生した。突如として魔王が現れ、六つの災厄が始まり、怪物たちが現れて人々を虐殺し始めたのだ。悪夢の夜の後、かろうじて回復しつつあった世界は、終末の瀬戸際に立たされた。<br><br> | |||
このとき、ファウストは自らを犠牲にして魔王を封印し、事態はようやく収束し、人類は滅亡の危機から逃れることができた。封印の直前、ファウストは自らを封印しながら、一部の弟子にのみ未来への警告を残した。<br><br> | |||
千年後、封印の力が尽きるとき、魔王が再び目覚め、六つのクランの使徒とその一族が完全な力を取り戻し、災厄が再び訪れるだろう。七人の賢者と生き残った新人類は、彼らに立ち向かう力を育てなければならないというのだ。<br><br> | |||
''' 2. | ''' 2.真相 '''<br> | ||
プロメテウスは、彼らが保有する政府・軍事・経済の権力を意図的に利用し、ファウストと対立させることで、ファウストに権力への不信感を抱かせた。そしてファウストの耳元で「権力から独立した力」「すべての人に能力を学ぶ平等な機会」「新しい力を人類の平和と幸福のために使うべき」「巨大な権力からこの力を守るためには暴力的手段も辞さない」といった言葉を囁いた。<br><br> | |||
<br> | 一方、ファウストは過去の遺産を研究する中で段階的にASCを覚醒させ、プロメテウスさえ知らなかった知識を得るようになった。その結果、既存の洗脳された思想と衝突し、懐疑的な状態となった。そんな中、政府への不信が深まり、ファウストはプロメテウスの誘導通りに過去の身分を隠して姿を消した。そして「バレンタイン」という名前に変え、プロメテウスの指示に従って行動を開始した。ファウストは超象能力アカデミーを設立し、アカデミーを中心に潜在的な能力者を集めて説得した。<br><br> | ||
ファウストはプロメテウスが接触してきた際、彼らを信用してはいなかったが、世界への復讐を望んでおり、混乱の収束を助けてほしいという名目に従ってプロメテウスに協力した。<br><br> | |||
<br> | ただし、ファウストはプロメテウスの行動には同意しておらず、自分が前面に出ることにも懐疑的だった。後にプロメテウスの真の目的が「自らが神として君臨する世界の構築」であることを知ったが、すでに深く関与していたため、彼らの掌から簡単には逃れられなかった。<br><br> | ||
さらに、ファウストがASCの力を覚醒させたことで大破壊が発生し、世界は壊滅状態となった。大破壊の期間中、破壊が進行する中でファウストは意識を取り戻したが、ASCをもはや制御できなかった。しかし、意識を失っていた間にASCの暴走はファウストにより深い覚醒のきっかけを与えた。<br><br> | |||
<br> | ファウストは無意識の中で、ASCに記録された第1期文明と第2期文明の創生と滅亡までを「知る」こととなった。それによって、ASCの暴走が続いた場合に起こる未来の出来事を予測したファウストは、特別な対策を講じる。<br><br> | ||
すでに彼自身はASCの暴走による反動で崩壊しつつあった。覚醒によって能力は増したが、もはや制御できるレベルではなかった。その間にも、ASCの制御から一時的に解放された魔物たちは世界を蹂躙していた。最終的にファウストは禁断の力であるASC制御装置を使用し、暴走を制御しようとする。<br><br> | |||
ファウストは亜空間からASC制御装置を呼び出し、ASCの暴走を抑制した。そして事態がある程度収束すると、自らをASC制御装置と共に亜空間に封印した。これは制御の失敗がもたらす影響を考慮したものであり、第1期文明最後の日の記憶を読んでいたからこそ可能だった。<br> | |||
しかし、それはファウスト自身も予想していなかった事態へと発展してしまった。<br> | |||
ASC制御装置が分裂し始めたのである。<br><br> | |||
''' 3.ASC制御装置の分裂 '''<br> | |||
''' | |||
亜空間で激しく力を競い合ったASC制御装置とASCの戦いは、相打ちで終わった。ASCは7つに砕け散り、そのうち6つの破片は破壊時の爆発によって亜空間を突き抜けて消えてしまった。ASC制御装置は限界を超える出力によって機能の大半が停止し、自己修復には膨大な時間がかかることとなった。ファウストは最後の破片を持ったまま亜空間に閉じ込められた。<br><br> | |||
''' 4.六つのクランの脱出 '''<br> | |||
六つのクランはASCの亜空間の中で眠っていた。しかしファウストが暴走して意識を失うと、彼らはASCの支配に従い、万年近く続いた封印から解放され、大破壊の間に殺戮を行った。<br><br> | |||
ASCとASC制御装置の衝突が起きて7日目、彼らの拘束封印が再び力を発揮し、ASCが支配する亜空間へ強制的に逆召喚された。その後、ASCの破片が散らばった際、彼らの従属印もそれぞれの破片に分かれて拡散された。<br><br> | |||
六つのクランはそれぞれASCの破片を一つずつ得たが、ASCの中心である第七の破片はまだファウストが保持していたため、完全に従属から解放されたわけではなかった。彼らは限定的な自由を得てネバレスへと解き放たれた。<br><br> | |||
''' 5.ファウストの計画 '''<br> | |||
''' | |||
亜空間に閉じ込められたファウストは、ASCとASC制御装置の衝突によって発生した巨大な力に耐えきれず、回復不能の状態となった。死を免れることはできなかったが、覚醒を終え、洗脳から解放されて真実を観察できるようになったファウストは、すべての事実を理解した。六つの破片が消え、六つの従属が支配から解放されたことを感じた後、次の判断に基づいて行動を起こした。<br><br> | |||
''' 6.ファウストの目的 '''<br> | |||
''' | |||
ファウストは、人類の運命を操ろうとするすべての勢力の抹消と、人間の自由意志の回復、そして人類の運命は人間自身の意思で決定されるべきだと信じていた。<br> | |||
そのためには、あまりにも強大な力を持つASCとASC制御装置、六つのクラン、「彼」、そしてプロメテウス組織が消滅しなければならないと考えた。しかし、今後人類に迫る危機を考慮し、しばらくはプロメテウスを利用するつもりだった。<br><br> | |||
; プロメテウス<br> | |||
プロメテウスはASCとその力を支配しようとしており、非常に危険な思想を持っていた。しかし、破壊された未来においてほぼ絶滅した人類が再出発するには、彼らの助けも必要だった。ファウストは彼らの野望が実現しないよう牽制しながら、協力を得るべきだと考えた。また、彼らの秘密結社的な性質から、表に出ることはなく、秘密裏に行動すると判断した。<br> | |||
さらに、七人の弟子のうち誰かがプロメテウスと繋がっていることを知っていたが、気にしなかった。ファウストはプロメテウスが六つのクランと対峙するよう仕向ける必要があった。<br><br> | |||
; 六つのクラン<br> | |||
<br> | ファウストは、散らばった六つの破片それぞれは自分が持つ一つには及ばないが、破片が二つ以上合わさると自分でも制御できないことを理解していた。人類のためにも、第七の破片はまだ亜空間の外に出てはならなかった。人間たちはまだ六つのクランの攻撃に耐えられなかった。<br> | ||
さらに、すべての散らばった破片は互いの存在を感じ取ることができた。しかし亜空間の中であれば、ファウストが保持している第七の破片は彼らに感知されなかった。また、彼らが破片を得て強化されたとしても、衝撃から回復するには長い時間がかかると判断した。<br> | |||
六つのクランを阻止するには、個別撃破するか、ASCの正当な所有者が現れるか、あるいはASC制御装置を利用するしかなかった。<br><br> | |||
''' | ''' 7.ファウストの措置 '''<br> | ||
ファウストはASCの能力によって「全知」の力を得た。<br> | |||
彼はプロメテウスが自分のクローンを作り、自分が消滅した際に第七の破片がクローンに移ることを知っていた。ファウストは、自分のクローンが自分と同じ覚醒の段階を経ること、そしてプロメテウスが彼を支配しようとすることを予測し、それを防ぐために事前に措置を講じた。<br> | |||
ファウストは、クローンが覚醒するたびに伝えるメッセージをASCに刻み込み、徐々に強力な精神防御能力を得られるようにしておいた。また、最終覚醒段階には特別なメッセージが送信されるように設定した。<br> | |||
クローンは他の破片と感応できないように複数の結界を得ており、この結界は所有者が一定の覚醒段階を終えると解除されることになっていた。その間、六つのクランは互いに衝突と牽制を続け、プロメテウスはクローンの覚醒にのみ執着することになる。そしてそれによって、七人の弟子たちはより多くの時間を稼ぐことができる。<br> | |||
そのために必要な時間は千年だった。千年後、クローンが真の後継者となり、すべてを終結させることになる。<br> | |||
ファウストはクローンを補佐する人物のために、第七のASC破片の一部を切り離して第八の破片を作った。そしてその第八の破片を得る者が、すべての混乱を鎮める「短剣」となり、計画が失敗しないよう守る「守護者」となるように手配した。<br> | |||
さらにASC制御装置を複数の破片に分割し、空間も分けてそれぞれの空間に保管した。すべての破片を見つけて初めて、他の場所の位置も分かるように手がかりを残した。<br> | |||
その後、ファウストは七人の弟子に伝言を残した。<br> | |||
六つの破片の失踪とその影響、プロメテウスの存在と正体、人類の生存には彼らの力が必要だが、強く牽制しなければならないということ。しかし、七人の弟子の中に裏切り者がいるという事実は、シリウスにのみ伝えた。<br><br> | |||
ファウストはその後、亜空間の中で消滅し、彼の七人の弟子たちは生存者と共に新たに現れた大陸へと旅立った。<br><br> | |||
''' 8.千年後 '''<br> | |||
フェイトランが最初の覚醒を果たしたとき、ファウストの手配通りにASCに刻まれた最初のメッセージが伝達された。<br> | |||
# 第七の破片の所有者が目覚めた。彼を守れ<br> | |||
# 賢者の遺産に関する情報を賢者の塔とプロメテウスに知らせよ<br> | |||
フェイトランは、自らの破片を集めるための旅に出ることとなる。<br><br> | |||
====七賢者==== | |||
''' 1.概要 '''<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
九日が過ぎて<br> | |||
賢者と共に旅立った二人の弟子が戻り<br> | |||
残る五人の弟子を順に訪ねて涙ながらに語った<br> | |||
「氷の地に至り、師は七日七夜にわたり悪魔と戦い、悪魔を封印されましたが、<br> | |||
最後の瞬間に彼から六つの光が放たれ、四方へと散っていきました。<br> | |||
師は嘆きながら言われました。『力が足りず、悪魔の思念を逃してしまった。彼らは力を蓄え、封印を破りに来るだろう。<br> | |||
お前たち七人は全力を尽くして悪魔の復活を阻止しなければならない』と。そして師は二度と目を覚まされなかった」<br> | |||
人々を三つの地へ導いた七人の弟子たちは力を授け、<br> | |||
人々が自ら生きるようにし、<br> | |||
氷の地に塔を建てて力を蓄え、封印を守った。<br> | |||
平和をもたらした彼らを称えて、<br> | |||
人々は彼らが留まる場所を「賢者の塔」と呼ぶようになった。<br> | |||
</div><br> | |||
''' | 賢者の塔の首長を指して'''七賢者(7 Sages)'''と呼ぶ。セイント・バレンタインの七人の弟子を特別に指す際にも使われる。<br><br> | ||
最初の七賢者の称号は順に'''シリウス'''、'''カペラ'''、'''リゲル'''、'''プロキオン'''、'''ベテルギウス'''、'''アルデバラン'''、'''ポルックス'''とされており、これが実名かどうかは不明である。その後、第2代の七賢者も同じ称号を使用し、代々受け継がれている。<br><br> | |||
現在は第12代シリウスを除き、他の6賢者は第11代である。<br> | |||
最近、ベラドリクスがその能力を認められ、第8の賢者として選ばれた。<br><br> | |||
''' 2.隠された事実 '''<br> | |||
彼らはファウストがバレンタインとして正体を偽った後に迎え入れた弟子たちだった。<br> | |||
ファウストは潜在能力の高い者だけを弟子として受け入れたが、それは「普通の」人間がASCを制御できるかを確かめるためだった。<br><br> | |||
彼らは大破壊の後、生存者を導いて新たに現れた大陸へと旅立った。そしてその地で、ファウストが伝え残した知識と能力をもとに文明の発展を導いた。<br> | |||
しかし実はその中に、プロメテウスがファウストのASCを継承するために潜入させた者がいた。彼は偶然を装ってファウストの弟子となったが、大破壊の間にASCの継承に失敗し、プロメテウスの計画も狂ってしまった。<br><br> | |||
ASCが七つに砕け、六つの破片が失われて実質的にASCの力が使えなくなると、プロメテウスの計画にも支障が生じた。プロメテウスはその代替として、七人の弟子がファウストの役割を分担するように仕向けた。<br><br> | |||
<br> | |||
''' | ====プロメテウス==== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
プロメテウスは名誉ある時代に存在していた秘密組織を起源とする。彼らは超象能力における優越主義的な性格を持ち、新たな神の誕生と世界征服を目的として活動していた。そんな中、プロメテウスは自らの目的を果たすための「運命の子」を誕生させ、彼に超象能力への関心を植え付け、自らの目的のために育成した。<br><br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
過去<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | 「400年以上の歳月が過ぎた。<br> | ||
非常に退屈な時間だったが、<br> | |||
忘れられた力を復元し、<br> | |||
封印された存在が消えた別世界の扉を開く方法を研究し、<br> | |||
運命の子を見つけるには、あまりにも短すぎる時間だった。<br> | |||
しかし、兄弟たちが一人また一人と倒れていくには十分すぎる時間だった。<br> | |||
今残っているのは私を含めて三人、悲惨な現実だが、<br> | |||
最後の決行を目前にしている今、悲しんでいる暇はない。<br> | |||
いや、むしろ喜ぶべきだ。<br> | |||
我々の血によって築かれる人類の幸福のために、<br> | |||
楽園の肥やしとなる我々の崇高な理想のために……」<br><br> | |||
Cabal: the Peacemaker [Mediator] 秘密結社による人類浄化計画《大洪水とトロイの木馬》<br> | |||
</div><br> | |||
<br> | |||
< | |||
かつて、ある強大な存在「彼」は人類を進化させたいと望んでいた。「彼」がどのような目的でそうしようとしたのかは不明である。「彼」はただ「より完成された、完全に近い生命体」を作ることに執着していた。「彼」が善意で行動しているのか、悪意なのかすら分からない。<br><br> | |||
「彼」は完全な存在になるためには強大な力が必要だと判断した。彼は遥か昔、最初に強大な精神の力をある種族に授けた。その力を得た種族はそれを「法」と呼び、それによって強大な力を手に入れ、世界を支配した。しかし内部の分裂によって第1期文明は滅亡した。<br><br> | |||
その後、「彼」は第2の試みとして、古代東方に「法」に優先する精神的成熟、すなわち「道」を授けた。しかし今回も両者のバランスをうまく取ることができなかった。精神的成熟よりも強大な力を求めた一部によって、第2期文明もまた滅亡した。<br><br> | |||
「彼」の考えでは、人間という存在はまだ強大な力を扱う準備ができていなかった。そこで時間をかけて観察することにした。「彼」は人間が扱える程度の微弱な力を自ら発展させながら成熟することを期待して待った。<br><br> | |||
一方、第1・第2期文明は「彼」によって滅亡したが、その後継者たちはある程度生き残った。生存者たちは長い時間をかけて超象能力の再現に全てを注ぎ込み、超越意志を探し求めた。しかし数多くの試みと失敗の末、ある日彼らは世の中から姿を消し、歴史にはもはや英雄や奇跡が登場しなくなった。<br><br> | |||
しかし実際には、彼らは消滅したのではなく、第3期文明の背後で暗躍していた。<br><br> | |||
生存者たちは超越的な能力を失っても、それに関する記憶と終わりなき渇望を持っていた。彼らは栄光の再現には正当な継承者が必要であり、古代英雄たちの純粋な血に戻るべきだと考えた。また、すべての超象能力の消滅の裏には、正体不明の超越意志があるかもしれないことを漠然と理解していた。そこで彼らは影の中から第3期文明を支配し、「合理」的思考を発展させた。これが後にプロメテウスと呼ばれる組織の始まりである。<br><br> | |||
この行動は「彼」の関心を引いた。<br><br> | |||
「彼」の観察によれば、自ら考え、発展させる力―「合理」と科学のおかげで人類は大きな進歩を遂げた。しかし科学は別の弊害をもたらし始めた。「彼」が意図したように、自らの発展を通じて人類は物事の本質を理解し始めたが、それすらも彼らの欲望のために利用するだけだった。人類は「合理」を盲信し、すべてを利用しようとした。現実のために自らの未来さえも利用しようとした。自然の偉大さを理解し、それとの調和によって精神的に成熟する段階からは遠ざかっていた。<br><br> | |||
「彼」は悩み始めた。これまでの失敗のように、人類を失敗作とみなし、新たな試みをするにはすでに遅すぎた。地上のすべてに人類が存在していたため、彼に代わる他の種族もいなかった。人類が自然の偉大さを理解するのは非常に困難に思えた。彼らはすでに「合理」に深く浸かっていた。そこで「意志」は一つの方法を見つけた。<br><br> | |||
合理の信者となったならば、合理によって悟りに至らせよう。<br> | |||
「彼」の目に、かつての文明の生存者たちが映った。「彼」は彼らを利用することにした。<br><br> | |||
当時、第1・第2期文明の後継者たちは、CRFとGoRという組織に分かれて対立していた。CRF(The Chasers of Ruling Force)はフォースを使える優れた能力者を通じて人類を支配しようとする組織であり、GoR(The Guardians of the Repenters)はCRFの野望を阻止しようとする組織だった。これらが統合された組織プロメテウス(=CRF+GoR)は、暗中の支配が許容されるほどの完全な世界の実現を目的として活動するようになった。彼らは「彼」の指示に従って活動し、見返りを受け、ついに念願のASCを手に入れた。<br><br> | |||
'''2.運命の子'''<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
<br> | 「もし、世界に姿を現さない少数の調整者がいて、<br> | ||
すべての人類の敵を制御できるとしたらどうだろうか。<br><br> | |||
もし、人間が富や権力に左右されない武力を持ち、<br> | |||
<br> | 努力に比例して誰もが同じレベルに達することができる能力を持つとしたらどうだろうか。<br><br> | ||
もし、調整者が敵を制御する際に、<br> | |||
幸福な人間の中から欲望が芽生える者を制御し、<br> | |||
善良な者が不幸な者を慰めるように導くとしたらどうだろうか。<br><br> | |||
もし、調整者自身が絶対不変の何かによって制御され、<br> | |||
永遠にその初心が変わらないとしたらどうだろうか。<br><br> | |||
調・整・者<br> | |||
創られた、ゆえに永遠であり得る哲人が存在し、<br> | |||
誰も、彼自身さえもその存在を知らない世界が存在するとしたらどうだろうか。<br><br> | |||
今、人類の敵を治める運命の子を見つけた。」<br> | |||
</div><br> | |||
プロメテウスは未来にファウスト博士と呼ばれることになる子供、Patron M.Faustを誕生させた。プロメテウスは彼を理想世界構築のための「調整者」とするため、誕生から成長まで継続的に関与し、彼の両親や隣人までもがプロメテウスの組織員だった。ファウストはプロメテウスの思想に洗脳されていたが、その事実を知るのは遥か後のことであった。<br> | |||
ファウストはプロメテウスの計画に従って科学者として成長し、統一場理論を完成させ、「フォース」を発見した。これによってファウストは超象文明時代=名誉ある時代の扉を開いた。<ref>しかし、その開発者であるファウストは冷遇され、超象科学兵器の研究中に失踪した。実はこれすらもプロメテウスの意図によるものだった。</ref><br><br> | |||
< | |||
<br> | その後、時が熟したと判断したプロメテウスは自らの計画を推進し始めた。プロメテウスは世界各地の超象科学研究所を破壊し、超象科学の力を私欲のために使おうとする者たちを裁くという声明を発表した。また、超象能力者たちに政府に対抗して蜂起するよう呼びかけた。<br><br> | ||
強国はこの事件をテロ行為と規定し、弾圧に乗り出し、超象能力を軍事的に利用する実験を継続した。これに対抗してプロメテウスは超象科学研究所を次々と破壊し、世界にその名を知らしめた。<br><br> | |||
プロメテウスは各国政府が行っていた人体実験を告発し、その過程で各アカデミーが蜂起して軍と衝突、大規模な流血事件が世界中で発生し、「悪夢の夜」と呼ばれる無政府状態が続くこととなった。さらにファウストが暴走し、大破壊が引き起こされた。<br><br> | |||
<br> | |||
<br> | |||
''' | '''3.大破壊'''<br> | ||
プロメテウスの浄化計画の中で、歴史・知識・文化、さらには人間そのものからすべての「劣性因子」を排除するという部分は、ファウストとプロメテウスを対立させる原因となった。<br><br> | |||
その中でASCの力を徐々に覚醒させていったファウストを制御することが困難になり、プロメテウスは焦りを感じ、ファウストを制御するために洗脳作業をさらに強化した。しかし限界を超えた洗脳に耐えきれず、ファウストの自我が異常状態に陥ると、ASCの防御機構が作動し、暴走を始めた。これはプロメテウスでさえ予想できなかった事態だった。<br><br> | |||
<br> | ASCは7日昼夜にわたり暴走した。その結果、地球全体に異常が発生し、津波・地震・火山活動が起こり、正体不明の魔物が現れて人々を殺害した。<br><br> | ||
プロメテウスはまず核心勢力と資源を安全な場所へ移動させ、先代から伝えられたASCの威力を過小評価していたことを認め、計画を修正した。彼らは「冷静に判断」した。<br><br> | |||
<br> | どのような形であれ、破壊は進行しており、人口は大幅に減少するだろう。今こそ人類以外に残された「劣性因子」を排除する最適な機会だと結論づけたのである。<br><br> | ||
プロメテウスは勢力を総動員して生存した人類を安全な場所へ集め、その過程で不要と判断されたすべてを廃棄した。<br><br> | |||
<br> | しかしこれすらも順調には進まなかった。プロメテウスの意図とは異なり、ファウストが自らを封印してしまったことで、彼らの計画は大きく狂った。浄化の後に新世界を築くための中枢が失われたのである。<br><br> | ||
プロメテウスは再び急ぎ計画を修正し、ファウストの七人の弟子たちを自らの目的に沿って動かすために利用しようとした。同時に、目的達成のためにネバレス社会に潜入し、その中枢となろうとした。過去の文明でそうしてきたように、彼らは財力と武力の確保に重点を置いた。<br><br> | |||
<br> | さらに、彼らは定住地を襲撃してくる六つのクランを牽制しなければならなかった。プロメテウスは人類の生存のため、そして魔王を復活させることで魔物を制御できると判断し、ASCの所有者を作り出すことを決定した。<br><br> | ||
それがフェイトランである。<br><br> | |||
<br> | ASCを使用するには資格が必要だが、プロメテウスにはその資格がなかった。代わりに、彼らは最近の所有者であるファウストの遺伝子を用いて、第七の破片を保持するファウストのクローンを準備した。<br><br> | ||
プロメテウスは第七の破片が他の破片の中で最も強力であることを知っており、それを吸収したクローンによって魔物を支配する計画を立て、実行に移した。<br><br> | |||
<br> | プロメテウスは六つの一族と第七の破片を巡って争い、背後では七人の賢者とも争うことになるだろう。まだ最終的な勝者が誰になるかは分からない。<br><br> | ||
<br> | |||
<br> | |||
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1,283번째 줄: | 1,187번째 줄: | ||
<br><br> | <br><br> | ||
==== | ====メフィストフェレスの六使徒==== | ||
''' 1. | ''' 1.概要 '''<br> | ||
プロメテウスの六人の司祭を指す。<br> | |||
彼らの起源は《太初の書》の封印の章に登場する「六つの光」にある。<br> | |||
文献では単純に「六つの思念が光となって消え、その後力を蓄えて封印を破る」と記されているが、人々の間で語り継がれるうちに「プロメテウスの力を受けた六人の司祭が現れ、六つの封印を破って魔王を復活させ、世界を滅ぼす」という内容に変化した。<br> | |||
この内容が人々の間で深く認識され、「六使徒狩り」と呼ばれる数々の陰謀・弾劾による流血事件を引き起こすことにもなった。<br> | |||
実際に散らばった「六つの思念の光」がどのような形で再臨するかは明らかになっていない。<br><br> | |||
''' 2.正体 '''<br> | |||
ネバレスに存在する六つの魔物クランである。<br><br> | |||
===📚 | ===📚 主要設定およびコンテンツ=== | ||
====ASC | ====ASC アブソリュート・ソウル・コア==== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
アブソリュート・ソウル・コア(Absolute Soul Core)の実在については明らかになっていない。ASCを得た者でなければ、それがどのような形をしているのか、実体があるのか、どのように使用するのか、誰にも分からない。一説によれば、ASCは資格を持つ者の遺伝子に吸収され、継承されるという。<br><br> | |||
<br> | 現在までにアブソリュート・ソウル・コアを最近まで所有していたとされる人物は、名誉ある時代に大破壊をもたらした「魔王」である。<br><br> | ||
'''2. | '''2.能力'''<br> | ||
それを得ることで、莫大な権力と知識、過去の様々な文明の発展と滅亡に関する記録を得ることができると言われている。また、過去に消滅した文明や亜空間に隔離された文明の遺産、そしてそれらを制御する権能までも得ることができるという。<br><br> | |||
'''3. | '''3.使用資格'''<br> | ||
アブソリュート・ソウル・コアを使用するには特別な資格が必要だが、資格を得たとしてもランクが存在し、ランクごとに使用できる能力が異なるという。そしてASCの使用に失敗すると、莫大な代償を払うことになる。資格のない者がコアを使用しようとして、反動に耐えきれず身体と自我が崩壊したという記録が残っている。また、違法にアブソリュート・ソウル・コアにアクセスした場合<ref>ASC制御装置を意味する。</ref>、そのアクセスには代償が伴うとされているが、詳細は不明である。<br><br> | |||
'''4. | '''4.使用の代償'''<br> | ||
<br> | 使用者はASCに従属し、その力の一部となる。<br> | ||
一例として、ネバレスの六つのクランはすべてASCを使用した末に滅びた種族の痕跡である。<br><br> | |||
'''5. | '''5.七つに砕けたASC'''<br> | ||
大破壊の期間中、ASCは七つに砕け、第4期文明が誕生し千年が経過しても復元されていない。六つの破片はそれぞれ魔物クランのマスターに渡り、残る最も強力な第七の破片はファウストのクローンであるフェイトランに継承された。<br><br> | |||
<br> | しかしフェイトランは完全に覚醒できず、力を十分に使うことができなかった。自然に現れる一部の能力だけを、本人も知らないまま使用しているに過ぎない。フェイトランは自覚のないまま、残りの六つを集める旅に出ることとなった。<br><br> | ||
フェイトランが第1段階の覚醒をしたとき、最低限の能力を使用した。このため、六つのクランは第七の破片の存在だけを認識し、不確かな状態で第七の破片を探し始めた。<br><br> | |||
<br> | 第2段階の覚醒をしたとき、フェイトランの力は強化され、六つのクランから本格的に追跡されるようになる。六つのクランは、フェイトランが第3段階の覚醒をする前に阻止しようとした。もしASCの所有者が完全に覚醒すれば、彼らは再びASCの奴隷となってしまうからである。<br><br> | ||
第3段階で完全に覚醒したとき、フェイトランは過去の記憶を取り戻し、魔王として覚醒した。フェイトランはプロメテウスから逃れるためにASC制御装置を破壊した。<br><br> | |||
<br> | |||
<br> | |||
'''6. | '''6.余談'''<br> | ||
「彼」が直接ASCを授けて始まった第1・第2期文明とは異なり、第3期文明の始まりはASCとは無関係である。第3期文明は、第1・第2期文明の後継者たちから伝えられた知識をもとに発展した。彼らこそが名誉ある時代の暗中支配者であり、長い間ASCを探し求めていた者たち(CRF、GoR)である。<br><br> | |||
<br> | その後継者たちは、第3期文明の発展が一定の水準に達したとき、完全な世界への成功的な進化、あるいは滅亡を導こうとした。彼らは互いに害を与えることなく、成功裏に器を復活させ、それを通じて完全な世界を実現することを目的としてプロメテウスを結成した。<br><br> | ||
---- | ---- | ||
<references /> | <references /> | ||
<br><br> | <br><br> | ||
==== | ====ASC制御装置==== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
ASC制御装置(ASC Controller)は、ASCの力を資格以上に扱うために開発された装置である。<br> | |||
ASCは所有者の資格を評価し、ランクを分けて段階的に力を与える。<br> | |||
その評価を回避するために必要なのが、まさにASC制御装置である。<br><br> | |||
'''2.開発'''<br> | |||
ASC制御装置の製作者は、第1期文明の最後の皇帝だった。皇帝は卓越した能力を持っていたが、満足することを知らず、ASCの禁じられた知識を通じて強力な兵器を作ろうとした。しかしそれには、ASCが評価したランクよりも高いランクが必要だった。そのため、皇帝は持てる力を総動員してASC制御装置を製作した。<br><br> | |||
ASC制御装置の主な効果は以下の二つである。莫大なエネルギーを引き出してASCが要求する資格を間接的に超えること、そして誤ったアクセスによる反動を周囲に分散させることである。<br><br> | |||
ただし、ASC制御装置を作動させるために必要なエネルギーは、単なる生命体の死では足りず、知性体の魂が破壊・消滅する際に発生するエネルギーが必要だった。<br> | |||
そのため多くの人々が実験によって消滅したが、皇帝は望んだ力を手に入れた。<br><br> | |||
''' | '''3.第1期文明の滅亡'''<br> | ||
第1期文明滅亡の直接的な原因は、帝国の内乱で最終兵器が使用されたことだった。<br> | |||
<br> | 皇帝は戦争の終盤、ASC制御装置を限界出力以上で使用し、暴走させてしまった。皇帝はそれを制御する方法を持っておらず、暴走の余波を最小限に抑えるために強制的に亜空間へ封じ込めて遮断した。<br><br> | ||
しかし期待とは異なり、ASC制御装置の暴走を完全に遮断することは不可能だった。暴走したASC制御装置の力は空間を引き裂いて現れ、その余波で大陸が沈み、ASCの誤用の代償として帝国の首都周辺の生命体は不死の呪いを受け、強制的にASCに従属し、アンデッド・クランとなってしまった。<br><br> | |||
<br> | その後、ASC制御装置は第3期文明時代、名誉ある時代に発見され、ファウストの手に渡ることとなった。<br><br> | ||
'''4.第3期文明での発見'''<br> | |||
当時の第3期文明には、第1・第2期文明に関する情報はほとんど残っていなかった。ただ異能力に関する伝承として残っていただけだった。プロメテウスはファウストがそれを研究するよう誘導した。好奇心旺盛だったファウストは彼らの支援を受けて第1期文明の遺跡を研究した。<br><br> | |||
その過程でファウストは、第1期文明が実在したという事実、そして彼らの遺産と滅亡に関する記録を得た。ASCの危険性は即座に極秘とされ、ファウストとプロメテウスだけがその事実を把握した。<br><br> | |||
しかし文明の滅亡にASCとそれを利用した最終兵器が関係していたという事実に衝撃を受けたファウストは、研究を支援したプロメテウスにさえASC制御装置へのアクセス方法を隠した。<br><br> | |||
ファウストはASC制御装置を破壊しようとしたが不可能であり、元の場所に封印した。<br> | |||
しかし大破壊の期間中、自らを封印するためにASC制御装置を使用せざるを得なかった。ASC制御装置はファウストと共に亜空間に封印された。<br><br> | |||
千年後、起こるその事件まで。<br><br> | |||
'''5.千年後''' | |||
プロメテウスもまた大破壊によって大きな被害を受けたが、その組織は生存者たちと共に生き残った。彼らは第4期文明の中でも暗躍し、新たな魔王候補者の誕生とASCに関する研究を続けていた。<br><br> | |||
プロメテウスはファウストのクローン実験体を作り、魔王の誕生について研究した。その過程で、ファウストのクローンであるフェイトロンに埋め込まれたASCの第七の欠片が、何かの波動に微かに反応することを発見した。<br><br> | |||
これに異常を感じたプロメテウスは、すぐに調査に乗り出した。ASCは単なる権能や能力の象徴だけでなく、莫大な情報の記録媒体であり、断片化された状態でも強力な力を持っていた。そのASCに反応する存在は、ASCと関係しているに違いなかった。<br><br> | |||
調査の結果、プロメテウスはASC制御装置の存在を突き止めた。彼らはASC制御装置が賢者と魔王の遺産であり、ASCを制御する手段であることまで把握した。しかし、ASC制御装置の位置までは特定できなかった。プロメテウスは世界を支配するという自らの目的のために、その探索を開始した。<br><br> | |||
====「彼」または「誰か」==== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
[いつかの物語]<br> | |||
神の権能は絶対であり、浅はかな人間の論理で彼を評価するな<br> | |||
彼はすべての場所に存在し、常に存在する<br> | |||
時間と空間に縛られる人間の頭では判断できないだろう<br> | |||
彼はすべてに優先し、すべてに公平である<br> | |||
彼が望まなかったものは存在しない、彼の意志を試すな<br> | |||
人間が神性を失い、神が人間を離れたように見えても<br> | |||
それもまた彼の意志。彼の意思、すべては彼が望んだ通り<br> | |||
ただし人間よ、失われた神性を取り戻すことを怠るな<br> | |||
- すべては彼の意志通り<br> | |||
</div><br> | |||
地球の文明を発生させたと推定される存在(The Beholder)。<br> | |||
彼の存在は誰も知らない。何から生まれ、どこから来たのかも分からない。<br> | |||
彼の目的は、より完全な世界を作ることである。<br><br> | |||
そのために彼は「世界の主流となる種族を選び」、力を分け与え、文明の発展に貢献し、評価した後に破壊する行動を繰り返してきた。<br><br> | |||
彼は「完全」に近づく鍵であり、「破滅」のスイッチでもあるASCを種族に与え、それによって文明が特別な方向へ発展するよう誘導した。ASCの使用方法が誤っていた場合は、自らが破滅するか、あるいはASCを回収して文明を浄化した。<br><br> | |||
彼は自身の目的に強い執着を持っており、文明の発展が望む方向に進まない場合、意図的にASCを暴走させて破滅させる。<br><br> | |||
彼は人間の世界において少なくとも3回の文明形成に関与しており、第1期、第2期文明の誕生と終焉にも関与していた。<br><br> | |||
プロメテウスは彼の存在をかすかに推測しているだけである。<br><br> | |||
---- | |||
'''未知の年表'''<br> | |||
????? 人間が神性を失う<br> | |||
????? 神が人間から一歩退き、人間は自立を始める<br> | |||
????? いつからか「彼」が存在し始める<br> | |||
????? 「彼」が自らの役割を自覚し始める<br> | |||
????? 「彼」の目的は人間が「完全な世界」を作るよう導くこと。<br> | |||
そのために人間に力と知識を授ける権能と、満足できない文明を破壊する権能を併せ持つことになる。<br> | |||
目的の実現可能性は計算されず、ただ機械的な役割を果たすのみである。<br><br> | |||
====守護の剣==== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
光の六つの星を含め、賢者の塔内部で現王を守護する秘密集団である。<br> | |||
アルデバランの言葉によれば、その首領はシリウスであり、まだその運命に気づいていない者もいるという。魔王を阻止する過程でシルバーウッドによって多くの人々が殺されるが、生存者が存在するため、後に再建も可能と思われる。<br><br> | |||
====王の伴侶と光の守護騎士==== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
<div style="background-color:#f0f0f0; padding:10px; border-radius:5px;"> | |||
「王の星が闇の力を持てば、闇の六つの星が光を取り戻し、暗黒の世界を作るであろう。逆に光の力を持てば、光の六つの星が力を集め、世界を救うであろう。」<br> | |||
シリウス<br> | |||
</div><br> | |||
魔王の封印から千年後、再び大破壊が世界を覆う時に現れる予言の存在たちである。彼らの存在は賢者の塔で伝承されてきた。<br><br> | |||
六つの光の星は、王の伴侶と四人の守護騎士、そして彼らを導く戦士の星で構成される。七番目の星である王の星は、闇と光の両面性を持つ乱世の星である。魔王にも現王にもなり得る。<br><br> | |||
賢者の遺産である封印された黙示録のカードによって光の六つの星を目覚めさせることができ、このカードに反応する者は六番目の星である戦士の星のみだという。<br><br> | |||
戦士の星が現れて初めて、王は伴侶と出会い、闇の六つの星に対抗することができる。<br><br> | |||
'''[王の伴侶と光の守護騎士そして闇の六つの星]'''<br><br> | |||
光の六つの星は以下の通りである。<br> | |||
* 王の伴侶、アリオネル<br> | |||
* 王を守る光の守護騎士、ベラドリクス<br> | |||
* 王に対抗できる光の守護騎士、ユアン<br> | |||
* 王の影として生まれ変わった守護騎士、リン<br> | |||
* 王の後を継ぐ光の守護騎士、フリード<br> | |||
* そして彼らを導く戦士の星「私」<br><br> | |||
一方で闇の六つの星も存在する。詳細は明らかになっていないが、フェイトロンと共に行動していたシルバーウッドは背徳の騎士である。彼は王を欺き、その力を奪う使命を持つ、最も狡猾な運命を持つ者だ。他の五人については不明である。<br><br> | |||
光の六つの星たちは二つの使命を持って生まれている。ユアンの第二の使命は「殺王」、アリオネルの第二の使命は「封印」、ベラドリクスの第二の使命は「犠牲」である。その中でもアリオネルとユアンは王に対抗し、その力を打ち砕く権能を持つ存在である。他の光の星たちの使命はまだ明らかにされていない。<br><br> | |||
====ミッション戦争==== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
賢者カペラまたはプロキオンを支持する戦士たちがティエラ・グロリオーサという場所で繰り広げる大規模な戦闘を意味する。<br><br> | |||
定期的に開催される時間が存在し、敵軍のセイジス・エンサインを破壊して基地を占領するか、拠点を守るレガシー・ガーディアンを討伐してコアを占領しなければならない。<br><br> | |||
最も多くの功績を立てた10人の導き手が「光輝の導き手」または「嵐の導き手」の称号を獲得するとされる。<br><br> | |||
====ルミナス==== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
自ら光を放つ鉱物である。<br> | |||
ポートルックスの製造商人クロイにルミナスの欠片を持っていけば、ルミナスと交換してくれる。製造商人クロイの話によると、彼が交換してくれるルミナスは研究所から特別に供給されているものだという。<br><br> | |||
''' | ====ステラリンク==== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
製造商人クロイによって言及される。ある日、ポートルックス近くの海岸に不思議な流星が青い光を放ちながら落ちてきたという。雑貨商人ハムフリックが販売する粉砕ドリルでそれを壊すと、複数の溝がある円形の板が現れ、製造商人クロイはそれを星座のようだと表現する。特定の材料であるルミナスを使って星座のような溝を埋めると、特別な力で使用者を鍛えるという。それがステラフォースである。<br><br> | |||
<br> | |||
''' | '''2.正体'''<br> | ||
ステラリンクの正体は、宇宙に存在していた虚無の星である。それは元々、宇宙で星を喰らう星の捕食者であり、もはや吸収できる星を見つけられず退屈していた。その時、虚無の星はネバレスで強力な力を感知し、その力の源がルミナスであることに気づいた。虚無の星はルミナスに引き寄せられ、ネバレスへと向かった。<br><br> | |||
''' | ====Alz==== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
<br> | ネバレス世界で流通している通貨。<br> | ||
オフィサー・モリソンによれば、物品の売買に使用するだけでなく、これを寄付することで低下した名誉ポイントを制限付きで回復させることができるという。<br><br> | |||
==== | ====ネバレス・ポート・エクスプレス==== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
勤務中の社員の話によれば、320年以上の歴史を持つネバレス最大規模の流通企業であるという。ポリスの中心地から辺境の僻地まで、希望する物品を配達してくれる。オープン記念として、特別管理コロニーの訓練生には無料で口座を開設してくれる。<br><br> | |||
ネバレス・ポート・エクスプレスの社員たちは、世間にあまり知られていない地域であるポートルックス、ポートルイナ、さらには最近知られ始めたセニリニアにも派遣されている。<br><br> | |||
<br> | |||
==== | ====セニアの塔==== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
セニリニア大陸の中央に存在していた象牙の塔。セニリニアの人々は中央地帯に集まって暮らし、獣を飼う牧童と大陸の歴史・地理・植生を研究する学者に分かれていた。しかし、ネバレスから渡ってきたプロメテウスと接触したことで悲劇が起こってしまった。彼らが進めていた秘密の研究がセニリニア大陸を滅亡寸前まで追いやったのである。<br><br> | |||
その日、セニアの塔から始まった爆発によって多くの人々が死亡し、中央地帯での居住が不可能となった。死亡した人々は幽霊となってセニアの塔周辺を彷徨うようになり、生存者たちは南と北へと散らばった。ただし、生存者たちは誰でもセニアの塔に出入りできないように魔法をかけ、暗号文をあちこちに隠した。<br><br> | |||
その後、セニアの塔は放置され、大陸の中央にそのまま残されている。<br><br> | |||
==== | ==🏠ワールド/村== | ||
{| class="wikitable" | |||
! style="width:18%; text-align:center;" | ワールド名 | |||
! style="width:82%; text-align:center;" | 地域コンセプト | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ブラッディアイス | |||
| 発見当時、生存者が皆無だった炭鉱村に建てられた戦闘コロニー。ミドレス北端に位置する。 | |||
極寒の気候のため、動物よりも魔物、特にアンデッドが多く出没する。 | |||
* ウォーリアー、フォスシルダー、クラディエーター作成後に最初に開始する地域。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |デザートスクリーム | |||
| フアン大陸、パレス砂漠にある戦闘コロニー。廃油田の村に建てられたが、 | |||
建設後の周辺探索で古代の遺跡が発見された。様々な形態の変異体が居住している。 | |||
* ウィザード、ブレイダー、ダークメイジ作成後に最初に開始する地域。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |グリーンディスパイア | |||
| パストゥール大陸、大森林の奥にある戦闘コロニー。 | |||
先住民の村は魔物の本拠地となっており、深いジャングルに進むほど強力な昆虫や植物の変異体が現れる。 | |||
* フォスアーチャー、フォスブレイダー、フォスガンナーキャラクター作成後に最初に開始する地域。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ポートルックス | |||
| 小さな火山島だった追放者の島は、予言の時が近づくにつれ火山の爆発によってさらに広がった。 | |||
この島に賢者の塔から派遣された軍隊が建てた戦闘コロニーがポートルックスである。 | |||
* 50LV以上、バトルスタイル6等級から進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ポートルイナ | |||
| パストゥール大陸最南端にあるアナラブルエイジの大規模遺跡地帯で、長らく放置されていた場所。 | |||
現在は第5特別管理コロニーとして1級危険地帯。賢者の塔から許可を受けた者のみが出入り可能。 | |||
* 65LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |アンデッドグラウンド | |||
| ミドレス大陸北部のどこか、生のないトンネルの終点に到達した者を迎える場所は、死者のための氷の地である。 | |||
生きている者は息を潜め、恐怖と対峙しなければならない。 | |||
* ブラッディアイス・ゴーストゾーンを通じて80LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |フォゴトンルイン | |||
| 化石となったが屈しない強い意志を持つ伝説の存在が守ってきたとされる神秘的な遺跡地帯。 | |||
フアン大陸で最も大きなアナラブルエイジの遺跡。 | |||
* デザートスクリーム・ラグクイーンゾーンを通じて95LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |レイクサイド | |||
| 黄昏の湖「レイク・イン・ザ・ダスク」に続いて発見された場所で、山脈に遮られており通常の方法では入れない。 | |||
パストゥール大陸のエングリフ山脈に沿って湖が続いていると推定される。 | |||
* ポートルックス・ワープセンターを通じて110LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ミュータントフォレスト | |||
| パストゥール大陸中央東部地域にある「望郷の森」の向こう側で発見された奇妙に変異した森。 | |||
深い森のどこかに重要な遺跡があると推定され、最近紛争地域として宣言された。 | |||
* グリーンディスパイア・モスカッタークイーンゾーンを通じて125LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ポンテスフェルム | |||
| 人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地。 | |||
その起源は不明で、発見された順にコードネームが付けられたという。 | |||
* ポートルイナ・メカメンダーゾーンを通じて140LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |ポルタインフェルノ | |||
| 闇と恐怖に満ちた魔界の入口。 | |||
上級ダーククラン魔物が出没するという噂がある。 | |||
* ポートルックス第2ワープセンターを通じて160LVから進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |アーケイントレース | |||
| 元は平原だったこの場所に、ある日巨大な裂け目が現れ注目されるようになり、その原因を巡って様々な推測がなされた。 | |||
時が経つにつれ、人々はこの神秘的な裂け目を「アーケイントレース(Arcane Trace)」と呼ぶようになった。 | |||
* ポートルックス・ガーディアン・レヴンソン、レイソン兄弟との会話を通じて180LV以上、国家を選択したキャラクターが進入可能。 | |||
|- | |||
| style="text-align:center;" |セニリニア | |||
| 魔王が消えた後も葛藤は続き、カペラとプロキオンはセニア海の秘密を手に入れるために動いた。 | |||
北の森でセニリニアンと出会った後、大陸の秘密が明らかになり始めた。 | |||
* 180LV以上、国家を選択したキャラクターが進入可能。 | |||
|} | |||
<br> | <br> | ||
===ブラッディアイス=== | |||
'''1.概要'''<br> | |||
ブラッディアイスはミドレス大陸の北端に位置する特別戦闘コロニーである。<br><br> | |||
<br> | |||
'''2.歴史'''<br> | |||
ポリス・ヘレニアの北東端に設立された特別戦闘コロニーで、正式名称は「ポリス・ヘレニア領第1特別戦闘コロニー」である。しかし人々はその極寒の恐ろしさを込めて「ブラッディアイス」と呼び、それがほぼ定着した呼称となった。<br> | |||
元々ブラッディアイスは他の開拓村と同様に小さな炭鉱村として始まった。しかし、890年に賢者の塔の決定により調査された際、誰も住んでいない村と、所有者不明のまま稼働していた機械だけが発見された。<br> | |||
賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定し、その後賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。<br> | |||
''' | しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。炭鉱もすでに採掘を中止しており、機能していない。<br><br> | ||
<br> | |||
'''3.特徴'''<br> | |||
''' | ブラッディアイスは大陸の北端にあるため、気候が非常に厳しい。目に見えるすべての場所が雪と氷に覆われており、吹雪を伴う強風が頻繁に吹く。昼夜の気温差が大きく、日照時間も短い。気温は常に氷点下を維持し、時には極寒の寒波が襲い、生存そのものが脅かされるほどである。ミドレス大陸の極北に位置するため、寒さが厳しく、生物よりもアンデッドの魔物が多く出没する。<br> | ||
村を起点に北には炭鉱、北西には針葉樹が密集する雪原地域、北東には滑らかな氷に覆われた死の地域がある。極寒の地域であるため、各所に避難用キャンプが設置されている。村の家々は太い丸太で作られており、屋根には常につららが垂れ下がっている。村や拠点は雪と風を避けるために防壁で囲まれており、外部との交通は非常に制限されている。しかし、ブラッディアイスでしか手に入らないものもあるため、旅行者や商人が頻繁に訪れる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
交通が不便で物資の調達が難しいため、ポリス・ヘレニアの衣服すらまともに手に入らず、ほとんどの人は獣の皮や毛を使って適当に防寒服を作って着ている。寒さと同様に出没する魔物も強力なため、アーマースーツは日常でも必需品とされている。<br> | |||
<br> | * ダンジョン | ||
** カタコン・フロスト | |||
** カタコン・フロスト(プレミアム) | |||
** カタコン・フロスト(覚醒モード) | |||
** フローズン・キャニオン | |||
** カオスアリーナ Lv.1 ~ Lv.7 | |||
** エターナル・カオスアリーナ | |||
** グラキエス・インフェルナ | |||
** アケロン・アリーナ | |||
** パレストラ・インフェルナ<br><br> | |||
=== | ===デザートスクリーム=== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
デザートスクリームはフアン大陸、パレス砂漠に位置する特別戦闘コロニーである。<br><br> | |||
'''2.歴史'''<br> | |||
''' | ポリス・ジュディンの南端砂漠に位置する特別戦闘コロニーで、正式名称は「ポリス・ジュディン領第2特別戦闘コロニー」である。しかし、この地の荒涼さと猛暑に疲れた人々が砂漠の砂嵐を意味する「デザートスクリーム」と呼び始め、それが一般的な名称として定着した。<br> | ||
デザートスクリームは「パレスデザート」と呼ばれる巨大なオアシスを中心に居住地が形成された場所で、かつては海だったと言われている。<br> | |||
<br> | 賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定し、その後、賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。<br> | ||
しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。<br> | |||
元々「ポリス・ジュディン領第13資源コロニー」管理下にある第5地域区がこの地の油田だった。しかし十数年前に採算性が落ちて廃油田となり、現在は墓地として使用されている。それにもかかわらず、大陸全体で唯一存在する巨大な塩砂漠と、そこから得られる高級塩のために、古くから人々の往来が多かった。<br><br> | |||
'''3.特徴'''<br> | |||
''' | 砂漠の中心にあるため、湿気はほとんどなく乾燥している。また、昼夜の気温差が非常に激しく、昼は暑く夜も暑い。目に見えるすべての場所が砂丘であり、時折、砂混じりの風が吹いて視界を遮る。砂嵐が吹き荒れる時に避けなければ命に関わることもある。当然ながら食料の生産量はほぼなく、外部からの輸入に依存している。<br> | ||
右上端の縁に村があり、中心にはオアシスがある。四方には大小の砂丘が広がっており、古い動物の骨やサボテンのような砂漠植物、使用後に放棄された廃油田の残骸があちこちに散らばっている。<br> | |||
特筆すべき点は、探索中にデザートスクリームの近くで古代の遺跡が発見されたことである。ただし、発見されてから間もなく、魔物が出没する戦闘コロニーの近くであるため、本格的な調査は進んでいない。遺跡の中では、正体不明の石造建築物や人を模した石像、そして祭壇(祭壇のように見えるもの)が発見されたという。<br> | |||
服装は基本的にフアン大陸のスタイルを踏襲しており、薄い布で服や帽子を作って直射日光を防いでいる。また、魔物の脅威のため、マーシャルスーツを日常着のように着ている人々も多く見られる。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** パニックケイブ | |||
** パニックケイブ(プレミアム) | |||
<br> | ** パニックケイブ(覚醒モード) | ||
** エイシェント・トゥーム<br><br> | |||
=== | ===グリーンディスパイア=== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
グリーンディスパイアはパストゥール大陸の巨大な森林「望郷の森」の奥地に位置する特別戦闘コロニーである。<br><br> | |||
'''2.歴史'''<br> | |||
望郷の森の蒸し暑く湿ったジャングル地帯に存在するコロニーで、正式名称は「ポリス・インダストリア領第3特別戦闘コロニー」である。しかし人々は「緑の絶望(Green Despair)」と呼んでいる。<br> | |||
元々「緑の絶望」はこのジャングル地帯に存在する(致死率の高い)風土病の名前である。ネバレス年代記に記録された探査隊の記録のあちこちにこの風土病が言及されている。風土病にかかって回復した者の話によれば、どんな過酷な訓練よりもこの病の方が辛いという。<br> | |||
しかし、この過酷な自然環境は戦士たちの訓練に役立つと判断され、賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定した。その後、賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。<br> | |||
しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。<br><br> | |||
<br> | |||
''' | '''3.特徴'''<br> | ||
天候が非常に変わりやすく、一日中雨が降ることもあれば、晴れていた空が突然スコールに見舞われることもある。湿度も高いため、雨が降らない日は暑くて蒸し暑い。特に虫の発生が深刻な問題である。<br> | |||
大森林を横断する巨大な川があり、その支流が血管のように森林のあちこちを流れている。グリーンディスパイアの建設時、探査隊はこの川の支流に沿って探索を行い、その際にいくつかの開拓村の痕跡を発見した。しかし、すでに住民は見つからなかった。原因としては過酷な自然環境、魔物、風土病などが挙げられる。現在、グリーンディスパイア周辺にもそうした開拓村の痕跡が残っているが、今ではほとんどが魔物の住処となっている。周囲には強力な昆虫や植物の変異体が存在する。<br> | |||
その他の特筆すべき点として、「赤いジャングル」と呼ばれる場所と「若い世界樹」がある。「赤いジャングル」は、砂漠の中の「赤い砂漠」のように、生物が生きるには厳しい極限の環境で構成されたジャングルである。目に見えるものは、不気味な赤い土壌と奇怪に変異した植物、そして巨大で醜悪な虫たちだけである。<br> | |||
また、探査隊は「赤いジャングル」に飲み込まれた開拓村の痕跡を発見したが、村が形成された時期よりも「赤いジャングル」の植物が若いことを確認し、「赤いジャングル」は“何らかの理由”で拡張しているという慎重な結論を下した。<br> | |||
一方、「若い世界樹」は遠くにぼんやりと見える世界樹ほど巨大ではないが、十分に大きな木々である。コロニー周辺で数本が発見されており、探査隊はそれが「世界樹」と同じ種かどうかは確認できなかったが、可能性はあると判断し、そのような名前を付けた。<br> | |||
服装は従来のインダストリアで使用されていたものよりも短く軽いスタイルの衣服を着用しており、初期には遠く森の外から調達して販売するしかなかったが、最近では往来する人々が増え、内部で自ら製作する業者も増えている。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** レイク・イン・ザ・ダスク | |||
** ヘジダス・バレー | |||
** ヘジダス・バレー(覚醒モード) | |||
** ピュリファイア・イン・ザ・ウッズ<br><br> | |||
** | |||
** | |||
** | |||
** | |||
=== | ===ポートルックス=== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
ポートルックスは賢者シリウスの指示により4番目に建設された特別戦闘コロニーである。ここでの接頭語「ポート」は、ポートルイナとは異なり港(Port)を意味する。<br><br> | |||
'''2. | '''2.歴史'''<br> | ||
エクシリアン島は現在まで魔域で発見された唯一の島である。パストゥール大陸の約1/15の大きさで小さくはないが、荒れた海のため接近が困難で、環境も過酷であり、今も多くの魔物が生息しているため、人々は近づこうとしない。<br> | |||
賢者の塔の主導のもと、エクシリアン島西岸の崖にポートルックスが建設されたが、海域を通過するのは容易ではなく、凶悪な魔物のせいで人の往来は少ない。現在も賢者の塔から派遣された軍隊が駐屯している。<br> | |||
ヘレニアとインダストリアの交易航路が新設され、魔域付近の航海が行われるようになり、それに伴いエクシリアン島のポートルックスは魔域研究の目的以外にも交易港の中継拠点として活性化された。<br> | |||
999年、突如としてエクシリアン島の火山が噴火し、島が拡張された。賢者の塔は予言の日が近づいたと判断し、聖戦を宣言した。<br><br> | |||
'''3. | '''3.特徴'''<br> | ||
村が設置された海岸周辺にはまだ植物が生きているが、境界を越えて島の内陸に入ると火山灰によって枯れた森が広がっている。島の中央部には今も煮えたぎる溶岩が流れており、火口から噴出する火山灰のため空は常に曇っている。<br> | |||
エクシリアン島に出没する魔獣は水棲生物や悪魔の姿をしており、火口から絶えず現れていると推測されている。人の往来が増えるにつれ、エクシリアン島の研究も急速に進んだ。その中で最も大きな成果は、島の中央に位置する巨大な方舟の発見である。方舟の周辺で「幽霊船員」を見たという人もいたが、事実を証明する証拠はなく、噂に過ぎない。他にも足が複数ある魔獣を見たという報告など、魔獣の目撃談が賢者の塔ポートルックス支部に届けられているが、証拠を持ち込んだ者はいない。<br> | |||
人々は口を揃えてポートルックスの風景が美しいと言う。賢者アルデバランは特にポートルックスの崖を好んでいる。<br> | |||
* | * ダンジョン | ||
** | ** ボルカニック・シタデル | ||
** | ** ラヴァ・ヘルファイア | ||
** | ** ラヴァ・ヘルファイア(プレミアム) | ||
** | ** ラヴァ・ヘルファイア(覚醒モード) | ||
** フレイム・ネスト | |||
** フォービドゥン・アイランド | |||
** フォービドゥン・アイランド(覚醒モード) | |||
** ミラージュ・アイランド | |||
** ミラ・アイランド(覚醒モード) | |||
** ホリア・ウィンドヒル | |||
** ホリア・ケルドラシル | |||
** ホリア・トリスティ | |||
** ホリア・エクセディウム<br><br> | |||
=== | ===ポートルイナ=== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
ポートルイナは賢者の塔によって秘密裏に建設された5番目の特別管理コロニーである。<br> | |||
接頭語「ポート」はポートルックスとは異なり、要塞(Fort)を意味する。<br><br> | |||
'''2. | '''2.歴史'''<br> | ||
過去、パストゥール大陸南端でアナラブルエイジ時代の遺跡が大規模に発見された。しかしその規模があまりにも大きかったため、賢者の塔では発掘に踏み切ることができず、まずは世間から隠すことにした。そしてポートルイナを第5特別管理コロニーとして一般人の出入りを制限した。したがって、本来であればポートルイナの存在を知っているのは住民を除いた賢者の塔上層部の一部の人々だけである。<br> | |||
現在ポートルイナは危険な機械魔物で満ちたメタルクランの居住地であり、今の時代では想像もできないほどの高度な科学技術が残されている場所でもある。<br><br> | |||
'''3. | '''3.特徴'''<br> | ||
非常に危険な場所であるため、ポートルイナの住民は外部の人間が訪れることを非常に嫌う。また、出入りする者がほとんどいないため、外部の人間と遭遇するとすぐに見分けがつく。住民たちも様々な事情で元の居住地を離れた者たちである。<br> | |||
ポートルイナ周辺には正体不明のアナラブルエイジ時代の建築物や資材が残されており、常に陰鬱な雰囲気が漂っていて、空も常に暗い。同様の施設を持つルイナステーションの存在から、ポートルイナはアナラブルエイジ時代の鉄道駅だったと推定されている。また、ポートルイナにも閉鎖された駅舎が存在する。<br> | |||
村の外には危険なメタルクランの魔物たちが徘徊しており、メタルクランのレアも多数存在する。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** ルイナステーション | |||
** スティーマークレイジー | |||
** スティーマークレイジー(プレミアム) | |||
** スティーマークレイジー(覚醒モード) | |||
** ターミナスマキナ<br><br> | |||
''' | ===アンデッドグラウンド=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
ミドレス大陸の北部のどこかに存在する、死者のための氷の地である。<br><br> | |||
''' | '''2.特徴'''<br> | ||
「死の地」と呼ばれる場所である。ここはブラッディアイスから続くアンデッドクランの領域であり、各所に凍りついた死者の要塞や墓が存在し、生きた生命体はまったく見られない。ブラッディアイスと同様に、目に見えるすべての場所が雪と氷に覆われており、吹雪を伴う強風が頻繁に吹く。<br> | |||
また、アンデッドグラウンドの中央には「死者の塔」と呼ばれるダンジョンが存在し、キリアンの指輪を作ろうとする戦士たちが絶えず訪れている。元々アンデッドグラウンドはあまりにも危険なため、その存在すら知られていなかったが、ある冒険者が探索して生還したことでその存在が明らかになった。ブラッディアイスのゴーストゾーンを通じて出入りが可能である。<br> | |||
アンデッドグラウンドで発見される「死者のエポレット」を入手すると、B1Fへの出入りが可能になる。死者の塔地下2階に入るには、オフィサー・ヘンコフから「死者のエポレットB2F」を受け取る必要がある。一時期、死者の塔は2階までしか存在しないとされていたが、後にアンデッドクランの支配者が滞在する地下3階が追加で発見された。<br><br> | |||
'''3.その他'''<br> | |||
''' | この地にはプロメテウスの隠された本拠地が存在する。<br> | ||
死者の塔で育つ「プリクル・デスフラワー」によって、遠く離れたグリーンディスパイアで疫病が流行したことがある。<br> | |||
魔王の復活が迫ると、人々はアンデッドグラウンドが関係しているのではないかと疑った。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** 死者の塔 B1F | |||
** 死者の塔 B2F | |||
** 死者の塔 B3F | |||
** 死者の塔 B3F(Part2) | |||
** 死者の塔 B4F | |||
** エッジ・オブ・ファントム<br><br> | |||
''' | ===フォゴトンルイン=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
滅亡した古代都市の遺跡である。フアン大陸で最も大きなアナラブルエイジの遺跡でもある。<br><br> | |||
'''2.特徴'''<br> | |||
''' | 荒れ果てた荒野の中に、アナラブルエイジに由来すると推測される神殿のような建物や残骸が放置されている。まだ探索されていない古代の神秘的な遺跡が数多く存在するが、危険なため出入りは容易ではない。多くの人々がフォゴトンルインを探索しに行って命を落としたり、重傷を負ったりしている。<br> | ||
現在ネバレスでは、フォゴトンルインはかつて多くの人々が住んでいた巨大都市だったが、一瞬で廃墟となり、誰も住めない土地になったという伝説だけが残っている。今では奇怪で巨大な鳥や虫たちだけがフォゴトン・テンプルに住んでいる。<br> | |||
その後、フォゴトンルインの南東部でフォゴトン・テンプルが発掘された。正確には、元々賢者の塔が発見していたが、危険なため隠していた施設である。元はアナラブルエイジ時代に建てられたアカデミーの跡地だったが、魔王の降臨後にアカデミーは破壊され、設立者は人々を殺害したと言われている。噂では、その設立者が不老不死を得て以来、この寺院周辺を通る旅人や戦士たちを襲っているという話が広まっている。現在、当局ではフォゴトン・テンプルを探索したい戦士たちに入場カードを発行している。<br><br> | |||
''' | '''3.その他'''<br> | ||
ネバレスの人々はフォゴトンルインに「初香の根」を植えて浄化しようと試みているが、土地があまりにも荒れているため失敗している。<br> | |||
フォゴトン・テンプルの入場に必要な「マスターカード」は、フォゴトンルイン、レイクサイド、ミュータントフォレストなどで入手可能である。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** フォゴトン・テンプル B1F | |||
** フォゴトン・テンプル B2F | |||
** フォゴトン・テンプル B2F(覚醒モード) | |||
* | ** フォゴトン・テンプル B3F | ||
** | ** ガーデン・オブ・ダスト | ||
** | ** 迷宮 | ||
** | ** マンダラートの遺産 Lv.1~Lv.6<br><br> | ||
** | |||
** | |||
** | |||
=== | ===レイクサイド=== | ||
'''1. | '''1.概要'''<br> | ||
レイク・イン・ザ・ダスクに続いて発見された場所であり、山脈に遮られているため通常の方法では入ることができない。パストゥール大陸のエングリフ山脈に沿って湖が続いていると推定されている。<br><br> | |||
'''2. | '''2.特徴'''<br> | ||
名前は似ているが、レイク・イン・ザ・ダスク(黄昏の湖)とは別の場所である。レイク・イン・ザ・ダスクはフアン大陸のエングリフ山脈、グリーンディスパイアの西の最深部に位置し、レイクサイドはその周辺に位置する。賢者の塔が崩壊し、ネバレスが二分された後、民間主導の探査隊がレイク・イン・ザ・ダスク周辺を探索する過程で新たに発見され、「レイクサイド」と名付けられた。<br> | |||
夕焼けのように赤く染まる空が特徴である。緑の中には、かつて住民が住んでいたが放棄された廃墟や建物が湖に半分沈んでいる。空と地上のコントラストによって美しい風景に見えるが、周囲にはオーク、ノール、トロール、ゴーレムなどの危険な魔物が徘徊している。<br> | |||
その後、カペラとプロキオンが合同で探索を行い、レイクサイド中央に位置する島で「セインツ・フォース・カリバー」が発見された。次元の裂け目を通過すると、セイント・バレンタインが残した力と意志を持つセインツ・フォース・カリバーに出会うことができる。セインツ・フォース・カリバーは、所有者にこの世界を守るための力と意志を貸してくれるという。この武器の正体は、かつてセイント・バレンタインが魔王を封印した頃にフォースが武器のように凝縮されたものと推定されており、それを巡ってカペラとプロキオンが戦闘を繰り広げている。<br><br> | |||
'''3. | '''3.その他'''<br> | ||
ボルカニック・シタデルへの入場に必要な「闇の印章」を入手することができる。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** イリュージョン・キャッスル・アンダーワールド | |||
** イリュージョン・キャッスル・ラディアントホール | |||
** イリュージョン・キャッスル・アンダーワールド(外伝) | |||
** イリュージョン・キャッスル・ラディアントホール(外伝)<br><br> | |||
''' | ===ミュータントフォレスト=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
パストゥール大陸中央東部地域にある「望郷の森」の奥で発見された奇妙に変異した森。<br> | |||
深い森のどこかに重要な遺跡があると推定され、最近では紛争地域として宣言された。<br><br> | |||
''' | '''2.特徴'''<br> | ||
パストゥール大陸中央東部に位置する望郷の森は、その複雑さと危険性から長年未開拓地として残されていた。さらに、望郷の森は植生も異常で、針葉樹林・広葉樹林・熱帯・ジャングルが共存している。ミュータントフォレストはその中でも変異したジャングルの奥に位置する。<br> | |||
賢者の塔が解体された後、カペラ連邦とプロキオン連盟が未開拓地を探索する中で、密林内部で重要な遺跡を発見した。しかし本格的な調査が始まる前に両勢力が衝突し、紛争地域として宣言された。<br> | |||
ミュータントフォレストには寄生植物に身体を奪われた魔物や、奇怪に変異した虫や昆虫が生息しており、一日中雨が降っている。滝から始まる川がジャングルの中を流れており、ジャングルの中央には元の所有者が不明な巨大なレンガ造りの建物と寺院が建てられている。突然変異があまりにも多いため、「ミュータントフォレスト」と名付けられた。<br> | |||
放棄された祭壇は「アルタ・オブ・シエナ」の入口と繋がっている。近くには奇妙な商人が物を売っており、彼の話によると、カペラとプロキオンの紛争が始まった後、動植物のような姿をした魔物たちが女王のように崇める魔物を護衛しながらその中へ入っていったという。アルタ・オブ・シエナは後にB2Fまで発見される。<br><br> | |||
'''3.その他'''<br> | |||
''' | * ダンジョン | ||
** アルタ・オブ・シエナ B1F | |||
** アルタ・オブ・シエナ B2F<br><br> | |||
''' | ===ポンテスフェルム=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地。<br> | |||
その起源が不明な機械魔物たちは、発見された順にコードネームが付けられているという。<br><br> | |||
''' | '''2.特徴'''<br> | ||
ポンテスフェルムはポートルイナ近くの機械平原であり、メカメンダー地域を通じて出入りが可能である。<br> | |||
ネバレスのすべての地域の中でも最も異質な場所である。周囲には用途不明の金属製建築物が立ち並び、正体不明のエネルギー源が光を放っている。そのため空は常に青白い光を帯びている。<br> | |||
アナラブルエイジの記録によれば、ここは人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地であり、鍛冶屋アルバ・ヒデはこの地を「冷たい金属の海」と表現している。プロキオン連盟とカペラ連邦が賢者の遺産を巡って争っていた際、ほぼ同時に発見されたため、両陣営が共同で調査を行っている。<br> | |||
ポートルイナに存在するメタルクランの魔物ですら、ポンテスフェルムに住む魔物に比べれば末端に過ぎない。メタルクランの主要な居住地であるため、彼らは空の飛行船を使ってこの地に出入りするすべての存在を監視しており、敵対的な生命体が発見されると容赦なく襲撃してくる。<br> | |||
ポンテスフェルム中央の塔は、メタルクランがネバレスを侵攻するために建設した前哨基地と推定されている。カペラ連邦とプロキオン連盟はこれを「マキナス・アウトポスト」と名付け、メタルクランの技術を持ち帰った戦士に対して莫大な報酬を約束している。<br> | |||
プロキオン連盟とカペラ連邦は、ポンテスフェルムに住む機械生命体に対して発見順に暗号名を付けている。そのため、神話に由来するネバレスの他の魔物とは異なり、ポンテスフェルムの魔物は特有の形式番号を持っている。ポンテスフェルムの魔物を研究するため、今も多くの人々がこの地に足を踏み入れている。また、ポートルイナの孤児たちは生計を立てるためにこっそりポンテスフェルムに入り、スクラップやガラクタを拾っている。<br><br> | |||
'''3.その他'''<br> | |||
''' | * ダンジョン | ||
** マキナス・アウトポスト | |||
** セレスティア | |||
** 秘密基地 SCA-76<br><br> | |||
''' | ===ポルタ・インフェルノ=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
闇と恐怖に満ちた魔界の入口。<br> | |||
ここには上級ダーククランの魔物が出没するという噂がある。<br><br> | |||
''' | '''2.特徴'''<br> | ||
ポートルックス第2ワープセンターを通じて出入りが可能である。空は常に赤みがかった暗雲に覆われており、溶岩が川のように流れている。そのため、常に地獄のような熱気が漂っている。<br> | |||
中心部には奇怪で暗い光の回廊や壁龕、建築物が都市のように立ち並び、その周囲には侵入者を阻むための鐘楼や城壁が築かれている。<br> | |||
地獄の炎を連想させる「ポルタ・インフェルノ」という名称は、そこに生息するダーククランに由来する。ポルタ・インフェルノに住むダーククランの魔物はすべて上級の存在であり、人間が地獄の存在として想像するような姿をしている。<br> | |||
悪名高いダーククランはネバレス全域に出没する魔物だが、通常人類が遭遇するのはダーククランの中でも下級に過ぎず、上級の存在は人類を凌駕する知性と魔法に関する能力を持っている。そのため、ダーククランの存在が異なる次元に由来するのではないかと疑う者もいるほどである。<br> | |||
ポルタ・インフェルノには「悪魔の塔」と呼ばれるダンジョンが別途存在する。地域の北東部で見つけることができ、入場には「悪魔の鍵」が必要である。悪魔の塔に登場する魔物もまた、悪魔的な姿をしている。<br><br> | |||
'''3.その他'''<br> | |||
''' | * ダンジョン | ||
** 悪魔の塔 | |||
** 悪魔の塔(Part2) | |||
** パンデモニウム<br><br> | |||
''' | ===アーケイントレース=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
元々アーケイントレースは広大な平原だったが、ある日突然奇妙な模様が現れた。それ以降、人々はその場所を「アーケイントレース(Arcane Trace)」と呼ぶようになった。<br><br> | |||
''' | '''2.特徴'''<br> | ||
本来アーケイントレースは単なる広い平原であり、広がる土地以外には何もなく、時折旅人が通り過ぎるだけの場所だった。そのため、人々はこの地を単に「平原」と呼んでいた。<br> | |||
しかしある日、平原が裂けて巨大な亀裂が生じた。それは上空から見ると幾何学的な対称模様のように見える裂け目だった。<br> | |||
その亀裂が発見されて以降、平原は多くの人々の注目を集め、裂け目の原因について様々な憶測が飛び交った。ある者は大地震によるものだとし、またある者は魔王による大破壊の痕跡だと語った。<br> | |||
しかし、アーケイントレースは元々人が住んでいない地域だったため、その亀裂がどのように、いつ生じたのか誰も確信を持てなかった。<br> | |||
その後、アーケイントレースを通る人々がこの地を「何か得体の知れない巨大な裂け目が刻まれた平原」と呼び始め、いつの間にか「アーケイントレース(Arcane Trace)」という名称が定着した。<br> | |||
特筆すべきは、アーケイントレースがモンスターの出現がない平和な土地だったため、賢者カペラ/プロキオンはこの地にアカデミーを設置し、支持勢力の育成を試みたことである。<br> | |||
しかし、戦争難民が押し寄せたことで状況は一変した。彼らはカペラ/プロキオンのアカデミーに助けを求めたが、アカデミーは多数の戦争難民を受け入れることができなかった。怒った難民たちはアカデミーの事情を理解せず、今ではアーケイントレースを彷徨いながら通行人を襲撃している。<br><br> | |||
'''3.その他'''<br> | |||
''' | ネバレスの中でも最も住みやすいと思われる緑豊かな土地である。周囲には針葉樹林が自然に自生しており、平原の中央には島のような地形があり、川が堀のようにその周囲を流れている。<br> | ||
気候も人が住むのに適しており、雨量は少なく湿度も低い。現在は放棄されているが、かつて賢者カペラ/プロキオンが設立したアカデミーが存在していたため、各種施設の痕跡が残っている。また、アーケイントレースで亡くなった難民たちの墓が道端に存在している。<br> | |||
* ダンジョン | |||
** アバンドンド・シティ<br><br> | |||
''' | ===セニリニア=== | ||
'''1.概要'''<br> | |||
未知の大陸「セニリニア」は、これまでネバレスの人々に知られていなかった場所である。<br> | |||
過去、この地に現れたネバレスの人々によって、大陸全体が滅亡寸前まで追い込まれた歴史を持つ。<br><br> | |||
'''2.歴史'''<br> | |||
''' | 元々セニリニアは長い歴史を持つ大陸であり、長い間外部勢力と接触することなく独立して生活してきた。人々は大陸の北部と南部に住む動物たちと互いの領域を侵さないよう協定を結んでいた。その後、セニリニアの人々は大陸中央の牧草地で生活したり、セニアの塔で大陸の植生を研究していた。<br> | ||
ある日、セニリニアに外部の者たちが訪れた。自らをネバレスの人々<ref>プロメテウスである。</ref>と名乗った彼らは、セニアの塔の学者たちを訪れ、何らかの研究を進めようとした。その研究内容は明らかではないが、確かなのはその研究によってセニリニア大陸が滅亡寸前の災厄に見舞われたということである。<br> | |||
セニアの塔は研究の結果、爆発を起こし、多くの人々が犠牲となった。中央の牧草地は人が住めない場所となり、生存が不可能になったことで、生き残った人々は長年の協定を破り、南の森と北の森へと散らばった。元々訪れていたネバレスの人々はどこかへ姿を消した。<br> | |||
その後、ネバレスから新たな人々が訪れた。自らを賢者カペラ/プロキオンと名乗った彼らは、セニリニアの生存者たちが生きていけるよう支援し、それぞれ南部と北部に村を築いた。<br><br> | |||
''' | '''3.特徴'''<br> | ||
全体的に涼しい気候で、針葉樹が育っている。大陸中央は地形が高く、牧草地が広がっていた。中央にはセニアの塔が存在していたが、現在はセニアの塔の爆発によって破壊された建物の残骸だけが残っている。<br> | |||
セニリニアの人々は大陸の歴史に強い誇りを持っており、賢者カペラ/プロキオンから支援を受けたことに感謝の気持ちを抱いている。<br> | |||
特筆すべきは、セニリニアの動物たちは魔物とは異なり、人間以上の知性を持ち、人間よりも長寿であるという点である。しかし、セニアの塔が崩壊した後、生存が脅かされるようになったセニリニアの人々は、かつて動物たちと結んだ協定を守るべきかどうか、元の生活に戻るべきかどうかを巡って意見が鋭く対立している。<br><br> | |||
---- | ---- | ||
<references /> | <references /> | ||
<br><br> | <br><br> | ||
==👤NPC== | ==👤NPC== | ||
=== | ===🧊[[ブラッディアイスのNPC]]=== | ||
=== | ===🏜[[デザートスクリームのNPC]]=== | ||
=== | ===🌴[[グリーンディスパイアのNPC]]=== | ||
=== | ===⚓[[ポートルックスのNPC]]=== | ||
=== | ===🛠[[ポートルイナのNPC]]=== | ||
=== | ===🌲[[セニリニアのNPC]]=== | ||
=== | ===🧙[[クエストNPC]]=== | ||
<br><br> | <br><br> | ||
== | ==📜クエスト== | ||
=== | ===登場人物=== | ||
{| class="wikitable" | {| class="wikitable" | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|「私」 | ||
| | | 最初は特別コロニーの平凡な訓練生だったが、次第に頭角を現し、賢者の塔に注目されて抜擢された。賢者シリウスから予言の人物「戦士の星」であることを知らされ、ネバレスで起こる危機と、ネバレスを支配しようとするプロメテウスの野望から世界を守る冒険に飛び込むことになる。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|フェイトロン | ||
| | | 正体不明の少年。シルバーウッドと共に古代遺跡などを巡っている。実はプロメテウスによって育てられたファウストのクローンであり、アブソリュート・ソウル・コアの第七の欠片を持つ魔王候補。最後の瞬間、世界を守るための決断を迫られる。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|フリード | ||
| | | 遺跡調査団の一員。元はトレジャーハンターであり、調査団長ベインの息子の推薦で合流した。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|リン | ||
| | | 盗賊ギルドのマスター。部下たちのクーデターによりギルドを追放されるが、生き延びて逃亡中。調査団長ベインの初恋の相手であり、「私」によって救出され、守護の剣に合流する。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|アリオネル | ||
| | | 遺跡調査団の一員。名家出身の見習い魔法使い。六つの星のうち、王の伴侶であることが明らかになる。魔王覚醒という世界的事件において重要な決断を下す役割を担っている。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|ユアン | ||
| | | 遺跡調査団の一員。無口な性格の戦士。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|賢者ベラドリクス | ||
| | | 賢者の塔の七人の賢者の一人。先天的な病を抱えて余命わずかであり、特効薬もない中、常に前向きな思考で笑顔を絶やさない強い女性。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。賢者の塔が隠している真実を明らかにしようとしている。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|賢者アルデバラン | ||
| | | 賢者の塔の七人の賢者の一人。通称「放浪の賢者」。塔に留まるよりも世界を放浪することが多く、古代史の研究に関心があり、関連資料を集めるためにネバレス全土を旅している。現在は遺跡調査団の総責任者を務めている。実はアルデバランの真の目的は、ネバレスで実際に起こっている事象を確認し、賢者の塔内部のスパイを見つけ出すことである。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|賢者シリウス | ||
| | | 賢者の塔の七人の賢者の一人。賢明で慈愛に満ちた性格からネバレスの人々に尊敬されている。世間では死亡したとされているが、実は賢者の塔の秘密組織「守護の剣」の首領であり、世界を守るための秘密任務を遂行していた。魔王復活を阻止するために表舞台に立つ。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|シルバーウッド | ||
| | | フェイトロンと共に行動する戦士。古代遺跡に関する知識も豊富で実力もあるが、どこか陰気な雰囲気を漂わせている。フェイトロンと共にクランマスターたちを倒し、ASCの欠片を集めて奪取する計画を立てている。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|ミスティック・ブレイド | ||
| | | 正体不明の盲目の冒険者。シルバーウッドとは非常に仲が悪い。目が見えなくなったのもシルバーウッドのせいだが、自身の過去について語ることはない。守護の剣に合流し、フェイトロンを追う。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|研究員ヘイル | ||
| | | 賢者の塔所属の研究員。象徴やサンプル分析に優れた能力を持っており、各地から仕事の依頼が殺到している。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|ナイン | ||
| | | 優秀な成績でアカデミーを卒業し、最年少で賢者の塔の研究員となった少女。しかし突然、賢者の塔の機密を持ち出して姿を消した。現在、賢者の塔に追われている。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|賢者リゲル | ||
| | | 賢者の塔の七人の賢者の一人。静かで世間に姿をほとんど見せないため、謎に包まれたイメージを持つ賢者。会った人々によれば、人間社会に対してかなり冷笑的な視点を持っているという。 | ||
|- | |- | ||
| width=13% style="text-align:center;| | | width=13% style="text-align:center;"|スカイルド | ||
| | | ミズ家の後継者候補だった問題児の家出少年。大げさな話が多く、人々を騙して回っている。家出の際に家宝を盗んだため、ミズ家に追われている。 | ||
|} | |||
<br><br> | |||
===クエストシナリオ概要=== | |||
<br> | |||
<ol> | |||
<li>'''職業 (Lv. 1-5)'''<br> | |||
「私」は新しい世界に初めて足を踏み入れた。特別管理コロニーでオフィサーから戦闘と生活の方法を訓練される。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''ブラッディアイス/デザートスクリーム/グリーンディスパイア (Lv. 6-10)'''<br> | |||
村人たちの依頼をこなして能力を証明した「私」は、祭壇で誓いを立て、オフィサーから特別訓練生に任命される。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''異常現象 (Lv. 10-19)'''<br> | |||
ネバレス全域で奇妙な出来事が起こっている。商団は盗賊ギルドとジャイアントスネークに襲撃され、ブラッディアイスでは人々が失踪し、疫病が広まりゾンビが増えている。グリーンディスパイアの探査隊は行方不明となり、鉱山で採掘していた魔法使いたちはプラントクランに襲われた。砂漠に現れた黒魔術師たちは人々と共に姿を消した。<br> | |||
「私」はオフィサーの依頼を受けて各地の問題を解決し、最近の事件が互いに関連していることを突き止める。この事実を知ったコロニーのオフィサーたちは対策を講じるため会議を招集する。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''プロローグ (Lv. 20-29)'''<br> | |||
オフィサー・ダンハイクの推薦を受けた「私」は、ベラドリクス一行の遺跡調査団に合流し、遺跡で輝く遺物を発見する。その正体を知るため、行方不明となった大賢者シリウスを捜索する。捜索の末、ブラッディアイスでキャプテン・マークとして身を隠していたシリウスを発見する。<br> | |||
シリウスは「闇の六つの星」が目覚めようとしていると語り、「私」が予言の人物「戦士の星」であり、四人の守護騎士と王の伴侶を探すよう指示する。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''邪教の拡散 (Lv. 24-33) Side'''<br> | |||
「私」が砂漠の中心で遺跡調査をしている間、ネバレス全域では邪教が広まっていた。被害が深刻化すると、「私」は任務遂行のため派遣され、ダーククランと邪教の関連性を突き止め、邪教徒たちを掃討する。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''王の伴侶と守護騎士 (Lv. 30-38)'''<br> | |||
「私」はシリウスと共に黙示録のカードを解読し、王の伴侶と守護騎士たちを見つけ出す。<br> | |||
王の伴侶はアリオネル、守護騎士は賢者ベラドリクス、戦士ユアン、フリード、そして盗賊ギルドのリンである。「私」は彼らを訪ねて使命を伝える。最後の王の星を除いた六つの星が揃う。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''魔物クランの挑発 (Lv. 39-42)'''<br> | |||
突然プラントクランが暴れ始める。「私」の調査により、魔法使いギルドが先にプラントクランを刺激したことで人間を攻撃する事件が発生したことが判明する。オフィサー・シュターバックはベラドリクスを通じて「私」にアブソリュート・ソウル・コアの存在を知らせ、魔法使いギルドの背後にいる勢力を疑う。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''王は消え (Lv. 43-57)'''<br> | |||
シリウスは、シルバーウッドとフェイトロンがそれぞれ「背徳の騎士」と「王」であることを明かし、フェイトロンが闇の力で魔王に覚醒するのを阻止するよう依頼する。「私」はシルバーウッドからフェイトロンを救出し、ネバレスで起こった異常現象の背後に秘密結社プロメテウスがいることを知る。<br> | |||
シリウスはASCを制御できる「ASC制御器」の存在と、フェイトロンが封印された魔王のクローンとして作られた可能性を「私」に伝える。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''闇の魔法使いギルド (Lv. 52-55) Side'''<br> | |||
「私」はベラドリクスの依頼を受けて魔法使いギルドの調査に乗り出す。調査の結果、賢者の塔の上層部にプロメテウスのスパイがいる可能性が判明する。プロメテウスはアブソリュート・ソウル・コアを探すため、魔法使いギルドを利用してメタルクランと手を組み、プラントクランを攻撃しようとしていた。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''序幕 (Lv. 52-52) Side'''<br> | |||
オフィサー・モリソンは「私」に問いかける。何のためにこの地で戦っているのか?<br> | |||
賢者カペラと賢者プロキオンのどちらかを支持するよう勧める。新たな戦争が迫っている。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''悲しみを埋めて (Lv. 58-64)'''<br> | |||
プロメテウスが本格的に動き始める。賢者の塔内部の裏切り者がリゲルであることが判明する。仲間たちが次々と命を落とす。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''プロメテウスの正体 (Lv. 65-72)'''<br> | |||
一行は三手に分かれてそれぞれの目標を追う。「私」はポートルイナへ向かう。行方不明だったナインがヴァンパイアの毒に感染し、スパイとして活動していたこと、そしてプロメテウスの首領が前々代の賢者リゲルであることが明らかになる。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''魔王の根源 (Lv. 73-76)'''<br> | |||
フェイトロンが魔王として覚醒し、暴走を始める。各地のコロニーが魔物に襲撃される。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''死の地を求めて (Lv. 77-79)'''<br> | |||
アンデッドクランとプロメテウスが手を組んで動いていることが判明する。ASC制御器の位置をヘイルから聞き出すが、すぐには見つけられない。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''殺王の使命 (Lv. 80-87)'''<br> | |||
「私」はファンタズマルクランから最後の黙示録のカードを入手する。フェイトロンを守ろうとしたベラドリクスが死亡し、フェイトロンは自らの封印を決意する。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''大破壊の根源破壊 (Lv. 88-97)'''<br> | |||
ASC制御器は死者の塔に隠されていた。「私」はASC制御器を破壊し、プロメテウスの目的を打ち砕く。しかしフェイトロンの暴走は止められなかった。「私」は永遠の祭壇でフェイトロンを封印し、大破壊によるネバレスの滅亡を防ぐ。しかし、ネバレスは二分され、両陣営の戦争は避けられないものとなった。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''戦雲 (Lv. 95-95) Side'''<br> | |||
魔王復活の余波で大陸全体に大事件が起こっている。ポリス間で戦争が勃発し、魔物たちも暴走する。賢者の塔ではプロキオンとカペラが賢者の遺産を巡って独立を宣言する。今、「私」はどちらかの陣営を選ばなければならない。</li> | |||
<br> | |||
<li>'''奇妙な旅人スカイルド (Lv. 95-112)'''<br> | |||
突然「私」にスカイルドという人物から連絡が入る。スカイルドは大げさな話ばかりする冒険者で、いつもでたらめを言っている。</li> | |||
</ol> | |||
<br><br> | <br><br> | ||
=== | ===レベル別クエスト=== | ||
==== | ====各バトルスタイルのチュートリアル==== | ||
* ''' | * '''ウォーリアー、フォスシルダー、グラディエーター (1-5)''' | ||
---- | ---- | ||
# | # ブラッディアイス案内 | ||
# GPS | # GPS | ||
# | # 戦闘の基本 | ||
# | # 新しいスキル | ||
# | # ワープゲート | ||
# | # 砂漠の挑戦 | ||
# | # 雨降るジャングル | ||
# | # インストラクターの試験完了 | ||
# | # コアアップグレード パート1 | ||
# | # コアアップグレード パート2 | ||
# | # 昇級予行演習 | ||
<br> | <br> | ||
* ''' | * '''ブレイダー、ウィザード、ダークメイジ (1-5)''' | ||
---- | ---- | ||
# | # デザートスクリーム案内 | ||
# GPS | # GPS | ||
# | # 戦闘の基本 | ||
# | # 新しいスキル | ||
# | # ワープゲート | ||
# | # 雨降るジャングル | ||
# | # 雪と氷のコロニー | ||
# | # インストラクターの試験完了 | ||
# | # コアアップグレード パート1 | ||
# | # コアアップグレード パート2 | ||
# | # 昇級予行演習 | ||
<br> | <br> | ||
* ''' | * '''フォスアーチャー、フォスブレイダー、フォスガンナー (1-5)''' | ||
---- | ---- | ||
# | # グリーンディスパイア案内 | ||
# GPS | # GPS | ||
# | # 戦闘の基本 | ||
# | # 新しいスキル | ||
# | # ワープゲート | ||
# | # 雪と氷のコロニー | ||
# | # 砂漠の挑戦 | ||
# | # インストラクターの試験完了 | ||
# | # コアアップグレード パート1 | ||
# | # コアアップグレード パート2 | ||
# | # 昇級予行演習 | ||
<br> | <br> | ||
訓練生として特別管理コロニーに入所する。特別管理コロニーのオフィサーは、コロニーに常駐する商人たちを紹介し、物資を支給してくれる。そして地図の見方、GPSの使い方を教えてくれる。インストラクターは戦闘方法とワープゲートの使い方を教え、他地域のインストラクターに会うよう勧める。他地域のインストラクターは能力を試し、地域訓練課程を修了したことを証明する確認証を発行してくれる。コロニーの魔法商人はコアアップグレードの概念と属性付与について教えてくれる。すべての課程が終了すると、インストラクターは昇級審査について教え、助手のコプランドと共に昇級予行演習を行うことになる。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
==== | ====特別訓練生任命==== | ||
* ''' | * '''ブラッディアイス (6-10)''' | ||
---- | ---- | ||
# | # 宿敵スコログ | ||
# | # インフルエンザ治療の薬草 | ||
# | # 髪の草履 | ||
# | # 特別推薦 | ||
# | # 特別訓練生任命 | ||
ガード・マイルズが助けを求めてくる。マイルズはコロニーの前に這い回るスコログたちによって住民が被害を受けているため、討伐を依頼する。モンスターを掃討すると、今後は友人として協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はブラッディアイスでインフルエンザが流行する。普段は風邪を引かない住民たちも咳、鼻水、頭痛、倦怠感に苦しんでいる。魔法商人ケラーが住民のために薬草を探してほしいと依頼する。薬草を持ち帰ると、住民たちと一緒に煎じて飲む。次に雑貨商人デイトンが助けを求めてくる。最近、ブラッディアイスの魔物が変異した影響でゾンビメイドの髪の毛を入手するのが難しくなった。ゾンビメイドの髪の毛は安価で丈夫なため、草履作りに最適だという。 | |||
<br><br> | |||
* '''デザートスクリーム (6-10)''' | |||
---- | |||
# 手に負えないレッドガリー | |||
# 攻撃開始 | |||
# 丈夫でしなやかな革 | |||
# 特別推薦 | |||
# 特別訓練生任命 | |||
ガード・テッキが助けを求めてくる。テッキはコロニーの前を走り回るレッドガリーたちによって住民が被害を受けているため、討伐を依頼する。モンスターを掃討すると、今後は友人として協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はガード・マーカスが砂漠のモンスター掃討を依頼する。最近、砂漠の魔物が異常に敏感になり、人を襲う事件が増えている。レッドガリーレアを掃討すると、防具商人ディオンが助けを求めてくる。最近、砂漠の魔物が変異した影響でデザートフォックスの革を入手するのが難しくなった。デザートフォックスの革は丈夫でしなやかで、防具作りに最適だという。 | |||
<br><br> | |||
* '''グリーンディスパイア (6-10)''' | |||
---- | |||
# ヤシの実の季節 | |||
# ジャングル探査隊支援 | |||
# よく乾いた薪 | |||
# 特別推薦 | |||
# 特別訓練生任命 | |||
雑貨商人リベットが助けを求めてくる。リベットはエルダートログロのヤシの実を探してほしいと依頼する。エルダートログロは熟したヤシの実を見分ける能力に優れている。そしてそのヤシの実を奪うトレイプルも討伐してほしいと依頼する。任務を完了すると、今後も協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はオフィサー・シュターバックが呼び出し、ジャングル探査隊にコンパスを届けてほしいと依頼する。最近、ジャングルの魔物に異常な変異現象が起きているという。コンパスを届けると、雑貨商人リベットが再び助けを求めてくる。狩人が去ったため、トログロ・ウォリアーの木製棍棒を入手するのが難しくなった。トログロ・ウォリアーの棍棒ほどよく乾いた薪はないという。 | |||
<br><br> | |||
---- | |||
住民たちの依頼をすべてこなすと、インストラクターが呼び出す。インストラクターはこれまで「私」を注意深く見守っており、他の訓練生よりも優れた実力を持っていると確信して呼び出したという。モンスター討伐で資格を証明すると、インストラクターは「私」を特別訓練生としてオフィサーに推薦する。オフィサーは特別訓練生を育成する背景について説明する。最近、ネバレス全体で異常現象が絶えず発生しており、コロニー連合会議では優秀な訓練生を選抜して異常現象を解決することを決定した。オフィサーは戦士の祭壇で誓いを立てさせ、正式に特別訓練生として任命する。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
* ''' | ====異常現象==== | ||
* '''異常現象 (10-19)''' | |||
# | # 変異モンスターの襲撃 | ||
# | # 変異の原因 | ||
# | # ヘイルのお使い | ||
# | # 幽霊の山荘 | ||
# | # 恐ろしい伝染病 | ||
# ジャングルの変異現象 | |||
# ジャングル境界の土壌調査 | |||
# 崩れた鉱山 | |||
# 会議の招集 | |||
# 消えた黒魔術師 | |||
特別訓練生に任命される間、ネバレス大陸では様々な事件が発生していた。ジュディンとメディナクの間では戦争が起こりかけ、商団同士の争いも激化していた。デザートスクリームのガード・テッキは、変異モンスターが商団を襲ったという噂があると伝える。オフィサー・ダンハイクはそれが事実であると明かすが、確証がないため調査が必要だと判断する。ダンハイクはモンスターのサンプルを依頼し、「私」は商団が提出したジャイアントスネークと同じモンスターのサンプルを入手する。しかし、肉眼では区別がつかない。<br><br> | |||
ダンハイクはヘイルの力を借りることを提案する。ヘイルは賢者の塔の研究所出身で、特別コロニー担当の研究員。分析能力は非常に高いが、性格に難がある。研究所周辺にはモンスターを放ち、誰も近づけないようにしている。モンスターを突破してヘイルに会うと、訓練生がよく来たと驚きながらも、最近はサンプル分析の依頼が殺到していると愚痴をこぼす。仕事を頼もうとすると、ヘイルは自分の依頼も聞いてほしいと言い、ブラッディアイスにゾンビの血液サンプルの分析結果を届けてほしいと頼む。<br><br> | |||
ヘイルの依頼でブラッディアイスのオフィサー・ヘンコフを訪ねると、彼は盗賊ギルドの襲撃により忙しくしている。治安が悪化し、ゾンビが急増し、伝染病が広まり、人々が失踪している。ヘンコフはゾンビの増加と伝染病、失踪事件の関連性を疑っており、分析結果を待っていた。<br> | |||
報告書を渡すと、ゾンビの血液に伝染菌が含まれていることに驚愕する。<br><br> | |||
しかし、ヘンコフはゾンビが伝染病を広めたとは考えていない。ゾンビの増加と失踪者の行方が説明できないためだ。調査人員が不足しているため、ヘンコフはゾンビの生息地「幽霊の山荘」の調査を依頼する。そこで「私」は古びた山荘で首飾りを発見する。それはフリュートが甥に贈ったものだった。ヘンコフは、失踪した伝染病患者がゾンビに変化していると判断し、コロニー連合とポリス当局はネバレス全域への感染拡大を防ぐため、感染者を収容所ごと焼却する決定を下す。<br> | |||
ヘンコフは「私」にたいまつを渡し、収容所を巡って火をつけるよう指示する。半分ゾンビ化した人々が炎に包まれて死んでいく。<br><br> | |||
任務を終えると、ヘンコフは「私」にグリーンディスパイアでの休暇を許可する。そこでオフィサー・シュターバックに会うと、彼は「私」がコロニー連合の任務を遂行したことに驚き、称賛する。ネバレス全域のゾンビ災害を防ぎ、多くの命を救ったと語る。<br> | |||
休息の後、シュターバックはグリーンディスパイアでも変異モンスターが出現しており、探査隊が派遣されたが連絡が途絶えたと説明する。探査隊はダイアボアとプラントトードのサンプルを送った後、トログロキングのサンプルを採取しようとしていた。<br> | |||
「私」はトログロキングのサンプルを入手するが、探査隊は見つからず、記録だけを持ち帰る。<br><br> | |||
記録を読んだシュターバックは、変異の原因が「赤いジャングルの境界の土壌」「寄生植物」「鉱物」にあると推測する。彼は土壌サンプルとトログロキングのサンプルを研究員ヘイルに分析依頼するよう指示する。<br><br> | |||
ヘイルは文句を言いながらも分析を引き受け、寄生植物が土壌に原因であること、鉱物に含まれる成分がそれを除去できることを突き止める。<br><br> | |||
ヘイルは鉱物を採取できるブラッディアイスの廃鉱の位置を教える。「私」はそこで倒れていた魔法使いに遭遇し、彼はプラントクランに襲われて全滅したと語り、息を引き取る。<br><br> | |||
報告を受けたシュターバックは、魔法使いがなぜ鉱物を採取しようとしたのか、プラントクランがなぜ襲撃したのか疑問を抱く。彼は各地の異常現象が密接に関連していると判断し、コロニーオフィサーの会議を開くべきだと考える。<br> | |||
「私」はデザートスクリームのダンハイクに会議開催の要請を伝える。<br><br> | |||
ダンハイクは「私」の活躍を聞いており、歓迎する。会議開催はすでに検討していたという。以前採取したジャイアントスネークのサンプル分析結果から、魔法使いが変異に関与している可能性があると判明していた。商団には不可能でも、魔法使いには可能だからだ。しかし、確実な証拠はまだない。<br><br> | |||
ダンハイクは会議の間、自分の代わりに砂漠に現れた黒魔術師の一団を調査してほしいと依頼する。黒魔術師とは、陰で古代遺跡を研究する魔法使いたちのこと。最近、彼らと共に人々が失踪する事件が起きている。<br> | |||
魔法商人サリバンは噂は聞いたが、利益にならないため関心がなかったという。代わりに防具商人ディオンを訪ねるよう勧める。<br><br> | |||
ディオンは、弟が黒魔術師に関わった人物と話していたと語る。弟は失踪前に「新しい世界、封印された獅子」と呟いていたという。ディオンはその人物がエイレン兄妹から物品を購入した可能性があると伝える。<br><br> | |||
エイレンはその人物を覚えており、特別な言葉は残していなかったが、黒魔術師が古代遺跡で封印された何かを探しているという噂を聞いたと語る。彼らは「世界が滅びる時、救われるのは自分たちと共にある者だけだ」と言って回っているという。<br><br> | |||
黒魔術師の調査が進む中、ダンハイクが会議を終えて戻ってくる。彼は、これまでの異常現象はすべて魔法使いギルドが関与していたという結論に至ったと語る。ただし、対策はまだ決まっていない。<br> | |||
黒魔術師の調査結果を伝えると、ダンハイクはその背後に存在する何かを直感する。「私」は何かの前兆を感じ、恐れながらも運命に導かれていることを悟る。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
* ''' | ====プロローグ==== | ||
* '''プロローグ (20-29)''' | |||
<ol> | |||
<li>オフィサーの推薦</li> | |||
<li>調査団のキャンプを探して</li> | |||
<li>アルデバランと調査団員たち</li> | |||
<li>指示事項の伝達</li> | |||
<li>ベインの初恋<br> └ 邪教の拡散</li> | |||
<li>遺跡調査第2区域</li> | |||
<li>輝くカード</li> | |||
<li>シリウスはどこに</li> | |||
<li>密かな鍵</li> | |||
<li>戦士の星</li> | |||
</ol> | |||
第8賢者ベラドリクスが遺跡調査団と共にデザートスクリームを訪れる。ベラドリクスは七賢者を除けば賢者の塔で最も高い地位にある人物で、体は弱いが実力が認められ第8賢者に任命された。彼女が優秀な訓練生を推薦してほしいと頼むと、ダンハイクは「私」を推薦する。<br><br> | |||
ベラドリクスはブレイダーのユアンを紹介し、挨拶を交わす。ユアンは非常に無口で冷たい態度を取る。ベラドリクスは二人を呼んだ本当の理由を明かす。表向きは遺跡調査団の支援だが、実際には非公式の任務があるためだった。<br><br> | |||
遺跡調査団でアルデバランと出会う。彼は「放浪の賢者」と呼ばれ、賢者の塔に留まるよりも各地を旅することが多い。紹介が終わると、アルデバランは他の仲間たちを紹介する。調査団長ベイン、フリード、アイク、アリオネルなど。<br><br> | |||
ベインは賢者の塔所属の研究員で、フリードはベインの息子の友人でトレジャーハンター出身。アリオネルはフォース魔法の名門クルーズ家の出身で、そそっかしい性格。アイクは賢者の塔の管理職を目指して参加しており、現在はアリオネルの後始末を担当している。<br><br> | |||
アルデバランは「私」を気に入り、ベラドリクスからの指示事項をベインに伝えるよう依頼する。指示は「調査区域の拡張」と「盗賊ギルドによる妨害を防ぐため、発掘品を即座に塔へ移送すること」。ベインは盗賊ギルドの話に妙な反応を示す。<br><br> | |||
ベインはこっそり「私」に頼みごとをする。盗賊ギルドのマスター・リンはそんなことをする人物ではないという。実はリンはベインの初恋の相手だった。ベインはギルドで何が起きたのか調べてほしいと頼む。<br><br> | |||
指定された場所で負傷したリンと出会う。ベインの名前を出すとリンは彼を思い出す。リンは自分がそんな卑劣なことを命じるはずがないと語り、実は部下のカシュがクーデターを起こしてリンを追放したことが判明する。リンは復讐を誓い、気絶する。<br><br> | |||
リンを救出するとベインは感謝する。突然、ネバレス・ポート・エクスプレスから連絡が入り、グリーンディスパイアへ向かう。ネイドラーの呼び出しでアイクが助けを求めているという。<br><br> | |||
キャンプに戻るとアイクがアリオネルとフリードが第2区域から戻っていないと話す。アイクはアリオネルを、「私」はフリードを探しに向かう。<br><br> | |||
第2区域でフリードを発見。彼はフェイトロンとシルバーウッドという二人を紹介する。彼らは古代文明の遺跡を探して旅しているという。知識も実力もあり、フリードは彼らを調査団に推薦したいと考えている。<br><br> | |||
三人は遺跡の奥で輝く遺物を発見したが、力を合わせても動かせなかったという。「私」が代わりに回収すると、光が消えカードが現れる。<br><br> | |||
キャンプに戻るとフリードが歓迎し、アルデバランに報告するよう勧める。アルデバランはカードが「私」にだけ反応したようだと語り、その正体は不明だが、失踪した大賢者シリウスの知恵が必要だと考える。<br><br> | |||
シリウスは前代賢者で、突然姿を消した人物。アルデバランは「私」の力がシリウスを導くかもしれないと信じ、ベラドリクスを訪ねるよう勧める。<br><br> | |||
ベラドリクスはシリウスが自分にとっても重要な人物だと語り、彼がデザートスクリームの魔法商人サリバンに会ったことを教える。サリバンは特別な話はしていないが、何かを探していたようだったという。<br><br> | |||
サリバンはコックスを訪ねるよう勧める。コックスはシリウスがエイレン兄妹にメッセージを送ったと語る。エイレンはその手紙を覚えており、緊急時に使える連絡手段を残していたという。<br><br> | |||
雑貨商人デイトンを通じて伝令が届く。ブラッディアイスの隠れた場所に住む奇人キャプテン・マークが、実はシリウスだったという。彼の居場所は鉱山の炉の中にある。<br><br> | |||
シリウスはエイレン兄妹を通じて来たことを察し、アルデバランの使いであることを知ると、身分を隠していたが常に仲間を気にかけていたと語る。<br><br> | |||
彼は千年前の「大破壊」について語る。地殻変動と津波で文明が滅び、ネバレスの人々はその生存者の末裔だという。予言では千年後に再び大破壊が起こるとされ、それを防ぐのが「七つの星」、特に「王の星」である。<br><br> | |||
「王の星が闇の力を持てば、闇の六つの星が光を取り戻し、暗黒の世界を作る。逆に光の力を持てば、光の六つの星が力を合わせて世界を救う。」<br> | |||
六つの星は王の伴侶、四人の守護騎士、そして彼らを導く「戦士の星」で構成される。<br><br> | |||
「私」が持ち帰ったカードは、誰でも封印を解けるものではなく、賢者の遺産であり、光の六つの星を目覚めさせる「封印された黙示録のカード」である。つまり「私」は六番目の「戦士の星」であり、予言の人物である。<br><br> | |||
シリウスは、ネバレスで起こる異常現象が「闇の六つの星」の覚醒、あるいは「大破壊」の前兆かもしれないと語る。カードの象徴を解読し、残りの守護騎士と王の伴侶を見つけなければならない。「私」は自分がこの世界に生まれた理由と使命を悟り、運命に従う決意をする。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
- | |||
====邪教の拡散==== | |||
* '''邪教の拡散 (24-33)''' | |||
# 邪教の伝道師 | |||
# 邪教に染まった息子 | |||
# 切なる願い | |||
# 生贄の印 | |||
# 戻ってきた人々 | |||
# 邪教徒の隠れ家襲撃 | |||
# 邪教徒の尋問 | |||
砂漠で遺跡調査に集中している間、ネバレス全土では邪教が広まりつつあった。特にパストゥール大陸では邪教が猛威を振るっていた。アルデバランはこの問題の解決を望み、グリーンディスパイアの港管理人カーターに会うよう勧める。<br><br> | |||
カーターは、コロニー訓練生の中に優秀な人物がいるという噂を聞いたと言い、最近港に黒いマントをまとい、真っ白な顔に冷たい目をした怪しい人物たちが現れたと語る。怪しいが通行を拒む理由もなく通したが、今思えば彼らは邪教の伝道師だったかもしれないという。彼らがグリーンディスパイアに入ってから、パストゥール大陸に邪教が広まり、コリンズの息子も家出した。<br><br> | |||
カーターの慰労金を届けるためコリンズを訪ねると、彼は息子の失踪で店を閉めようとしていた。慰労金は辞退し、息子が戻ることだけを願っている。息子を探してほしいと懇願し、邪教徒が集まる変異したジャングルの小屋の場所を教えてくれる。<br><br> | |||
小屋を捜索すると、コリンズの息子ベンが気絶している。発見に喜ぶも、ベンは正気に戻らず、精神が壊れたような状態だった。<br><br> | |||
コリンズは、邪教に染まった人間はジャイアントスパイダーの心臓を煎じて飲めば正気に戻ると語り、心臓の入手を依頼する。心臓を持ち帰ると、ベンは元の状態に戻る。<br><br> | |||
コリンズは、息子の話によると邪教徒たちは儀式の準備をしていたと語る。その儀式が何のためかは不明だが、世界を揺るがすほど危険なものであり、邪教徒は生贄にするモスカッターに特別な印を付けて管理していたという。<br><br> | |||
雑貨商人リベットが詳しいと聞き、彼に尋ねると、モスカッターに付けられた印を見て表情を変える。生贄に印を付けるのはダーククランの習性であり、オフィサー・シュターバックに報告するよう助言する。<br><br> | |||
シュターバックは、邪教の背後にダーククランがいるという話に思案する。ジャングルの変異現象の背後に魔法使いギルドがいたことと似ているからだ。彼は邪教の正体と陰謀を調査するため、ネイドラーを訪ねるよう依頼する。<br><br> | |||
ネイドラーは、兄が家出して戻ってきたばかりだという。兄は教祖に付き従う少女と共に邪教から抜け出せなかったことを気にしている。ノダカの姉も兄と共に戻ってきたというので、彼女に会うよう勧められる。<br><br> | |||
ノダカの姉は、邪教の儀式について知っていた。儀式が終われば世界が滅び、新しい世界が生まれると信じていたという。しかし、邪教の指導者たちは人々を奴隷のように扱い、プラント系モンスターまで動員したため脱退した。ノダカはガード・ショーンに会うよう勧める。<br><br> | |||
ショーンの母も戻ってきた人の一人だった。彼女はダーククランのモンスターと黒いマントをまとった魔法使いが教祖と共にいるのを目撃した。邪教の本拠地はブラッディアイスの氷山脈付近にある可能性が高いという。<br><br> | |||
シュターバックは報告を受け、賢者の塔が何もしていないことに苛立つ。しかし、コロニーにも掃討作戦を行える人員がいないため、「私」に事実確認を依頼する。<br><br> | |||
邪教徒の隠れ家を調査中、負傷して倒れている邪教徒を発見し、連れ帰る。<br><br> | |||
尋問すると、邪教徒は素直に話す代わりに意味深な言葉を残す。 | |||
「満月の夜、我らは最も強くなり、すべては我らの足元にひれ伏すだろう。」<br> | |||
シュターバックはその意味を理解できないが、吸血鬼との関連性を思い出す。満月の夜、吸血鬼は月の力を受けて強くなるという伝説がある。<br><br> | |||
しかし吸血鬼はアンデッドクランのモンスターであり、邪教の背後はダーククラン。もしかすると魔法使いギルドとアンデッドクランの間にも何らかの関係があるのかもしれない。「私」はこの先に何が待っているのか、興味と不安を抱く。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
==== | ====王の伴侶と守護騎士==== | ||
* ''' | * '''王の伴侶と守護騎士 (30-38)''' | ||
# | # 象徴の意味 | ||
# | # 第二の黙示録のカード | ||
# | # メモリアルコアを探して | ||
# | # 守護騎士たちを探して | ||
# | # 研究員ヘイルの行方 | ||
# | # ヘイルの宝物 | ||
# | # 古代解読書 | ||
# | # 第三の黙示録のカード | ||
# | # 王の伴侶 | ||
# | # 決意を固めて | ||
<br> | シリウスがカードの解読を終え、呼び出す。4つの象徴を見つけたが、解釈はできなかったため、ネバレス最高の実力者である研究員ヘイルに依頼するよう指示する。ヘイルはぶっきらぼうな反応を見せるが、シリウスの依頼だと聞いて断れない。<br><br> | ||
シリウスの推薦通り、ヘイルはすぐに象徴を解読する。 | |||
- 死を忘れた真実の探求者 → スケルトンメイジ | |||
- 灼熱の地で眠れぬ戦士 → 特殊なマミー | |||
- 血の世界を見つめる巨大な欲望 → ヒュージスパイダー | |||
- 吹雪が舞う祭壇の集い → ブラッディアイスの吹雪祭壇 | |||
祭壇で秘密を解き明かす者が望むものを得るという。祭壇で秘密を解き、第二の黙示録のカードを入手する。<br><br> | |||
<br> | |||
シリウスは第二のカードの象徴を解読し、守護騎士の情報が記録されたメモリアルコアの地図の位置を示す。砂漠のマミー村で地図を入手し、メモリアルコアをすべて集めると、以下の人物が浮かび上がる: | |||
- 王を守る光の守護騎士 → ベラドリクス | |||
- 王に対抗できる光の守護騎士 → ユアン | |||
- 王の影として生まれ変わった守護騎士 → リン | |||
- 王の後継者となる光の守護騎士 → フリード | |||
<br> | 調査団の元へ行き、彼らに守護騎士の運命を伝えると、皆驚く。こうして王の伴侶を除いた5つの星が揃う。シリウスは「運命は突然訪れるように見えるが、実はずっと前から予言されていたものだ」と語る。<br><br> | ||
<br> | 最後の王の伴侶は第三の黙示録のカードで見つける必要がある。第二のカードの残りの象徴を解読するには、ヘイルの持つ古代解読書が必要だが、ヘイルは最近姿を消してしまった。<br><br> | ||
<br> | ヘイルと親しい魔法商人ケラーに尋ねると、ヘイルはギャンブルにハマって借金を抱えて失踪したという。ケラーはグリーンディスパイアのノダカに聞くよう勧める。ノダカによれば、ヘイルは特別に封印された研究所に隠れているという。その封印はヘイル自身しか解除できない。ノダカは煙幕を使ってヘイルに自ら扉を開けさせる作戦を提案する。<br><br> | ||
<br> | 煙幕を使うと、ヘイルが飛び出してくる。彼は古代解読書を渡したくても今は持っていないと語る。実はテスキに預けて金を借りたという。テスキに返済して解読書を取り戻すしかない。ヘイルは「赤いジャングル」で採れる寄生キノコのような最高級魔法素材でなければ、テスキは解読書を返さないだろうと語る。<br><br> | ||
赤いジャングルで寄生キノコを入手し、テスキに渡すと、彼は惜しみながらも古代解読書を返してくれる。ヘイルに届けると、彼はギャンブルに溺れていた自分を「狂っていた」と表現し、解読書を1日だけ貸してくれる。ただし、借金取りが来ると困るので、居場所は秘密にしてほしいと頼む。<br><br> | |||
シリウスは古代解読書で最後の象徴を解読する。 | |||
- 吹雪が舞う空 | |||
- 氷河に覆われた山脈の地 | |||
- 5つの星が集まると開かれる扉 | |||
これは5つの星が共に行うべき任務だと考え、ブラッディアイス東部の氷山地下バンカーで仲間4人と共にレバーを引いて封印を解くと、第三の黙示録のカードが現れる。<br><br> | |||
第三のカードは王の伴侶としてアリオネルを指名する。シリウスは、アリオネルが未熟で弱い子供だと思っていたが、こんな重い運命を背負うとは思わなかったと語る。<br><br> | |||
「私」がカードを見せると、アリオネルは小さな少年の幻影を見る。少年が永遠の空間に閉じ込められる様子を見て、自分の運命を悟る。アリオネルは世界を守る運命を受け入れると決意し、仲間に加わる。こうして王の星を除いた6つの星がすべて揃う。<br><br> | |||
シリウスはネバレスの運命が彼らの手に委ねられていると語り、王の星が闇の力で覚醒する前に、光の力で覚醒させなければならないと強調する。闇の勢力も王を探しており、王は光の6つの星から遠く離れてはいないはずだ。しかし、王の星を探す方法はシリウスにも分からなかった。 | |||
<br><br> | |||
==== | ====魔物クランの挑発==== | ||
* ''' | * '''魔物クランの挑発 (39-42)''' | ||
# | # 探査隊の遺体収集 | ||
# | # プラントクランの挑発 | ||
# | # 挑発の原因 | ||
# | # ベラドリクスへの報告 | ||
ヘンコフが急いで呼び出す。グリーン・ディスパイアで異常なものが発見されたとして協力要請があったという。シュターバックに会うと、以前行方不明になったジャングル探査隊の遺体が赤いジャングルの奥深くで発見されたという情報が入ったらしい。シュターバックはそれを見つけてヘイルに検死を依頼してほしいと望んでいる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
遺体を見つけてヘイルに持っていくと、ヘイルは文句を言いながらも怪しい点があるとして仕事を引き受ける。その代わり、自分の仕事も一つ片付けてほしいと要求する。少し前にプラントクランの魔物たちが人々を襲った事件があった。その時、配達員が武器商ミトロフに依頼された先端武器をプラント魔物に奪われたという。そのせいで代金の支払いもできない状況だ。<br> | |||
<br> | <br> | ||
プラントクランレアで武器を見つけてミトロフに届けると、ミトロフは感謝し、ヘイルに入金すると言う。ミトロフは最近プラントクランの魔物たちが狂ったように暴れているのに、ポリスでもコロニーでも誰も教えてくれないと不満を漏らす。シュターバックにこれについて尋ねると、ミトロフに詰め寄られて冷や汗をかいたと言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ヘイルの検死結果を受け取ったシュターバックは、魔法使いギルドがプラントクランを刺激したために攻撃されたのではないかと推測する。廃鉱以降も魔法使いギルドはプラントクランを刺激していたようだという。検死結果は、魔法使いギルドに存在する背後勢力の存在を疑わせる重要な手がかりだ。これまで魔物クランと人間は互いに均衡を保って生きてきたが、その均衡が崩れようとしている。これ以上黙認できないので、賢者の塔に報告を上げるとして、報告書をベラドリクスに届けてほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ベラドリクスは報告を受け、魔法使いギルドの背後勢力がアブソリュート・ソウルコアを狙っていると話す。<br> | |||
アブソリュート・ソウルコアは賢者の塔の中でも賢者たちにしか伝えられない極秘中の極秘だ。略してASCは、千年前の大破壊を引き起こした力の源である。その後7つの欠片に分かれ、6つは各魔物のクランマスターが持つことになった。最後の7番目の欠片は王の星が持っている。最後の欠片が最も強力だが、誰であれ2つ以上の欠片を持つと、誰も太刀打ちできなくなる。これが王を早く見つけなければならない理由だ。<br><br> | |||
==== | ====王は消えた==== | ||
* ''' | * '''王は消えた (43-57)''' | ||
<ol> | <ol> | ||
<li> | <li>遺跡調査団の報告書</li> | ||
<li> | <li>アルデバランのメッセージ</li> | ||
<li> | <li>ヴァンパイアレアの秘密</li> | ||
<li> | <li>ナインの解毒剤</li> | ||
<li> | <li>シルバーウッドの正体</li> | ||
<li> | <li>フェイトランの危機</li> | ||
<li> | <li>フェイトランを探して</li> | ||
<li> | <li>自責</li> | ||
<li> | <li>秘密結社、プロメテウス</li> | ||
<li> | <li>裂けた地図</li> | ||
<li> | <li>地図の半分</li> | ||
<li> | <li>損傷した地図<br> | ||
└ | └ 闇の魔法使いギルド<br> | ||
└ | └ 序幕 | ||
<li> | <li>ダーククランの自白</li> | ||
<li> | <li>フェイトランの運命</li> | ||
</ol> | </ol> | ||
ベラドリクスは、ASCの存在が密かに広まりつつあるので行動を急がなければならないと言う。まず調査団員にASCの存在を伝え、アルデバランに渡す報告書を届けてほしいと頼む。調査団キャンプに戻ると、他の団員たちはそれぞれ担当区域に出ており、ベインだけが残っている。フェイトランとフリードは一緒に行動し、シルバーウッドは黙って姿を消したという。ベインは、団員たちが戻ったらASCについて知らせると言い、活動報告書を渡してくれる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ベラドリクスのもとに戻ると、アルデバランが来ていたが急用で先に賢者の塔へ向かったと聞かされる。そして、ナインを守ってほしいと頼んだという。ナインは賢者の塔で最年少の研究員だったが、最近機密を持って逃亡した。そのため賢者の塔はナインを追っていた。しかし、ベラドリクスとアルデバランはナインを信じている。賢者の塔より先にナインを見つけて保護しなければならない。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ナインはブラッディアイスに身を隠していた。ヘンコフに支援を要請するが、ヘンコフはコロニーに兵力がないとして任務遂行を拒否する。その代わり、できることがあれば手伝うと言う。ナインのメモを探して持っていくと、ようやく巡回をしてくれることになる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
偵察隊の巡回結果、思いがけず以前は存在しなかった深い洞窟を発見したという。偵察隊はそこをヴァンパイアレアと推測する。一人でヴァンパイアレアに侵入すると、中でアリオネルがすすり泣いている。アリオネルは、アイクとナインを助けに来たのかと唐突な質問をする。実は、アイクとアリオネルは遺跡調査中にナインが誘拐されるのを目撃していた。アイクはナインを救うためにヴァンパイアレアに入ったが、消息を絶ったままだった。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ヴァンパイアレアでアイクとナインを救出し、さらにシルバーウッドを目撃する。キャンプに戻ると、ベラドリクスが支援のため出発しようとしていたところだった。ベラドリクスは、シルバーウッドがフリードランと一緒にいたフェイトランを誘拐して姿を消したと言う。ベラドリクスは、ナインが目を覚ましたらヴァンパイア魔物に誘拐された理由を調べようとするが、ナインはヴァンパイアの毒に感染して状態が悪化している。中毒を治すには、アンデッドクランとミュータントクラン、プラントクランの解毒剤を混ぜて飲ませなければならない。リンとユアンはそれぞれアンデッドクランとプラントクランの解毒剤を取りに出発した。ベラドリクスは、私にミュータントクランレアで解毒剤を手に入れてほしいと頼む。<br> | |||
デザートスクリームで解毒剤を探している途中、薬棚の近くに落ちている腕章の破片を発見する。ベラドリクスに腕章を見せると、リンとユアンも同じ腕章の破片を持ち帰ったという。ベラドリクスは、どうやら重要な手がかりになりそうだと言い、まずはナインの治療に集中する。その後、アルデバランがナインの知らせを聞いて調査団キャンプに戻ってくる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
アルデバランは「君」が以前よりずっと強くなったと感嘆する。解毒剤を探している途中で見つけた腕章をアルデバランと合わせてみると、一片が欠けている。驚いたことに、最後の一片はナインが持っていた。シルバーウッドの腕から剥ぎ取ったものだという。破片を組み合わせると、一つの腕章が完成する。ベラドリクスは、シルバーウッドがフェイトランと共に魔物クランを襲撃して回っていると推測する。腕章をシリウスに見せると、シリウスはそれが背徳の騎士を象徴するものだと説明する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
それは闇の六つ星であり、王の力を奪う騎士の象徴だ。シリウスは、シルバーウッドの行動から見てフェイトランが王の運命を背負っているようだと言う。急いでフェイトランをシルバーウッドから救わなければならない。そうでなければ、闇の力でフェイトランが魔王に覚醒してしまうかもしれない。この事実を光の守護騎士たちに知らせると、仲間たちは一様に自責の念に駆られる。ユアンは、散開してフェイトランを探そうと提案する。どうせシルバーウッドはASCを見つけるまでフェイトランを連れ回すだろうから、まだ襲撃されていない魔物クランを探そうと言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
「私」はユアンの提案に従い、グリーンディスパイアのプラントクランレアを捜索する。本当にそこにシルバーウッドと一緒にいるフェイトランを見つける。気絶したフェイトランを連れ帰ると、アリオネルはすすり泣きながら看病を申し出る。<br> | |||
<br> | <br> | ||
フェイトランは、これまでの出来事に罪悪感を抱いていた。シルバーウッドが守護の剣を無差別に殺しただけでなく、その間も魔物と戦わなければならなかったという。フェイトランは誰も傷つけたくなかったが、力を制御することができなかった。アルデバランのもとに戻ると、守護の剣組織について教えてくれる。守護の剣は、光の六つ星を含め、王の星を守護する集団だ。アルデバランは、これで王を取り戻したので、あとは闇の勢力を暴き、討伐する任務だけが残ったと言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
その間にナインは体力を回復する。ナインは、賢者の塔でネバレスを揺るがした事件の黒幕が誰なのかを偶然知ったという。秘密組織プロメテウス。彼らは賢者の塔、ポリス、コロニーのあらゆる場所に正体を隠して生きているという。これまで起きた異常現象の背後にいたのも彼らだった。さらに、フェイトランさえも彼らの魔王復活計画に従って、千年前の魔王の遺伝子で作られたクローンだった。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ナインは、賢者の塔から逃げ出す際にプロメテウスの本拠地が記された地図を盗み出した。プロメテウスがナインを追ったのもそのためだった。残念ながら、追跡を振り切る途中で地図を失ってしまった。隠された地図と覆い隠された地図をすべて集めて、プロメテウスの本拠地を突き止めなければならない。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ゴースト+から隠された地図を入手し、フォートルクスで覆い隠された地図を見つけるが、地図は損傷が激しく判別できない状態だ。ナインは、ヘイルに地図を復元してもらう必要があると言う。ヘイルは文句を言いながらも地図の復元を引き受ける。一方、フォートサービスから緊急連絡が入る。フリードが急用で呼び出したのだ。<br> | |||
<br> | <br> | ||
フリードは、リンとユアンと共にフォートルクスに潜入した邪教徒を調査していたが、ダーククランの一員を捕らえた。しかし、捕虜は決して口を割らない。フリードとユアンは、「私」が電撃ショックで尋問することを勧める。尋問の末、捕虜は情報を吐き始める。邪教の復興を主導したこととプロメテウスと手を組んだことは事実だが、最初からプロメテウスに従ったわけではないという。魔物クランマスターたちが持つASCの欠片は互いの力に引き寄せられる。彼らはそれぞれ七番目の欠片の力を感じ、それを得るために活動を始めたのだという。ところが、プロメテウスはASCだけでなく、その力を制御できる物も探していた。仲間たちは、それが一体何なのか気になりながら尋問を終える。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ヘイルに復元を依頼していた地図が届く。しかし、その地図は象徴だらけで理解しにくい。ヘイルは復元を終えるとすぐにまた姿を消した。仕方なくシリウスに地図を持っていく。シリウスもこれまで古代文献や記録を調べていたという。その中で、セイント・バレンタインが魔王を封印する過程でASC制御器が言及されていたことを発見した。シリウスは、プロメテウスがASC制御器の存在を知り、計画を進めたと推測し、ヘイルを探して地図の象徴解読を依頼すると言う。<br><br> | |||
==== | ====闇の魔法使いギルド==== | ||
* ''' | * '''闇の魔法使いギルド (52-55)''' | ||
# | # 魔法使いギルド調査開始 | ||
# | # 魔法使いギルド実験室 | ||
# | # 手がかりの正体 | ||
# | # 明らかになる陰謀 | ||
ベラドリクスがフォートルクスの官邸を訪れたという知らせが届く。ベラドリクスは、よくやってくれたと労う。賢者の塔内部のスパイはアルデバランが引き続き調査しており、ベラドリクスは魔法使いギルドを中心に調査するために来たという。ベラドリクスは、邪教と魔法使いギルドの怪しい動きがプロメテウスと関係していると考え、グリーンディスパイアの魔法研究員テスキを訪ねて情報を集めるよう依頼する。テスキはかつて魔法使いギルドの幹部だったため、情報が記されたスクロールを持っているはずだという。<br> | |||
<br> | <br> | ||
テスキは、以前ヘイルの古代解釈書を持ち去ったことを覚えていた。魔法使いギルドのスクロールを渡してほしいと頼むと、何があったのかを話してくれる。怪しい黒魔法使いたちが魔法使いギルドに入り込み、ギルド内に混乱を引き起こしたという。テスキはそれが嫌で魔法使いギルドを脱退し、独立研究を始めたそうだ。ベラドリクスは、無愛想でそっけないテスキがあっさりスクロールを渡したことに、彼が気に入ったのだろうと評価する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
その後、魔法スクロールを通じて魔法使いギルドの実験室の場所を突き止める。それはフォートルクス南の海岸沿い、灯台の近くだった。実験室を調査し、魔法使いの本と怪しい青い薬瓶を発見する。ベラドリクスは、モリソンが心配するほど昼夜を問わず資料を解読し、その中で「フォートルイナ」という言葉を見つける。フォートルイナは賢者の塔の上層部に属する者だけが出入りできる場所だ。それが魔法使いギルドの資料に記されていたということは、賢者の塔内部に裏切り者が確実に存在する証拠だった。ベラドリクスは、自分の知る誰かがスパイであることを信じられない。<br> | |||
<br> | <br> | ||
魔法使いの本と一緒に見つけた青い液体の瓶は、魔法商人イェルトの調査によると、地下資源を採取する際に鉱物から抽出したものらしい。しかし、それは魔法使いではなく、メタルクランの特殊な機械でしかできないことだった。魔法使いギルドがメタルクランと手を組み、プラントクランを攻撃するための物質を作り出したという事実に、ベラドリクスは以前グリーンディスパイアから上がってきた報告を思い出す。「私」は、プロメテウスの正体が何なのか疑問を抱く。<br> | |||
<br> | <br> | ||
その後、アルデバランがフォートルクス官邸にやってきて待っていた。アルデバランは調査の進捗を伝える。これまで集めた情報を総合すると、プロメテウスの勢力は想像を超える規模だという。邪教徒の背後にはダーククランがあり、魔法使いギルドは魔物の変異を引き起こし、メタルクランと手を組んでプラントクランを集中的に攻撃した。プロメテウスは、魔物クラン間の均衡が崩れるのを狙って異常現象を引き起こしている。彼らの狙いはアブソリュートソウルコアの欠片に違いない。ベラドリクスは、自分たちの知らない別の計画があるだろうと言い、まずはフェイトランを無事に守り抜き、正体を暴いて討伐するしかないと語る。<br><br> | |||
==== | ====序幕==== | ||
* ''' | * '''序幕 (52-52)''' | ||
# | # 何のために戦っているのか | ||
密かな提案が一つ舞い込む。オフィサー・モリソンは、最近とても忙しそうで、大陸が非常に騒がしいと言う。最近フォートルクスには突然かなり多くの旅人の集団が入ってきたが、宗教団体のように見えたという。また、賢者の塔の二人の賢者から伝令を受けたとして、賢者の塔の七賢者について説明してくれる。その中の二人、賢者カペラとプロキオンは互いに競い合い、自分を支持するネバレスの戦士たちを集めている。表向きはネバレスの混乱を解決するということだが、モリソンは簡単には信じられない様子だ。一方で、賢者たちがネバレスの人々を一つの方向に導けば、もう一度大きな発展を遂げられるかもしれないとも考えている。そしてモリソンは「私」に問いかける。何のためにここで戦っているのか?どちらを選ぶのか?<br><br> | |||
==== | ====プロメテウスの実体==== | ||
* ''' | * '''プロメテウスの実体 (65-72)''' | ||
# | # 弟を探して | ||
# | # 孤児ソルメ | ||
# | # 廃屋の戦士たち | ||
# | # ナインを追って | ||
# | # 哀れなスパイ | ||
# | # 邪教徒の隠れ家破壊 | ||
# | # ワープ回路の修復依頼 | ||
# | # 状況報告 | ||
# | # メタルクラン同盟の弱体化 | ||
フォートルイナに到着すると、雑貨商サリーが声をかけてくる。危険なため、フォートルイナの人々は外部の者に対して非常に警戒しているという。サリーはデザートスクリーム出身で、黒魔法使いにより行方不明になった弟を探してフォートルイナに来た。サリーは、弟を連れて消えた黒魔法使いがフォートルイナのメタルクランレアに住んでいるとして、弟を探してほしいと頼む。悲しい事情に助けることを決意する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
メタルクランのレアを調査中、サリーの弟レフを発見する。レフは本物の生きた人間に会って驚く。レフを救出すると、サリーは久しぶりに弟と再会する。サリーは恩を忘れないと言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
サリーはさらに一つ頼みごとをする。フォートルイナには、両親を失い孤児として暮らしているソルメという子供がいる。これまでサリーはソルメを助けていたが、今は弟が病気で席を外せないので、代わりにパンを届けてほしいと頼む。村の広場で遊んでいたソルメは、「初めて見る」「サリーがいつもくれたパン」といういくつかの手がかりだけで「私」の正体を見抜く。サリーはソルメを見るたびに弟を思い出し、涙を流していたという。<br> | |||
<br> | <br> | ||
パンを食べたソルメは、最近フォートルイナに入ってきた外部の者たちについて教えてくれる。彼らは村の外の廃屋に住み着いているという。ソルメは、メタルクランの魔物があふれる場所で暮らしているのを見ると、彼らがただ者ではないと評価する。また、誰かを探しているようだとも伝える。<br> | |||
<br> | <br> | ||
廃屋に行くと仲間たちの声が聞こえる。そこには本当に仲間たちがいた。ユアンは、村人たちを怖がらせないためにわざと中に入らなかったという。以前、魔法使いたちがメタルクランと手を組んでいたことを思い出し、地図がプロメテウスの本拠地である可能性が高いと考える。しかし、ミスティックブレードは、プロメテウスの本拠地があまりにも簡単に露見したことに不吉な予感を抱く。<br> | |||
<br> | <br> | ||
十分な休息の後、一行は三手に分かれて行動することにする。ミスティックブレードとユアン、アリオネルはシルバーウッドとフェイトランを追跡、フリードとリンはASC制御器を探す。ナインと「私」は共にプロメテウスの本拠地を襲撃することにする。地図上でプロメテウスの本拠地はヴァンパイアレアだ。ナインが先に調査を始め、「私」はその後を追って中に入り、ヴァンパイアたちを倒す。<br> | |||
その中で、シリウスが賢者リゲルと口論しているのを目撃する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
実はナインはプロメテウスのスパイだった。リゲルは策略を巡らせ、ナインをスパイに仕立てて守護の剣の情報を盗ませていた。シリウスは、本当に思い通りになると思うのかとリゲルを非難するが、リゲルはシリウスが惨めな人々の生活を知らないと言い放ち、自分たちは世界をひっくり返し、完璧な世界を作るのだと断言する。リゲルは、ASC制御器で魔王の力を制御できること、そしてプロメテウスの首領が前々代の賢者リゲルであることを明かす。前々代の賢者リゲルは禁断の秘術でリッチとなり、三百年以上生き続けていた。リゲルは、「お前ごときが挑むなど思いもよらないだろう」と言い、シリウスを攻撃する。シリウスと「私」は重傷を負い、辛うじてヴァンパイアレアから脱出する。脱出して廃屋に戻ったシリウスは、プロメテウスに欺かれたと嘆く。ナインを救出するよりも、ASC制御器とフェイトランを守ることを優先することにする。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスが負傷を回復する間、フォートルイナに潜伏する邪教について調査することにする。雑貨商サリーは、廃屋に滞在する人々が仲間だと聞いたとして、邪教徒を調べているのかと尋ねる。弟が付きまとっていた黒魔法使いが邪教の教主を務めていたことを教えてくれる。サリーの弟レフは、フォートルイナ各地に散らばる邪教徒の隠れ家の位置を覚えていた。サリーは爆弾を渡し、隠れ家を破壊してほしいと頼む。邪教徒の隠れ家が破壊されれば、彼らが表に出てくる可能性があったため、依頼を受け入れる。爆弾で破壊する途中、三つ目の隠れ家で壊れたワープ回路を発見する。サリーはそんな物は初めて見るが、専門の鍛冶屋なら回路を修復して用途を突き止められるだろうと言う。現在フォートルイナの鍛冶屋にいるのはアルバイトのヒデだけだ。ヒデは、鍛冶屋が戻ったら渡すと約束する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
廃屋に戻る途中、仲間たちがソルメを通じて急ぎ呼んでいる。廃屋に戻ると、シリウスは一行に、ナインがヴァンパイアの毒に感染してスパイになったこと、そしてプロメテウスの首領がリッチとなった前々代の賢者リゲルであることを伝えたという。シリウスは、フェイトランまで操られることがないようにしようと言い、各自の調査内容をまとめる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
リンは、プロメテウスの計画に踊らされていたことに戦慄する。しかし、彼らも結局シリウスを殺す計画に失敗したので困っているだろうと言う。今最も大きな問題はASC制御器の所在であり、フリードが捜索中だ。アリオネルは、シルバーウッドのせいでアイクを思い出し、泣き出す。ユアンは、シルバーウッドを捕らえたが、まだフェイトランの痕跡は見つかっていないと言う。現在ミスティックブレードが尋問中だ。シリウスは、シルバーウッドが暴走するフェイトランを抑えきれずに逃した可能性を考え、フェイトランが魔王に覚醒したのではないかと心配する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
一方、リンは「私」に一つ頼みごとをする。リンはASC制御器の所在を調査する中で、魔法使いギルドの高位幹部が大量に交代したことを突き止めた。予想するに、プロメテウスが魔法使いギルドを掌握したのだろう。また、魔法使いギルドの幹部の一人が、メタルクランとの同盟のために下水道の隠れ家でメタルクランと共に活動しているという。リンは、これを阻止しなければならないと判断した。フォートルイナ南西の下水道隠れ家に潜入し、片っ端から破壊してプロメテウスの計画に一撃を加える。<br><br> | |||
==== | ====悲しみを埋めて==== | ||
* ''' | * '''悲しみを埋めて (58-64)''' | ||
# | # シルバーウッドの襲撃 | ||
# | # 悲報の伝達 | ||
# | # 危機のシリウス | ||
# | # 隠されたスパイ | ||
# | # アルデバランの死 | ||
# | # フォートルイナへ向けて | ||
突然、ナインが嫌な予感がすると呼び止める。プロメテウスがフェイトランを見つけて襲撃するかもしれないという。急いで宿舎に戻ると、アリオネルが泣いている。シルバーウッドが奇襲を仕掛け、フェイトランが暴走し、アイクがアリオネルを守ろうとして死んだという。フェイトランはシルバーウッドに連れ去られた。アリオネルは、シルバーウッドがどうして自分たちだけがいることを知って襲ってきたのか不思議に思っている。<br> | |||
<br> | <br> | ||
アイクの死に仲間たちは憤慨する。リンはシルバーウッドに代償を払わせると誓い、フリードはフェイトランを守れなかったことを自責する。ユアンは冷静に状況を整理し、アリオネルを心配する。アリオネルがフェイトランを守れなかったことに罪悪感を抱いているようだという。プロメテウスがASC制御器を手に入れた場合に起こることを懸念する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ベラドリクスはアイクの死に衝撃を受けるが、まずはフェイトランを取り戻し、プロメテウスの正体を明らかにすることに集中しようと主張する。解析の結果、プロメテウスの本拠地はフォートルイナだった。ただし、ヘイルはシリウスと連絡が取れず、解析した地図をアルデバランに送ったという。ベラドリクスは、地図を持ってシリウスの安全を確認してほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスの隠れ家に行くと、不気味な気配を感じる。少しでも遅れていたら、シリウスはヴァンパイアの魔物にやられていたところだった。シリウスを危険から救うと、シリウスは地図を受け取り、傷の治療用に氷河草を取ってきてほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスは、宿舎と隠れ家の場所を知っているのは自分たちだけだとして、内部にスパイがいる可能性を指摘する。もしかすると、本来の意思とは関係なく、洗脳されて操られているのかもしれないとも言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスは新しい隠れ家を見つけて身を隠すと言い、アルデバランに内部スパイに関する情報を聞いてほしいと頼む。しかし、すでにアルデバランはプロメテウスに殺されていた。ベラドリクスは、アルデバランの最期を看取ったミスティックブレードを紹介する。ミスティックブレードは、もともとシルバーウッドを追っていてアルデバランと知り合い、協力していたという。シルバーウッドに彼の目を奪われたそうだ。アルデバランは死ぬ直前、ミスティックブレードに調査記録を渡し、スパイの名前を明かした。それは賢者リゲルだった。<br> | |||
<br> | <br> | ||
一行はまずアルデバランの遺体をフォートルクスの海岸に埋葬し、仲間を集めて対策を話し合う。会議の結果、フォートルイナのプロメテウス本拠地を襲撃することに決まった。<br><br> | |||
==== | ====魔王の根源==== | ||
* ''' | * '''魔王の根源 (73-76)''' | ||
# | # 真実の樹液 | ||
# | # シルバーウッドの真実 | ||
# | # 危険警報 | ||
# | # 魔王の覚醒 | ||
捕虜となったシルバーウッドから情報を得るために尋問を行う。シルバーウッドはフェイトランの行方について話そうとせず、耐えている。ユアンは良い方法を思いつく。古代の核心技術の中に、脳神経を刺激して真実だけを語らせる「真実の樹液」があるという。ユアンは、メタルクランの古代実験研究室で真実の樹液を手に入れてほしいと頼む。メタルクランのレアで副作用の警告が付いた薬を入手する。ミスティックブレードは、自分は目が見えないので代わりに薬を使ってほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
真実の樹液を投与すると、シルバーウッドはすべてを吐露する。魔王の暴走は誰にも止められない状態だ。そして魔王は、かつてのファウストであり、セイント・バレンタインでもあった。ASC制御器を作ったのも、封印したのもすべて魔王だ。誰にも彼を止めることはできない。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ミスティックブレードは、シルバーウッドの言葉を完全には否定できない。セイント・バレンタインが魔王を封印するのを目撃した者は誰もいないからだ。フェイトランが魔王として覚醒する時に備えて対策を立てなければならない。その事実を仲間に伝えると、皆が驚愕する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
リンは、うっかり伝え忘れていたことがあると言って呼び止める。ベラドリクスとシリウスが急いで探していたという。とりあえずユアンがシリウスと共にフォートルクスへ向かったが、緊急の案件のようなので、すぐに追ってほしいと言う。官邸に行くと、フォートルクスとフォートルイナの各地で魔物クランによる襲撃が発生しているという。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シルバーウッドから得た情報をシリウスに伝えると、シリウスは深く考え込んだ末、フェイトランと同様に、セイント・バレンタインとドクター・ファウストも現王と魔王のもう一つの姿かもしれないと言う。ベラドリクスは、完全に魔王として覚醒する前にフェイトランを見つけ、暴走を止めなければならないと語る。まだフォートルイナで攻撃を受けていないのはファンタズマルクランのレアだけだ。そこでフェイトランを探してほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
そこで暴走を始めたフェイトランに出会う。フェイトランは力を制御できないと嘆き、運命を呪う。そして、自分の短剣を渡し、いつか人々を傷つけそうになったら、これを使って自分を殺してほしいと頼む。<br> | |||
<br> | <br> | ||
フェイトランの短剣を受け取ったベラドリクスは、自分たちが王を守れなかったのではないかと混乱する。そして、その短剣をいつか使うことになるかもしれないので、大切に保管すると言う。一方、シルバーウッドは真実の樹液の副作用で脱走してしまった。<br><br> | |||
==== | ====死の地を求めて==== | ||
* ''' | * '''死の地を求めて (77-79)''' | ||
# | # ヒデの失敗 | ||
# | # フリードの聞き込み調査 | ||
# | # ヘイルの実験体 | ||
# | # 恩返しのヘイル | ||
フォートルクスの倉庫ガード、シュランスキーに呼ばれて行くと、フォートルイナのヒデから緊急の伝言が届いたので来てほしいと言われる。ヒデに会うと、鍛冶屋があまりにも長く席を外していたため、自分でワープ回路を修復しようとして失敗し、壊してしまったという。それでも成果はあった。内部部品の中から「ASC」という文字列を発見したのだ。フォートルイナの鍛冶屋は、それを見て「もしかすると強力なエネルギーが凝縮されたものかもしれない」と言っていたという。それを受け取り、仲間のもとに戻ると、ユアンは「プロメテウスがASC制御器の位置を把握したかもしれない」と言い、シリウスに聞いてみようと提案する。シリウスは、このように記録を残すのはアンデッドクランの習性だとし、自分とナインを襲ったのも、リゲルの守護兵もすべてアンデッドクランの魔物だったことを思い出す。これでアンデッドクランがプロメテウスと手を組んで行動していることが確実になった。シリウスは、アンデッドクランの主要な生息地にプロメテウスの本拠地があるだろうと推測する。その場所こそが死の地「アンデッドグラウンド」だ。しかし、シリウスは今重要なのはプロメテウスの本拠地よりもASC制御器の位置だと言う。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ASC制御器を探しに行ったフリードからは連絡がない。シリウスは、連絡がないということは成果もないだろうと言う。現在フリードはフォートルクスの旅人宿に滞在し、情報を集めていた。しかし、賢者の塔でも知る者がほとんどいないASCの情報を一般人が知っているはずもなく、当然成果もなかった。とりあえずフリードは港の管理人に調べてほしいと頼んだという。<br> | |||
<br> | <br> | ||
そんな中、港の管理人ポーターからついに知らせが届く。ポーターは、研究員ヘイルならASC制御器について知っているだろうと言う。しかし、ヘイルは再びギャンブルに溺れ、今ではこれまで集めた高級実験体まで売って資金を調達しているという。ポーターは、彼に高級実験体「メカメンダー+」を捕獲して渡せば答えを聞けるだろうと提案する。フリードは先にフォートルイナへ戻り、「私」はヘイルに捕まえた実験体を渡して会うことになる。すると、ヘイルの師匠がアンデッドグラウンドにASC制御器を隠したことが判明する。<br><br> | |||
==== | ====王殺しの任務==== | ||
* ''' | * '''王殺しの任務 (80-87)''' | ||
# | # アンデッドの地 | ||
# | # ファンタズマルクランの湖 | ||
# | # 最後の黙示録カード | ||
# | # 特別な装置 | ||
# | # 犠牲 | ||
# | # さようなら、ベラドリクス | ||
# | # 棺を抱えて | ||
# | # ユアンの危機 | ||
# | # 涙をこらえて | ||
# | # 夢 | ||
ヘイルからASC制御器が本当にアンデッドグラウンドにあることが確実になると、一行は移動を開始する。シリウスは、フェイトランが魔王として覚醒し暴走しているようだと語り、すでにアブソリュートコアの欠片を二つ以上持っている可能性を示唆する。もしそれが事実なら、最終手段を準備しなければならないという。<br> | |||
その最終手段とは、王の殺害である。六つの星はそれぞれ二つの使命を持って生まれ、その中で王と対峙し、その力を打ち砕ける二人がアリオネルとユアンだ。ユアンの第二の使命は「王殺し」、アリオネルの第二の使命は「封印」である。フェイトランがセイント・バレンタインのように自ら封印するかどうかは分からないため、その結果を保証できず、光の星たちに第二の使命が存在するのだ。<br> | |||
アリオネルは封印の話を聞くとフェイトランを同情する。一方、ユアンは使命をすぐに受け入れる。自分が任務を放棄すればネバレス全体が地獄に変わることを恐れ、王殺しの武器を探しに出る。ベラドリクスは、アリオネルの第二の使命があまりにも過酷だと言うが、実はベラドリクスの使命は「犠牲」である。<br> | |||
その後、一行はリンとフリードがASC制御器を、ミスティックブレードがシルバーウッドの追跡を、ベラドリクスとアリオネルがフェイトランの封印を準備することにする。<br> | |||
シリウスは、黙示録カードがもう一枚残っており、それをファンタズマルクランが持っていると言う。ファンタズマルクランがそれをどうやって手に入れたのかは不明だが、それによって種族の繁栄を成し遂げたという。シリウスは本来なら自分で行きたいが、リゲルに負傷させられて以来、身動きが取れないため、それを取り戻してほしいと頼む。<br> | |||
レイク・イン・ザ・ダスクでブルクを狩り、黙示録カードを手に入れると、シリウスは「このカードが世界を救う鍵になる」と言い、テスキにカードを届けるよう指示する。フリードと共にテスキに最後の黙示録カードを届けると、テスキは<ref>フォートルイナ研究室からグリーンディスパイアの研究室に戻っている。</ref>そっけなくしながらも特別な装置を作ってくれる。<br> | |||
フリードは、テスキから特別な装置と黙示録カードを受け取り、戸惑いながらもシリウスのもとへ行こうと言う。シリウスは、テスキから特別な装置を受け取って戻ると、その用途を教えてくれる。その装置は、黙示録カードのエネルギーを充電し、魔王の力を一時的に停止させる力を持っている。シリウスは「いつか必要な瞬間が来る」と言い、「私」に装置を渡す。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスから特別な装置の使用方法を聞いた後、フリードは「自分は少し時間がかかるので、アリオネルとベラドリクスだけでは不安だ」と言い、先に亡者の家へ戻ることを勧める。<br> | |||
しかし、到着したときにはすでに遅かった。中からアリオネルの悲鳴と誰かが戦う音が聞こえる。急いで入ると、アリオネルがすすり泣いている。アリオネルは何があったのかを語る。<br> | |||
フェイトランはファンタズマルクランからコアの欠片を奪い、二つの欠片を集めた。しかし、現実に絶望し、自らを封印するためにベラドリクスとアリオネルを訪ねてきた。だが、アリオネルがためらっている間に、シルバーウッドが欠片を奪うために襲撃してきた。ベラドリクスはフェイトランを救い、自ら犠牲となり、フェイトランは再びどこかへ消えてしまう。<br> | |||
ベラドリクスはシルバーウッドを食い止める中で致命傷を負った。ベラドリクスは「自分は使命を果たしただけだ。フェイトランが無事でよかった。ネバレスを守ってくれ」と遺言を残し、息を引き取る。シリウスは、アリオネルとベラドリクスを二人きりにしたことを後悔しながらも、その死を無駄にしないと励ます。<br> | |||
シリウスは、ベラドリクスが賢者の塔所属であるため、民間ではなくポリス当局で葬儀を行う必要があるとして、「私」にベラドリクスの遺体をデザートスクリームへ運んでほしいと頼む。また、激怒したユアンが一人で王殺しの武器だけを持って魔王を探しに行ったため、急いで伝令を送り救出する。<br> | |||
リンとフリードが調査を続けているが、ASC制御器の行方はつかめず、ミスティックブレードの追跡も成果がない。シリウスは、魔王の暴走が加速していることを懸念する。まだ住民に被害はないが、いつまで持つかは分からない。<br> | |||
シリウスは「私」に、アリオネルを魔王と接触させ、王の伴侶が第二の使命を試みるのを見届けてほしいと頼む。魔王の気配が強く放出されているので、アリオネルは本能的に魔王を見つけられるだろうという。また、以前フェイトランが「私」に渡した短剣にはフェイトランの意志が宿っているため、その短剣を通じてフェイトランと会話できるかもしれないと推測する。<br> | |||
フェイトランに会って戻ると、皆は無事に戻ってくれたことに感謝する。シリウスは、フェイトランを弱い子だと思っていたが、自ら封印を選ぶほど強い意志を持っていたことに感嘆する。しかし、プロメテウスが魔王より先にASC制御器を見つければ、フェイトランの意志が残っていても自己封印は不可能な状況になる。<br><br> | |||
---- | ---- | ||
<references /> | <references /> | ||
<br><br> | <br><br> | ||
==== | ====大破壊の根源を断つ==== | ||
* ''' | * '''大破壊の根源を断つ (88-99)''' | ||
<ol> | <ol> | ||
<li> | <li>ヴァンパイアの城</li> | ||
<li> | <li>リゲルの痕跡</li> | ||
<li> | <li>潜入準備</li> | ||
<li> | <li>プロメテウスの本拠地</li> | ||
<li> | <li>リッチとなったリゲル</li> | ||
<li> | <li>ASC制御器</li> | ||
<li> | <li>シリウス眠る<br> | ||
└ | └ 序幕</li> | ||
<li> | <li>破壊された賢者の塔</li> | ||
<li> | <li>封印</li> | ||
<li> | <li>残された者たちの道</li> | ||
<li> | <li>追悼の碑</li> | ||
<li> | <li>人間の時代を開く</li> | ||
</ol> | </ol> | ||
プロメテウス一味の本拠地で、特異な彫刻が施された透明な氷の指輪を発見する。シリウスはその氷の指輪を見て、それがリゲルが所持していた指輪だと気づく。リゲルには所持品に自分の属性を付与する習慣があった。その氷の指輪は持ち主を追って動くため、リゲルがいる場所こそがプロメテウスの本拠地であることは間違いない状況だ。<br> | |||
シリウスの予想通り、リゲルの氷の指輪と氷の城の入口が反応する。しかし、シリウスは数的不利のため、すぐに本拠地を掃討するのは難しいと判断し、まず彼らの動向と状況を把握しようとする。つまり、「私」が潜入してプロメテウスの本拠地に盗聴器を設置し、監視することを望む。その結果、ASC制御器の位置が判明する。<br> | |||
シリウスはリンと共に亡者の塔に突入し、リゲルの部下たちと戦う。激しい戦いの末、リンは負傷し、シリウスは一人でリゲルと戦う。シリウスは致命傷を負い、「私」に救出されるが、シリウスは「自分ではなくASC制御器を先に確保すべきだった」と言う。ASC制御器の存在に人類の運命がかかっているからだ。魔王はASC制御器を破壊し、フェイトランの自我から完全に解放されようとしている。プロメテウスはASC制御器を使って魔王を制圧しようとしている。現在、ASC制御器は魔王の攻撃で弱体化している状態だ。シリウスは「私」にASC制御器の破壊を託す。<br> | |||
ASC制御器を破壊し、前代の賢者リゲルを打ち倒すが、シリウスの傷は致命的だった。シリウスは「魔王の中に残るフェイトランの意志を信じて待て」という遺言を残し、ついに息を引き取る。一行は皆、シリウスの死を悲しんだ。<br> | |||
<br> | <br> | ||
シリウスが亡くなり、亡者の家に仲間たちが再び集まった。アリオネルはシリウスの死を悼み、もう二度と自分のそばから誰もいなくならないでほしいと願う。すべてがフェイトランの意志にかかっているという事実に無力感を覚える。シリウスの死を知ったフリードは、移動が意図せず遅れたことを悔やみ、これから誰を信じて従えばよいのか混乱する。ミスティックブレードは、自分がフリードと連絡を取れなかったせいで結果が変わったようだと謝罪する。そして、魔王の封印を待つが、失敗した場合にも備えなければならないと言う。<br> | |||
しかし、悲しみに浸る間もなく、フェイトランがアリオネルを永遠の祭壇へ連れ去る。あまりにも突然の出来事で、誰も止められなかった。<br> | |||
リンは、これがフェイトランの意志なのか、それとも魔王が自らを封印しようとしているのか疑問に思う。アリオネルによって大破壊を防ぎ、魔王を封印した結果、不完全な人間の時代が訪れたことにリンは苦々しさを覚える。それでも、皆が無事であることに安堵する。<br> | |||
フェイトランの封印が終わると、ユアンは「これからはアリオネルが自分を守れるようになるまで成長を助ける」と言う。フリードは、かつてシリウスが「黙示録カードを見るたびに守護の剣を思い出せ」と言ったことを語り、そして生き残った守護の剣を探しに旅立つと宣言する。リンは盗賊ギルドを再建し、自分を助けてくれた人々を支援する方法を探すと言う。ミスティックブレードは再びシルバーウッドを追跡すると言う。「どちらかが死ななければ、この物語は終わらない」と。<br> | |||
「私」がこれから何をするのか尋ねた後、「まだ決まっていないなら、やるべきことを一つ与える」と言う。ミスティックブレードは、自分たちより先に死んだアイク、アルデバラン、ベラドリクス、シリウスを追悼する小さな碑を作ってほしいと頼む。自分が作っていたものが亡者の家の近くに未完成のまま残っているので、それを完成させてほしいと。<br><br> | |||
==== | ====戦雲==== | ||
* ''' | * '''大破壊の根源を断つ (88-99)''' | ||
<ol> | <ol> | ||
<li> | <li>愚かな戦争</li> | ||
<li> | <li>命を脅かす寒さ</li> | ||
<li> | <li>止まない雨</li> | ||
<li> | <li>神殿ガーディアンの怒り</li> | ||
<li> | <li>賢者の塔、分裂す</li> | ||
</ol> | </ol> | ||
フアン大陸で起きた戦争は終わっていなかった。倉庫ガードのコックスは、ネバレス・ポートサービスを通じて入ってくる情報について教えてくれる。現在、ネバレス全域は大混乱に陥っていた。ジュディンとメディナックの間で戦争が起き、停戦したが、魔物に関する調査も中断された。傭兵団は給料のために戦争を煽り、魔物たちは暴走を続けている。さらにはフォガトンルインの魔物までがデザートスクリームに侵入する事態となっている。<br> | |||
<br> | <br> | ||
コックスはジャイアントスコーピオン討伐の依頼を一応受けていたが、解決してくれる者がいないため、手をこまねいていたという。このような状況に、コックスは虚しさを感じていた。しかし、コックスは「何をするのが正しいのか悩みながらも、伝説の危険は実感が湧かず、目の前の生存を優先せざるを得ないのが人間ではないか」と問い返す。<br> | |||
<br> | <br> | ||
コックスの依頼でフォガトンルインにジャイアントスコーピオンを狩りに行くと、ブラックバードという人物に出会う。ブラックバードは自分の正体を明かす代わりに、「シリウスが自分の運命を予感し、『私』を自分のもとに送った」という理解しがたい言葉を口にする。ブラックバードは、「ネバレスが主権を取り戻すのか、それとも大破壊で崩壊するのかは守護騎士たちの手にかかっている」と言う。また、「たとえ人間が分裂しても、それは超越的な力の指示ではなく、人間の選択であり、新たな始まりを迎えられるだろう。だからこそ、明確な信念を持っていてほしい」と語る。<br> | |||
<br> | <br> | ||
一方、ミドレス大陸では厳しい寒さが続いていた。フィッシャーは「これほどの寒さは初めてで、何か災厄の前兆ではないか」と考えているという。フィッシャーは、アンデッドグラウンドのバーサークグールを狩ってほしいと頼む。あまりの寒さに、一部では「アンデッドの呪いだ」と主張する者もいるという。フィッシャーはその噂を信じてはいないが、人々の不安を和らげる方法が必要だと言う。しかし、バーサークグールを倒しても状況は変わらなかった。<br> | |||
<br> | <br> | ||
パストゥール大陸では豪雨が止むことなく降り続いていた。洪水被害が深刻で、ポリスも賢者の塔も手の打ちようがない状況だ。そんな中、ある者たちが「雨を止める呪文が記された本」の存在を突き止めたという。しかし、その本はレイク・イン・ザ・ダスクのオークメイジ、ジダッシュが所持している。<br> | |||
<br> | <br> | ||
ジダッシュを討伐し、ネイドラーが紹介してくれた人物を訪ねると、ブラックバードに再び出会う。ブラックバードは「人々がこんなものを探すほど切羽詰まっているのだな」と言い、「問題は解読ではなく、災厄が終わるかどうかだ」と語る。魔王はすでに覚醒を始めており、人間の時代を継ぐための動きも始まっているという。そして、「人間の時代を望む者たちも魔王の消滅を願うだろうが、魔王が消えれば同盟も終わる」という意味深な言葉を残す。<br> | |||
<br> | <br> | ||
フォートルクスではゴーレムたちが突然暴れ始めた。シュランスキーはブラックバードについて教え、「あの人なら解決策を知っているかもしれない」と言い、ブラックバードを探してほしいと頼む。情報を集めた末、雑貨商ハンプリークが居場所を教えてくれる。ブラックバードは、「アンデッドグラウンドでゴーストブレイダーの指輪を手に入れれば、ゴーレムを鎮められる」と教えてくれる。ただし、「あまりに古い記録なので効果があるかは分からない」と付け加える。シュランスキーは「効果があるといいな」と言いながら、指輪を持ってオフィサーのもとへ向かう。<br> | |||
<br> | <br> | ||
オフィサー・モリソンは、賢者の塔の雰囲気が不穏だと言う。フアン大陸は賢者プロキオンが、パストゥール大陸は賢者カペラが担当していた。ところが、突然彼らが賢者の塔からの独立を宣言したのだ。モリソンは、「ネバレスの戦士たちがどちらかを選ばなければならない時が来るだろう」と言う。ブラックバードを訪ねると、彼は「戦争は避けられないものとなった」と言い、賢者たちについて説明する。カペラは平等な社会を追求し、プロキオンは絶対的指導者を求めている。ブラックバードは「よく考えて陣営を決めることを勧める」と語る。<br><br> | |||
==== | ====奇妙な旅人スカイルド==== | ||
* ''' | * '''奇妙な旅人スカイルド (95-112)''' | ||
<ol> | <ol> | ||
<li> | <li>スカイルドの大げさな自慢</li> | ||
<li> | <li>スカイルドとライホナ</li> | ||
<li> | <li>スカイルドの機転</li> | ||
<li> | <li>スカイルドの戯言</li> | ||
<li> | <li>スカイルドの秘密</li> | ||
<li> | <li>スカイルドと新しいコロニー</li> | ||
<li> | <li>スカイルド、食い逃げする</li> | ||
<li> | <li>スカイルドのバイク</li> | ||
</ol> | </ol> | ||
倉庫ガードのコックスから呼び出しを受ける。スカイルドという人物からメッセージが届いたという。コックスはスカイルドのメッセージを直接読み上げ、その誇張された口調に気まずそうにする。スカイルドに会いに行くと、彼はメッセージ特有の大げさな口調で歓迎する。スカイルドは「ストーンビートルを一撃で倒す技術を教える」と言い、捕まえてくるよう指示する。しかし、その方法は驚くほど馬鹿げていた。耳をつかんでひたすら殴るというのだ。スカイルドは「学んだらすぐ復習だ」と言い残し、逃げるように去っていく。<br> | |||
<br> | <br> | ||
二度目の出会い。スカイルドは「ライホナをたくさん倒せば、ある瞬間に額からサンダービームを発射できる」と教える。そして、ペットにしたいモンスターについて長々と語る。しかし、実際にライホナを倒すと、「本当にサンダービームを撃ちたかったのか?」と笑い出す。<br> | |||
<br> | <br> | ||
三度目の出会い。スカイルドは「今まで騙して悪かった、謝りたい」と言う。そして謝罪の意味で良い情報を教えると言う。それは「ツーヘッドハウンドの丈夫な皮を売れば大金が稼げる」というものだった。疑わしげに見ると、スカイルドは「今まで騙されてばかりだったのか」と小言を言う。しかし、リベットに皮を持っていくと、「なぜこんなゴミを拾ってきた?」と言われ、「お金が必要ならツケでもいい」とまで言われる。<br> | |||
<br> | <br> | ||
四度目の出会い。スカイルドは「実は高貴な家柄の出身だ」と主張する。そして「信じないならメチアスに聞け」と言う。メチアスは、スカイルドが持っているミズ家の家宝をすぐに見抜いた人物だという。ネバレスでミズ家を知らない者はいないと舌打ちする。しかし、メチアスは事実を訂正する。スカイルドがミズ家の後継者候補だったのは事実だが、あまりに問題を起こしたため、家出しても気にされず、しかも家出の際に家宝を持ち出したので追われているという。スカイルドに問い詰めると、彼は「家出ではなく、より大きな世界に出ただけだ」と反論する。<br> | |||
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五度目の出会い。スカイルドは「グリフォンは実は賢者の塔が指定した天然記念物で、捕まえたら大変なことになる」と騒ぎ立てる。過去の言動から信じないと、スカイルドは「じゃあ自分で捕まえてみろ」と言う。「そうしたらオフィサーが呼び出して叱るだろう」とまで言う。オフィサー・ダンハイクに聞くと、彼は苦笑する。最近、何人もの戦士が同じ質問をしてきたからだ。ダンハイクは「天然記念物なんてないし、仮にあっても魔物を保護するはずがない」という常識的な答えを返す。そして「絶対に天然記念物ではない」と強調する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
六度目の出会い。スカイルドは「新しくできた特別管理コロニー、フォートルクスの存在」を教える。そして「そこには恐ろしい巨大な石の怪物がいて、エクシリアン島が沈みかけており、そこへ行くには一か月船旅をしなければならない」と大げさに語る。「ワープゲートで行けないのか?」と聞くと、スカイルドは「それができるならコロニーなんて作らないだろう、もっと勉強しろ」と叱る。そして「フォートルクスのガードは絶世の美女だと聞いた、いつか必ず会う」と言う。<br> | |||
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七度目の出会い。いつもと違い、スカイルドは「絶体絶命の危機に直面している、自分を助ける栄誉を与えるから早く来い」と言う。会うと、スカイルドは「今、ミズ家に深刻な財政難が訪れており、これを防げなければ家が滅びる」と言う。そして「投資だと思って金を貸してくれ」と要求する。貸さないと「ひどい」と駄々をこねる。結局、スカイルドは金を持って姿を消すが、「家が滅びる」と言っていたくせに楽しそうに笑う。「私」が先に立ち去ったと思ったのか、再び現れると驚き、「殴らないでくれ」と懇願する。<br> | |||
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八度目の出会い。「すごいものを見せてやる」と言って呼び出す。スカイルドはバイクに乗って現れる。「どうやって手に入れた?」と聞くと、「世の中、金でできないことはない」と豪語する。状況からして、前回借りた金で買ったのは明らかだ。スカイルドは「自分が出す試験に合格したら新しいバイクをやる」と言う。その試験とは「レイクサイドに行ってダークノールの剣の破片を取ってくること」だった。しかし、剣を持っていくと「役立たずの破片を持ってきたな」と失望する。「ダークノールの剣の破片を持ってこいと言ったじゃないか」と抗議すると、スカイルドは覚えていないような反応を見せる。バイクカードを要求すると、「高価だから渡せない」と言い、代わりに別のものを渡す。<br><br> | |||
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2025년 9월 24일 (수) 06:25 기준 최신판
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🌐 카발 온라인 세계관🌐
📖概要
イーストゲームズが「カバルオンライン」の世界観を基に開発したMMORPGである。
2006年にローンチされた「カバルオンライン」は、2010年上半期に最初の拡張「CABAL ONLINE - THE REVOLUTION OF ACTION」、2010年下半期に2番目の拡張「CABAL ONLINE - EXPANSION」、2014年に3番目の拡張「CABAL ONLINE - TRANSCENDENCE」、2024年に4番目の拡張「CABAL ONLINE - Eternal」により世界観を拡張した。
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CABAL ONLINE
ミスリル
THE WAR BEGINS!
カオスアリーナ
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CABAL ONLINE - THE REVOLUTION OF ACTION
LORD OF WAR
LOST WORLD
Soul & Siena
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CABAL ONLINE - EXPANSION
EXPANSION
傭兵
闇の遺産
神剣
EVOLUTION
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CABAL ONLINE - TRANSCENDENCE
覚醒
UNLIMITED
NEW BEGINNING
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CABAL ONLINE - Eternal
巡礼者の祭壇
ホリア・エクセディウム
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🧭 時代
直前の時代の物語
👤「彼」がいた
何から生まれたのか、どこから来たのか、生物なのか、機械なのか、あるいは「存在しない存在」なのか、分からない存在である。
彼の目的は「より完全な」世界を創ることである。
彼は「アブソリュート・ソウル・コア」という絶対的な道具を、自ら選んだ種族に渡すことで、その種族が完全な文明を築けるよう支援する。
しかし「彼」はその目的に強く執着しているため、この選択は諸刃の剣でもある。
もし文明が「彼」の望む形に発展しなかったり、アブソリュート・ソウル・コアの使用方法が誤っていた場合、コアは自ら崩壊するか、あるいは「彼」がその力を暴走させて文明を滅ぼし、コアを回収する。
彼はこの行動を何度も繰り返しており、学者たちによれば「オナラブル・エイジ」の「大破壊」も、アブソリュート・ソウル・コアの所有者が暴走したために起こったとされている。
🧿「アブソリュート・ソウル・コア」
それは莫大な権能と武力、そして知識であり、過去の様々な文明の発展と滅亡に関する記録でもある。
アブソリュート・ソウル・コアを使用するには特別な資格が必要である。
資格を得てもランクが存在し、ランクごとに使用できる能力が異なる。
現在までにそのコアの最も「正当な支配者」と認められた存在は、「オナラブル・エイジ」に大破壊をもたらした「魔王」である。
コアの使用に失敗すれば、莫大な代償を払うことになるという。
資格のない者がコアを使用しようとすると、強烈な反発力に耐えられず、身体と自我が崩壊するという記録が残っている。
また、違法にアブソリュート・ソウル・コアに接近した場合、その代償が伴うとされているが、詳細は不明である。
このアブソリュート・ソウル・コアがどのような形をしているのか、実体があるのかどうかは、ASCを得た者以外には分からず、一説には資格を持つ者の遺伝子に吸収され、代々受け継がれるとも言われている。
⚡「オナラブル・エイジ」
フォースとコア・テクノロジーに関する研究が最も活発に行われた時代とされている。
それ以前のロスト・エイジの記録がまったく残っていないことを考慮すると、現在までで最も優れた文明の発展が成し遂げられた時期と評価されている。
この時代に「ファウスト」という名の天才科学者が統一場理論を完成させた。
統一場理論とは、「すべてのエネルギーは〈第5のフォース〉と名付けられた力に帰結し、これを活用すれば人間の能力を無限に近づけることができる」という理論である。
その後、第5のフォースに関する研究は極限のシンドロームを引き起こした。
幼い子供から死を目前にした老人まで、フォースを理解し使うために血眼になっていたほどである。
そのため、フォースに関する研究と理解が十分に進まず、正式な教育機関が設立される前に、優れた能力を持つ超常能力者たちが次々と現れ始めた。
彼らはすぐに社会の枠組みや政府の制度から逸脱し、世の中では大小さまざまな衝突や事件・事故が絶え間なく発生した。
力を持つ者と持たない者、力を得ようとする者、既存の秩序を守ろうとする者たちの間で、世界の混乱は次第に拡大し、ついには各国政府が特殊機関を設置し、フォースをはじめとするすべての科学技術に関する情報を統制することにした。
政府は軍事力を前面に押し出し、認可されていない超常能力者たちを無差別に粛清し、同時に第5のフォースの軍事利用を目的とした実験を進めた。
政治家たちは、この強力な力を自分以外の誰かが持つことを恐れていた。
そのような考えは、自然と人命を奪う目的の軍事兵器研究へとつながっていった。
徹底した監視とセキュリティのもと、様々な実験が行われた。
無分別な実験によって一般人が犠牲となった。
それを知った人々は、政府が自分たちの目と耳を塞ぎ、欲望を満たそうとしていることに怒りを覚えた。
そこで人々は「今すぐ人体実験をやめろ」「情報を共有せよ」と主張し、抗議活動を始めた。
このとき、第5のフォースの発見者であるファウストも積極的に抗議に参加した。
ファウストは、当初の意図とは異なり、研究成果を独占し強奪した政府に対して強い敵意と裏切り、嫌悪感を抱いていた。
政府は抗議が激化すると、自分たちの立場を代弁する御用学者を起用し、表向きは人々の要求に応じると約束したが、同時にファウストに罪を着せて排除した。
その後、ファウストについては「死んだ」「狂人になった」「海外に逃亡した」などの噂が飛び交ったが、誰も彼の姿を見た者はいなかった。
若くして統一場理論を完成させた天才科学者の話も、時とともに忘れ去られていった。
その後、政府は超常能力の合法的な学習機関であるアカデミーの設立を積極的に推奨し、各国に大小さまざまなアカデミーが誕生した。
政府としては、一般人に「許可されたこと」だけを学ばせる方が、統制しやすかったのである。
そんなある日、各国政府に「プロメテウス」と名乗る者たちから謎の脅迫状が届く。
彼らの要求はこうだった。
欲に目がくらみ知識を独占する政府は、すべての情報を公開し、人々を自由にせよ。そして破壊を目的としたすべての軍事実験を中止せよ。これを実行しなければ、テロも辞さない。
政府はこれを戯言と考えて無視したが、実際にテロが発生した。
各国の超常科学研究所と親政府派の御用アカデミーが破壊されたのである。
政府に不満を抱くアカデミーが背後にいると確信した各国政府は、「テロ撲滅同盟」を結び、大規模なアカデミー弾圧を開始した。
血の嵐が吹き荒れる事件の幕開けだった。
プロメテウスのテロとともに、政府と人々の戦いも続き、「軍事兵器を作るために子供まで人体実験に利用した」という暴露が相次ぎ、ついには大規模な流血事件にまで発展した。
そんなある日。
勝者も敗者もいない悲惨な戦争を経験した人々が疲れ果てていたとき。
「大破壊」が起こった。
💥「大破壊、そしてセイント・バレンタイン」
大破壊は7日間にわたって続いた。
伝承によれば、これまで見たことのない魔物たちが空から、地から絶え間なく現れ、文明を破壊し人々を襲った。同時に、地球規模の天災、津波、地震、火山の噴火などが発生したという。
なぜこのようなことが起こったのか、誰によって引き起こされたのか、人類は何も知らないまま死んでいった。計り知れない価値を持つオナラブル・エネルギーの知識と繁栄していた文化芸術はすべて消え去り、残された財産や記録も裂けた大地の奥深くに埋もれてしまった。
大破壊の期間中、超常能力者ですら何の力も使えず、人々はただ恐怖に怯えながら無意味な抵抗を続け、命を落とした。
このすべての過程は、大破壊の後に人々を救った「7賢者」によって明らかにされた。
7賢者はセイント・バレンタインのアカデミー出身であり、「セイント」という称号はバレンタインの死後に付けられたものである。
セイント・バレンタインはアカデミーが雨後の筍のように乱立していた時代に突如現れ、小さなアカデミーを設立し、出身に関係なく可能性を秘めた人々を受け入れて超常能力者として育てた。
彼の弟子の中で最も優れた功績を残した7人の弟子が、セイント・バレンタインの死後にその意思を継ぎ人々を導き、彼らはやがて7賢者と呼ばれるようになった。
セイント・バレンタインは、あの日の大破壊は「魔王」という存在によってもたらされたと主張した。
一般人が直感的に理解できるように「魔王」という名前を使ったが、実際には彼は「破壊の王」であり、同時に「創造の王」でもあるという不可解な言葉を残した。
彼は、魔王はこの世界が完全に「無」に戻るまで破壊を止めないだろうと語り、セイント・バレンタインは自らを犠牲にして魔王を封印することを決意した。
魔王を封印するその瞬間、セイント・バレンタインのそばには2人の弟子がいたと伝えられているが、彼らが7賢者の一人なのか、誰なのかについては明らかにされていない。
セイント・バレンタインの犠牲によって世界は消滅寸前から救われ、生き残った人々は文明の守護者である7賢者に従い、過去のロスト・エイジによって忘れ去られた文明の地「ネバレス」へ移住し、新たな文明を築いた。
現在のネバレス人たちは、数々の悪条件にもかかわらず今日のネバレスを築き上げた先祖たちをネバレス・フロンティアという名で呼ぶことにした。
🚶「旅立った者たち、ネバレス・フロンティア」
セイント・バレンタインは魔王を封印し命を落とす直前に警告を残したという。
それは「1000年後、彼の力が尽きるとき、魔王が復活する」という予言だった。
予言の時が近づいていることを察知した「賢者の塔」は、賢者シリウスの主導のもと、各大陸に特別管理コロニーを設置することとなった。
特別管理コロニーは、各大陸の中でも気候条件が厳しいことで知られる場所に設置され、将来魔王が復活する時に備えて新たな戦士を育成するため、優れたオフィサーとインストラクターがそれぞれ派遣された。
また、賢者の塔ではこれまで一般人には許されていなかった様々な禁じられたオナラブル・エネルギーの知識を公開し、全ネバレス人に対して身体と精神の鍛錬を促した。
すると、フォースの修練に関心のある戦士たちが特別管理コロニーに集まり始めた。
魔王が本当に存在するのか、時が来れば本当に戻ってくるのか、そしてオナラブル・エイジの時のように再び大破壊が起こるのか、どれも確信できることではなかったが、戦士たちはフォースに関する情報を逃すまいとしていた。
この時、長らく放棄されていた島「エクシリアン島」で火山が噴火し、賢者シリウスはこの地にも特別管理コロニーを設置するよう命じた。
そして、エクシリアン島に第4の特別管理コロニー「フォート・ルクス」が設立されるや否や、賢者シリウスは突如姿を消した。
彼はすでに死んだのではないかと考えた賢者の塔では、次なる賢者シリウスを探していたが、その頃、全大陸で大規模な失踪事件が発生し、物語が始まる。
フアン大陸の特別管理コロニー「デザート・スクリーム」に住むキャプテン・マークは、「私」を待っていた「戦士の星」と呼び、運命に導かれて旅立ったフェイトラン一行に世界を救ってほしいと頼む。
ロスト・エイジ
1.🕰️概要
記録にも残っておらず、語り継がれる話もない、文字通り完全に失われた時代。ロスト・エイジ(The Lost Age)。
その時代にこの地に存在していた者が本当に人間だったのかどうかも確認できない。
2.🔥第1期文明の形成と破壊
- B.C. ????? 「彼」の最初の計画が実行される。超古代文明、第1期文明の形成に介入する
- B.C. 1xxxx 第1期文明の失敗を認め、浄化作業を段階的に実施する
- B.C. 96xx 地殻変動を引き起こし、最も強大だった勢力の拠点である最小の大陸を沈没させ、第1期文明の浄化作業を完了する
第1期文明の特徴は以下の通りである。
- 失われた神性に最も近い力「エーテル」を、「彼」から伝えられたASCを通じて使用する
- 「エーテル」の活用によって世界を支配する
- 遺伝工学が特に発達しており、寿命の延長、強力な生体兵器などを活用していた。さらには他の人間を改造し、兵器奴隷として利用していた
- 巨大な飛行体も操ることができ、個人の武力は後世に「魔法」と呼ばれる超常現象を扱うこともできた
- 宇宙にまで進出していた
- ASC制御装置(コードネーム:バベル)を開発し、ASCの力を制御しようと試みていた
しかし、第1期文明は失われた神性の回復という試練の中で、ナインの一人「権力欲」によって内紛が起こり、互いに衝突した。彼らは「エーテル」を神性に近づくための道ではなく、「力」として認識するようになり、他人の魂さえも制御しようとした。これにより「彼」は文明の浄化だけでなく、汚染された魂の浄化も決断した。結果として、第1期文明の生存者はほとんど残らなかった。ただし、その痕跡は各地に残された。
第2期・第3期文明に誕生した数多くの怪物に関する伝承は、第1期の浄化の際に隔離しきれなかった存在によって生まれたものである。しかし、世界に残されたほとんどの怪物は、闇の中で世を捨てた第2期文明の末裔によって消されていった。様々な超常能力を記した秘伝書は、ASCの記録の中でもごく一部に過ぎない。エメラルド・タブレットやネクロノミコンも同様である。第3期文明において「小説の虚構」や「伝説」として扱われる多くの事柄の裏には、第1期・第2期文明の末裔や怪生命体—モンスターの存在が関与している場合が多い。一部の生存者はCABALの原型を結成(CRF、GoR)、第2期文明の滅亡に間接的に関与し、第3期文明を暗中で支配した。
3.🔥第2期文明の形成と破壊
- B.C. 9xxx 「彼」の第二の計画が実行される。
ユーラシア本大陸の東方にて、「精神」に制限された加工された「エーテル」を一部の人々に伝える。「仙人」
- B.C. 71xx 第2期文明が誕生する。単なる力[法]ではなく、精神の力[道]は人間にとって決して容易なものではなかった。
結局、多くの便法が生まれ、使徒によって正道が否定されることとなった。
正道を追求していた生存者たちは世間から捨てられ、忘れられ、自ら消えていった。
「彼」は結局またしても失敗を認めることとなった。
- B.C. 26xx 「道」の封印
第2期文明の特徴は以下の通りである。
- 「法」を扱う精神的な能力の重要性を認識し、「道」を優先的に伝える
- 一部の人々を除いて、正しく「道」を成すことができなかった
- 「道」を成した者たちですら、世間から離れていった
- 便法によって「道」を成そうとする「使徒」が現れる
- 「正道」の回復の兆しが見えない
- 最終的にすべての「道」を世界から遮断することで浄化を決定する
「彼」は第1期文明の事例を参考にし、第2期文明では精神的成熟を重視したが、これもまた失敗に終わった。文明の回復が不可能と判断した「彼」は、第2期文明も浄化することを決定した。第2期文明は物質的側面よりも精神的側面の発展を重視していたため、地上に残された痕跡はほとんどなかった。彼らの生存者たちは四方に散っていった。
オナラブル・エイジ
1.🕰️概要
大破壊以前に高度に発展した文明が存在していた時代である。
オナラブル・エイジ(The Honorable Age)には「超常科学」という力が存在し、古代人はその力である「マナ」と「気」を自由自在に操るだけでなく、機械生命を創造したり生命体を操作したとも伝えられている。
現在でも大陸各地でこの時代の遺跡や遺物が発見されており、この発掘作業を専門職とする職業も生まれている。他のロスト・エイジとは異なり、ネバレスで唯一記憶されている時代である。
2.🏛️第3期文明の形成
- B.C. 2xxx 数学・科学・哲学の端緒を世界に投げかける
その後、世界は段階的に発展
CRFとGoRがそれぞれの能力と知識で互いに牽制しながら文明を発展させていく
一方で、両グループは絶えずASCの力を追求していた
- A.D. 1??? 「彼」が再び「法」と「道」を伝えてもよいと判断する
第1期・第2期文明の生存者を活用することを決定
- A.D. 19xx 第1期・第2期文明の生存者と接触し、方法を伝える。プロメテウス(第1期)の結成
第3期文明は表面的には私たちが知っている歴史と同じである。ただし、その裏側にはあらゆる種類の陰謀と策略が渦巻いていた。第1期文明と第2期文明の生存者たちは秘密裏に第3期文明で暗躍していた。歴史や逸話、その他の伝承に登場するいくつかの事件には、彼らの関与が疑われている。
また、この時期から本格的にプロメテウスの歴史が始まった。プロメテウスは「法」と「道」の代わりに、すでに伝えられていた「合理」をさらに強化する方向で、理性的な「学」と「術」を発展させようとした。人類は「合理」と「理性」を基盤に、数多くの学問を発展させていった。
それに反応して「彼」は、人類が「道」と「法」に近づく資格を備えつつあると判断した。「彼」は人類に一度伝えたが回収した力を再び伝える方法として、すでに忘れ去られた存在たちを活用することを決定した。
忘れ去られた存在たちは2つのグループに分かれており、彼らは世界の中で互いを牽制していた。一方は強力な力と支配を望み、もう一方はその流れる血を止めるために力と支配を望んでいた。「彼」はまだ「少数による支配」が完全な世界を築く上での影響の長所と短所を判断できていなかったため、彼らが強力な力を持つこと自体は重要視しなかった。代わりに、彼らが互いを効果的に牽制し、彼の目的に貢献するならばそれで十分だと判断した。
「彼」は彼らに「力」を得る方法を伝え、その方法において両者が協力しなければならないように調整した。CRFとGoRは統合され、プロメテウスという団体が誕生した。
3.💥第3期文明の崩壊
- A.D. 19xx Project『Paradise』を立案。その後約100年にわたるプロジェクトが始動
第5の力の発見を科学の力によって自然に形成されるよう誘導
その中心に「運命の子」を置くことが計画の第1段階
- A.D. 199x 世紀末を利用し、オカルト・神秘主義に関する情報の拡散を誘導
「運命の子」が登場する際に、時代の自然な反応を得られるようにする
- A.D. 203x 人類は本格的に宇宙へ進出するが、石油エネルギーは枯渇しつつある
Project『Paradise』の第2段階を発動する準備が整ったと判断
下位計画「Child of Destiny」プロジェクトが始動
最後のクォークが発見された日から50年後に誕生するよう計画
- A.D. 2045 「運命の子」、アブソリュート・ソウル・コアの所有者。Dr. ファウスト、Patron M.Faustの誕生
- A.D. 2067 統一場理論の完成 - 第5のフォースの発見
- A.D. 2071 第5のフォースの商用化研究が開始 - 超常科学研究所の設立
- A.D. 2076 超常物品の実用化
- A.D. 2079 Dr.Faust、超常兵器開発研究所勤務中に事故により失踪処理
- A.D. 2082 超常能力の育成措置 - 学習方法を統制のもとで公開
超常能力者登録制度の実施
- A.D. 2084 最初のアカデミー設立
- A.D. 2088 バレンタイン教授登場、バレンタイン・アカデミー設立
- A.D. 2081 プロメテウス登場
- A.D. 2087 世界的な無政府状態
- A.D. 2088 大災厄
プロメテウスは人類文明の発展を促進するために陰謀を企てた。彼らは自らの願望を叶える「運命の子」ファウストを見つけて育成し、ファウストは統一場理論を完成させた。その結果、すべてのエネルギーが「フォース」に統合された。
このようなオカルト・サイエンスの台頭=超常能力と科学の融合により、超常文明が誕生する結果となった。しかし、新たなエネルギー源と武力が存在するようになると、支配構造に急激な変化が起こった。優れた超常能力者は社会の枠組みや制約を超えてしまい、それによって混乱が拡大した。
大破壊
1.🕰️概要
古代文明の傲慢さが招いたと伝えられる災厄を指す。
その日、魔王が降臨し、古代文明は天災や戦争、混乱によって滅亡し、多くの人々が犠牲となった。
2.📅経過
記録によれば、1週間にわたってあらゆる災厄が起こったという。
古代の超科学文明の末期、人間の傲慢が災厄を招いた。
地から火柱が立ち、空から雷が落ちて、すべての人間の王たちが倒れた日。
悪魔の中の悪魔、プロメテウスが現れて災厄を引き起こした。
その一日目、世界のすべての虫と獣に新たな形が覆いかぶさり、
凶暴に変化して人間を襲った。
その二日目、地から亡者と霊魂が立ち上がり、生者が死に至った。
その三日目、空から機械の怪物たちが降りてきて、
柔らかい肉と温かい血が流れる人間たちは到底対抗できなかった。
その四日目、人々の中から人間を惑わす者が現れ、
親が子を、妻が夫を傷つけ、人々は互いを信じられず、孤独に震えた。
その五日目、海が火を噴き、地が裂け、
海が陸となり、陸が海となって、人間によって生まれたものが海に流され、地に埋もれた。
その六日目、水と塵が空を覆い、光が消え、絶望が世界を覆った。
3.🪦結末
大破壊(The Descent)は、最初の7賢者の師であるバレンタインが氷の地で自らを犠牲にし、魔王プロメテウスを封印することで終わりを迎えた。この出来事は「封印」(The Seal)と呼ばれる。
しかし封印が完了した後、世界の文明は取り返しのつかないほど破壊されていた。生存者たちは7賢者の導きのもと、別の世界の大陸へと移住し始めた。これをネバレス・エクソダスと呼ぶ。
ネバレス・エクソダス
1.概要
大破壊を生き延びた人々が、7賢者の指導のもとネバレス大陸へ移住した出来事(ネバレス・エクソダス)を指す。
ネバレスの三大陸に定着するまでの長い旅の間、人々は自然と集団を形成し、その中から指導者たちが現れた。
彼らはそれぞれ自分に従う人々と共に大陸各地へ広がり、生活の基盤を築き始めた。
ネバレス・フロンティア
1.概要
魔王の封印の後、7賢者に従ってネバレスの三大陸に都市と国家を築いた最初のネバレス人々(ネバレス・フロンティア)を指す言葉である。
一般的に使用される際には「ネバレス・フロンティアのように」といった慣用句として使われ、その意味は「どんなに絶望的な状況でも希望を失ってはならない」あるいは「すべてを失っても、再び始める意志があればそれで十分だ」という意味で用いられる。
記録によれば、セージ暦(Sages暦)元年の人口、すなわちネバレス・フロンティアの人数は11,664人だったという。また別の記録に残された彼らの証言によれば、大破壊以前の世界人口は100億に達していたとされており、いかに多くの古代人が悪魔によって犠牲になったかがうかがえる。
バトル・エイジ
1.概要
オナラブル・エイジが滅亡した後に始まった第4期文明の時代である。新たに現れたネバレス大陸へ移住した第3期文明の生存者たちは、彼らを絶えず襲ってくる6つのクランと過酷な自然環境に立ち向かわなければならず、当然ながら生活様式は彼らが知っていたものとは大きく異なるものとなった。彼らは自らの戦いに満ちた生活を象徴して、この時代をバトル・エイジ(Battle Age)と呼ぶようになった。
第3期文明の生存者たちはエクソダスの際、シャトルを使って一部が海底コロニーに避難し、災厄の終焉後に新たに形成された大陸に到着した。しかし強力な磁気嵐によってすべての電子機器が破壊され、正確な位置を知ることができなかった。そのため、生存者たちは第3期文明の大陸の一部が残っていたことすら知らなかった。第4期文明が発展するにつれ、世界に残された遺産が古代文明のものであることは判明したが、それがオナラブル・エイジなのかロスト・エイジなのかを区別する能力はなかった。
2.第4期文明の形成
第4期文明は実質的に「彼」(The Beholder)の介入から解放されている。
- A.D. 2089 封印、そしてネバレス・エクソダス
セージ暦元年
- A.S. 0 第1回ネバレス大陸会議(NCC, ネバレス Continental Council)創設
- A.S. 101 賢者の塔、初の百科事典を出版
- A.S. 310 NCCにて紋章の整理に関する議案提出
- A.S. 320 NCCにて紋章の交通整理を完了。関連法制定
- A.S. 372 Vedas、コロニーから独立
- A.S. 380 Vedas、NCCにてポリスとして公認。9つのポリスが確定
- A.S. 680 賢者の塔、初の支部を建設
- A.S. 712 初の支部であり外塔総支部の前身、Judinへ移転
- A.S. 853 百科事典 第18版
- A.S. 870 『神秘のMetal Clan』初版出版
- A.S. 952 『突然変異の起源』出版
- A.S. 961 モンスター研究所『Undead Clan - 神話と伝説』第5版
- A.S. 973 百科事典 第19版
- A.S. 999,7 エクシリアン島火山活動再開
- A.S. 999,8 賢者の塔 聖戦召集
第4期文明の揺籃であるネバレスは深刻な状況にあった。
第3期文明の滅亡によって発生した巨大津波と異常気象により、地球の地殻が歪んだ。大陸の沈降と海底地形の隆起が不規則に起こり、この混乱の中で人類が主に居住していた第3期文明の大部分が海に沈んだ。その結果、新大陸ネバレスは、第1期文明の滅亡によって沈んだ大陸、第3期文明の沈まなかった一部、そして第3期文明の海底コロニーの一部が混ざり合って形成された。
つまり、ネバレスには第1期、第2期、第3期文明の遺産が混在して埋もれている。
ただし、第2期文明の痕跡は事実上存在していない。彼らは物質的な発展に集中しなかったためである。したがって、ネバレスには第1期の超古代文明と第3期の超常科学文明の遺産のみが残されている。
セージ暦
1.概要
大破壊の後、人類が現在のネバレス三大陸に定着した時点から始まる暦体系であり、最初の7賢者が、悪魔を封印した彼らの師である賢者の中の賢者セイント・バレンタインを讃える意味で制定したセージ暦(Sage暦)がその起源である。その後、賢者の塔から多くの支援を受けて都市を築いた各首長たちが、7賢者への感謝の気持ちを込めて「ネバレス大陸会議」にてセージ暦(Sages暦)と呼ぶようになった。
🧩組織
賢者の塔
1.概要
世界の反対側
海から突き出た三つの大陸
古代文明のすべてが消え去った今
そこから新たな人類の歴史が始まる
賢者の塔は
新しい歴史に必要な知識と
魔物から守る二つの力を人間に与えた
剣に込めて振るう「気」の力は魔物を恐れなくさせ、
自然を支配できる「マナ」の力は人間と魔物の立場を逆転させた。
人間は輝かしい文明を失った代わりに、
平和と安定の中で再起する機会を保証された。
三つの大陸に広がった人々は、
二つの力と共に領域を広げ、
それぞれ異なる文化を発展させながら、
急速に新しい世界に適応していった。
こうして千年という限られた平和の時間が終わりを告げた。
封印の後、封印を監視するために氷の地に建てられた塔がその始まりである。
最初の七賢者が現在の人類が三大陸に定着し都市国家を築くことを可能にしたことを皮切りに、
各時代の七賢者は人類を危機から守り、力と知識、技術を広めることで人類の精神的指導者の位置にある。
賢者たちは各国の政治には関与しないが、名実ともにネバレスの最高勢力である。
セイジ暦680年にミドレス大陸に支部を設立して以来、組織は拡大し、現在では各国の主要都市すべてに支部が存在している。
余談だが、呼称のため誤解の余地はあるが、賢者の塔は実際には塔ではない。賢者の塔内部組織を「階層」と呼ぶだけである。各支部の管理者を「階主」と呼ぶ。氷の地に位置する七賢者が住む塔は「七階」と呼ばれ、ごく一部の人間しか立ち入ることができない。
ネバレスに関する書籍の制作・配布も行っている。四階の文化部では百科事典を編纂しており、101年に初版が出版されて以来、120年間で19回の改訂版が出版された。版ごとに新しい内容が収録されているようだ。
魔王を打ち倒した後、賢者の塔は解体された。
2.塔の組織体系
- 7階: 賢者の塔の実体。悪魔の封印を守るために氷の地に位置しており、7賢者が居住している。7賢者以外にアクセスできるのは6階の階主(層主: Floor Master)のみである。
- 6階: 外塔の総支部を意味する。680年、ヘレニアに設立された最初の支部がその役割を果たしたが、組織の成長に伴い712年、ネバレスの中心部であるジュディンに総支部が移転された。外塔全体の業務を統括するが、独自の業務については知られていない。
- 5階: 外塔の大陸支部であり、パストルーにはリベル、ミドレスにはヘレニアが存在し、フアン大陸の場合はジュディンに6階と共にある。各大陸傘下の支部業務を統括し、独自には古代史関連の部署がある。
- 4階: 外塔のポリス支部であり、すべてで9つの[1]主要都市に存在する。ただし、6階が設置されたジュディンの場合、6階と5階は都市郊外の本館に、4階は市庁舎の隣にある別館に位置する。ポリスの市庁舎と密接な関係を持ち、ポリスの影響圏内の傘下支部業務を統括する。古代史を除くすべての学術関連分野を担当する。
- 3階: 9つの大都市およびアカデミーが存在するか、または魔霊との境界地域にあるコロニーに位置する。これらは能力、すなわち戦闘技術に関連する分野を担当する。塔の上層から許可された能力関連情報を市立アカデミーや民間に移転したり、魔物に関する情報を管理する。
- 2階: 主要な[2]コロニーに位置し、すべてのコロニーに担当官が1名ずつ配置されている。これらは市民の生活および経済に関連する分野を担当する。
- 1階: すべてのコロニーに存在し、上層から要求される情報の収集およびコロニーの塔に関する民願を担当する。
3.賢者の塔の用語
- 7賢者: 賢者の塔の主であり、最高意思決定機関。
- 階主: 6階から1階まで6名の階主がおり、各階の最高責任者である。6階の階主は第8の賢者(8th Sage)と呼ばれる。
- 内塔: 7階を表す別の言い方。外塔に対する表現である。
- 外塔: 1階から6階までを総称する際に使われる。実際にネバレス大陸と影響を与え合う組織である。
- 外塔会議: 外塔、すなわち賢者の塔全体支部の最高意思決定機関。
階主
1.概要
賢者の塔、各支部の管理者を意味する。
6階から1階まで6名の階主がおり、階主は各階の最高責任者である。
その特性により、6階の階主は第8の賢者(8th Sage)と呼ばれることもある。
賢者
1.概要
一般的には賢者の塔に所属する7賢者を意味するが、彼らだけが使う称号ではない。
各都市に設立されたアカデミーが成長するにつれ、多くの優れた人物が輩出されるようになった。人々がその中でも卓越した人物に対して「賢者」という表現を使い始め、彼らと7賢者を区別するために「マスター・セイジ」と表現することもある。また、賢者の塔6階の階主を「第8賢者」と呼ぶ。
ネバレス大陸会議
1.概要
全世界のすべての都市国家と賢者の塔から派遣された賢者が集まり会議を行う意思決定機関(ネバレス Continental Council, NCC)、またはその集まりを指す。最初のNCCは、8つの定住都市が建設された翌年にフアン大陸のジュディンで、8都市の首長と7賢者のうちの一人(誰だったかは伝えられていない)が集まって開催されたという。
この時点ではまだ「ネバレス大陸会議」という名称は付けられておらず、この最初の集まりを契機に、8都市の首長が10年ごとに集まり、汎人類的な様々な議題を解決するための公式なネバレス大陸会議(ネバレス Continental Council)が設立されることとなった。372年にベダスがコロニーから独立した後のNCC、すなわち380年のNCCでベダスがポリスとして公認されてからは、9つのポリスがNCCの主体となり現在に至っている。
最初のNCCで決議された主な事項は以下の通りである。
- 新たな暦法を定める。古代暦を廃止し、セイジ暦を使用することとする。(聖バレンタインによって魔王が封印された年をセイジ暦元年とする。)
- 7賢者の師であるバレンタインに「聖(セイント)」の称号を使用することとする。
- 通貨および度量衡を統一して使用することとする。
- 各都市単位の自治体制を採用することとする。
- 他都市の内政には不干渉を原則とする。
- 人類の敵に対しては協力体制を強化することとする。
- 10年ごとに同様の決議会議を開催することとする。名称は「ネバレス大陸会議」。場所は8都市を順番に回して決定する。
しかし、7賢者が参加したNCCは第2回までである。その場で7賢者の出席者は、今後7賢者が各都市の政策に関与しないこと、氷の地で封印を守るために隠遁すること、そして今後彼らの後継者が継続的な支援を行うことを宣言した。
カペラ連邦
1.概要
パストゥル大陸に存在する賢者カペラの勢力。
賢者カペラは、すべてのネバレス人が努力した分だけ正当な結果を得られる平等な社会の構築を目指して活動している。これを支持する人々がカペラのもとに集まり、勢力を形成した。
カペラ連邦は、賢者の遺産を一般人に分配すべきだと主張し、過去の古い制度を否定する。特権を享受していた賢者の塔はもはや不要であり、すべての人が平等なネバレスになるべきだと主張している。
そのためには、賢者の塔とポリスがこれまで統制してきた情報を民間に公開すべきだと信じている。そうしてすべての人がフォースを自由に使えるようになれば、特権階級は消えるという考えである。言い換えれば、カペラ連邦は資源と財の効率的な分配と共有に重点を置いている。
プロキオン連盟
1.概要
フアン大陸に存在する賢者プロキオンの勢力。
賢者プロキオンは、最も優れた一人の強力な指導者が率いる社会を築くべきだと主張している。また、賢者の遺産を活用して、最も優れた一人の指導者を育てるべきだと考えている。一人の賢者が支配する連合政府というわけである。
支持者たちは、プロキオンの言う通り、優れた指導者による強力な統治があれば、皆が豊かに暮らせると信じている。また、プロキオンはカペラとは異なり、賢者の塔を廃止するのではなく継承すべきだと考えている。
アカデミー
1.概要
各国に存在する教育機関である。教養学部、実用学部、そして戦闘学部に分かれている。
各学部には初級と上級の課程があり、教養学部では人文学および自然科学、実用学部では工学と会計学、戦闘学部では魔法学と剣術を教えている。
また、学部の上位機関として研究所が存在し、学部とは異なり研究所は賢者の塔4階に所属している。
ギルド (Guilds)
1.概要
各職業分野の連合体である。古代の知識から名前を借りたものと推定される。
魔法使いのギルド、情報ギルド、盗賊ギルドなどが存在する。
2.ギルドの種類
- 商人ギルド:各ポリス、またはコロニーに存在する商人たちの利権を保護するための連合体。小規模ではコロニー1つ単位から、大規模では複数のポリスに影響を与えるギルドも存在する。代表的なギルドとしては、何々、何々、何々がある。
- 魔法使いギルド[1](The Truth Seeker):少数の選ばれた魔法使いは賢者の塔に所属し、アカデミーの研究所で関心分野の研究を行ってきたが、大多数の魔法使いはそうではなかった。そうした者たちが集まり魔法研究を行ってきたのが現在の魔法使いギルドである。その発展形態から、初期にはアカデミーに比べてレベルが低かったが、現在ではほぼ同等の水準に達していると言える。
- 情報ギルド(The Association of Information Agent):情報ギルドと呼ばれているが、実際には盗賊ギルドである。常に最善の方法で徹底した統制のもとネバレスを発展させてきた賢者の塔であったが、彼らも人間である以上、試行錯誤を避けることはできず、その過程で不満勢力や疎外された階層が生まれた。正規の手段で自らの意思や欲求を表現できなかった彼らは、非公式な行動様式を取り始め、その代表的な存在が「盗賊」である。貧しさに耐えきれず盗みを始めた者から、不当な扱いを受け社会から排除された者、不慮の事故ですべてを失った者たちが集まり、自らの利権のために結託し、次第にその規模が大きくなって一つの団体が形成された。それが現在の盗賊ギルドであり、彼らは互いに徹底したセキュリティのもと、緻密に目的達成のために行動している。非公式ギルドではあるが、各ポリスや賢者の塔など大陸の実質的な勢力も簡単には扱えない有力団体の一つである。とはいえ、このような非公式ギルドを公的に認めることはできないため、「情報ギルド」という名称で呼ばれ、その役割も単なる情報提供程度に限定されている。
- 傭兵:最初は自由に自分の道を歩みたいと願う人々が冒険の中で困っている人々を助け、礼を受け取ることから始まり、次第に職業化され、それ自体が目的化されて一定の報酬を受けて依頼者の望む仕事を遂行する人々を指す言葉となった。それだけ多くの危険にさらされるため、多くの予備戦士たちが修練を目的として一定期間活動することもある。傭兵団リストおよび傭兵団に属していない傭兵のリストを管理し、依頼の仲介および情報提供を担当する集団として、大陸全体に支部を設けて効果的な業務遂行を行っている。
- 傭兵団:個人または少人数での活動に限界を感じた傭兵たちが、より組織的に業務を遂行するために共通の目的のもと結成された集団である。小規模では数人から、大規模では千人以上が所属する傭兵団もあり、その中でも二大傭兵団と呼ばれる何々、何々は政治的影響力が非常に強い集団である。傭兵ギルドの運営は、こうした強力な傭兵団、いわゆる十大傭兵団のメンバーが選抜され、共同で管理している。
- トレジャーハンターギルド(The Chasers of Ancient Legacy):古代文明が滅亡し、賢者の塔の助けによってネバレス新文明が築かれてから約1000年が経過している。多くの学者が生涯をかけて研究してきたが、古代文明は依然として謎に包まれている。忘れた頃に発見される古代の遺物は、その驚きを超えた神秘性によって多くの人々を魅了してきた。ある者は莫大な富を、ある者は強大な力を得るために、多くの冒険者が古代の遺産を求めて生涯をさまよい、人々は彼らをトレジャーハンターと呼んだ。最初は不確かな情報とロマン、情熱だけで命を落としていたトレジャーハンターたちは、自然と集まり、互いに情報と技術を共有するようになり、こうして古代遺物の探索と発掘を専門とする冒険者の集団であるトレジャーハンターギルドが誕生した。彼らは古代遺物に関心のある富豪をスポンサーに持ち、場合によっては賢者の塔やポリスの依頼を遂行することもある。
- 冒険者ギルド(The Romance of Expedition):外海へ出ようとする探検家たちの集まり。
- ハンターギルド(Hunter’s Guild Association):各大陸に存在するハンターたちの総連合体であり、象徴的な組織である。実際には9つのポリスに存在するハンターギルドが最上位組織である。セイジ暦900年を超える現在、ハンターたちの勢力は無視できないほどに成長しており、各ポリスだけでなくコロニーにもハンター事務所が存在している。
- ↑ 実際にはある時点からプロメテウスによって支配される。
🌍地形
ネバレス
1.概要
ネバレスは3つの巨大な大陸と、それらの間に2つの海があり、全体は北の外海と南の外海に囲まれている。しかしセイジ暦973年の現在でも、ネバレスの世界地図はまだ完成していない。これは現在の探査および観測機器の限界によるものである。
パストゥル大陸
1.概要
三大陸の指導者である三賢者のうち、賢者カペラの影響下にある大陸。
ネバレスを囲む最大の海であるフラルシア海の西側に位置し、三大陸の中で2番目に大きい。大陸の中心にはスパイン山脈が南北に走っている。山脈の北東には「望郷の森」があり、西側にはアレサンド川がセニア海へと流れている。
大陸の北端、望郷の森の近くにはポリスインダストリアがあり、スパイン山脈の南端にはポリスモルデンスが、望郷の森の南東、フラルシア海沿岸にはポリスリベルが位置している。
大陸の南部は温帯湿潤気候、北部は温帯と寒帯が混ざった乾燥気候を示しているが、奇妙なことに北部のポリスインダストリアにある望郷の森地域は蒸し暑い熱帯ジャングルである。南端のモルデンスは比較的暖かく、フアン大陸のポリスエスカとつながる群島を通じて交流が盛んであり、フアン大陸文化の影響を多く受けている。服装も時間の経過とともに、衣の幅が広がる方向へと発展してきた。
ミドレス大陸
1.概要
三大陸の指導者である三賢者のうち、賢者ポルクスの影響下にある大陸。
ネバレスで最も小さい大陸である。大陸中央にはバホル山脈があり、そこからフラルシア海へと流れるラスティア川がある。これを境に北側にはポリスヘレニア、南側にはポリスヘブラトがある。大陸南端とフアン大陸の間にはモルシア海峡が存在する。
フアン大陸
1.概要
三大陸の指導者である三賢者のうち、賢者プロキオンの影響下にある大陸。
ネバレスで最も広い大陸であり、フラルシア海の南東に位置する。大陸中央にはエングリフ山脈があり、これを中心に北側にポリスメディナク、東側にポリスベダス、西側にポリスジュディンがあり、その南西にはポリスエスカが位置している。
フラルシア海
1.概要
フラルシア海(Frarcia 海)は三大陸の中央に位置する海で、俗に「内海」とも呼ばれる。
モルシア海
1.概要
モルシア海(Morcia 海)はミドレス大陸南端と、フアン大陸北端の間に位置する海峡である。
セニア海
1.概要
セニア海(Senia 海)はパストゥル大陸の西側、ミドレス大陸の東側に位置する海である。(パストゥル大陸の西へ進むと、ミドレス大陸の東側に到達する。)
しかし非常に荒れた海であるため、現在の航海技術では安定した航行は不可能と判断されている。
そもそもフラルシア海を越えてミドレス大陸とパストゥル大陸が接続されているため、危険を冒してまで航路を開拓する必要がなく、ある意味では「捨てられた海」とも言える。
大破壊の際に沈んだ大陸があるという話がハンター(Treasure Hunter または Legacy Hunter)の間で語られているが、まだ確認された事実はない。
魔海
1.概要
三大陸から北へ航海を進めると、コンパスが正常に作動しなくなる海域が現れる。
これを「魔の海域」、または「魔域」と呼ぶ。
この魔域を越えると、魔王が封印された氷の地がある。
魔域の南端、入り口には「エクシリアン島」が位置している。
エクシリアン島
1.概要
「パストゥル大陸」と「ミドレス大陸」の間に位置する「カーズドアイス海域」
そこには魔物たちの島と呼ばれる「エクシリアン島」がある
小さくはない島だが、荒れた海のため接近が困難であり、
環境が過酷なため人間の足が届かず、魔物たちが支配する島である
千年の最後の日に、
その場所で火山の噴火が起こった
そして同じ時間に、世界中のすべての人類の敵がより強力な力を得て、
もはや人間を恐れずに暴れ始めた
人々は不安に震えながら賢者の塔を訪れた
千年間すべての人類の精神的な安息所だった賢者の塔では、
火山の噴火が魔王の封印を目覚めさせる6つの鍵のうちの一つが現れた兆候だと発表した
人々は千年ぶりに「エクシリアン島」に足を踏み入れ、
近くにあったポリス「インダストリア」の協力により島に前哨基地を設置し、調査に乗り出した
賢者の塔では、
魔王の復活を阻止するための聖戦を宣言した
三大陸の勇者たちが集結した
パストゥル大陸とミドレス大陸の間に位置するカーズドアイス海域。ヘレニアとインダストリアを結ぶ交易航路の近く、その場所に魔物たちの島と呼ばれるエクシリアン島が存在する。
2.歴史
エクシリアン島は、現在までに魔域で発見された唯一の島である。パストゥル大陸の約1/15の大きさで、小さくはないが、荒れた海のため接近が困難であり、環境も過酷で、今なお多くの魔物が生息しているため、人々が近づかない土地である。
エクシリアン火口から噴き出す黒い火山灰と溶岩はエクシリアン島全体を覆い、黒い霧を漂わせている。そこにいる魔物や海域の暗礁、正体不明の荒れ狂う嵐は、その海域を通る船乗りたちを緊張させる。頻繁にその海域を航行する船員の話によると、「そこでは魔獣が空を飛び、海の魔物が船を飲み込み、近づく人間を憎んでいる」という。
その場所を最初に発見したのは、周辺を初めて航海したある船長の航海日誌によるものである。彼の日誌には、激しい火山の爆発と津波によって船が難破し、孤島に漂着したこと、そこで魔物を目撃したこと、数日間魔物と戦ったが力及ばず終わったことが記されている。
インダストリアの海岸で発見されたその書物は賢者の塔の支部を通じて塔本部に届けられ、賢者の塔はすぐにエクシリアン島に魔域および魔獣研究のための戦闘コロニー建設を推進することとなった。しかし、思ったように島へ接近するのは容易ではなく、多くの失敗と人命の犠牲の末、ようやく島内の安全地帯「ポート・ルクス」を確保することができた。
それは、島に初めてネバレスの人々が居住し始めた出来事であり、同時に絶え間ない抗争の始まりでもあった。
千年紀の最後の日に、その場所で火山の爆発が起こった。賢者の塔はその火山爆発を、魔王の封印を目覚めさせる6つの鍵のうちの一つが現れた兆候と判断し、魔王の復活を阻止するための聖戦を宣言した。
封印の大地
1.概要
封印の大地(The Sealed Ground, The Ice Land)、または「氷の地」と呼ばれる場所。
魔王プロメテウスが聖バレンタインによって封印された場所であり、聖バレンタインが倒れた場所でもある。彼の弟子である7賢者が封印を守るために建てた賢者の塔も、この氷の地にあると言われている。しかし、7賢者と6階のマスターを除いて、氷の地を踏んだ者はいないとされている。
塔から伝えられた話によると、そこはすべての土地が氷で覆われており、草一本、木一本すら存在しないという。また、魔王の封印地であるため魔気が溢れており、そこにいる魔物の強さは大陸のそれとは比べ物にならないと伝えられている。
その他の地域
1.概要
ネバレスの地形。
2.山と川
- エングリフ山脈(Mts. Engreef):防具商人ディオンによれば、ファンタズマル・クランの最大の生息地であるという。
- バホル山脈(Mts. Vahour)
- スパイン山脈(Mts. Spine)
- ラスティア川(Riv. Rastear)
- セインタイ川(Riv. Sainteye)
- アレサンド川(Riv. Areshand)
3.その他の地域
- デザート・パレス(Desert Palace)
- 望郷の森(Nostalgia Forest)
- ホッデンの森(Hodden Forest)
- ブレス海(Breath)
- 人魚(Mermaid)の海岸
- 聖バレンタイン(St. Valentine)アカデミー
セニリニア大陸
1.概要
歴史が古く、平和な大陸だったが、現在は紛争に苦しんでいる。
2.歴史
ネバレスの人々が訪れる以前、セニリアの人々は牧草地を開拓する牧童と、大陸の植生を研究する学者に分かれていた。セニリニアの南部と北部は元々守護者たちの土地であり、中央の牧草地だけに人々が住んでいた。
セニリニアの動物たちは非常に特別である。彼らは人間が現れる以前から先に住んでおり、リーダーたちは数百年も生きる。対してセニリニアの人々は動物たちに対抗するにはあまりにも弱かった。そのため、セニリニアの人々は動物たちと約束を交わし、互いの領域を侵さないことにした。これを「均衡の約束」と呼ぶ。
しかし、この平和な状態はネバレスの人々が訪れたことで終わりを迎えた。ネバレスの人々はセニリアの塔で怪しげな実験を行い、その結果、大陸が歪む事態が発生した。
元々寒かった南部は温暖な気候に変わり、暖かかった北部は寒冷になった。南部にいた守護者たちは土地を離れ、人間の住居は破壊された。セニリニアの人々は賢者カペラまたは賢者プロキオンに従って北部と南部へ移住した。
今、彼らは再び過去に戻って「均衡の約束」を守るべきか、それとも新しい時代を迎えて守護者との新たな関係を築くべきかを巡って争っている。
🏙ポリス
1.概要
7賢者が大破壊の後に生き残った人々を導き、三大陸に分かれて定住したことで、集団生活が始まり都市国家が誕生し、指導者も現れるようになった。各大陸には賢者の塔の支部が設置されており、ポリスの市長たちは各大陸の指導者である賢者に従っている。
これらの賢者は7賢者の中でも一般人に最も近い存在であり、特別な変更がない限り、最初に任命された賢者が代々その地位を継承している。フアン大陸のプロキオン、パストゥル大陸のカペラ、ミドレス大陸のポルクス、この三賢者は他の四賢者と比べて、より政治的かつ現実的なイメージを持っている。
2.8つの定住都市(Eight Settler’s City)
フラルシア海の沿岸に沿って広がったネバレスの開拓者たちは、最初の8つの都市を建設するに至った。どんな危険が潜んでいるか分からない未知の世界で、わずか1万人ほどの人口が8つの都市に分かれて定住したというのは理解しがたいことだが、人々がその事実を知らなかったはずはない。おそらく彼らを導いた7賢者の配慮があったのだろう。
フアン大陸のエスカ、ジュディン、メディナク、ミドレス大陸のヘブラト、ヘレニア、そしてパストゥル大陸のインダストリア、リベル、モルデンスの8都市が最初に誕生し、その後周辺に小規模な都市が次々と生まれた。そして後にベダスがNCCによってポリスとして認定されることとなる。
3.ポリスの政治体制と軍隊
ポリスは市長と議会によって、コロニーは総督によって統治されている。また、それぞれ独自の正規軍を保有している。正規軍は特別な事情がない限り、ポリスおよびその傘下のコロニーを離れることはない。
もう一つはパラディンである。正規軍が人間とその生活圏を守るために意図的に編成されたものであるのに対し、パラディンは個人の武力を高めたいという動機から始まった。ネバレスで人間の生活が安定した現在とは異なり、定住初期の人々は自らの命を自分で守らなければならなかった。そうした中で、自衛の目的を超えて、より強くなるために剣術を鍛え、魔法を学ぶ者たちが現れた。これがパラディンと呼ばれる人々である。
パラディンは古代文明のある英雄の名前だったと言われている。そのため、古代ではその英雄に続く優れた戦士的資質を持ち、強い信念のもとで名誉を重んじて自己鍛錬を行う者たちを「パラディン」と呼んでいたという。彼らは社会の維持や発展に直接貢献する存在ではなかったが、依然として魔物の脅威にさらされている人々にとっては、強い彼らが非常に重要な存在だった。
三つ目はハンターである。数の少ない正規軍ではポリスの防衛すら困難であったため、ポリス間を移動する際など、ポリス外で活動する人々は魔物から身を守るために金を払って彼らを雇うことを躊躇しなかった。
このようにして、必要性に応じて自然とその数が増えていき、そうした者たちの中には生活の糧や富の獲得手段として武力を高める者たちが段階的に集団化し始めた。人々は彼らをパラディンとは区別して「ハンター」と呼ぶようになった。
エスカ
1.概要
フアン大陸の南西にある島。
北東にあるポリスベダスよりも大きい。日照量が多く、降水量も豊富で、密集した森林が広がっている。暑いが猛暑というほどではなく、海産物や海の資源が豊富なため、他のポリスからこの地へ移住してくる者も多い。
ジュディン
1.概要
外塔5階支部と、外塔の総括である6階支部が共に存在する場所であり、名実ともに全大陸の中心地といえる。
ジュディンにある賢者の塔所属のアカデミーの一部には、オナラブル・エイジをはじめ、ロスト・エイジの古代史[1]を研究する機関がある。
しかし、該当アカデミーの情報管理は非常に厳しく、古代史に関する資料は研究所の外に持ち出されないよう厳重に取り締まられている。
この方針は知識人をはじめ一般市民から多くの反発を受けているが、ジュディンの市長はアカデミーの立場を支持し、「ただ賢者プロキオンの指示に従っているだけだ」と繰り返すばかりである。
水が貴重な地域であるため、古くから近隣のポリス・メディナクとの水資源を巡る争いが頻発していた。賢者の塔の仲裁により大規模な流血事件は防げたが、依然として両ポリス間の対立は深刻な状態である。
- ↑ 一部ではそれ以前の時代まで全て把握していると主張するが、賢者の塔およびポリス・ジュディンでは徹底して沈黙しているため、真実は不明である。
メディナク
1.概要
フアン大陸の北部に位置するポリスであり、エスカと同様に暑く乾燥した地域である。
日照量が多く降水量が少ないため、落葉広葉樹で構成されたホッデンの森があり、ここで採れる木材は建築資材として大陸内で取引されている。
古代から船に乗って遠洋へ出て探査や漁業を行ってきたため、ポリス市民の性格にも影響を与え、「メディナクの人」といえば「好戦的で恐れを知らない人」という共通認識が生まれるほどである。水資源を巡ってポリス・ジュディンとの争いが頻発しており、そのたびにメディナク市民の攻撃性が状況をさらに悪化させてきた。
ベダス
1.概要
フアン大陸の東端にある小さな島で、周辺の他地域に比べて外部との交流が少ない。
そのため、島国ならではの独特な生活文化を持ち、自然景観も美しい。しかし、総人口が少なく、ポリス市民も外部の人々に対して非友好的であるため、未だに公開されていない部分も多い。
暑い地域ではあるが、居住には適しており、適度な降雨もあるため生活は安定している。余裕を活かした音楽や美術などの芸術文化が特に発展しており、現在大陸で知られているオナラブル・エイジや大破壊を題材にした叙事詩や文学作品の多くはこの地から生まれたものである。
ヘブラト
1.概要
ミドレス大陸南端に位置する、比較的温暖な気候の港町である。フアン大陸との間にあるモルシア海峡を行き来する遊覧船によって観光産業が発展している。
大規模な移動が必要な傭兵団や各種ギルドにとって、ワープゲートの利用料は負担となるため、船は彼らにとって大陸を結ぶ有用な交通手段として利用されている。
船を利用して大陸間を行き来する物資も豊富で、常設市場やギルドが活発に活動している。
ヘレニア
1.概要
寒く雪の多い地域であるため、強靭な人々が住むポリスである。
寒さを克服し、精神力を鍛えるために毎年狩猟大会が開催され、優勝者には古代から吹雪を操る力を持つと伝えられる首飾りが授与される。
これは初代賢者ポルクスが、極寒に苦しむヘレニアの人々を哀れに思い、自らの力を使って作った守護符だとされている。記録に残る根拠はなく、実際の効力も不明だが、ヘレニアを守る象徴的な役割を果たしており、毎年別の人物に受け継がれている。
外塔5階支部がある場所であり、外海へ出るための大小の探査隊が常駐しているため、賢者の塔から研究費の支援を受けている。
インダストリア
1.概要
パストゥル大陸の北端に位置する最大のポリスであり、大陸中央東部には望郷の森がある。
この森は気候変動が激しく、非常に広大で、定住初期には多くの犠牲があったため、「涙を流しながら大破壊以前の故郷を懐かしむ」という意味でその名が付けられた。
また、果てが見えないほど巨大な木々が道標のように点在しており、一部の人々は「世界樹の森」と呼ぶこともある。
植生分布が非常に奇妙で、一方には針葉樹林が広がっているかと思えば、少し進むと広葉樹林が現れ、さらに別の場所には熱帯雨林が存在する。
結果として、この森には安定した居住地を形成できず、周辺地域へ進出したことでポリスの規模が拡大することとなった。
リベル
1.概要
賢者カペラは7賢者の中でも最も学問探求に熱心だったとされている。彼の意思を受け継ぎ、各大陸やポリスから集まるあらゆる情報を集めて知識産業を発展させた場所がポリス・リベルである。
三大陸から集まる最新の書籍や、それを求める知識人が常に溢れており、子どもの教育に関心の高いネバレス人たちが最も住みたいと願うポリスである。
レベルの高いアカデミーも活発に運営されており、人気のあるアカデミーでは入学するために数年待たなければならない場合もある。
外塔の大陸支部である5階塔がある場所であり、独自の古代史関連部署も運営されている。しかし、ジュディンの古代史研究所が持つ情報に比べると圧倒的に不足している。
ジュディンでは情報統制が厳しく、特に古代史関連資料の一般流出は絶対に禁止されているため、ジュディン市民ですら情報を得るのが難しい。
しかし最近、ジュディンから流出した、現地では入手できない古代史関連資料が密かに出回っているという噂がある。
活気はあるが静かな場所であり、冒険を好む人々には退屈な場所と評されることもあるが、彼らも冒険に関する新しい情報を得るためにこの地を訪れることがあることから、「都市そのものが広大な知識の倉庫」という表現が的を射ているようだ。
モルデンス
1.概要
ネバレス大陸で2番目に大きな商人ギルドがある場所である。
人の往来が多く、常に活気があり、様々な事件や事故も頻繁に起こる。気候も生活に適しており、ポリスとコロニーの間に大きな川や山がないため、移動が容易である。
しかし最近、モルデンスでも奇妙な出来事が起きている。フアン大陸に軍需物資を独自に供給しようとロビー活動を行っているカルテルが存在するという噂があり、ギルド内部で勢力争いが始まっているのだ。
🧬クラン
六つのクラン
1.概要
モンスターはほとんどが大破壊の前後に地上に現れたが、彼らがどのようにして姿を現すようになったのかは明らかになっていない。虚しいことだが、「悪魔の降臨と共に現れた」という説明がほぼ定説となっている。
ネバレスのモンスターは以下の6種類に分類される。ダーク、メタル、ミュータント、アンデッド、プラント、ファンタズマルなど。これは明確な分類基準があるわけではなく、理解を助けるための便宜的な区分に過ぎない。
2.真相
彼らは過去文明の遺産である。すべてのアンデッド・クランは第1期文明の出身者であり、彼らは生命と魂の領域を侵した代償として、ASCの主から許されるまで安息を得ることができない。すべての悪魔/ダーク一族は第2期文明で堕落した者たちである。また、ファンタズマル/プラント/メタル/キメラ-ミュータントは第1期文明で生産された兵器である。
3.六つのクランの計画
ファウストが自身の力を封印した際、コアは7つに分裂した。この破片はファウストに1つ残り、残りの6つは各クランに吸収された。しかし、封印された1つの破片が最も強力であり、他の6つはその影響を受けることとなった。
6つのクランに吸収されたコアは、彼らがコアの支配者から解放される力を与えたが、ファウストの封印の影響を受けて吸収した力は完全ではなかった。また、吸収と脱出の過程で多くの犠牲もあった。能力の低い個体はそのまま消滅し、支配から逃れようとする意志が弱い個体は自我が崩壊し、単なる下級モンスターに成り下がった。強力な力を持っていた上位存在も、個人の能力を大きく失った。
結局、残された力だけではオナラブル・エイジの遺産を一部受け継いだネバレスの人々に対抗するのは容易ではなかった。六つのクランは長い時間をかけて回復に努め、徐々に力を取り戻した。しかしネバレスの人々も同様に強くなっていったため、ある程度の均衡が保たれるようになった。
その中で、コアの破片を吸収した各クランの最上位存在は力を回復するにつれ、破片に込められた記録を知るようになった。彼らはコアを奪われてはならないという事実を認識した。同時に7番目の破片の存在も知ることとなった。それを手に入れることができれば、ネバレスの人々との争いはもはや意味をなさない。六つのクランは、7番目の破片が世界に現れ、支配以外のすべての封印が解かれる時を待っていた。
4.7番目の破片が現れる
ついに7番目の破片の存在感が強烈に感じられるようになった。フェイトランが最初の覚醒を果たし、封印が解かれたのだ。
六つのクランの首領はすべて7番目の破片を感じ取り、同時に彼らに制限されていた力が大きく戻ってきたことを知った。その結果、すべてのモンスターの能力が一夜にして数倍に増加した。彼らは7番目の破片こそが力の核心であり、それを手にする者がすべてのモンスターを支配することになると本能的に、そして破片が伝えた知識によって理解した。今や彼らの間の均衡はいつ崩れてもおかしくない。各クランは互いを牽制しながら、7番目の破片を手に入れるための行動を開始した。
クランたちは人間の世界に介入し、彼らの力を利用しようとした。その方法はクランごとに異なる。
- アンデッド:盗賊ギルドの掌握、ゾンビの個体数増加
- ダーク:邪教の拡散
- メタル:能力の向上、新兵器の開発、偵察兵器をネバレス全域に散布
- ミュータント:個体の融合、他の生命体の吸収、より進化した突然変異体への成長
- プラント:寄生植物の拡散、様々な動物・モンスター・人間に寄生し、彼らを操る
- ファンタズマル:潜伏していたライカンスロープを利用し、トレジャーハンターギルドの掌握
ダーク・クラン
1.概要
正式名称は「Apostle of ダーク・クラン(Dark Clan)」
ダーク・クランは現在ネバレスにおいて最も脅威となっている存在である。彼ら闇の一族はネバレス全域に最も多く出現する。大破壊の伝承によれば、ダーク・クランは4日目に姿を現し、あらゆる策略と魔法で人間を惑わせ、同士討ちさせたとされる。それほど彼らの知性と魔法使用能力は高い。
もちろん、すべての闇の一族がそのような能力を持っているわけではない。下級一族の場合、知能は幼児レベルであり、彼らが操る魔獣(魔物)は獣程度の知能しか持たないことが判明している。しかし、ダーク・クランの上位存在は人類よりも優れた知性を持ち、特に魔法に関しては人間を凌駕する能力を持っている。
問題は、ダーク・クランの起源を推測するのが非常に困難だという点である。
まず、彼らの血は青または黒であり、現生人類や他の動物とは異なる進化過程を経てきたと考えられる。しかし、アンデッド・クランとは異なり、彼らは大破壊以前に発見された痕跡が全くない。
また、メタル・クランのように古代文明によって作られたとも考えにくい。古代文明が生命体の操作を可能にしていたという仮説もあるが、それはあくまでミュータント・クランやプラント・クランに関するものであり、ダーク・クランにまで適用するには無理がある。
そのため、ダーク・クランの発生が不可解であることから、彼らが異次元=異界の存在であるという検証不可能な仮説を主張する者もいる。
この仮説に基づいて研究を進めている学者によれば、ダーク・クランは「魔界」と呼ばれる異界の存在であり、古代から伝承されてきた魔法秘技によって魔界の門を開き、異界の存在を召喚することが可能だとされている。これに対して賢者の塔は特にコメントを出しておらず、彼らも異界の存在の召喚実験に成功したことはない。
2.真相
すべての悪魔およびダーク・クランの一族は第2期文明から発生した。
力を私欲のために使った者たちが堕落し、「彼」によって人間の道理を裏切った代償として、狡猾さと獣の姿を与えられた。
メタル・クラン
1.概要
正式名称は「Apostle of メタル・クラン(Metal Clan)」
ロスト・エイジ、あるいはそれ以前にすでに完成されたクランとされており、彼らは何らかの目的のためにバレンタインに協力し、彼の指示を喜んで実行したと伝えられている。
彼らは全身が金属で構成された存在である。生命体とは呼べないが、何らかの方法で「意志」を持っていることは、幾度もの困難な捕獲・観察研究によって明らかになっている。
大破壊の3日目に現れたとされるメタル・クランは、これまで明らかになったどの伝承にも、また大破壊以前に存在していた古代文明の遺跡にも痕跡が発見されたことがない。
そのため、モンスター研究所ではメタル・クランが古代文明が発達していたネバレス外海の向こう側から来た存在ではないかという仮説を慎重に提示している。しかし、依然として多くの疑問が残っている。もし外海から渡ってきた存在であれば、個体数に限界があるはずだが、破壊が続いても絶えず出現していることから、この仮説には問題があると考えられている。
そのため、ある者は大破壊が古代人類間の戦争だったと仮定し、大破壊の様相は古代人類が戦争中に兵器の制御権を失った結果だと見なしている。
このような理由から、現在ではこの一族の起源に関する仮説として、ネバレスの未踏領域において今もなお(兵器として)彼らを生産し続けている古代文明の遺跡が存在すると推定されている。ただし、複数回の捕獲研究の結果によれば、彼らにはある程度の自己再生能力はあるが、新たな個体を生産する能力はないことが明らかになっている。
いずれにせよ、彼らは金属と機械で構成されているため、通常の武器では破壊が困難だが、電撃系の攻撃には弱いとされている。(もちろん例外もある)
2.真相
すべてのメタル・クランの一族は、第1期文明で生産された戦争兵器である。
ミュータント・クラン
1.概要
正式名称はアポストル・オブ・ミュータント・クラン(Mutant-Chimera Clan)
伝承によれば、大破壊の初日に現れたモンスターたちであり、彼らは既存(大破壊以前)に存在していた動物が凶暴化した存在であるとされる。
実際にどの種が突然変異を起こしたのかは明確ではない。ただし、その生態や外見から特定の種との強い関連性が観察されており、その種が変異を起こしたと推測されるのみである。
変異についても一貫性を見つけるのは難しい。原種がより弱いにもかかわらず、原種が強力な突然変異体よりも強い場合も多く見られるからである。特に注目すべき点は、同じ原種から複数の変異体が存在する場合も少数ながらあるという点である。
これら純粋なミュータント・クランのほかに、複数のモンスターや動物が合成された形態と思われるキメラ・クランが存在する。彼らの繁殖生態について観察されたことはないが、成体以外に幼体が発見されたことがないことから、一般的な繁殖過程を経ていないと考えられる。また、ミュータント・クランが一般的な動物のように生息領域を持つのに対し、キメラ・クランに分類されたモンスターは生息地が発見されたことがなく、出現場所も一定していない。
それでもミュータント・キメラ・クランとして一括りに分類される理由は、外見が動物の変形・合成の形態を取っているためである。
また、ネバレスには上述のモンスター以外にも多くの獣が生息している。これらは一般的に人間を先に攻撃することはなく、その危険度もモンスターに比べて非常に低い。最も強力な動物であっても、下級モンスター程度の危険性しか持たないと考えられる。(ごく一部には非常に強力な威力を持つ場合もある)
大破壊の際に多くの動物が死滅したが、残されたモンスターたちも破壊以前の姿を保っているわけではない。ほとんどの生息環境が急激に変化したことで、動物の外見や生態が変異を起こした場合が多いとされる。このように変異を起こした生物の中で、危険生物として分類されたものがミュータント・クランである。(大破壊の伝承に基づく純粋な学術的分類はこのようになっている)
2.真相
すべてのミュータント・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。
アンデッド・クラン
1.概要
正式名称はアポストル・オブ・アンデッド・クラン(Undead Clan).
大破壊以前の名誉ある時代において、アンデッド・クランの存在は多くの神話や伝説を通じて語り継がれてきた。そして大破壊の2日目に、アンデッド・クランは実際に人類の前に姿を現した。
彼らは生きている存在ではなく、「死」の状態で存在する存在である。彼らの生態的な習性の中で最も広く知られているのは「すべての生命体に対する敵意」である。
アンデッド・クランは大きく2種類に分けられる。肉体を持つタイプと、霊体(Spirit Body または Astral Body)のみで構成されたタイプである。一般的には後者の方がはるかに強力であるとされているが、リッチ(Lich)のように肉体を持ちながら強大な力を持つ例外的な存在もいる。
このように知られている理由の一つは、霊体のみで構成されたアンデッドは通常の武器では倒すことができず、また霊体との接触だけで生命力を吸収されてしまうためである。リッチ(Lich)が肉体を持ちながらも強力である理由は、すべてのアンデッドの中で最も高い知能を持っており、彼らには魔法の力が許されているからでもある。
2.真相
すべてのアンデッド・クラン一族は、第1期文明から生まれた存在である。彼らは生命と魂の領域を侵した代償として、ASCの主から許しを得るまで安息を得ることができない。
特にアンデッド・クランは、実質的に他の4つの一族を支配していた立場にあったが、ASCによる文明浄化の後には同等の位置に格下げされた。
プラント・クラン
1.概要
正式名称はアポストル・オブ・プラント・クラン(Plant Clan)
彼らは大破壊の伝承には登場せず、ネバレスに人々が定住した後に勢力を拡大する中で発見されたモンスターの種類である。彼らはネバレス全域の森、ジャングル、湿地に主に生息しており、砂漠や岩山のような植物が育ちにくい環境にも存在する種が一部いる。
プラント・クランは基本的に「動く植物」の形態を持っている。より厳密に定義するならば、「植物の特徴を持ちながら、肉体活動によって動物を狩り、新陳代謝を行う肉食植物型モンスター」と言えるだろう。
彼らの中には根を固定したまま枝を動かして獲物を捕らえる種もいれば、根をまるで動物の脚のように使って移動する種も存在する。植物の特徴を持つためか、全体的に火に弱く、彼らが主に摂取するのは他の存在の体液である。
古代文明の研究が進み、過去の文明への評価が高まるにつれてこの仮説は支持を得ている。しかしそれでも『大破壊-悪魔降臨説』は依然として確固たる定説であり、戦争説は単に「もっともらしい話」に過ぎない。
プラント・クランの女王はアラ・オブ・シエナ地下1階に居住している。
2.真相
すべてのプラント・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。
ファンタズマル・クラン
1.概要
正式名称はアポストル・オブ・ファンタズマル・クラン(Phantasmal Clan)
上記の五つの分類に属さない奇形・異形の存在を、ファンタズマル・クラン―幻想一族として別途分類する。彼らはダーク・クランほど人間に対して露骨な敵意を持っているわけではないが、その危険度はダーク・クランと並び最も警戒すべき対象である。
この一族の分類は、実のところ基準が曖昧である。あえて定義するならば「古代文明の伝承に痕跡が残っているが、他の一族として分類するには不明瞭な存在」と表現できるだろう。
この一族に属する存在の発生説は大きく二つに分けられる。しかし「古代文明実在説」と「異界召喚説」のいずれも、検証不可能な仮説に過ぎない。前者の場合、古代文明の記録自体が非常に希少であり、わずかな記録には「幻想の存在」としてしか記されていない。後者の場合も、古代文明の記録に「召喚」という語以上の資料は発見されておらず、実際に実験することもできない仮説である。ひとつ確かなのは、彼らが人類がネバレスに上陸する以前からこの地に存在していたという事実である。
2.真相
すべてのファンタズマル・クラン一族は、第1期文明によって生産された戦争兵器である。
⚔️コロニー
1.概要
ネバレスに人類が定住する以前、ネバレスのすべての場所にモンスターが存在していた。人々は彼らから生活圏を確保するために絶えず戦い続け、モンスターは倒しても次々と現れた。ひとつの敵を倒して安心していると、どこかで空間が開き、そこからモンスターが飛び出してくるという現象の繰り返しだった。
そんな中、人々は特定の地域ではそのような現象(モンスターの出現)が起こらないことを発見し、そこに定住するようになった。その後、人類はその領域を広げるために定住可能な地域(出現停止エリア)を探し回り、そのような形でコロニーを開発していった。
2.コロニーの種類
- 居住コロニー(Habitation Colony)
- 産業コロニー(Production Colony)
- 戦闘コロニー(Battle Colony) : 戦闘コロニーは各ポリス領土の最外縁に位置し、魔領(Evil Zone)の侵入を警戒・防御する役割を担っている。ネバレス・エクソダス以降、千年が近づいているにもかかわらず、依然として未踏地域と魔領が70%以上を占めている現実において、これら戦闘コロニーは「生」よりも「死」が身近な場所である。過去にはいくつかのポリスの起源でもあった。現在はポート・ルクスに完成しており、いくつかの場所で戦闘コロニー建設のための戦闘が進行中である。戦闘コロニーはネバレスの人々が大陸全体へ進出するための前哨基地であり、同時に魔物からネバレスの人々を守るための最後の砦でもある。
- 特別戦闘コロニー(Special Battle Colony) : セージ暦900年を目前にした890年、NCC(ネバレス大陸会議)に賢者の塔から伝言が届いた。内容は、ネバレスの一部地域に危険が迫っているため、近隣に監視目的の戦闘コロニーを設置してほしいというものだった。これに対し、ネバレスアカデミー連合は近隣のポリスに該当位置への戦闘コロニー建設を命じ、同時に迫る脅威に備えて戦士たちの能力を向上させるため、戦闘コロニー担当官と訓練教官を中心とした防衛兵力を派遣した。これにより、該当コロニーは新兵を募集し、彼らを訓練すると同時にコロニーの防衛能力を強化し始めた。しかし、そうして建設された三つの戦闘コロニーには、今のところ強力な魔物が出現しておらず、単なる訓練生が守る場所となってしまった。危機が解除されると、各ポリスは補給を減らし、今では他の戦闘コロニーと同様に最小限の警戒兵力と魔物ハンターのベースキャンプとなってしまった。これら三つの戦闘コロニー―訓練キャンプは各大陸に一つずつ設置されており、ミドレス北東端の極寒地域に一つ、フアン南部のエスカと向かい合う灼熱のデザート・パレスの一角に一つ、パストゥール北東のリベル北方に広がるジャングルの奥地に残りの一つがある。
第1特別戦闘コロニー
1.概要
ポリス・ヘレニアの北東端に建てられた戦闘コロニー。
正式名称は「ポリス・ヘレニア領 第1特別戦闘コロニー」である。
しかし人々はその極寒の過酷さを込めて「ブラッディ・アイス」と呼んでいる。
2.環境
完全に新しく建てられた戦闘コロニーではない。一般的な開拓村のように小さな炭鉱村を中心に形成されたが、890年に賢者の塔から調査が行われた際には、誰も住んでいない村と、所有者不明のまま稼働していた機械だけが残されていた。
しかし危険の兆候は見られなかったため、現在では適度な魔物とそれを対象に訓練する訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる魔物ハンターがこの村の住民の大半を占めている。炭鉱もこれ以上の採掘は行われていない。
村を中心に北側には炭鉱、北西には針葉樹が密集した雪原地帯、北東には滑らかな氷に覆われた死の地域が広がっている。極寒の地域であるため、各所に(危険ではあるが)安全地帯―キャンプが設置されている。村の家々は太い丸太で作られており、調査当時の建物だと言われている。
厳しい寒さのため、比較的自然の景観がそのまま保存されている場所である。そのため、生命を脅かす寒さと魔物にもかかわらず、広大な雪原を探検しに訪れる旅行者も多い。
3.その他
交通が不便で物資の調達が難しいため、ポリス・ヘレニアの衣服すらまともに手に入らず、ほとんどの人は獣の皮や毛を使って適当に防寒服を作って着ている。寒さと同様に出現する魔物も強いため、アーマースーツは日常でも必需品とされている。
第2特別戦闘コロニー
1.概要
ポリス・ジュディンの南端の砂漠に位置する特別戦闘コロニー。
正式名称は「ポリス・ジュディン領 第2特別戦闘コロニー」である。
2.環境
この地の荒涼さと猛暑に疲れた人々は、砂漠の砂嵐の別名である「デザート・スクリーム」をコロニーの名前として呼び、それが一般的な名称として定着した。パレス・デザートと呼ばれる巨大なオアシスを中心に居住地が形成された場所で、かつては海だったと言われている。オアシスを除けば、周囲には大小の砂丘しかなく、魔物も出没するため、並の精神力では耐えられない場所である。
それにもかかわらず、大陸全体で唯一存在する巨大な塩砂漠と高品質な塩のため、古くから人々の往来が多かった。また、ポリス・ジュディン領 第13資源コロニーの管理下にある第5地区がこの地の油田だった。しかし、十数年前に採算性が低下し、廃油田となった。現在、その廃油田は墓地として使用されている。
3.その他
探査中にデザート・スクリーム付近で古代の遺跡が発見された。発見されてから間もないうえ、魔物が出没する戦闘コロニーの近くであるため、本格的な調査は進んでいない。
その古代遺跡には、正体不明の石造建築物や人を模した石像、そして祭壇(祭壇のように見えるもの)が散在している。
服装は基本的にフアンスタイルが主流であり、魔物の脅威のためにマーシャルスーツを日常着のように着用している人々が多く見られる。
第3特別戦闘コロニー
1.概要
パストゥール大陸中央東部地域に位置する特別戦闘コロニー。
正式名称は「ポリス・インダストリア領 第3特別戦闘コロニー」である。
2.環境
パストゥール大陸中央東部地域には巨大な森林が広がっている。忘郷の森(または世界樹の森)である。特別戦闘コロニーはこの大森林の一角、蒸し暑いジャングル地帯に位置している。
人々はこのコロニーを「緑の絶望(Green Despair)」と呼ぶ。元々「緑の絶望」はこのジャングル地帯に存在する(致死率の高い)風土病の名前である。ネバレス年代記のあちこちにこの地―大森林の探査隊に関する話が記されており、どれも例外なくこの緑の絶望について言及している。コロニー設立初期のある訓練兵がこの風土病にかかり、回復の兆しが見えた直後に言った言葉が「緑の絶望も、恐ろしい訓練課程には敵わない」というものだったという。
大森林を横断する巨大な川があり、その支流が血管のように森林の至る所を流れている。建設当時、探査隊はこの川の支流に沿って調査を行い、多くの開拓村の痕跡を発見した。しかし住民は見つからず、その原因としては過酷な自然環境や魔物、風土病などが推測されている。コロニー周辺にもそのような開拓村の痕跡が残っているが、現在ではほとんどが魔物の住処となっている。
その他の特筆すべき点としては、「赤いジャングル」と呼ばれる場所と「若い世界樹」たちがある。「赤いジャングル」は、砂漠における赤い砂漠のように、生物が生きるには極めて過酷な環境で構成されたジャングルである。目に見えるのは不気味な赤い土壌と奇怪に変異した植物、そして巨大で凶悪な虫たちだけである。探査隊はこの地でも開拓村の痕跡を発見し、その年代がそれほど古くないことを知って、「赤いジャングル」は“何らかの理由”で拡張しているという慎重な結論を下した。
一方、「若い世界樹」は遠くにぼんやりと見える世界樹ほど巨大ではないが、十分に大きな木々である。コロニー周辺で数本が発見されており、探査隊はそれが「世界樹」と同じ種かどうかは確認できなかったが、可能性はあると判断し、そのような名前を付けた。
3.その他
服装は従来のインダストリアで使用されていたものよりも、さらに短く軽量化されたスタイルの衣服を着用している。初期には遠く森林の外から調達して販売するしかなかったが、最近では往来する人々が増え、内部で自ら製作する業者も増えてきている。
ポート・ルクス戦闘コロニー
1.概要
賢者の塔によって建設された戦闘コロニー。
2.歴史
エクシリアン島での戦闘の後、賢者の塔の主導のもと、コロニー建設を目的として複数回にわたりエクシリアン島への上陸が試みられた。その結果、エクシリアン島西岸の崖に建設されたが、魔物の影響で人々の接近は稀だった。
その後、セージ暦1000年にヘレニアとインダストリア間の交易航路が新設され、魔域付近の航海が行われるようになった。それに伴い、エクシリアン島のポート・ルクスは魔域研究の目的以外にも、交易港の中継拠点として活性化された。
人が集まるようになり、エクシリアン島に関する研究も急速に進展した。その中で最大の成果は、エクシリアン島中央に位置する巨大な方舟の発見である。方舟の周辺で「幽霊船員」を見たという者もいたが、それを証明する証拠はなく、噂に過ぎない。
その他にも、複数の脚を持つ魔獣を見たという報告など、魔獣の目撃談が賢者の塔のポート・ルクス支部に届けられているが、証拠を持ち帰った者は誰もいない。エクシリアン島に出没する魔獣は水棲生物や悪魔の姿をしており、火口から絶えず現れていると推測されている。
🧾設定
🧍主要人物
セイント・バレンタイン
1.概要
破壊の六日間
世界が絶望に震えていたとき
七人の弟子と共に人々を守っていた
一人の賢者がいた
七日目に至り、彼は弟子たちと人々に言った
「悪魔が休んでいる今、討ちに行こう」と。すると弟子の一人が
「彼がいつ力を取り戻すかも、どこにいるかも分からないのに、師が行けば人々を誰が守るのですか」と尋ねた。
それに賢者は答えた
「彼が世界に現れたとき、彼は私を知り、私も彼を知っていた。私は彼を止めることができるので、彼は私を恐れている。私が世界を守っていることを知り、彼は世界を先に破壊し、人々の絶望と恐怖によって力を得ている。だから今でなければ彼をどうすることもできない」
そして弟子のうち三人を指して言った
「世界の反対側、海の中に浮かぶ三つの地がある。そこなら千年を生き延びることができる。お前たちは人々を導いてそこへ行かせなさい」
他の二人の弟子にはこう言った
「悪魔が倒れても、彼に従属する魔物たちはこの地に残るだろう。お前たちは人々にそれらから身を守る力を与えなさい」
そして残る二人の弟子と共に旅立った
七賢者の師。セイント・バレンタインアカデミーの創設者。大破壊以前、当時の古代文明において最高の賢者だった。大破壊以前には優秀な超象科学アカデミーの教授であり、直接アカデミーを運営していたとも言われている。賢者の塔の七賢者は、このアカデミーで学んだ彼の弟子たちであると伝えられている。
大破壊の時期、バレンタインは魔王を封印した代償として命を落とした。命を代償にしたとはいえ、魔王を千年間封印したという事実から、彼の能力は現在では想像もできないほどのレベルであることが分かる。彼が生きていた時代の古代人とその文明が魔王の力によって消滅したことを考えると、彼の力は古代人の中でも稀有な存在だったことが推測される。バレンタインは死後、ネバレス大陸会議によって聖者として推戴され、正式な称号はセイント・バレンタインとなった。
2.真相
バレンタインの真の正体はファウストである。
魔王
1.概要
大破壊を引き起こした張本人であり、セイント・バレンタインによって氷の地に封印されたが、その封印が解かれる日に再び現れると伝えられている。
最初の七賢者の一人が記したとされるネバレス最古の書物《太初の書: the Book of the Beginning》によれば、彼は単独の力で古代文明を滅ぼしたほどの強大な力を持つ悪魔である。
その記録の真偽はさておき、書の伝承を認めるならば、彼はすべての獣をミュータント・クランに変え、人間に敵対させることができ、死から逃れたすべてのアンデッド・クランを支配し、さらには古代文明の兵器とされるメタル・クランさえも操り、最強のモンスターである上級ダーク・クランたちをも従える強大な軍団の総司令官であり、海を陸に、陸を海に変える権能の持ち主である。
これらの点を考慮すると、記録にはないが現在存在する他の二つのモンスター種族、すなわちプラント・クランとファンタズマル・クランもまた、彼の影響下にある可能性が高い。一部の仮説では「古代人の中でも優れた能力者であり、超象科学者かつ権力者」と見なしているが、それは妥当ではない。魔王は人類史上最も凶悪な悪魔の中の悪魔であり、名実ともに魔王と呼ぶにふさわしい存在である。
魔王が死ぬ前に、バレンタインは一つの予言を残した。
賢者の遺産と魔王の遺産。
魔王の遺産を手にした者は、魔王となることができ、
賢者の遺産を手にした者は、魔王を永遠に封印することができる。
魔王と賢者の遺産の一部で浄化の塔を建て、
その権能によって凍てつく大陸を浄化するだろう。
お前たち七人は代々死にゆく大陸を蘇らせ、
二つの遺産の一部を守らなければならない。
浄化の塔は封印の塔となり、
魔王の恐怖を呼び覚ます刻印となる。
人々はそれを警戒し、危険を防がなければならない。
2.真相
実は大破壊は、ファウストがASCによって力を覚醒させたことで起こった事件である。
つまり、ファウストとバレンタイン、そして魔王はすべて同一人物である。
ファウスト、運命の子
1.概要
ファウストは21世紀に誕生し、統一場理論を完成させた天才的な超象科学者である。しかし世間は彼の研究成果には注目したものの、理論を完成させた本人を称えるどころか、次第に疎外し始めた。
ファウストは徐々に世間から忘れられ、国家への裏切りと嫌悪感を抱いた彼は姿を消した。ある者は政府が機密保持のために彼を殺したと考え、またある者はファウストが狂って入院したと噂した。
しかし実際には、ファウストは「バレンタイン」と名を変え、七人の弟子と共にアカデミーを設立していた。ファウストは七人の弟子と共に、古びた三階建ての家屋でアカデミーを始めた。人々はその粗末なアカデミーを嘲笑したが、ファウストは自身の能力によって周囲の認知を得た。
その後、プロメテウスという団体が現れ、世界に混乱をもたらした。プロメテウスは権力のために超象能力を使う者たちに警告を発し、各国の機関にテロを仕掛けた。被害を受けた各国政府はアカデミーを疑い、政府とアカデミーの対立は次第に激化していった。
そんな中、プロメテウスの最後の声明が発表された。彼らは各国政府が超象科学研究所で秘密裏に行っていた能力者への人体実験を証拠と共に告発した。
政府はそれを捏造された証拠だと反論し、この卑劣なテロ行為と大規模な反国家的行動そのものが、アカデミーがテロ組織を匿っている強力な証拠だと宣言した。
結果として、激しい抗議と容赦ない鎮圧が大規模な流血事件を引き起こし、政府とアカデミーは全面的な衝突に至った。ファウストはその過程で家族を政府によって失い、政府が人体実験を行っていた事実に失望し、アカデミー側に立った。
その後、プロメテウスのテロ行為によって世界的な無政府状態が発生すると、ファウストは自ら略奪と破壊を阻止し、治安を維持した。この功績により、人々は彼を「賢者」と呼ぶようになった。
そんな中、ファウストはプロメテウスの正体、そして文明の浄化と創世に関する秘密を知ることになる。ファウストは、プロメテウスが莫大な人命を犠牲にしてまで世界を支配しようとしていると判断し、反感を抱いたが、すでに彼はプロメテウスの掌から逃れることが困難な状況だった。
プロメテウスの度重なるテロによって「悪夢の夜」が起こり、政府はすべて消滅し、大規模な無政府状態が発生してしまった。ファウストは自ら治安の回復に乗り出したが、罪悪感を拭うことはできなかった。
そして最後の瞬間、問題が発生した。突如として魔王が現れ、六つの災厄が始まり、怪物たちが現れて人々を虐殺し始めたのだ。悪夢の夜の後、かろうじて回復しつつあった世界は、終末の瀬戸際に立たされた。
このとき、ファウストは自らを犠牲にして魔王を封印し、事態はようやく収束し、人類は滅亡の危機から逃れることができた。封印の直前、ファウストは自らを封印しながら、一部の弟子にのみ未来への警告を残した。
千年後、封印の力が尽きるとき、魔王が再び目覚め、六つのクランの使徒とその一族が完全な力を取り戻し、災厄が再び訪れるだろう。七人の賢者と生き残った新人類は、彼らに立ち向かう力を育てなければならないというのだ。
2.真相
プロメテウスは、彼らが保有する政府・軍事・経済の権力を意図的に利用し、ファウストと対立させることで、ファウストに権力への不信感を抱かせた。そしてファウストの耳元で「権力から独立した力」「すべての人に能力を学ぶ平等な機会」「新しい力を人類の平和と幸福のために使うべき」「巨大な権力からこの力を守るためには暴力的手段も辞さない」といった言葉を囁いた。
一方、ファウストは過去の遺産を研究する中で段階的にASCを覚醒させ、プロメテウスさえ知らなかった知識を得るようになった。その結果、既存の洗脳された思想と衝突し、懐疑的な状態となった。そんな中、政府への不信が深まり、ファウストはプロメテウスの誘導通りに過去の身分を隠して姿を消した。そして「バレンタイン」という名前に変え、プロメテウスの指示に従って行動を開始した。ファウストは超象能力アカデミーを設立し、アカデミーを中心に潜在的な能力者を集めて説得した。
ファウストはプロメテウスが接触してきた際、彼らを信用してはいなかったが、世界への復讐を望んでおり、混乱の収束を助けてほしいという名目に従ってプロメテウスに協力した。
ただし、ファウストはプロメテウスの行動には同意しておらず、自分が前面に出ることにも懐疑的だった。後にプロメテウスの真の目的が「自らが神として君臨する世界の構築」であることを知ったが、すでに深く関与していたため、彼らの掌から簡単には逃れられなかった。
さらに、ファウストがASCの力を覚醒させたことで大破壊が発生し、世界は壊滅状態となった。大破壊の期間中、破壊が進行する中でファウストは意識を取り戻したが、ASCをもはや制御できなかった。しかし、意識を失っていた間にASCの暴走はファウストにより深い覚醒のきっかけを与えた。
ファウストは無意識の中で、ASCに記録された第1期文明と第2期文明の創生と滅亡までを「知る」こととなった。それによって、ASCの暴走が続いた場合に起こる未来の出来事を予測したファウストは、特別な対策を講じる。
すでに彼自身はASCの暴走による反動で崩壊しつつあった。覚醒によって能力は増したが、もはや制御できるレベルではなかった。その間にも、ASCの制御から一時的に解放された魔物たちは世界を蹂躙していた。最終的にファウストは禁断の力であるASC制御装置を使用し、暴走を制御しようとする。
ファウストは亜空間からASC制御装置を呼び出し、ASCの暴走を抑制した。そして事態がある程度収束すると、自らをASC制御装置と共に亜空間に封印した。これは制御の失敗がもたらす影響を考慮したものであり、第1期文明最後の日の記憶を読んでいたからこそ可能だった。
しかし、それはファウスト自身も予想していなかった事態へと発展してしまった。
ASC制御装置が分裂し始めたのである。
3.ASC制御装置の分裂
亜空間で激しく力を競い合ったASC制御装置とASCの戦いは、相打ちで終わった。ASCは7つに砕け散り、そのうち6つの破片は破壊時の爆発によって亜空間を突き抜けて消えてしまった。ASC制御装置は限界を超える出力によって機能の大半が停止し、自己修復には膨大な時間がかかることとなった。ファウストは最後の破片を持ったまま亜空間に閉じ込められた。
4.六つのクランの脱出
六つのクランはASCの亜空間の中で眠っていた。しかしファウストが暴走して意識を失うと、彼らはASCの支配に従い、万年近く続いた封印から解放され、大破壊の間に殺戮を行った。
ASCとASC制御装置の衝突が起きて7日目、彼らの拘束封印が再び力を発揮し、ASCが支配する亜空間へ強制的に逆召喚された。その後、ASCの破片が散らばった際、彼らの従属印もそれぞれの破片に分かれて拡散された。
六つのクランはそれぞれASCの破片を一つずつ得たが、ASCの中心である第七の破片はまだファウストが保持していたため、完全に従属から解放されたわけではなかった。彼らは限定的な自由を得てネバレスへと解き放たれた。
5.ファウストの計画
亜空間に閉じ込められたファウストは、ASCとASC制御装置の衝突によって発生した巨大な力に耐えきれず、回復不能の状態となった。死を免れることはできなかったが、覚醒を終え、洗脳から解放されて真実を観察できるようになったファウストは、すべての事実を理解した。六つの破片が消え、六つの従属が支配から解放されたことを感じた後、次の判断に基づいて行動を起こした。
6.ファウストの目的
ファウストは、人類の運命を操ろうとするすべての勢力の抹消と、人間の自由意志の回復、そして人類の運命は人間自身の意思で決定されるべきだと信じていた。
そのためには、あまりにも強大な力を持つASCとASC制御装置、六つのクラン、「彼」、そしてプロメテウス組織が消滅しなければならないと考えた。しかし、今後人類に迫る危機を考慮し、しばらくはプロメテウスを利用するつもりだった。
- プロメテウス
プロメテウスはASCとその力を支配しようとしており、非常に危険な思想を持っていた。しかし、破壊された未来においてほぼ絶滅した人類が再出発するには、彼らの助けも必要だった。ファウストは彼らの野望が実現しないよう牽制しながら、協力を得るべきだと考えた。また、彼らの秘密結社的な性質から、表に出ることはなく、秘密裏に行動すると判断した。
さらに、七人の弟子のうち誰かがプロメテウスと繋がっていることを知っていたが、気にしなかった。ファウストはプロメテウスが六つのクランと対峙するよう仕向ける必要があった。
- 六つのクラン
ファウストは、散らばった六つの破片それぞれは自分が持つ一つには及ばないが、破片が二つ以上合わさると自分でも制御できないことを理解していた。人類のためにも、第七の破片はまだ亜空間の外に出てはならなかった。人間たちはまだ六つのクランの攻撃に耐えられなかった。
さらに、すべての散らばった破片は互いの存在を感じ取ることができた。しかし亜空間の中であれば、ファウストが保持している第七の破片は彼らに感知されなかった。また、彼らが破片を得て強化されたとしても、衝撃から回復するには長い時間がかかると判断した。
六つのクランを阻止するには、個別撃破するか、ASCの正当な所有者が現れるか、あるいはASC制御装置を利用するしかなかった。
7.ファウストの措置
ファウストはASCの能力によって「全知」の力を得た。
彼はプロメテウスが自分のクローンを作り、自分が消滅した際に第七の破片がクローンに移ることを知っていた。ファウストは、自分のクローンが自分と同じ覚醒の段階を経ること、そしてプロメテウスが彼を支配しようとすることを予測し、それを防ぐために事前に措置を講じた。
ファウストは、クローンが覚醒するたびに伝えるメッセージをASCに刻み込み、徐々に強力な精神防御能力を得られるようにしておいた。また、最終覚醒段階には特別なメッセージが送信されるように設定した。
クローンは他の破片と感応できないように複数の結界を得ており、この結界は所有者が一定の覚醒段階を終えると解除されることになっていた。その間、六つのクランは互いに衝突と牽制を続け、プロメテウスはクローンの覚醒にのみ執着することになる。そしてそれによって、七人の弟子たちはより多くの時間を稼ぐことができる。
そのために必要な時間は千年だった。千年後、クローンが真の後継者となり、すべてを終結させることになる。
ファウストはクローンを補佐する人物のために、第七のASC破片の一部を切り離して第八の破片を作った。そしてその第八の破片を得る者が、すべての混乱を鎮める「短剣」となり、計画が失敗しないよう守る「守護者」となるように手配した。
さらにASC制御装置を複数の破片に分割し、空間も分けてそれぞれの空間に保管した。すべての破片を見つけて初めて、他の場所の位置も分かるように手がかりを残した。
その後、ファウストは七人の弟子に伝言を残した。
六つの破片の失踪とその影響、プロメテウスの存在と正体、人類の生存には彼らの力が必要だが、強く牽制しなければならないということ。しかし、七人の弟子の中に裏切り者がいるという事実は、シリウスにのみ伝えた。
ファウストはその後、亜空間の中で消滅し、彼の七人の弟子たちは生存者と共に新たに現れた大陸へと旅立った。
8.千年後
フェイトランが最初の覚醒を果たしたとき、ファウストの手配通りにASCに刻まれた最初のメッセージが伝達された。
- 第七の破片の所有者が目覚めた。彼を守れ
- 賢者の遺産に関する情報を賢者の塔とプロメテウスに知らせよ
フェイトランは、自らの破片を集めるための旅に出ることとなる。
七賢者
1.概要
九日が過ぎて
賢者と共に旅立った二人の弟子が戻り
残る五人の弟子を順に訪ねて涙ながらに語った
「氷の地に至り、師は七日七夜にわたり悪魔と戦い、悪魔を封印されましたが、
最後の瞬間に彼から六つの光が放たれ、四方へと散っていきました。
師は嘆きながら言われました。『力が足りず、悪魔の思念を逃してしまった。彼らは力を蓄え、封印を破りに来るだろう。
お前たち七人は全力を尽くして悪魔の復活を阻止しなければならない』と。そして師は二度と目を覚まされなかった」
人々を三つの地へ導いた七人の弟子たちは力を授け、
人々が自ら生きるようにし、
氷の地に塔を建てて力を蓄え、封印を守った。
平和をもたらした彼らを称えて、
人々は彼らが留まる場所を「賢者の塔」と呼ぶようになった。
賢者の塔の首長を指して七賢者(7 Sages)と呼ぶ。セイント・バレンタインの七人の弟子を特別に指す際にも使われる。
最初の七賢者の称号は順にシリウス、カペラ、リゲル、プロキオン、ベテルギウス、アルデバラン、ポルックスとされており、これが実名かどうかは不明である。その後、第2代の七賢者も同じ称号を使用し、代々受け継がれている。
現在は第12代シリウスを除き、他の6賢者は第11代である。
最近、ベラドリクスがその能力を認められ、第8の賢者として選ばれた。
2.隠された事実
彼らはファウストがバレンタインとして正体を偽った後に迎え入れた弟子たちだった。
ファウストは潜在能力の高い者だけを弟子として受け入れたが、それは「普通の」人間がASCを制御できるかを確かめるためだった。
彼らは大破壊の後、生存者を導いて新たに現れた大陸へと旅立った。そしてその地で、ファウストが伝え残した知識と能力をもとに文明の発展を導いた。
しかし実はその中に、プロメテウスがファウストのASCを継承するために潜入させた者がいた。彼は偶然を装ってファウストの弟子となったが、大破壊の間にASCの継承に失敗し、プロメテウスの計画も狂ってしまった。
ASCが七つに砕け、六つの破片が失われて実質的にASCの力が使えなくなると、プロメテウスの計画にも支障が生じた。プロメテウスはその代替として、七人の弟子がファウストの役割を分担するように仕向けた。
プロメテウス
1.概要
プロメテウスは名誉ある時代に存在していた秘密組織を起源とする。彼らは超象能力における優越主義的な性格を持ち、新たな神の誕生と世界征服を目的として活動していた。そんな中、プロメテウスは自らの目的を果たすための「運命の子」を誕生させ、彼に超象能力への関心を植え付け、自らの目的のために育成した。
過去
「400年以上の歳月が過ぎた。
非常に退屈な時間だったが、
忘れられた力を復元し、
封印された存在が消えた別世界の扉を開く方法を研究し、
運命の子を見つけるには、あまりにも短すぎる時間だった。
しかし、兄弟たちが一人また一人と倒れていくには十分すぎる時間だった。
今残っているのは私を含めて三人、悲惨な現実だが、
最後の決行を目前にしている今、悲しんでいる暇はない。
いや、むしろ喜ぶべきだ。
我々の血によって築かれる人類の幸福のために、
楽園の肥やしとなる我々の崇高な理想のために……」
Cabal: the Peacemaker [Mediator] 秘密結社による人類浄化計画《大洪水とトロイの木馬》
かつて、ある強大な存在「彼」は人類を進化させたいと望んでいた。「彼」がどのような目的でそうしようとしたのかは不明である。「彼」はただ「より完成された、完全に近い生命体」を作ることに執着していた。「彼」が善意で行動しているのか、悪意なのかすら分からない。
「彼」は完全な存在になるためには強大な力が必要だと判断した。彼は遥か昔、最初に強大な精神の力をある種族に授けた。その力を得た種族はそれを「法」と呼び、それによって強大な力を手に入れ、世界を支配した。しかし内部の分裂によって第1期文明は滅亡した。
その後、「彼」は第2の試みとして、古代東方に「法」に優先する精神的成熟、すなわち「道」を授けた。しかし今回も両者のバランスをうまく取ることができなかった。精神的成熟よりも強大な力を求めた一部によって、第2期文明もまた滅亡した。
「彼」の考えでは、人間という存在はまだ強大な力を扱う準備ができていなかった。そこで時間をかけて観察することにした。「彼」は人間が扱える程度の微弱な力を自ら発展させながら成熟することを期待して待った。
一方、第1・第2期文明は「彼」によって滅亡したが、その後継者たちはある程度生き残った。生存者たちは長い時間をかけて超象能力の再現に全てを注ぎ込み、超越意志を探し求めた。しかし数多くの試みと失敗の末、ある日彼らは世の中から姿を消し、歴史にはもはや英雄や奇跡が登場しなくなった。
しかし実際には、彼らは消滅したのではなく、第3期文明の背後で暗躍していた。
生存者たちは超越的な能力を失っても、それに関する記憶と終わりなき渇望を持っていた。彼らは栄光の再現には正当な継承者が必要であり、古代英雄たちの純粋な血に戻るべきだと考えた。また、すべての超象能力の消滅の裏には、正体不明の超越意志があるかもしれないことを漠然と理解していた。そこで彼らは影の中から第3期文明を支配し、「合理」的思考を発展させた。これが後にプロメテウスと呼ばれる組織の始まりである。
この行動は「彼」の関心を引いた。
「彼」の観察によれば、自ら考え、発展させる力―「合理」と科学のおかげで人類は大きな進歩を遂げた。しかし科学は別の弊害をもたらし始めた。「彼」が意図したように、自らの発展を通じて人類は物事の本質を理解し始めたが、それすらも彼らの欲望のために利用するだけだった。人類は「合理」を盲信し、すべてを利用しようとした。現実のために自らの未来さえも利用しようとした。自然の偉大さを理解し、それとの調和によって精神的に成熟する段階からは遠ざかっていた。
「彼」は悩み始めた。これまでの失敗のように、人類を失敗作とみなし、新たな試みをするにはすでに遅すぎた。地上のすべてに人類が存在していたため、彼に代わる他の種族もいなかった。人類が自然の偉大さを理解するのは非常に困難に思えた。彼らはすでに「合理」に深く浸かっていた。そこで「意志」は一つの方法を見つけた。
合理の信者となったならば、合理によって悟りに至らせよう。
「彼」の目に、かつての文明の生存者たちが映った。「彼」は彼らを利用することにした。
当時、第1・第2期文明の後継者たちは、CRFとGoRという組織に分かれて対立していた。CRF(The Chasers of Ruling Force)はフォースを使える優れた能力者を通じて人類を支配しようとする組織であり、GoR(The Guardians of the Repenters)はCRFの野望を阻止しようとする組織だった。これらが統合された組織プロメテウス(=CRF+GoR)は、暗中の支配が許容されるほどの完全な世界の実現を目的として活動するようになった。彼らは「彼」の指示に従って活動し、見返りを受け、ついに念願のASCを手に入れた。
2.運命の子
「もし、世界に姿を現さない少数の調整者がいて、
すべての人類の敵を制御できるとしたらどうだろうか。
もし、人間が富や権力に左右されない武力を持ち、
努力に比例して誰もが同じレベルに達することができる能力を持つとしたらどうだろうか。
もし、調整者が敵を制御する際に、
幸福な人間の中から欲望が芽生える者を制御し、
善良な者が不幸な者を慰めるように導くとしたらどうだろうか。
もし、調整者自身が絶対不変の何かによって制御され、
永遠にその初心が変わらないとしたらどうだろうか。
調・整・者
創られた、ゆえに永遠であり得る哲人が存在し、
誰も、彼自身さえもその存在を知らない世界が存在するとしたらどうだろうか。
今、人類の敵を治める運命の子を見つけた。」
プロメテウスは未来にファウスト博士と呼ばれることになる子供、Patron M.Faustを誕生させた。プロメテウスは彼を理想世界構築のための「調整者」とするため、誕生から成長まで継続的に関与し、彼の両親や隣人までもがプロメテウスの組織員だった。ファウストはプロメテウスの思想に洗脳されていたが、その事実を知るのは遥か後のことであった。
ファウストはプロメテウスの計画に従って科学者として成長し、統一場理論を完成させ、「フォース」を発見した。これによってファウストは超象文明時代=名誉ある時代の扉を開いた。[1]
その後、時が熟したと判断したプロメテウスは自らの計画を推進し始めた。プロメテウスは世界各地の超象科学研究所を破壊し、超象科学の力を私欲のために使おうとする者たちを裁くという声明を発表した。また、超象能力者たちに政府に対抗して蜂起するよう呼びかけた。
強国はこの事件をテロ行為と規定し、弾圧に乗り出し、超象能力を軍事的に利用する実験を継続した。これに対抗してプロメテウスは超象科学研究所を次々と破壊し、世界にその名を知らしめた。
プロメテウスは各国政府が行っていた人体実験を告発し、その過程で各アカデミーが蜂起して軍と衝突、大規模な流血事件が世界中で発生し、「悪夢の夜」と呼ばれる無政府状態が続くこととなった。さらにファウストが暴走し、大破壊が引き起こされた。
3.大破壊
プロメテウスの浄化計画の中で、歴史・知識・文化、さらには人間そのものからすべての「劣性因子」を排除するという部分は、ファウストとプロメテウスを対立させる原因となった。
その中でASCの力を徐々に覚醒させていったファウストを制御することが困難になり、プロメテウスは焦りを感じ、ファウストを制御するために洗脳作業をさらに強化した。しかし限界を超えた洗脳に耐えきれず、ファウストの自我が異常状態に陥ると、ASCの防御機構が作動し、暴走を始めた。これはプロメテウスでさえ予想できなかった事態だった。
ASCは7日昼夜にわたり暴走した。その結果、地球全体に異常が発生し、津波・地震・火山活動が起こり、正体不明の魔物が現れて人々を殺害した。
プロメテウスはまず核心勢力と資源を安全な場所へ移動させ、先代から伝えられたASCの威力を過小評価していたことを認め、計画を修正した。彼らは「冷静に判断」した。
どのような形であれ、破壊は進行しており、人口は大幅に減少するだろう。今こそ人類以外に残された「劣性因子」を排除する最適な機会だと結論づけたのである。
プロメテウスは勢力を総動員して生存した人類を安全な場所へ集め、その過程で不要と判断されたすべてを廃棄した。
しかしこれすらも順調には進まなかった。プロメテウスの意図とは異なり、ファウストが自らを封印してしまったことで、彼らの計画は大きく狂った。浄化の後に新世界を築くための中枢が失われたのである。
プロメテウスは再び急ぎ計画を修正し、ファウストの七人の弟子たちを自らの目的に沿って動かすために利用しようとした。同時に、目的達成のためにネバレス社会に潜入し、その中枢となろうとした。過去の文明でそうしてきたように、彼らは財力と武力の確保に重点を置いた。
さらに、彼らは定住地を襲撃してくる六つのクランを牽制しなければならなかった。プロメテウスは人類の生存のため、そして魔王を復活させることで魔物を制御できると判断し、ASCの所有者を作り出すことを決定した。
それがフェイトランである。
ASCを使用するには資格が必要だが、プロメテウスにはその資格がなかった。代わりに、彼らは最近の所有者であるファウストの遺伝子を用いて、第七の破片を保持するファウストのクローンを準備した。
プロメテウスは第七の破片が他の破片の中で最も強力であることを知っており、それを吸収したクローンによって魔物を支配する計画を立て、実行に移した。
プロメテウスは六つの一族と第七の破片を巡って争い、背後では七人の賢者とも争うことになるだろう。まだ最終的な勝者が誰になるかは分からない。
- ↑ しかし、その開発者であるファウストは冷遇され、超象科学兵器の研究中に失踪した。実はこれすらもプロメテウスの意図によるものだった。
メフィストフェレスの六使徒
1.概要
プロメテウスの六人の司祭を指す。
彼らの起源は《太初の書》の封印の章に登場する「六つの光」にある。
文献では単純に「六つの思念が光となって消え、その後力を蓄えて封印を破る」と記されているが、人々の間で語り継がれるうちに「プロメテウスの力を受けた六人の司祭が現れ、六つの封印を破って魔王を復活させ、世界を滅ぼす」という内容に変化した。
この内容が人々の間で深く認識され、「六使徒狩り」と呼ばれる数々の陰謀・弾劾による流血事件を引き起こすことにもなった。
実際に散らばった「六つの思念の光」がどのような形で再臨するかは明らかになっていない。
2.正体
ネバレスに存在する六つの魔物クランである。
📚 主要設定およびコンテンツ
ASC アブソリュート・ソウル・コア
1.概要
アブソリュート・ソウル・コア(Absolute Soul Core)の実在については明らかになっていない。ASCを得た者でなければ、それがどのような形をしているのか、実体があるのか、どのように使用するのか、誰にも分からない。一説によれば、ASCは資格を持つ者の遺伝子に吸収され、継承されるという。
現在までにアブソリュート・ソウル・コアを最近まで所有していたとされる人物は、名誉ある時代に大破壊をもたらした「魔王」である。
2.能力
それを得ることで、莫大な権力と知識、過去の様々な文明の発展と滅亡に関する記録を得ることができると言われている。また、過去に消滅した文明や亜空間に隔離された文明の遺産、そしてそれらを制御する権能までも得ることができるという。
3.使用資格
アブソリュート・ソウル・コアを使用するには特別な資格が必要だが、資格を得たとしてもランクが存在し、ランクごとに使用できる能力が異なるという。そしてASCの使用に失敗すると、莫大な代償を払うことになる。資格のない者がコアを使用しようとして、反動に耐えきれず身体と自我が崩壊したという記録が残っている。また、違法にアブソリュート・ソウル・コアにアクセスした場合[1]、そのアクセスには代償が伴うとされているが、詳細は不明である。
4.使用の代償
使用者はASCに従属し、その力の一部となる。
一例として、ネバレスの六つのクランはすべてASCを使用した末に滅びた種族の痕跡である。
5.七つに砕けたASC
大破壊の期間中、ASCは七つに砕け、第4期文明が誕生し千年が経過しても復元されていない。六つの破片はそれぞれ魔物クランのマスターに渡り、残る最も強力な第七の破片はファウストのクローンであるフェイトランに継承された。
しかしフェイトランは完全に覚醒できず、力を十分に使うことができなかった。自然に現れる一部の能力だけを、本人も知らないまま使用しているに過ぎない。フェイトランは自覚のないまま、残りの六つを集める旅に出ることとなった。
フェイトランが第1段階の覚醒をしたとき、最低限の能力を使用した。このため、六つのクランは第七の破片の存在だけを認識し、不確かな状態で第七の破片を探し始めた。
第2段階の覚醒をしたとき、フェイトランの力は強化され、六つのクランから本格的に追跡されるようになる。六つのクランは、フェイトランが第3段階の覚醒をする前に阻止しようとした。もしASCの所有者が完全に覚醒すれば、彼らは再びASCの奴隷となってしまうからである。
第3段階で完全に覚醒したとき、フェイトランは過去の記憶を取り戻し、魔王として覚醒した。フェイトランはプロメテウスから逃れるためにASC制御装置を破壊した。
6.余談
「彼」が直接ASCを授けて始まった第1・第2期文明とは異なり、第3期文明の始まりはASCとは無関係である。第3期文明は、第1・第2期文明の後継者たちから伝えられた知識をもとに発展した。彼らこそが名誉ある時代の暗中支配者であり、長い間ASCを探し求めていた者たち(CRF、GoR)である。
その後継者たちは、第3期文明の発展が一定の水準に達したとき、完全な世界への成功的な進化、あるいは滅亡を導こうとした。彼らは互いに害を与えることなく、成功裏に器を復活させ、それを通じて完全な世界を実現することを目的としてプロメテウスを結成した。
- ↑ ASC制御装置を意味する。
ASC制御装置
1.概要
ASC制御装置(ASC Controller)は、ASCの力を資格以上に扱うために開発された装置である。
ASCは所有者の資格を評価し、ランクを分けて段階的に力を与える。
その評価を回避するために必要なのが、まさにASC制御装置である。
2.開発
ASC制御装置の製作者は、第1期文明の最後の皇帝だった。皇帝は卓越した能力を持っていたが、満足することを知らず、ASCの禁じられた知識を通じて強力な兵器を作ろうとした。しかしそれには、ASCが評価したランクよりも高いランクが必要だった。そのため、皇帝は持てる力を総動員してASC制御装置を製作した。
ASC制御装置の主な効果は以下の二つである。莫大なエネルギーを引き出してASCが要求する資格を間接的に超えること、そして誤ったアクセスによる反動を周囲に分散させることである。
ただし、ASC制御装置を作動させるために必要なエネルギーは、単なる生命体の死では足りず、知性体の魂が破壊・消滅する際に発生するエネルギーが必要だった。
そのため多くの人々が実験によって消滅したが、皇帝は望んだ力を手に入れた。
3.第1期文明の滅亡
第1期文明滅亡の直接的な原因は、帝国の内乱で最終兵器が使用されたことだった。
皇帝は戦争の終盤、ASC制御装置を限界出力以上で使用し、暴走させてしまった。皇帝はそれを制御する方法を持っておらず、暴走の余波を最小限に抑えるために強制的に亜空間へ封じ込めて遮断した。
しかし期待とは異なり、ASC制御装置の暴走を完全に遮断することは不可能だった。暴走したASC制御装置の力は空間を引き裂いて現れ、その余波で大陸が沈み、ASCの誤用の代償として帝国の首都周辺の生命体は不死の呪いを受け、強制的にASCに従属し、アンデッド・クランとなってしまった。
その後、ASC制御装置は第3期文明時代、名誉ある時代に発見され、ファウストの手に渡ることとなった。
4.第3期文明での発見
当時の第3期文明には、第1・第2期文明に関する情報はほとんど残っていなかった。ただ異能力に関する伝承として残っていただけだった。プロメテウスはファウストがそれを研究するよう誘導した。好奇心旺盛だったファウストは彼らの支援を受けて第1期文明の遺跡を研究した。
その過程でファウストは、第1期文明が実在したという事実、そして彼らの遺産と滅亡に関する記録を得た。ASCの危険性は即座に極秘とされ、ファウストとプロメテウスだけがその事実を把握した。
しかし文明の滅亡にASCとそれを利用した最終兵器が関係していたという事実に衝撃を受けたファウストは、研究を支援したプロメテウスにさえASC制御装置へのアクセス方法を隠した。
ファウストはASC制御装置を破壊しようとしたが不可能であり、元の場所に封印した。
しかし大破壊の期間中、自らを封印するためにASC制御装置を使用せざるを得なかった。ASC制御装置はファウストと共に亜空間に封印された。
千年後、起こるその事件まで。
5.千年後
プロメテウスもまた大破壊によって大きな被害を受けたが、その組織は生存者たちと共に生き残った。彼らは第4期文明の中でも暗躍し、新たな魔王候補者の誕生とASCに関する研究を続けていた。
プロメテウスはファウストのクローン実験体を作り、魔王の誕生について研究した。その過程で、ファウストのクローンであるフェイトロンに埋め込まれたASCの第七の欠片が、何かの波動に微かに反応することを発見した。
これに異常を感じたプロメテウスは、すぐに調査に乗り出した。ASCは単なる権能や能力の象徴だけでなく、莫大な情報の記録媒体であり、断片化された状態でも強力な力を持っていた。そのASCに反応する存在は、ASCと関係しているに違いなかった。
調査の結果、プロメテウスはASC制御装置の存在を突き止めた。彼らはASC制御装置が賢者と魔王の遺産であり、ASCを制御する手段であることまで把握した。しかし、ASC制御装置の位置までは特定できなかった。プロメテウスは世界を支配するという自らの目的のために、その探索を開始した。
「彼」または「誰か」
1.概要
[いつかの物語]
神の権能は絶対であり、浅はかな人間の論理で彼を評価するな
彼はすべての場所に存在し、常に存在する
時間と空間に縛られる人間の頭では判断できないだろう
彼はすべてに優先し、すべてに公平である
彼が望まなかったものは存在しない、彼の意志を試すな
人間が神性を失い、神が人間を離れたように見えても
それもまた彼の意志。彼の意思、すべては彼が望んだ通り
ただし人間よ、失われた神性を取り戻すことを怠るな
- すべては彼の意志通り
地球の文明を発生させたと推定される存在(The Beholder)。
彼の存在は誰も知らない。何から生まれ、どこから来たのかも分からない。
彼の目的は、より完全な世界を作ることである。
そのために彼は「世界の主流となる種族を選び」、力を分け与え、文明の発展に貢献し、評価した後に破壊する行動を繰り返してきた。
彼は「完全」に近づく鍵であり、「破滅」のスイッチでもあるASCを種族に与え、それによって文明が特別な方向へ発展するよう誘導した。ASCの使用方法が誤っていた場合は、自らが破滅するか、あるいはASCを回収して文明を浄化した。
彼は自身の目的に強い執着を持っており、文明の発展が望む方向に進まない場合、意図的にASCを暴走させて破滅させる。
彼は人間の世界において少なくとも3回の文明形成に関与しており、第1期、第2期文明の誕生と終焉にも関与していた。
プロメテウスは彼の存在をかすかに推測しているだけである。
未知の年表
????? 人間が神性を失う
????? 神が人間から一歩退き、人間は自立を始める
????? いつからか「彼」が存在し始める
????? 「彼」が自らの役割を自覚し始める
????? 「彼」の目的は人間が「完全な世界」を作るよう導くこと。
そのために人間に力と知識を授ける権能と、満足できない文明を破壊する権能を併せ持つことになる。
目的の実現可能性は計算されず、ただ機械的な役割を果たすのみである。
守護の剣
1.概要
光の六つの星を含め、賢者の塔内部で現王を守護する秘密集団である。
アルデバランの言葉によれば、その首領はシリウスであり、まだその運命に気づいていない者もいるという。魔王を阻止する過程でシルバーウッドによって多くの人々が殺されるが、生存者が存在するため、後に再建も可能と思われる。
王の伴侶と光の守護騎士
1.概要
「王の星が闇の力を持てば、闇の六つの星が光を取り戻し、暗黒の世界を作るであろう。逆に光の力を持てば、光の六つの星が力を集め、世界を救うであろう。」
シリウス
魔王の封印から千年後、再び大破壊が世界を覆う時に現れる予言の存在たちである。彼らの存在は賢者の塔で伝承されてきた。
六つの光の星は、王の伴侶と四人の守護騎士、そして彼らを導く戦士の星で構成される。七番目の星である王の星は、闇と光の両面性を持つ乱世の星である。魔王にも現王にもなり得る。
賢者の遺産である封印された黙示録のカードによって光の六つの星を目覚めさせることができ、このカードに反応する者は六番目の星である戦士の星のみだという。
戦士の星が現れて初めて、王は伴侶と出会い、闇の六つの星に対抗することができる。
[王の伴侶と光の守護騎士そして闇の六つの星]
光の六つの星は以下の通りである。
- 王の伴侶、アリオネル
- 王を守る光の守護騎士、ベラドリクス
- 王に対抗できる光の守護騎士、ユアン
- 王の影として生まれ変わった守護騎士、リン
- 王の後を継ぐ光の守護騎士、フリード
- そして彼らを導く戦士の星「私」
一方で闇の六つの星も存在する。詳細は明らかになっていないが、フェイトロンと共に行動していたシルバーウッドは背徳の騎士である。彼は王を欺き、その力を奪う使命を持つ、最も狡猾な運命を持つ者だ。他の五人については不明である。
光の六つの星たちは二つの使命を持って生まれている。ユアンの第二の使命は「殺王」、アリオネルの第二の使命は「封印」、ベラドリクスの第二の使命は「犠牲」である。その中でもアリオネルとユアンは王に対抗し、その力を打ち砕く権能を持つ存在である。他の光の星たちの使命はまだ明らかにされていない。
ミッション戦争
1.概要
賢者カペラまたはプロキオンを支持する戦士たちがティエラ・グロリオーサという場所で繰り広げる大規模な戦闘を意味する。
定期的に開催される時間が存在し、敵軍のセイジス・エンサインを破壊して基地を占領するか、拠点を守るレガシー・ガーディアンを討伐してコアを占領しなければならない。
最も多くの功績を立てた10人の導き手が「光輝の導き手」または「嵐の導き手」の称号を獲得するとされる。
ルミナス
1.概要
自ら光を放つ鉱物である。
ポートルックスの製造商人クロイにルミナスの欠片を持っていけば、ルミナスと交換してくれる。製造商人クロイの話によると、彼が交換してくれるルミナスは研究所から特別に供給されているものだという。
ステラリンク
1.概要
製造商人クロイによって言及される。ある日、ポートルックス近くの海岸に不思議な流星が青い光を放ちながら落ちてきたという。雑貨商人ハムフリックが販売する粉砕ドリルでそれを壊すと、複数の溝がある円形の板が現れ、製造商人クロイはそれを星座のようだと表現する。特定の材料であるルミナスを使って星座のような溝を埋めると、特別な力で使用者を鍛えるという。それがステラフォースである。
2.正体
ステラリンクの正体は、宇宙に存在していた虚無の星である。それは元々、宇宙で星を喰らう星の捕食者であり、もはや吸収できる星を見つけられず退屈していた。その時、虚無の星はネバレスで強力な力を感知し、その力の源がルミナスであることに気づいた。虚無の星はルミナスに引き寄せられ、ネバレスへと向かった。
Alz
1.概要
ネバレス世界で流通している通貨。
オフィサー・モリソンによれば、物品の売買に使用するだけでなく、これを寄付することで低下した名誉ポイントを制限付きで回復させることができるという。
ネバレス・ポート・エクスプレス
1.概要
勤務中の社員の話によれば、320年以上の歴史を持つネバレス最大規模の流通企業であるという。ポリスの中心地から辺境の僻地まで、希望する物品を配達してくれる。オープン記念として、特別管理コロニーの訓練生には無料で口座を開設してくれる。
ネバレス・ポート・エクスプレスの社員たちは、世間にあまり知られていない地域であるポートルックス、ポートルイナ、さらには最近知られ始めたセニリニアにも派遣されている。
セニアの塔
1.概要
セニリニア大陸の中央に存在していた象牙の塔。セニリニアの人々は中央地帯に集まって暮らし、獣を飼う牧童と大陸の歴史・地理・植生を研究する学者に分かれていた。しかし、ネバレスから渡ってきたプロメテウスと接触したことで悲劇が起こってしまった。彼らが進めていた秘密の研究がセニリニア大陸を滅亡寸前まで追いやったのである。
その日、セニアの塔から始まった爆発によって多くの人々が死亡し、中央地帯での居住が不可能となった。死亡した人々は幽霊となってセニアの塔周辺を彷徨うようになり、生存者たちは南と北へと散らばった。ただし、生存者たちは誰でもセニアの塔に出入りできないように魔法をかけ、暗号文をあちこちに隠した。
その後、セニアの塔は放置され、大陸の中央にそのまま残されている。
🏠ワールド/村
ワールド名 | 地域コンセプト |
---|---|
ブラッディアイス | 発見当時、生存者が皆無だった炭鉱村に建てられた戦闘コロニー。ミドレス北端に位置する。
極寒の気候のため、動物よりも魔物、特にアンデッドが多く出没する。
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デザートスクリーム | フアン大陸、パレス砂漠にある戦闘コロニー。廃油田の村に建てられたが、
建設後の周辺探索で古代の遺跡が発見された。様々な形態の変異体が居住している。
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グリーンディスパイア | パストゥール大陸、大森林の奥にある戦闘コロニー。
先住民の村は魔物の本拠地となっており、深いジャングルに進むほど強力な昆虫や植物の変異体が現れる。
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ポートルックス | 小さな火山島だった追放者の島は、予言の時が近づくにつれ火山の爆発によってさらに広がった。
この島に賢者の塔から派遣された軍隊が建てた戦闘コロニーがポートルックスである。
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ポートルイナ | パストゥール大陸最南端にあるアナラブルエイジの大規模遺跡地帯で、長らく放置されていた場所。
現在は第5特別管理コロニーとして1級危険地帯。賢者の塔から許可を受けた者のみが出入り可能。
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アンデッドグラウンド | ミドレス大陸北部のどこか、生のないトンネルの終点に到達した者を迎える場所は、死者のための氷の地である。
生きている者は息を潜め、恐怖と対峙しなければならない。
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フォゴトンルイン | 化石となったが屈しない強い意志を持つ伝説の存在が守ってきたとされる神秘的な遺跡地帯。
フアン大陸で最も大きなアナラブルエイジの遺跡。
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レイクサイド | 黄昏の湖「レイク・イン・ザ・ダスク」に続いて発見された場所で、山脈に遮られており通常の方法では入れない。
パストゥール大陸のエングリフ山脈に沿って湖が続いていると推定される。
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ミュータントフォレスト | パストゥール大陸中央東部地域にある「望郷の森」の向こう側で発見された奇妙に変異した森。
深い森のどこかに重要な遺跡があると推定され、最近紛争地域として宣言された。
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ポンテスフェルム | 人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地。
その起源は不明で、発見された順にコードネームが付けられたという。
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ポルタインフェルノ | 闇と恐怖に満ちた魔界の入口。
上級ダーククラン魔物が出没するという噂がある。
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アーケイントレース | 元は平原だったこの場所に、ある日巨大な裂け目が現れ注目されるようになり、その原因を巡って様々な推測がなされた。
時が経つにつれ、人々はこの神秘的な裂け目を「アーケイントレース(Arcane Trace)」と呼ぶようになった。
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セニリニア | 魔王が消えた後も葛藤は続き、カペラとプロキオンはセニア海の秘密を手に入れるために動いた。
北の森でセニリニアンと出会った後、大陸の秘密が明らかになり始めた。
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ブラッディアイス
1.概要
ブラッディアイスはミドレス大陸の北端に位置する特別戦闘コロニーである。
2.歴史
ポリス・ヘレニアの北東端に設立された特別戦闘コロニーで、正式名称は「ポリス・ヘレニア領第1特別戦闘コロニー」である。しかし人々はその極寒の恐ろしさを込めて「ブラッディアイス」と呼び、それがほぼ定着した呼称となった。
元々ブラッディアイスは他の開拓村と同様に小さな炭鉱村として始まった。しかし、890年に賢者の塔の決定により調査された際、誰も住んでいない村と、所有者不明のまま稼働していた機械だけが発見された。
賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定し、その後賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。
しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。炭鉱もすでに採掘を中止しており、機能していない。
3.特徴
ブラッディアイスは大陸の北端にあるため、気候が非常に厳しい。目に見えるすべての場所が雪と氷に覆われており、吹雪を伴う強風が頻繁に吹く。昼夜の気温差が大きく、日照時間も短い。気温は常に氷点下を維持し、時には極寒の寒波が襲い、生存そのものが脅かされるほどである。ミドレス大陸の極北に位置するため、寒さが厳しく、生物よりもアンデッドの魔物が多く出没する。
村を起点に北には炭鉱、北西には針葉樹が密集する雪原地域、北東には滑らかな氷に覆われた死の地域がある。極寒の地域であるため、各所に避難用キャンプが設置されている。村の家々は太い丸太で作られており、屋根には常につららが垂れ下がっている。村や拠点は雪と風を避けるために防壁で囲まれており、外部との交通は非常に制限されている。しかし、ブラッディアイスでしか手に入らないものもあるため、旅行者や商人が頻繁に訪れる。
交通が不便で物資の調達が難しいため、ポリス・ヘレニアの衣服すらまともに手に入らず、ほとんどの人は獣の皮や毛を使って適当に防寒服を作って着ている。寒さと同様に出没する魔物も強力なため、アーマースーツは日常でも必需品とされている。
- ダンジョン
- カタコン・フロスト
- カタコン・フロスト(プレミアム)
- カタコン・フロスト(覚醒モード)
- フローズン・キャニオン
- カオスアリーナ Lv.1 ~ Lv.7
- エターナル・カオスアリーナ
- グラキエス・インフェルナ
- アケロン・アリーナ
- パレストラ・インフェルナ
デザートスクリーム
1.概要
デザートスクリームはフアン大陸、パレス砂漠に位置する特別戦闘コロニーである。
2.歴史
ポリス・ジュディンの南端砂漠に位置する特別戦闘コロニーで、正式名称は「ポリス・ジュディン領第2特別戦闘コロニー」である。しかし、この地の荒涼さと猛暑に疲れた人々が砂漠の砂嵐を意味する「デザートスクリーム」と呼び始め、それが一般的な名称として定着した。
デザートスクリームは「パレスデザート」と呼ばれる巨大なオアシスを中心に居住地が形成された場所で、かつては海だったと言われている。
賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定し、その後、賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。
しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。
元々「ポリス・ジュディン領第13資源コロニー」管理下にある第5地域区がこの地の油田だった。しかし十数年前に採算性が落ちて廃油田となり、現在は墓地として使用されている。それにもかかわらず、大陸全体で唯一存在する巨大な塩砂漠と、そこから得られる高級塩のために、古くから人々の往来が多かった。
3.特徴
砂漠の中心にあるため、湿気はほとんどなく乾燥している。また、昼夜の気温差が非常に激しく、昼は暑く夜も暑い。目に見えるすべての場所が砂丘であり、時折、砂混じりの風が吹いて視界を遮る。砂嵐が吹き荒れる時に避けなければ命に関わることもある。当然ながら食料の生産量はほぼなく、外部からの輸入に依存している。
右上端の縁に村があり、中心にはオアシスがある。四方には大小の砂丘が広がっており、古い動物の骨やサボテンのような砂漠植物、使用後に放棄された廃油田の残骸があちこちに散らばっている。
特筆すべき点は、探索中にデザートスクリームの近くで古代の遺跡が発見されたことである。ただし、発見されてから間もなく、魔物が出没する戦闘コロニーの近くであるため、本格的な調査は進んでいない。遺跡の中では、正体不明の石造建築物や人を模した石像、そして祭壇(祭壇のように見えるもの)が発見されたという。
服装は基本的にフアン大陸のスタイルを踏襲しており、薄い布で服や帽子を作って直射日光を防いでいる。また、魔物の脅威のため、マーシャルスーツを日常着のように着ている人々も多く見られる。
- ダンジョン
- パニックケイブ
- パニックケイブ(プレミアム)
- パニックケイブ(覚醒モード)
- エイシェント・トゥーム
グリーンディスパイア
1.概要
グリーンディスパイアはパストゥール大陸の巨大な森林「望郷の森」の奥地に位置する特別戦闘コロニーである。
2.歴史
望郷の森の蒸し暑く湿ったジャングル地帯に存在するコロニーで、正式名称は「ポリス・インダストリア領第3特別戦闘コロニー」である。しかし人々は「緑の絶望(Green Despair)」と呼んでいる。
元々「緑の絶望」はこのジャングル地帯に存在する(致死率の高い)風土病の名前である。ネバレス年代記に記録された探査隊の記録のあちこちにこの風土病が言及されている。風土病にかかって回復した者の話によれば、どんな過酷な訓練よりもこの病の方が辛いという。
しかし、この過酷な自然環境は戦士たちの訓練に役立つと判断され、賢者の塔はこの地を特別戦闘コロニーの拠点とすることを決定した。その後、賢者シリウスによって戦闘コロニーとして建設された。
しかし長い年月が経っても、賢者の塔が警告した危険の兆候は見られず、現在は賢者の塔から派遣された職員、訓練生、そして彼らを通じて生計を立てる商人たちだけが居住している。
3.特徴
天候が非常に変わりやすく、一日中雨が降ることもあれば、晴れていた空が突然スコールに見舞われることもある。湿度も高いため、雨が降らない日は暑くて蒸し暑い。特に虫の発生が深刻な問題である。
大森林を横断する巨大な川があり、その支流が血管のように森林のあちこちを流れている。グリーンディスパイアの建設時、探査隊はこの川の支流に沿って探索を行い、その際にいくつかの開拓村の痕跡を発見した。しかし、すでに住民は見つからなかった。原因としては過酷な自然環境、魔物、風土病などが挙げられる。現在、グリーンディスパイア周辺にもそうした開拓村の痕跡が残っているが、今ではほとんどが魔物の住処となっている。周囲には強力な昆虫や植物の変異体が存在する。
その他の特筆すべき点として、「赤いジャングル」と呼ばれる場所と「若い世界樹」がある。「赤いジャングル」は、砂漠の中の「赤い砂漠」のように、生物が生きるには厳しい極限の環境で構成されたジャングルである。目に見えるものは、不気味な赤い土壌と奇怪に変異した植物、そして巨大で醜悪な虫たちだけである。
また、探査隊は「赤いジャングル」に飲み込まれた開拓村の痕跡を発見したが、村が形成された時期よりも「赤いジャングル」の植物が若いことを確認し、「赤いジャングル」は“何らかの理由”で拡張しているという慎重な結論を下した。
一方、「若い世界樹」は遠くにぼんやりと見える世界樹ほど巨大ではないが、十分に大きな木々である。コロニー周辺で数本が発見されており、探査隊はそれが「世界樹」と同じ種かどうかは確認できなかったが、可能性はあると判断し、そのような名前を付けた。
服装は従来のインダストリアで使用されていたものよりも短く軽いスタイルの衣服を着用しており、初期には遠く森の外から調達して販売するしかなかったが、最近では往来する人々が増え、内部で自ら製作する業者も増えている。
- ダンジョン
- レイク・イン・ザ・ダスク
- ヘジダス・バレー
- ヘジダス・バレー(覚醒モード)
- ピュリファイア・イン・ザ・ウッズ
ポートルックス
1.概要
ポートルックスは賢者シリウスの指示により4番目に建設された特別戦闘コロニーである。ここでの接頭語「ポート」は、ポートルイナとは異なり港(Port)を意味する。
2.歴史
エクシリアン島は現在まで魔域で発見された唯一の島である。パストゥール大陸の約1/15の大きさで小さくはないが、荒れた海のため接近が困難で、環境も過酷であり、今も多くの魔物が生息しているため、人々は近づこうとしない。
賢者の塔の主導のもと、エクシリアン島西岸の崖にポートルックスが建設されたが、海域を通過するのは容易ではなく、凶悪な魔物のせいで人の往来は少ない。現在も賢者の塔から派遣された軍隊が駐屯している。
ヘレニアとインダストリアの交易航路が新設され、魔域付近の航海が行われるようになり、それに伴いエクシリアン島のポートルックスは魔域研究の目的以外にも交易港の中継拠点として活性化された。
999年、突如としてエクシリアン島の火山が噴火し、島が拡張された。賢者の塔は予言の日が近づいたと判断し、聖戦を宣言した。
3.特徴
村が設置された海岸周辺にはまだ植物が生きているが、境界を越えて島の内陸に入ると火山灰によって枯れた森が広がっている。島の中央部には今も煮えたぎる溶岩が流れており、火口から噴出する火山灰のため空は常に曇っている。
エクシリアン島に出没する魔獣は水棲生物や悪魔の姿をしており、火口から絶えず現れていると推測されている。人の往来が増えるにつれ、エクシリアン島の研究も急速に進んだ。その中で最も大きな成果は、島の中央に位置する巨大な方舟の発見である。方舟の周辺で「幽霊船員」を見たという人もいたが、事実を証明する証拠はなく、噂に過ぎない。他にも足が複数ある魔獣を見たという報告など、魔獣の目撃談が賢者の塔ポートルックス支部に届けられているが、証拠を持ち込んだ者はいない。
人々は口を揃えてポートルックスの風景が美しいと言う。賢者アルデバランは特にポートルックスの崖を好んでいる。
- ダンジョン
- ボルカニック・シタデル
- ラヴァ・ヘルファイア
- ラヴァ・ヘルファイア(プレミアム)
- ラヴァ・ヘルファイア(覚醒モード)
- フレイム・ネスト
- フォービドゥン・アイランド
- フォービドゥン・アイランド(覚醒モード)
- ミラージュ・アイランド
- ミラ・アイランド(覚醒モード)
- ホリア・ウィンドヒル
- ホリア・ケルドラシル
- ホリア・トリスティ
- ホリア・エクセディウム
ポートルイナ
1.概要
ポートルイナは賢者の塔によって秘密裏に建設された5番目の特別管理コロニーである。
接頭語「ポート」はポートルックスとは異なり、要塞(Fort)を意味する。
2.歴史
過去、パストゥール大陸南端でアナラブルエイジ時代の遺跡が大規模に発見された。しかしその規模があまりにも大きかったため、賢者の塔では発掘に踏み切ることができず、まずは世間から隠すことにした。そしてポートルイナを第5特別管理コロニーとして一般人の出入りを制限した。したがって、本来であればポートルイナの存在を知っているのは住民を除いた賢者の塔上層部の一部の人々だけである。
現在ポートルイナは危険な機械魔物で満ちたメタルクランの居住地であり、今の時代では想像もできないほどの高度な科学技術が残されている場所でもある。
3.特徴
非常に危険な場所であるため、ポートルイナの住民は外部の人間が訪れることを非常に嫌う。また、出入りする者がほとんどいないため、外部の人間と遭遇するとすぐに見分けがつく。住民たちも様々な事情で元の居住地を離れた者たちである。
ポートルイナ周辺には正体不明のアナラブルエイジ時代の建築物や資材が残されており、常に陰鬱な雰囲気が漂っていて、空も常に暗い。同様の施設を持つルイナステーションの存在から、ポートルイナはアナラブルエイジ時代の鉄道駅だったと推定されている。また、ポートルイナにも閉鎖された駅舎が存在する。
村の外には危険なメタルクランの魔物たちが徘徊しており、メタルクランのレアも多数存在する。
- ダンジョン
- ルイナステーション
- スティーマークレイジー
- スティーマークレイジー(プレミアム)
- スティーマークレイジー(覚醒モード)
- ターミナスマキナ
アンデッドグラウンド
1.概要
ミドレス大陸の北部のどこかに存在する、死者のための氷の地である。
2.特徴
「死の地」と呼ばれる場所である。ここはブラッディアイスから続くアンデッドクランの領域であり、各所に凍りついた死者の要塞や墓が存在し、生きた生命体はまったく見られない。ブラッディアイスと同様に、目に見えるすべての場所が雪と氷に覆われており、吹雪を伴う強風が頻繁に吹く。
また、アンデッドグラウンドの中央には「死者の塔」と呼ばれるダンジョンが存在し、キリアンの指輪を作ろうとする戦士たちが絶えず訪れている。元々アンデッドグラウンドはあまりにも危険なため、その存在すら知られていなかったが、ある冒険者が探索して生還したことでその存在が明らかになった。ブラッディアイスのゴーストゾーンを通じて出入りが可能である。
アンデッドグラウンドで発見される「死者のエポレット」を入手すると、B1Fへの出入りが可能になる。死者の塔地下2階に入るには、オフィサー・ヘンコフから「死者のエポレットB2F」を受け取る必要がある。一時期、死者の塔は2階までしか存在しないとされていたが、後にアンデッドクランの支配者が滞在する地下3階が追加で発見された。
3.その他
この地にはプロメテウスの隠された本拠地が存在する。
死者の塔で育つ「プリクル・デスフラワー」によって、遠く離れたグリーンディスパイアで疫病が流行したことがある。
魔王の復活が迫ると、人々はアンデッドグラウンドが関係しているのではないかと疑った。
- ダンジョン
- 死者の塔 B1F
- 死者の塔 B2F
- 死者の塔 B3F
- 死者の塔 B3F(Part2)
- 死者の塔 B4F
- エッジ・オブ・ファントム
フォゴトンルイン
1.概要
滅亡した古代都市の遺跡である。フアン大陸で最も大きなアナラブルエイジの遺跡でもある。
2.特徴
荒れ果てた荒野の中に、アナラブルエイジに由来すると推測される神殿のような建物や残骸が放置されている。まだ探索されていない古代の神秘的な遺跡が数多く存在するが、危険なため出入りは容易ではない。多くの人々がフォゴトンルインを探索しに行って命を落としたり、重傷を負ったりしている。
現在ネバレスでは、フォゴトンルインはかつて多くの人々が住んでいた巨大都市だったが、一瞬で廃墟となり、誰も住めない土地になったという伝説だけが残っている。今では奇怪で巨大な鳥や虫たちだけがフォゴトン・テンプルに住んでいる。
その後、フォゴトンルインの南東部でフォゴトン・テンプルが発掘された。正確には、元々賢者の塔が発見していたが、危険なため隠していた施設である。元はアナラブルエイジ時代に建てられたアカデミーの跡地だったが、魔王の降臨後にアカデミーは破壊され、設立者は人々を殺害したと言われている。噂では、その設立者が不老不死を得て以来、この寺院周辺を通る旅人や戦士たちを襲っているという話が広まっている。現在、当局ではフォゴトン・テンプルを探索したい戦士たちに入場カードを発行している。
3.その他
ネバレスの人々はフォゴトンルインに「初香の根」を植えて浄化しようと試みているが、土地があまりにも荒れているため失敗している。
フォゴトン・テンプルの入場に必要な「マスターカード」は、フォゴトンルイン、レイクサイド、ミュータントフォレストなどで入手可能である。
- ダンジョン
- フォゴトン・テンプル B1F
- フォゴトン・テンプル B2F
- フォゴトン・テンプル B2F(覚醒モード)
- フォゴトン・テンプル B3F
- ガーデン・オブ・ダスト
- 迷宮
- マンダラートの遺産 Lv.1~Lv.6
レイクサイド
1.概要
レイク・イン・ザ・ダスクに続いて発見された場所であり、山脈に遮られているため通常の方法では入ることができない。パストゥール大陸のエングリフ山脈に沿って湖が続いていると推定されている。
2.特徴
名前は似ているが、レイク・イン・ザ・ダスク(黄昏の湖)とは別の場所である。レイク・イン・ザ・ダスクはフアン大陸のエングリフ山脈、グリーンディスパイアの西の最深部に位置し、レイクサイドはその周辺に位置する。賢者の塔が崩壊し、ネバレスが二分された後、民間主導の探査隊がレイク・イン・ザ・ダスク周辺を探索する過程で新たに発見され、「レイクサイド」と名付けられた。
夕焼けのように赤く染まる空が特徴である。緑の中には、かつて住民が住んでいたが放棄された廃墟や建物が湖に半分沈んでいる。空と地上のコントラストによって美しい風景に見えるが、周囲にはオーク、ノール、トロール、ゴーレムなどの危険な魔物が徘徊している。
その後、カペラとプロキオンが合同で探索を行い、レイクサイド中央に位置する島で「セインツ・フォース・カリバー」が発見された。次元の裂け目を通過すると、セイント・バレンタインが残した力と意志を持つセインツ・フォース・カリバーに出会うことができる。セインツ・フォース・カリバーは、所有者にこの世界を守るための力と意志を貸してくれるという。この武器の正体は、かつてセイント・バレンタインが魔王を封印した頃にフォースが武器のように凝縮されたものと推定されており、それを巡ってカペラとプロキオンが戦闘を繰り広げている。
3.その他
ボルカニック・シタデルへの入場に必要な「闇の印章」を入手することができる。
- ダンジョン
- イリュージョン・キャッスル・アンダーワールド
- イリュージョン・キャッスル・ラディアントホール
- イリュージョン・キャッスル・アンダーワールド(外伝)
- イリュージョン・キャッスル・ラディアントホール(外伝)
ミュータントフォレスト
1.概要
パストゥール大陸中央東部地域にある「望郷の森」の奥で発見された奇妙に変異した森。
深い森のどこかに重要な遺跡があると推定され、最近では紛争地域として宣言された。
2.特徴
パストゥール大陸中央東部に位置する望郷の森は、その複雑さと危険性から長年未開拓地として残されていた。さらに、望郷の森は植生も異常で、針葉樹林・広葉樹林・熱帯・ジャングルが共存している。ミュータントフォレストはその中でも変異したジャングルの奥に位置する。
賢者の塔が解体された後、カペラ連邦とプロキオン連盟が未開拓地を探索する中で、密林内部で重要な遺跡を発見した。しかし本格的な調査が始まる前に両勢力が衝突し、紛争地域として宣言された。
ミュータントフォレストには寄生植物に身体を奪われた魔物や、奇怪に変異した虫や昆虫が生息しており、一日中雨が降っている。滝から始まる川がジャングルの中を流れており、ジャングルの中央には元の所有者が不明な巨大なレンガ造りの建物と寺院が建てられている。突然変異があまりにも多いため、「ミュータントフォレスト」と名付けられた。
放棄された祭壇は「アルタ・オブ・シエナ」の入口と繋がっている。近くには奇妙な商人が物を売っており、彼の話によると、カペラとプロキオンの紛争が始まった後、動植物のような姿をした魔物たちが女王のように崇める魔物を護衛しながらその中へ入っていったという。アルタ・オブ・シエナは後にB2Fまで発見される。
3.その他
- ダンジョン
- アルタ・オブ・シエナ B1F
- アルタ・オブ・シエナ B2F
ポンテスフェルム
1.概要
人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地。
その起源が不明な機械魔物たちは、発見された順にコードネームが付けられているという。
2.特徴
ポンテスフェルムはポートルイナ近くの機械平原であり、メカメンダー地域を通じて出入りが可能である。
ネバレスのすべての地域の中でも最も異質な場所である。周囲には用途不明の金属製建築物が立ち並び、正体不明のエネルギー源が光を放っている。そのため空は常に青白い光を帯びている。
アナラブルエイジの記録によれば、ここは人間の時代以前に完成された、人間ではない存在のための地であり、鍛冶屋アルバ・ヒデはこの地を「冷たい金属の海」と表現している。プロキオン連盟とカペラ連邦が賢者の遺産を巡って争っていた際、ほぼ同時に発見されたため、両陣営が共同で調査を行っている。
ポートルイナに存在するメタルクランの魔物ですら、ポンテスフェルムに住む魔物に比べれば末端に過ぎない。メタルクランの主要な居住地であるため、彼らは空の飛行船を使ってこの地に出入りするすべての存在を監視しており、敵対的な生命体が発見されると容赦なく襲撃してくる。
ポンテスフェルム中央の塔は、メタルクランがネバレスを侵攻するために建設した前哨基地と推定されている。カペラ連邦とプロキオン連盟はこれを「マキナス・アウトポスト」と名付け、メタルクランの技術を持ち帰った戦士に対して莫大な報酬を約束している。
プロキオン連盟とカペラ連邦は、ポンテスフェルムに住む機械生命体に対して発見順に暗号名を付けている。そのため、神話に由来するネバレスの他の魔物とは異なり、ポンテスフェルムの魔物は特有の形式番号を持っている。ポンテスフェルムの魔物を研究するため、今も多くの人々がこの地に足を踏み入れている。また、ポートルイナの孤児たちは生計を立てるためにこっそりポンテスフェルムに入り、スクラップやガラクタを拾っている。
3.その他
- ダンジョン
- マキナス・アウトポスト
- セレスティア
- 秘密基地 SCA-76
ポルタ・インフェルノ
1.概要
闇と恐怖に満ちた魔界の入口。
ここには上級ダーククランの魔物が出没するという噂がある。
2.特徴
ポートルックス第2ワープセンターを通じて出入りが可能である。空は常に赤みがかった暗雲に覆われており、溶岩が川のように流れている。そのため、常に地獄のような熱気が漂っている。
中心部には奇怪で暗い光の回廊や壁龕、建築物が都市のように立ち並び、その周囲には侵入者を阻むための鐘楼や城壁が築かれている。
地獄の炎を連想させる「ポルタ・インフェルノ」という名称は、そこに生息するダーククランに由来する。ポルタ・インフェルノに住むダーククランの魔物はすべて上級の存在であり、人間が地獄の存在として想像するような姿をしている。
悪名高いダーククランはネバレス全域に出没する魔物だが、通常人類が遭遇するのはダーククランの中でも下級に過ぎず、上級の存在は人類を凌駕する知性と魔法に関する能力を持っている。そのため、ダーククランの存在が異なる次元に由来するのではないかと疑う者もいるほどである。
ポルタ・インフェルノには「悪魔の塔」と呼ばれるダンジョンが別途存在する。地域の北東部で見つけることができ、入場には「悪魔の鍵」が必要である。悪魔の塔に登場する魔物もまた、悪魔的な姿をしている。
3.その他
- ダンジョン
- 悪魔の塔
- 悪魔の塔(Part2)
- パンデモニウム
アーケイントレース
1.概要
元々アーケイントレースは広大な平原だったが、ある日突然奇妙な模様が現れた。それ以降、人々はその場所を「アーケイントレース(Arcane Trace)」と呼ぶようになった。
2.特徴
本来アーケイントレースは単なる広い平原であり、広がる土地以外には何もなく、時折旅人が通り過ぎるだけの場所だった。そのため、人々はこの地を単に「平原」と呼んでいた。
しかしある日、平原が裂けて巨大な亀裂が生じた。それは上空から見ると幾何学的な対称模様のように見える裂け目だった。
その亀裂が発見されて以降、平原は多くの人々の注目を集め、裂け目の原因について様々な憶測が飛び交った。ある者は大地震によるものだとし、またある者は魔王による大破壊の痕跡だと語った。
しかし、アーケイントレースは元々人が住んでいない地域だったため、その亀裂がどのように、いつ生じたのか誰も確信を持てなかった。
その後、アーケイントレースを通る人々がこの地を「何か得体の知れない巨大な裂け目が刻まれた平原」と呼び始め、いつの間にか「アーケイントレース(Arcane Trace)」という名称が定着した。
特筆すべきは、アーケイントレースがモンスターの出現がない平和な土地だったため、賢者カペラ/プロキオンはこの地にアカデミーを設置し、支持勢力の育成を試みたことである。
しかし、戦争難民が押し寄せたことで状況は一変した。彼らはカペラ/プロキオンのアカデミーに助けを求めたが、アカデミーは多数の戦争難民を受け入れることができなかった。怒った難民たちはアカデミーの事情を理解せず、今ではアーケイントレースを彷徨いながら通行人を襲撃している。
3.その他
ネバレスの中でも最も住みやすいと思われる緑豊かな土地である。周囲には針葉樹林が自然に自生しており、平原の中央には島のような地形があり、川が堀のようにその周囲を流れている。
気候も人が住むのに適しており、雨量は少なく湿度も低い。現在は放棄されているが、かつて賢者カペラ/プロキオンが設立したアカデミーが存在していたため、各種施設の痕跡が残っている。また、アーケイントレースで亡くなった難民たちの墓が道端に存在している。
- ダンジョン
- アバンドンド・シティ
- アバンドンド・シティ
セニリニア
1.概要
未知の大陸「セニリニア」は、これまでネバレスの人々に知られていなかった場所である。
過去、この地に現れたネバレスの人々によって、大陸全体が滅亡寸前まで追い込まれた歴史を持つ。
2.歴史
元々セニリニアは長い歴史を持つ大陸であり、長い間外部勢力と接触することなく独立して生活してきた。人々は大陸の北部と南部に住む動物たちと互いの領域を侵さないよう協定を結んでいた。その後、セニリニアの人々は大陸中央の牧草地で生活したり、セニアの塔で大陸の植生を研究していた。
ある日、セニリニアに外部の者たちが訪れた。自らをネバレスの人々[1]と名乗った彼らは、セニアの塔の学者たちを訪れ、何らかの研究を進めようとした。その研究内容は明らかではないが、確かなのはその研究によってセニリニア大陸が滅亡寸前の災厄に見舞われたということである。
セニアの塔は研究の結果、爆発を起こし、多くの人々が犠牲となった。中央の牧草地は人が住めない場所となり、生存が不可能になったことで、生き残った人々は長年の協定を破り、南の森と北の森へと散らばった。元々訪れていたネバレスの人々はどこかへ姿を消した。
その後、ネバレスから新たな人々が訪れた。自らを賢者カペラ/プロキオンと名乗った彼らは、セニリニアの生存者たちが生きていけるよう支援し、それぞれ南部と北部に村を築いた。
3.特徴
全体的に涼しい気候で、針葉樹が育っている。大陸中央は地形が高く、牧草地が広がっていた。中央にはセニアの塔が存在していたが、現在はセニアの塔の爆発によって破壊された建物の残骸だけが残っている。
セニリニアの人々は大陸の歴史に強い誇りを持っており、賢者カペラ/プロキオンから支援を受けたことに感謝の気持ちを抱いている。
特筆すべきは、セニリニアの動物たちは魔物とは異なり、人間以上の知性を持ち、人間よりも長寿であるという点である。しかし、セニアの塔が崩壊した後、生存が脅かされるようになったセニリニアの人々は、かつて動物たちと結んだ協定を守るべきかどうか、元の生活に戻るべきかどうかを巡って意見が鋭く対立している。
- ↑ プロメテウスである。
👤NPC
🧊ブラッディアイスのNPC
🏜デザートスクリームのNPC
🌴グリーンディスパイアのNPC
⚓ポートルックスのNPC
🛠ポートルイナのNPC
🌲セニリニアのNPC
🧙クエストNPC
📜クエスト
登場人物
「私」 | 最初は特別コロニーの平凡な訓練生だったが、次第に頭角を現し、賢者の塔に注目されて抜擢された。賢者シリウスから予言の人物「戦士の星」であることを知らされ、ネバレスで起こる危機と、ネバレスを支配しようとするプロメテウスの野望から世界を守る冒険に飛び込むことになる。 |
フェイトロン | 正体不明の少年。シルバーウッドと共に古代遺跡などを巡っている。実はプロメテウスによって育てられたファウストのクローンであり、アブソリュート・ソウル・コアの第七の欠片を持つ魔王候補。最後の瞬間、世界を守るための決断を迫られる。 |
フリード | 遺跡調査団の一員。元はトレジャーハンターであり、調査団長ベインの息子の推薦で合流した。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 |
リン | 盗賊ギルドのマスター。部下たちのクーデターによりギルドを追放されるが、生き延びて逃亡中。調査団長ベインの初恋の相手であり、「私」によって救出され、守護の剣に合流する。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 |
アリオネル | 遺跡調査団の一員。名家出身の見習い魔法使い。六つの星のうち、王の伴侶であることが明らかになる。魔王覚醒という世界的事件において重要な決断を下す役割を担っている。 |
ユアン | 遺跡調査団の一員。無口な性格の戦士。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。 |
賢者ベラドリクス | 賢者の塔の七人の賢者の一人。先天的な病を抱えて余命わずかであり、特効薬もない中、常に前向きな思考で笑顔を絶やさない強い女性。六つの星のうち、守護騎士の一人であることが明らかになる。賢者の塔が隠している真実を明らかにしようとしている。 |
賢者アルデバラン | 賢者の塔の七人の賢者の一人。通称「放浪の賢者」。塔に留まるよりも世界を放浪することが多く、古代史の研究に関心があり、関連資料を集めるためにネバレス全土を旅している。現在は遺跡調査団の総責任者を務めている。実はアルデバランの真の目的は、ネバレスで実際に起こっている事象を確認し、賢者の塔内部のスパイを見つけ出すことである。 |
賢者シリウス | 賢者の塔の七人の賢者の一人。賢明で慈愛に満ちた性格からネバレスの人々に尊敬されている。世間では死亡したとされているが、実は賢者の塔の秘密組織「守護の剣」の首領であり、世界を守るための秘密任務を遂行していた。魔王復活を阻止するために表舞台に立つ。 |
シルバーウッド | フェイトロンと共に行動する戦士。古代遺跡に関する知識も豊富で実力もあるが、どこか陰気な雰囲気を漂わせている。フェイトロンと共にクランマスターたちを倒し、ASCの欠片を集めて奪取する計画を立てている。 |
ミスティック・ブレイド | 正体不明の盲目の冒険者。シルバーウッドとは非常に仲が悪い。目が見えなくなったのもシルバーウッドのせいだが、自身の過去について語ることはない。守護の剣に合流し、フェイトロンを追う。 |
研究員ヘイル | 賢者の塔所属の研究員。象徴やサンプル分析に優れた能力を持っており、各地から仕事の依頼が殺到している。 |
ナイン | 優秀な成績でアカデミーを卒業し、最年少で賢者の塔の研究員となった少女。しかし突然、賢者の塔の機密を持ち出して姿を消した。現在、賢者の塔に追われている。 |
賢者リゲル | 賢者の塔の七人の賢者の一人。静かで世間に姿をほとんど見せないため、謎に包まれたイメージを持つ賢者。会った人々によれば、人間社会に対してかなり冷笑的な視点を持っているという。 |
スカイルド | ミズ家の後継者候補だった問題児の家出少年。大げさな話が多く、人々を騙して回っている。家出の際に家宝を盗んだため、ミズ家に追われている。 |
クエストシナリオ概要
- 職業 (Lv. 1-5)
「私」は新しい世界に初めて足を踏み入れた。特別管理コロニーでオフィサーから戦闘と生活の方法を訓練される。 - ブラッディアイス/デザートスクリーム/グリーンディスパイア (Lv. 6-10)
村人たちの依頼をこなして能力を証明した「私」は、祭壇で誓いを立て、オフィサーから特別訓練生に任命される。 - 異常現象 (Lv. 10-19)
ネバレス全域で奇妙な出来事が起こっている。商団は盗賊ギルドとジャイアントスネークに襲撃され、ブラッディアイスでは人々が失踪し、疫病が広まりゾンビが増えている。グリーンディスパイアの探査隊は行方不明となり、鉱山で採掘していた魔法使いたちはプラントクランに襲われた。砂漠に現れた黒魔術師たちは人々と共に姿を消した。
「私」はオフィサーの依頼を受けて各地の問題を解決し、最近の事件が互いに関連していることを突き止める。この事実を知ったコロニーのオフィサーたちは対策を講じるため会議を招集する。 - プロローグ (Lv. 20-29)
オフィサー・ダンハイクの推薦を受けた「私」は、ベラドリクス一行の遺跡調査団に合流し、遺跡で輝く遺物を発見する。その正体を知るため、行方不明となった大賢者シリウスを捜索する。捜索の末、ブラッディアイスでキャプテン・マークとして身を隠していたシリウスを発見する。
シリウスは「闇の六つの星」が目覚めようとしていると語り、「私」が予言の人物「戦士の星」であり、四人の守護騎士と王の伴侶を探すよう指示する。 - 邪教の拡散 (Lv. 24-33) Side
「私」が砂漠の中心で遺跡調査をしている間、ネバレス全域では邪教が広まっていた。被害が深刻化すると、「私」は任務遂行のため派遣され、ダーククランと邪教の関連性を突き止め、邪教徒たちを掃討する。 - 王の伴侶と守護騎士 (Lv. 30-38)
「私」はシリウスと共に黙示録のカードを解読し、王の伴侶と守護騎士たちを見つけ出す。
王の伴侶はアリオネル、守護騎士は賢者ベラドリクス、戦士ユアン、フリード、そして盗賊ギルドのリンである。「私」は彼らを訪ねて使命を伝える。最後の王の星を除いた六つの星が揃う。 - 魔物クランの挑発 (Lv. 39-42)
突然プラントクランが暴れ始める。「私」の調査により、魔法使いギルドが先にプラントクランを刺激したことで人間を攻撃する事件が発生したことが判明する。オフィサー・シュターバックはベラドリクスを通じて「私」にアブソリュート・ソウル・コアの存在を知らせ、魔法使いギルドの背後にいる勢力を疑う。 - 王は消え (Lv. 43-57)
シリウスは、シルバーウッドとフェイトロンがそれぞれ「背徳の騎士」と「王」であることを明かし、フェイトロンが闇の力で魔王に覚醒するのを阻止するよう依頼する。「私」はシルバーウッドからフェイトロンを救出し、ネバレスで起こった異常現象の背後に秘密結社プロメテウスがいることを知る。
シリウスはASCを制御できる「ASC制御器」の存在と、フェイトロンが封印された魔王のクローンとして作られた可能性を「私」に伝える。 - 闇の魔法使いギルド (Lv. 52-55) Side
「私」はベラドリクスの依頼を受けて魔法使いギルドの調査に乗り出す。調査の結果、賢者の塔の上層部にプロメテウスのスパイがいる可能性が判明する。プロメテウスはアブソリュート・ソウル・コアを探すため、魔法使いギルドを利用してメタルクランと手を組み、プラントクランを攻撃しようとしていた。 - 序幕 (Lv. 52-52) Side
オフィサー・モリソンは「私」に問いかける。何のためにこの地で戦っているのか?
賢者カペラと賢者プロキオンのどちらかを支持するよう勧める。新たな戦争が迫っている。 - 悲しみを埋めて (Lv. 58-64)
プロメテウスが本格的に動き始める。賢者の塔内部の裏切り者がリゲルであることが判明する。仲間たちが次々と命を落とす。 - プロメテウスの正体 (Lv. 65-72)
一行は三手に分かれてそれぞれの目標を追う。「私」はポートルイナへ向かう。行方不明だったナインがヴァンパイアの毒に感染し、スパイとして活動していたこと、そしてプロメテウスの首領が前々代の賢者リゲルであることが明らかになる。 - 魔王の根源 (Lv. 73-76)
フェイトロンが魔王として覚醒し、暴走を始める。各地のコロニーが魔物に襲撃される。 - 死の地を求めて (Lv. 77-79)
アンデッドクランとプロメテウスが手を組んで動いていることが判明する。ASC制御器の位置をヘイルから聞き出すが、すぐには見つけられない。 - 殺王の使命 (Lv. 80-87)
「私」はファンタズマルクランから最後の黙示録のカードを入手する。フェイトロンを守ろうとしたベラドリクスが死亡し、フェイトロンは自らの封印を決意する。 - 大破壊の根源破壊 (Lv. 88-97)
ASC制御器は死者の塔に隠されていた。「私」はASC制御器を破壊し、プロメテウスの目的を打ち砕く。しかしフェイトロンの暴走は止められなかった。「私」は永遠の祭壇でフェイトロンを封印し、大破壊によるネバレスの滅亡を防ぐ。しかし、ネバレスは二分され、両陣営の戦争は避けられないものとなった。 - 戦雲 (Lv. 95-95) Side
魔王復活の余波で大陸全体に大事件が起こっている。ポリス間で戦争が勃発し、魔物たちも暴走する。賢者の塔ではプロキオンとカペラが賢者の遺産を巡って独立を宣言する。今、「私」はどちらかの陣営を選ばなければならない。 - 奇妙な旅人スカイルド (Lv. 95-112)
突然「私」にスカイルドという人物から連絡が入る。スカイルドは大げさな話ばかりする冒険者で、いつもでたらめを言っている。
レベル別クエスト
各バトルスタイルのチュートリアル
- ウォーリアー、フォスシルダー、グラディエーター (1-5)
- ブラッディアイス案内
- GPS
- 戦闘の基本
- 新しいスキル
- ワープゲート
- 砂漠の挑戦
- 雨降るジャングル
- インストラクターの試験完了
- コアアップグレード パート1
- コアアップグレード パート2
- 昇級予行演習
- ブレイダー、ウィザード、ダークメイジ (1-5)
- デザートスクリーム案内
- GPS
- 戦闘の基本
- 新しいスキル
- ワープゲート
- 雨降るジャングル
- 雪と氷のコロニー
- インストラクターの試験完了
- コアアップグレード パート1
- コアアップグレード パート2
- 昇級予行演習
- フォスアーチャー、フォスブレイダー、フォスガンナー (1-5)
- グリーンディスパイア案内
- GPS
- 戦闘の基本
- 新しいスキル
- ワープゲート
- 雪と氷のコロニー
- 砂漠の挑戦
- インストラクターの試験完了
- コアアップグレード パート1
- コアアップグレード パート2
- 昇級予行演習
訓練生として特別管理コロニーに入所する。特別管理コロニーのオフィサーは、コロニーに常駐する商人たちを紹介し、物資を支給してくれる。そして地図の見方、GPSの使い方を教えてくれる。インストラクターは戦闘方法とワープゲートの使い方を教え、他地域のインストラクターに会うよう勧める。他地域のインストラクターは能力を試し、地域訓練課程を修了したことを証明する確認証を発行してくれる。コロニーの魔法商人はコアアップグレードの概念と属性付与について教えてくれる。すべての課程が終了すると、インストラクターは昇級審査について教え、助手のコプランドと共に昇級予行演習を行うことになる。
特別訓練生任命
- ブラッディアイス (6-10)
- 宿敵スコログ
- インフルエンザ治療の薬草
- 髪の草履
- 特別推薦
- 特別訓練生任命
ガード・マイルズが助けを求めてくる。マイルズはコロニーの前に這い回るスコログたちによって住民が被害を受けているため、討伐を依頼する。モンスターを掃討すると、今後は友人として協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はブラッディアイスでインフルエンザが流行する。普段は風邪を引かない住民たちも咳、鼻水、頭痛、倦怠感に苦しんでいる。魔法商人ケラーが住民のために薬草を探してほしいと依頼する。薬草を持ち帰ると、住民たちと一緒に煎じて飲む。次に雑貨商人デイトンが助けを求めてくる。最近、ブラッディアイスの魔物が変異した影響でゾンビメイドの髪の毛を入手するのが難しくなった。ゾンビメイドの髪の毛は安価で丈夫なため、草履作りに最適だという。
- デザートスクリーム (6-10)
- 手に負えないレッドガリー
- 攻撃開始
- 丈夫でしなやかな革
- 特別推薦
- 特別訓練生任命
ガード・テッキが助けを求めてくる。テッキはコロニーの前を走り回るレッドガリーたちによって住民が被害を受けているため、討伐を依頼する。モンスターを掃討すると、今後は友人として協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はガード・マーカスが砂漠のモンスター掃討を依頼する。最近、砂漠の魔物が異常に敏感になり、人を襲う事件が増えている。レッドガリーレアを掃討すると、防具商人ディオンが助けを求めてくる。最近、砂漠の魔物が変異した影響でデザートフォックスの革を入手するのが難しくなった。デザートフォックスの革は丈夫でしなやかで、防具作りに最適だという。
- グリーンディスパイア (6-10)
- ヤシの実の季節
- ジャングル探査隊支援
- よく乾いた薪
- 特別推薦
- 特別訓練生任命
雑貨商人リベットが助けを求めてくる。リベットはエルダートログロのヤシの実を探してほしいと依頼する。エルダートログロは熟したヤシの実を見分ける能力に優れている。そしてそのヤシの実を奪うトレイプルも討伐してほしいと依頼する。任務を完了すると、今後も協力してほしいと言われる。少し休む間もなく、今度はオフィサー・シュターバックが呼び出し、ジャングル探査隊にコンパスを届けてほしいと依頼する。最近、ジャングルの魔物に異常な変異現象が起きているという。コンパスを届けると、雑貨商人リベットが再び助けを求めてくる。狩人が去ったため、トログロ・ウォリアーの木製棍棒を入手するのが難しくなった。トログロ・ウォリアーの棍棒ほどよく乾いた薪はないという。
住民たちの依頼をすべてこなすと、インストラクターが呼び出す。インストラクターはこれまで「私」を注意深く見守っており、他の訓練生よりも優れた実力を持っていると確信して呼び出したという。モンスター討伐で資格を証明すると、インストラクターは「私」を特別訓練生としてオフィサーに推薦する。オフィサーは特別訓練生を育成する背景について説明する。最近、ネバレス全体で異常現象が絶えず発生しており、コロニー連合会議では優秀な訓練生を選抜して異常現象を解決することを決定した。オフィサーは戦士の祭壇で誓いを立てさせ、正式に特別訓練生として任命する。
異常現象
- 異常現象 (10-19)
- 変異モンスターの襲撃
- 変異の原因
- ヘイルのお使い
- 幽霊の山荘
- 恐ろしい伝染病
- ジャングルの変異現象
- ジャングル境界の土壌調査
- 崩れた鉱山
- 会議の招集
- 消えた黒魔術師
特別訓練生に任命される間、ネバレス大陸では様々な事件が発生していた。ジュディンとメディナクの間では戦争が起こりかけ、商団同士の争いも激化していた。デザートスクリームのガード・テッキは、変異モンスターが商団を襲ったという噂があると伝える。オフィサー・ダンハイクはそれが事実であると明かすが、確証がないため調査が必要だと判断する。ダンハイクはモンスターのサンプルを依頼し、「私」は商団が提出したジャイアントスネークと同じモンスターのサンプルを入手する。しかし、肉眼では区別がつかない。
ダンハイクはヘイルの力を借りることを提案する。ヘイルは賢者の塔の研究所出身で、特別コロニー担当の研究員。分析能力は非常に高いが、性格に難がある。研究所周辺にはモンスターを放ち、誰も近づけないようにしている。モンスターを突破してヘイルに会うと、訓練生がよく来たと驚きながらも、最近はサンプル分析の依頼が殺到していると愚痴をこぼす。仕事を頼もうとすると、ヘイルは自分の依頼も聞いてほしいと言い、ブラッディアイスにゾンビの血液サンプルの分析結果を届けてほしいと頼む。
ヘイルの依頼でブラッディアイスのオフィサー・ヘンコフを訪ねると、彼は盗賊ギルドの襲撃により忙しくしている。治安が悪化し、ゾンビが急増し、伝染病が広まり、人々が失踪している。ヘンコフはゾンビの増加と伝染病、失踪事件の関連性を疑っており、分析結果を待っていた。
報告書を渡すと、ゾンビの血液に伝染菌が含まれていることに驚愕する。
しかし、ヘンコフはゾンビが伝染病を広めたとは考えていない。ゾンビの増加と失踪者の行方が説明できないためだ。調査人員が不足しているため、ヘンコフはゾンビの生息地「幽霊の山荘」の調査を依頼する。そこで「私」は古びた山荘で首飾りを発見する。それはフリュートが甥に贈ったものだった。ヘンコフは、失踪した伝染病患者がゾンビに変化していると判断し、コロニー連合とポリス当局はネバレス全域への感染拡大を防ぐため、感染者を収容所ごと焼却する決定を下す。
ヘンコフは「私」にたいまつを渡し、収容所を巡って火をつけるよう指示する。半分ゾンビ化した人々が炎に包まれて死んでいく。
任務を終えると、ヘンコフは「私」にグリーンディスパイアでの休暇を許可する。そこでオフィサー・シュターバックに会うと、彼は「私」がコロニー連合の任務を遂行したことに驚き、称賛する。ネバレス全域のゾンビ災害を防ぎ、多くの命を救ったと語る。
休息の後、シュターバックはグリーンディスパイアでも変異モンスターが出現しており、探査隊が派遣されたが連絡が途絶えたと説明する。探査隊はダイアボアとプラントトードのサンプルを送った後、トログロキングのサンプルを採取しようとしていた。
「私」はトログロキングのサンプルを入手するが、探査隊は見つからず、記録だけを持ち帰る。
記録を読んだシュターバックは、変異の原因が「赤いジャングルの境界の土壌」「寄生植物」「鉱物」にあると推測する。彼は土壌サンプルとトログロキングのサンプルを研究員ヘイルに分析依頼するよう指示する。
ヘイルは文句を言いながらも分析を引き受け、寄生植物が土壌に原因であること、鉱物に含まれる成分がそれを除去できることを突き止める。
ヘイルは鉱物を採取できるブラッディアイスの廃鉱の位置を教える。「私」はそこで倒れていた魔法使いに遭遇し、彼はプラントクランに襲われて全滅したと語り、息を引き取る。
報告を受けたシュターバックは、魔法使いがなぜ鉱物を採取しようとしたのか、プラントクランがなぜ襲撃したのか疑問を抱く。彼は各地の異常現象が密接に関連していると判断し、コロニーオフィサーの会議を開くべきだと考える。
「私」はデザートスクリームのダンハイクに会議開催の要請を伝える。
ダンハイクは「私」の活躍を聞いており、歓迎する。会議開催はすでに検討していたという。以前採取したジャイアントスネークのサンプル分析結果から、魔法使いが変異に関与している可能性があると判明していた。商団には不可能でも、魔法使いには可能だからだ。しかし、確実な証拠はまだない。
ダンハイクは会議の間、自分の代わりに砂漠に現れた黒魔術師の一団を調査してほしいと依頼する。黒魔術師とは、陰で古代遺跡を研究する魔法使いたちのこと。最近、彼らと共に人々が失踪する事件が起きている。
魔法商人サリバンは噂は聞いたが、利益にならないため関心がなかったという。代わりに防具商人ディオンを訪ねるよう勧める。
ディオンは、弟が黒魔術師に関わった人物と話していたと語る。弟は失踪前に「新しい世界、封印された獅子」と呟いていたという。ディオンはその人物がエイレン兄妹から物品を購入した可能性があると伝える。
エイレンはその人物を覚えており、特別な言葉は残していなかったが、黒魔術師が古代遺跡で封印された何かを探しているという噂を聞いたと語る。彼らは「世界が滅びる時、救われるのは自分たちと共にある者だけだ」と言って回っているという。
黒魔術師の調査が進む中、ダンハイクが会議を終えて戻ってくる。彼は、これまでの異常現象はすべて魔法使いギルドが関与していたという結論に至ったと語る。ただし、対策はまだ決まっていない。
黒魔術師の調査結果を伝えると、ダンハイクはその背後に存在する何かを直感する。「私」は何かの前兆を感じ、恐れながらも運命に導かれていることを悟る。
プロローグ
- プロローグ (20-29)
- オフィサーの推薦
- 調査団のキャンプを探して
- アルデバランと調査団員たち
- 指示事項の伝達
- ベインの初恋
└ 邪教の拡散 - 遺跡調査第2区域
- 輝くカード
- シリウスはどこに
- 密かな鍵
- 戦士の星
第8賢者ベラドリクスが遺跡調査団と共にデザートスクリームを訪れる。ベラドリクスは七賢者を除けば賢者の塔で最も高い地位にある人物で、体は弱いが実力が認められ第8賢者に任命された。彼女が優秀な訓練生を推薦してほしいと頼むと、ダンハイクは「私」を推薦する。
ベラドリクスはブレイダーのユアンを紹介し、挨拶を交わす。ユアンは非常に無口で冷たい態度を取る。ベラドリクスは二人を呼んだ本当の理由を明かす。表向きは遺跡調査団の支援だが、実際には非公式の任務があるためだった。
遺跡調査団でアルデバランと出会う。彼は「放浪の賢者」と呼ばれ、賢者の塔に留まるよりも各地を旅することが多い。紹介が終わると、アルデバランは他の仲間たちを紹介する。調査団長ベイン、フリード、アイク、アリオネルなど。
ベインは賢者の塔所属の研究員で、フリードはベインの息子の友人でトレジャーハンター出身。アリオネルはフォース魔法の名門クルーズ家の出身で、そそっかしい性格。アイクは賢者の塔の管理職を目指して参加しており、現在はアリオネルの後始末を担当している。
アルデバランは「私」を気に入り、ベラドリクスからの指示事項をベインに伝えるよう依頼する。指示は「調査区域の拡張」と「盗賊ギルドによる妨害を防ぐため、発掘品を即座に塔へ移送すること」。ベインは盗賊ギルドの話に妙な反応を示す。
ベインはこっそり「私」に頼みごとをする。盗賊ギルドのマスター・リンはそんなことをする人物ではないという。実はリンはベインの初恋の相手だった。ベインはギルドで何が起きたのか調べてほしいと頼む。
指定された場所で負傷したリンと出会う。ベインの名前を出すとリンは彼を思い出す。リンは自分がそんな卑劣なことを命じるはずがないと語り、実は部下のカシュがクーデターを起こしてリンを追放したことが判明する。リンは復讐を誓い、気絶する。
リンを救出するとベインは感謝する。突然、ネバレス・ポート・エクスプレスから連絡が入り、グリーンディスパイアへ向かう。ネイドラーの呼び出しでアイクが助けを求めているという。
キャンプに戻るとアイクがアリオネルとフリードが第2区域から戻っていないと話す。アイクはアリオネルを、「私」はフリードを探しに向かう。
第2区域でフリードを発見。彼はフェイトロンとシルバーウッドという二人を紹介する。彼らは古代文明の遺跡を探して旅しているという。知識も実力もあり、フリードは彼らを調査団に推薦したいと考えている。
三人は遺跡の奥で輝く遺物を発見したが、力を合わせても動かせなかったという。「私」が代わりに回収すると、光が消えカードが現れる。
キャンプに戻るとフリードが歓迎し、アルデバランに報告するよう勧める。アルデバランはカードが「私」にだけ反応したようだと語り、その正体は不明だが、失踪した大賢者シリウスの知恵が必要だと考える。
シリウスは前代賢者で、突然姿を消した人物。アルデバランは「私」の力がシリウスを導くかもしれないと信じ、ベラドリクスを訪ねるよう勧める。
ベラドリクスはシリウスが自分にとっても重要な人物だと語り、彼がデザートスクリームの魔法商人サリバンに会ったことを教える。サリバンは特別な話はしていないが、何かを探していたようだったという。
サリバンはコックスを訪ねるよう勧める。コックスはシリウスがエイレン兄妹にメッセージを送ったと語る。エイレンはその手紙を覚えており、緊急時に使える連絡手段を残していたという。
雑貨商人デイトンを通じて伝令が届く。ブラッディアイスの隠れた場所に住む奇人キャプテン・マークが、実はシリウスだったという。彼の居場所は鉱山の炉の中にある。
シリウスはエイレン兄妹を通じて来たことを察し、アルデバランの使いであることを知ると、身分を隠していたが常に仲間を気にかけていたと語る。
彼は千年前の「大破壊」について語る。地殻変動と津波で文明が滅び、ネバレスの人々はその生存者の末裔だという。予言では千年後に再び大破壊が起こるとされ、それを防ぐのが「七つの星」、特に「王の星」である。
「王の星が闇の力を持てば、闇の六つの星が光を取り戻し、暗黒の世界を作る。逆に光の力を持てば、光の六つの星が力を合わせて世界を救う。」
六つの星は王の伴侶、四人の守護騎士、そして彼らを導く「戦士の星」で構成される。
「私」が持ち帰ったカードは、誰でも封印を解けるものではなく、賢者の遺産であり、光の六つの星を目覚めさせる「封印された黙示録のカード」である。つまり「私」は六番目の「戦士の星」であり、予言の人物である。
シリウスは、ネバレスで起こる異常現象が「闇の六つの星」の覚醒、あるいは「大破壊」の前兆かもしれないと語る。カードの象徴を解読し、残りの守護騎士と王の伴侶を見つけなければならない。「私」は自分がこの世界に生まれた理由と使命を悟り、運命に従う決意をする。
邪教の拡散
- 邪教の拡散 (24-33)
- 邪教の伝道師
- 邪教に染まった息子
- 切なる願い
- 生贄の印
- 戻ってきた人々
- 邪教徒の隠れ家襲撃
- 邪教徒の尋問
砂漠で遺跡調査に集中している間、ネバレス全土では邪教が広まりつつあった。特にパストゥール大陸では邪教が猛威を振るっていた。アルデバランはこの問題の解決を望み、グリーンディスパイアの港管理人カーターに会うよう勧める。
カーターは、コロニー訓練生の中に優秀な人物がいるという噂を聞いたと言い、最近港に黒いマントをまとい、真っ白な顔に冷たい目をした怪しい人物たちが現れたと語る。怪しいが通行を拒む理由もなく通したが、今思えば彼らは邪教の伝道師だったかもしれないという。彼らがグリーンディスパイアに入ってから、パストゥール大陸に邪教が広まり、コリンズの息子も家出した。
カーターの慰労金を届けるためコリンズを訪ねると、彼は息子の失踪で店を閉めようとしていた。慰労金は辞退し、息子が戻ることだけを願っている。息子を探してほしいと懇願し、邪教徒が集まる変異したジャングルの小屋の場所を教えてくれる。
小屋を捜索すると、コリンズの息子ベンが気絶している。発見に喜ぶも、ベンは正気に戻らず、精神が壊れたような状態だった。
コリンズは、邪教に染まった人間はジャイアントスパイダーの心臓を煎じて飲めば正気に戻ると語り、心臓の入手を依頼する。心臓を持ち帰ると、ベンは元の状態に戻る。
コリンズは、息子の話によると邪教徒たちは儀式の準備をしていたと語る。その儀式が何のためかは不明だが、世界を揺るがすほど危険なものであり、邪教徒は生贄にするモスカッターに特別な印を付けて管理していたという。
雑貨商人リベットが詳しいと聞き、彼に尋ねると、モスカッターに付けられた印を見て表情を変える。生贄に印を付けるのはダーククランの習性であり、オフィサー・シュターバックに報告するよう助言する。
シュターバックは、邪教の背後にダーククランがいるという話に思案する。ジャングルの変異現象の背後に魔法使いギルドがいたことと似ているからだ。彼は邪教の正体と陰謀を調査するため、ネイドラーを訪ねるよう依頼する。
ネイドラーは、兄が家出して戻ってきたばかりだという。兄は教祖に付き従う少女と共に邪教から抜け出せなかったことを気にしている。ノダカの姉も兄と共に戻ってきたというので、彼女に会うよう勧められる。
ノダカの姉は、邪教の儀式について知っていた。儀式が終われば世界が滅び、新しい世界が生まれると信じていたという。しかし、邪教の指導者たちは人々を奴隷のように扱い、プラント系モンスターまで動員したため脱退した。ノダカはガード・ショーンに会うよう勧める。
ショーンの母も戻ってきた人の一人だった。彼女はダーククランのモンスターと黒いマントをまとった魔法使いが教祖と共にいるのを目撃した。邪教の本拠地はブラッディアイスの氷山脈付近にある可能性が高いという。
シュターバックは報告を受け、賢者の塔が何もしていないことに苛立つ。しかし、コロニーにも掃討作戦を行える人員がいないため、「私」に事実確認を依頼する。
邪教徒の隠れ家を調査中、負傷して倒れている邪教徒を発見し、連れ帰る。
尋問すると、邪教徒は素直に話す代わりに意味深な言葉を残す。
「満月の夜、我らは最も強くなり、すべては我らの足元にひれ伏すだろう。」
シュターバックはその意味を理解できないが、吸血鬼との関連性を思い出す。満月の夜、吸血鬼は月の力を受けて強くなるという伝説がある。
しかし吸血鬼はアンデッドクランのモンスターであり、邪教の背後はダーククラン。もしかすると魔法使いギルドとアンデッドクランの間にも何らかの関係があるのかもしれない。「私」はこの先に何が待っているのか、興味と不安を抱く。
王の伴侶と守護騎士
- 王の伴侶と守護騎士 (30-38)
- 象徴の意味
- 第二の黙示録のカード
- メモリアルコアを探して
- 守護騎士たちを探して
- 研究員ヘイルの行方
- ヘイルの宝物
- 古代解読書
- 第三の黙示録のカード
- 王の伴侶
- 決意を固めて
シリウスがカードの解読を終え、呼び出す。4つの象徴を見つけたが、解釈はできなかったため、ネバレス最高の実力者である研究員ヘイルに依頼するよう指示する。ヘイルはぶっきらぼうな反応を見せるが、シリウスの依頼だと聞いて断れない。
シリウスの推薦通り、ヘイルはすぐに象徴を解読する。 - 死を忘れた真実の探求者 → スケルトンメイジ - 灼熱の地で眠れぬ戦士 → 特殊なマミー - 血の世界を見つめる巨大な欲望 → ヒュージスパイダー - 吹雪が舞う祭壇の集い → ブラッディアイスの吹雪祭壇
祭壇で秘密を解き明かす者が望むものを得るという。祭壇で秘密を解き、第二の黙示録のカードを入手する。
シリウスは第二のカードの象徴を解読し、守護騎士の情報が記録されたメモリアルコアの地図の位置を示す。砂漠のマミー村で地図を入手し、メモリアルコアをすべて集めると、以下の人物が浮かび上がる: - 王を守る光の守護騎士 → ベラドリクス - 王に対抗できる光の守護騎士 → ユアン - 王の影として生まれ変わった守護騎士 → リン - 王の後継者となる光の守護騎士 → フリード
調査団の元へ行き、彼らに守護騎士の運命を伝えると、皆驚く。こうして王の伴侶を除いた5つの星が揃う。シリウスは「運命は突然訪れるように見えるが、実はずっと前から予言されていたものだ」と語る。
最後の王の伴侶は第三の黙示録のカードで見つける必要がある。第二のカードの残りの象徴を解読するには、ヘイルの持つ古代解読書が必要だが、ヘイルは最近姿を消してしまった。
ヘイルと親しい魔法商人ケラーに尋ねると、ヘイルはギャンブルにハマって借金を抱えて失踪したという。ケラーはグリーンディスパイアのノダカに聞くよう勧める。ノダカによれば、ヘイルは特別に封印された研究所に隠れているという。その封印はヘイル自身しか解除できない。ノダカは煙幕を使ってヘイルに自ら扉を開けさせる作戦を提案する。
煙幕を使うと、ヘイルが飛び出してくる。彼は古代解読書を渡したくても今は持っていないと語る。実はテスキに預けて金を借りたという。テスキに返済して解読書を取り戻すしかない。ヘイルは「赤いジャングル」で採れる寄生キノコのような最高級魔法素材でなければ、テスキは解読書を返さないだろうと語る。
赤いジャングルで寄生キノコを入手し、テスキに渡すと、彼は惜しみながらも古代解読書を返してくれる。ヘイルに届けると、彼はギャンブルに溺れていた自分を「狂っていた」と表現し、解読書を1日だけ貸してくれる。ただし、借金取りが来ると困るので、居場所は秘密にしてほしいと頼む。
シリウスは古代解読書で最後の象徴を解読する。 - 吹雪が舞う空 - 氷河に覆われた山脈の地 - 5つの星が集まると開かれる扉
これは5つの星が共に行うべき任務だと考え、ブラッディアイス東部の氷山地下バンカーで仲間4人と共にレバーを引いて封印を解くと、第三の黙示録のカードが現れる。
第三のカードは王の伴侶としてアリオネルを指名する。シリウスは、アリオネルが未熟で弱い子供だと思っていたが、こんな重い運命を背負うとは思わなかったと語る。
「私」がカードを見せると、アリオネルは小さな少年の幻影を見る。少年が永遠の空間に閉じ込められる様子を見て、自分の運命を悟る。アリオネルは世界を守る運命を受け入れると決意し、仲間に加わる。こうして王の星を除いた6つの星がすべて揃う。
シリウスはネバレスの運命が彼らの手に委ねられていると語り、王の星が闇の力で覚醒する前に、光の力で覚醒させなければならないと強調する。闇の勢力も王を探しており、王は光の6つの星から遠く離れてはいないはずだ。しかし、王の星を探す方法はシリウスにも分からなかった。
魔物クランの挑発
- 魔物クランの挑発 (39-42)
- 探査隊の遺体収集
- プラントクランの挑発
- 挑発の原因
- ベラドリクスへの報告
ヘンコフが急いで呼び出す。グリーン・ディスパイアで異常なものが発見されたとして協力要請があったという。シュターバックに会うと、以前行方不明になったジャングル探査隊の遺体が赤いジャングルの奥深くで発見されたという情報が入ったらしい。シュターバックはそれを見つけてヘイルに検死を依頼してほしいと望んでいる。
遺体を見つけてヘイルに持っていくと、ヘイルは文句を言いながらも怪しい点があるとして仕事を引き受ける。その代わり、自分の仕事も一つ片付けてほしいと要求する。少し前にプラントクランの魔物たちが人々を襲った事件があった。その時、配達員が武器商ミトロフに依頼された先端武器をプラント魔物に奪われたという。そのせいで代金の支払いもできない状況だ。
プラントクランレアで武器を見つけてミトロフに届けると、ミトロフは感謝し、ヘイルに入金すると言う。ミトロフは最近プラントクランの魔物たちが狂ったように暴れているのに、ポリスでもコロニーでも誰も教えてくれないと不満を漏らす。シュターバックにこれについて尋ねると、ミトロフに詰め寄られて冷や汗をかいたと言う。
ヘイルの検死結果を受け取ったシュターバックは、魔法使いギルドがプラントクランを刺激したために攻撃されたのではないかと推測する。廃鉱以降も魔法使いギルドはプラントクランを刺激していたようだという。検死結果は、魔法使いギルドに存在する背後勢力の存在を疑わせる重要な手がかりだ。これまで魔物クランと人間は互いに均衡を保って生きてきたが、その均衡が崩れようとしている。これ以上黙認できないので、賢者の塔に報告を上げるとして、報告書をベラドリクスに届けてほしいと頼む。
ベラドリクスは報告を受け、魔法使いギルドの背後勢力がアブソリュート・ソウルコアを狙っていると話す。
アブソリュート・ソウルコアは賢者の塔の中でも賢者たちにしか伝えられない極秘中の極秘だ。略してASCは、千年前の大破壊を引き起こした力の源である。その後7つの欠片に分かれ、6つは各魔物のクランマスターが持つことになった。最後の7番目の欠片は王の星が持っている。最後の欠片が最も強力だが、誰であれ2つ以上の欠片を持つと、誰も太刀打ちできなくなる。これが王を早く見つけなければならない理由だ。
王は消えた
- 王は消えた (43-57)
- 遺跡調査団の報告書
- アルデバランのメッセージ
- ヴァンパイアレアの秘密
- ナインの解毒剤
- シルバーウッドの正体
- フェイトランの危機
- フェイトランを探して
- 自責
- 秘密結社、プロメテウス
- 裂けた地図
- 地図の半分
- 損傷した地図
└ 闇の魔法使いギルド
└ 序幕 - ダーククランの自白
- フェイトランの運命
ベラドリクスは、ASCの存在が密かに広まりつつあるので行動を急がなければならないと言う。まず調査団員にASCの存在を伝え、アルデバランに渡す報告書を届けてほしいと頼む。調査団キャンプに戻ると、他の団員たちはそれぞれ担当区域に出ており、ベインだけが残っている。フェイトランとフリードは一緒に行動し、シルバーウッドは黙って姿を消したという。ベインは、団員たちが戻ったらASCについて知らせると言い、活動報告書を渡してくれる。
ベラドリクスのもとに戻ると、アルデバランが来ていたが急用で先に賢者の塔へ向かったと聞かされる。そして、ナインを守ってほしいと頼んだという。ナインは賢者の塔で最年少の研究員だったが、最近機密を持って逃亡した。そのため賢者の塔はナインを追っていた。しかし、ベラドリクスとアルデバランはナインを信じている。賢者の塔より先にナインを見つけて保護しなければならない。
ナインはブラッディアイスに身を隠していた。ヘンコフに支援を要請するが、ヘンコフはコロニーに兵力がないとして任務遂行を拒否する。その代わり、できることがあれば手伝うと言う。ナインのメモを探して持っていくと、ようやく巡回をしてくれることになる。
偵察隊の巡回結果、思いがけず以前は存在しなかった深い洞窟を発見したという。偵察隊はそこをヴァンパイアレアと推測する。一人でヴァンパイアレアに侵入すると、中でアリオネルがすすり泣いている。アリオネルは、アイクとナインを助けに来たのかと唐突な質問をする。実は、アイクとアリオネルは遺跡調査中にナインが誘拐されるのを目撃していた。アイクはナインを救うためにヴァンパイアレアに入ったが、消息を絶ったままだった。
ヴァンパイアレアでアイクとナインを救出し、さらにシルバーウッドを目撃する。キャンプに戻ると、ベラドリクスが支援のため出発しようとしていたところだった。ベラドリクスは、シルバーウッドがフリードランと一緒にいたフェイトランを誘拐して姿を消したと言う。ベラドリクスは、ナインが目を覚ましたらヴァンパイア魔物に誘拐された理由を調べようとするが、ナインはヴァンパイアの毒に感染して状態が悪化している。中毒を治すには、アンデッドクランとミュータントクラン、プラントクランの解毒剤を混ぜて飲ませなければならない。リンとユアンはそれぞれアンデッドクランとプラントクランの解毒剤を取りに出発した。ベラドリクスは、私にミュータントクランレアで解毒剤を手に入れてほしいと頼む。
デザートスクリームで解毒剤を探している途中、薬棚の近くに落ちている腕章の破片を発見する。ベラドリクスに腕章を見せると、リンとユアンも同じ腕章の破片を持ち帰ったという。ベラドリクスは、どうやら重要な手がかりになりそうだと言い、まずはナインの治療に集中する。その後、アルデバランがナインの知らせを聞いて調査団キャンプに戻ってくる。
アルデバランは「君」が以前よりずっと強くなったと感嘆する。解毒剤を探している途中で見つけた腕章をアルデバランと合わせてみると、一片が欠けている。驚いたことに、最後の一片はナインが持っていた。シルバーウッドの腕から剥ぎ取ったものだという。破片を組み合わせると、一つの腕章が完成する。ベラドリクスは、シルバーウッドがフェイトランと共に魔物クランを襲撃して回っていると推測する。腕章をシリウスに見せると、シリウスはそれが背徳の騎士を象徴するものだと説明する。
それは闇の六つ星であり、王の力を奪う騎士の象徴だ。シリウスは、シルバーウッドの行動から見てフェイトランが王の運命を背負っているようだと言う。急いでフェイトランをシルバーウッドから救わなければならない。そうでなければ、闇の力でフェイトランが魔王に覚醒してしまうかもしれない。この事実を光の守護騎士たちに知らせると、仲間たちは一様に自責の念に駆られる。ユアンは、散開してフェイトランを探そうと提案する。どうせシルバーウッドはASCを見つけるまでフェイトランを連れ回すだろうから、まだ襲撃されていない魔物クランを探そうと言う。
「私」はユアンの提案に従い、グリーンディスパイアのプラントクランレアを捜索する。本当にそこにシルバーウッドと一緒にいるフェイトランを見つける。気絶したフェイトランを連れ帰ると、アリオネルはすすり泣きながら看病を申し出る。
フェイトランは、これまでの出来事に罪悪感を抱いていた。シルバーウッドが守護の剣を無差別に殺しただけでなく、その間も魔物と戦わなければならなかったという。フェイトランは誰も傷つけたくなかったが、力を制御することができなかった。アルデバランのもとに戻ると、守護の剣組織について教えてくれる。守護の剣は、光の六つ星を含め、王の星を守護する集団だ。アルデバランは、これで王を取り戻したので、あとは闇の勢力を暴き、討伐する任務だけが残ったと言う。
その間にナインは体力を回復する。ナインは、賢者の塔でネバレスを揺るがした事件の黒幕が誰なのかを偶然知ったという。秘密組織プロメテウス。彼らは賢者の塔、ポリス、コロニーのあらゆる場所に正体を隠して生きているという。これまで起きた異常現象の背後にいたのも彼らだった。さらに、フェイトランさえも彼らの魔王復活計画に従って、千年前の魔王の遺伝子で作られたクローンだった。
ナインは、賢者の塔から逃げ出す際にプロメテウスの本拠地が記された地図を盗み出した。プロメテウスがナインを追ったのもそのためだった。残念ながら、追跡を振り切る途中で地図を失ってしまった。隠された地図と覆い隠された地図をすべて集めて、プロメテウスの本拠地を突き止めなければならない。
ゴースト+から隠された地図を入手し、フォートルクスで覆い隠された地図を見つけるが、地図は損傷が激しく判別できない状態だ。ナインは、ヘイルに地図を復元してもらう必要があると言う。ヘイルは文句を言いながらも地図の復元を引き受ける。一方、フォートサービスから緊急連絡が入る。フリードが急用で呼び出したのだ。
フリードは、リンとユアンと共にフォートルクスに潜入した邪教徒を調査していたが、ダーククランの一員を捕らえた。しかし、捕虜は決して口を割らない。フリードとユアンは、「私」が電撃ショックで尋問することを勧める。尋問の末、捕虜は情報を吐き始める。邪教の復興を主導したこととプロメテウスと手を組んだことは事実だが、最初からプロメテウスに従ったわけではないという。魔物クランマスターたちが持つASCの欠片は互いの力に引き寄せられる。彼らはそれぞれ七番目の欠片の力を感じ、それを得るために活動を始めたのだという。ところが、プロメテウスはASCだけでなく、その力を制御できる物も探していた。仲間たちは、それが一体何なのか気になりながら尋問を終える。
ヘイルに復元を依頼していた地図が届く。しかし、その地図は象徴だらけで理解しにくい。ヘイルは復元を終えるとすぐにまた姿を消した。仕方なくシリウスに地図を持っていく。シリウスもこれまで古代文献や記録を調べていたという。その中で、セイント・バレンタインが魔王を封印する過程でASC制御器が言及されていたことを発見した。シリウスは、プロメテウスがASC制御器の存在を知り、計画を進めたと推測し、ヘイルを探して地図の象徴解読を依頼すると言う。
闇の魔法使いギルド
- 闇の魔法使いギルド (52-55)
- 魔法使いギルド調査開始
- 魔法使いギルド実験室
- 手がかりの正体
- 明らかになる陰謀
ベラドリクスがフォートルクスの官邸を訪れたという知らせが届く。ベラドリクスは、よくやってくれたと労う。賢者の塔内部のスパイはアルデバランが引き続き調査しており、ベラドリクスは魔法使いギルドを中心に調査するために来たという。ベラドリクスは、邪教と魔法使いギルドの怪しい動きがプロメテウスと関係していると考え、グリーンディスパイアの魔法研究員テスキを訪ねて情報を集めるよう依頼する。テスキはかつて魔法使いギルドの幹部だったため、情報が記されたスクロールを持っているはずだという。
テスキは、以前ヘイルの古代解釈書を持ち去ったことを覚えていた。魔法使いギルドのスクロールを渡してほしいと頼むと、何があったのかを話してくれる。怪しい黒魔法使いたちが魔法使いギルドに入り込み、ギルド内に混乱を引き起こしたという。テスキはそれが嫌で魔法使いギルドを脱退し、独立研究を始めたそうだ。ベラドリクスは、無愛想でそっけないテスキがあっさりスクロールを渡したことに、彼が気に入ったのだろうと評価する。
その後、魔法スクロールを通じて魔法使いギルドの実験室の場所を突き止める。それはフォートルクス南の海岸沿い、灯台の近くだった。実験室を調査し、魔法使いの本と怪しい青い薬瓶を発見する。ベラドリクスは、モリソンが心配するほど昼夜を問わず資料を解読し、その中で「フォートルイナ」という言葉を見つける。フォートルイナは賢者の塔の上層部に属する者だけが出入りできる場所だ。それが魔法使いギルドの資料に記されていたということは、賢者の塔内部に裏切り者が確実に存在する証拠だった。ベラドリクスは、自分の知る誰かがスパイであることを信じられない。
魔法使いの本と一緒に見つけた青い液体の瓶は、魔法商人イェルトの調査によると、地下資源を採取する際に鉱物から抽出したものらしい。しかし、それは魔法使いではなく、メタルクランの特殊な機械でしかできないことだった。魔法使いギルドがメタルクランと手を組み、プラントクランを攻撃するための物質を作り出したという事実に、ベラドリクスは以前グリーンディスパイアから上がってきた報告を思い出す。「私」は、プロメテウスの正体が何なのか疑問を抱く。
その後、アルデバランがフォートルクス官邸にやってきて待っていた。アルデバランは調査の進捗を伝える。これまで集めた情報を総合すると、プロメテウスの勢力は想像を超える規模だという。邪教徒の背後にはダーククランがあり、魔法使いギルドは魔物の変異を引き起こし、メタルクランと手を組んでプラントクランを集中的に攻撃した。プロメテウスは、魔物クラン間の均衡が崩れるのを狙って異常現象を引き起こしている。彼らの狙いはアブソリュートソウルコアの欠片に違いない。ベラドリクスは、自分たちの知らない別の計画があるだろうと言い、まずはフェイトランを無事に守り抜き、正体を暴いて討伐するしかないと語る。
序幕
- 序幕 (52-52)
- 何のために戦っているのか
密かな提案が一つ舞い込む。オフィサー・モリソンは、最近とても忙しそうで、大陸が非常に騒がしいと言う。最近フォートルクスには突然かなり多くの旅人の集団が入ってきたが、宗教団体のように見えたという。また、賢者の塔の二人の賢者から伝令を受けたとして、賢者の塔の七賢者について説明してくれる。その中の二人、賢者カペラとプロキオンは互いに競い合い、自分を支持するネバレスの戦士たちを集めている。表向きはネバレスの混乱を解決するということだが、モリソンは簡単には信じられない様子だ。一方で、賢者たちがネバレスの人々を一つの方向に導けば、もう一度大きな発展を遂げられるかもしれないとも考えている。そしてモリソンは「私」に問いかける。何のためにここで戦っているのか?どちらを選ぶのか?
プロメテウスの実体
- プロメテウスの実体 (65-72)
- 弟を探して
- 孤児ソルメ
- 廃屋の戦士たち
- ナインを追って
- 哀れなスパイ
- 邪教徒の隠れ家破壊
- ワープ回路の修復依頼
- 状況報告
- メタルクラン同盟の弱体化
フォートルイナに到着すると、雑貨商サリーが声をかけてくる。危険なため、フォートルイナの人々は外部の者に対して非常に警戒しているという。サリーはデザートスクリーム出身で、黒魔法使いにより行方不明になった弟を探してフォートルイナに来た。サリーは、弟を連れて消えた黒魔法使いがフォートルイナのメタルクランレアに住んでいるとして、弟を探してほしいと頼む。悲しい事情に助けることを決意する。
メタルクランのレアを調査中、サリーの弟レフを発見する。レフは本物の生きた人間に会って驚く。レフを救出すると、サリーは久しぶりに弟と再会する。サリーは恩を忘れないと言う。
サリーはさらに一つ頼みごとをする。フォートルイナには、両親を失い孤児として暮らしているソルメという子供がいる。これまでサリーはソルメを助けていたが、今は弟が病気で席を外せないので、代わりにパンを届けてほしいと頼む。村の広場で遊んでいたソルメは、「初めて見る」「サリーがいつもくれたパン」といういくつかの手がかりだけで「私」の正体を見抜く。サリーはソルメを見るたびに弟を思い出し、涙を流していたという。
パンを食べたソルメは、最近フォートルイナに入ってきた外部の者たちについて教えてくれる。彼らは村の外の廃屋に住み着いているという。ソルメは、メタルクランの魔物があふれる場所で暮らしているのを見ると、彼らがただ者ではないと評価する。また、誰かを探しているようだとも伝える。
廃屋に行くと仲間たちの声が聞こえる。そこには本当に仲間たちがいた。ユアンは、村人たちを怖がらせないためにわざと中に入らなかったという。以前、魔法使いたちがメタルクランと手を組んでいたことを思い出し、地図がプロメテウスの本拠地である可能性が高いと考える。しかし、ミスティックブレードは、プロメテウスの本拠地があまりにも簡単に露見したことに不吉な予感を抱く。
十分な休息の後、一行は三手に分かれて行動することにする。ミスティックブレードとユアン、アリオネルはシルバーウッドとフェイトランを追跡、フリードとリンはASC制御器を探す。ナインと「私」は共にプロメテウスの本拠地を襲撃することにする。地図上でプロメテウスの本拠地はヴァンパイアレアだ。ナインが先に調査を始め、「私」はその後を追って中に入り、ヴァンパイアたちを倒す。
その中で、シリウスが賢者リゲルと口論しているのを目撃する。
実はナインはプロメテウスのスパイだった。リゲルは策略を巡らせ、ナインをスパイに仕立てて守護の剣の情報を盗ませていた。シリウスは、本当に思い通りになると思うのかとリゲルを非難するが、リゲルはシリウスが惨めな人々の生活を知らないと言い放ち、自分たちは世界をひっくり返し、完璧な世界を作るのだと断言する。リゲルは、ASC制御器で魔王の力を制御できること、そしてプロメテウスの首領が前々代の賢者リゲルであることを明かす。前々代の賢者リゲルは禁断の秘術でリッチとなり、三百年以上生き続けていた。リゲルは、「お前ごときが挑むなど思いもよらないだろう」と言い、シリウスを攻撃する。シリウスと「私」は重傷を負い、辛うじてヴァンパイアレアから脱出する。脱出して廃屋に戻ったシリウスは、プロメテウスに欺かれたと嘆く。ナインを救出するよりも、ASC制御器とフェイトランを守ることを優先することにする。
シリウスが負傷を回復する間、フォートルイナに潜伏する邪教について調査することにする。雑貨商サリーは、廃屋に滞在する人々が仲間だと聞いたとして、邪教徒を調べているのかと尋ねる。弟が付きまとっていた黒魔法使いが邪教の教主を務めていたことを教えてくれる。サリーの弟レフは、フォートルイナ各地に散らばる邪教徒の隠れ家の位置を覚えていた。サリーは爆弾を渡し、隠れ家を破壊してほしいと頼む。邪教徒の隠れ家が破壊されれば、彼らが表に出てくる可能性があったため、依頼を受け入れる。爆弾で破壊する途中、三つ目の隠れ家で壊れたワープ回路を発見する。サリーはそんな物は初めて見るが、専門の鍛冶屋なら回路を修復して用途を突き止められるだろうと言う。現在フォートルイナの鍛冶屋にいるのはアルバイトのヒデだけだ。ヒデは、鍛冶屋が戻ったら渡すと約束する。
廃屋に戻る途中、仲間たちがソルメを通じて急ぎ呼んでいる。廃屋に戻ると、シリウスは一行に、ナインがヴァンパイアの毒に感染してスパイになったこと、そしてプロメテウスの首領がリッチとなった前々代の賢者リゲルであることを伝えたという。シリウスは、フェイトランまで操られることがないようにしようと言い、各自の調査内容をまとめる。
リンは、プロメテウスの計画に踊らされていたことに戦慄する。しかし、彼らも結局シリウスを殺す計画に失敗したので困っているだろうと言う。今最も大きな問題はASC制御器の所在であり、フリードが捜索中だ。アリオネルは、シルバーウッドのせいでアイクを思い出し、泣き出す。ユアンは、シルバーウッドを捕らえたが、まだフェイトランの痕跡は見つかっていないと言う。現在ミスティックブレードが尋問中だ。シリウスは、シルバーウッドが暴走するフェイトランを抑えきれずに逃した可能性を考え、フェイトランが魔王に覚醒したのではないかと心配する。
一方、リンは「私」に一つ頼みごとをする。リンはASC制御器の所在を調査する中で、魔法使いギルドの高位幹部が大量に交代したことを突き止めた。予想するに、プロメテウスが魔法使いギルドを掌握したのだろう。また、魔法使いギルドの幹部の一人が、メタルクランとの同盟のために下水道の隠れ家でメタルクランと共に活動しているという。リンは、これを阻止しなければならないと判断した。フォートルイナ南西の下水道隠れ家に潜入し、片っ端から破壊してプロメテウスの計画に一撃を加える。
悲しみを埋めて
- 悲しみを埋めて (58-64)
- シルバーウッドの襲撃
- 悲報の伝達
- 危機のシリウス
- 隠されたスパイ
- アルデバランの死
- フォートルイナへ向けて
突然、ナインが嫌な予感がすると呼び止める。プロメテウスがフェイトランを見つけて襲撃するかもしれないという。急いで宿舎に戻ると、アリオネルが泣いている。シルバーウッドが奇襲を仕掛け、フェイトランが暴走し、アイクがアリオネルを守ろうとして死んだという。フェイトランはシルバーウッドに連れ去られた。アリオネルは、シルバーウッドがどうして自分たちだけがいることを知って襲ってきたのか不思議に思っている。
アイクの死に仲間たちは憤慨する。リンはシルバーウッドに代償を払わせると誓い、フリードはフェイトランを守れなかったことを自責する。ユアンは冷静に状況を整理し、アリオネルを心配する。アリオネルがフェイトランを守れなかったことに罪悪感を抱いているようだという。プロメテウスがASC制御器を手に入れた場合に起こることを懸念する。
ベラドリクスはアイクの死に衝撃を受けるが、まずはフェイトランを取り戻し、プロメテウスの正体を明らかにすることに集中しようと主張する。解析の結果、プロメテウスの本拠地はフォートルイナだった。ただし、ヘイルはシリウスと連絡が取れず、解析した地図をアルデバランに送ったという。ベラドリクスは、地図を持ってシリウスの安全を確認してほしいと頼む。
シリウスの隠れ家に行くと、不気味な気配を感じる。少しでも遅れていたら、シリウスはヴァンパイアの魔物にやられていたところだった。シリウスを危険から救うと、シリウスは地図を受け取り、傷の治療用に氷河草を取ってきてほしいと頼む。
シリウスは、宿舎と隠れ家の場所を知っているのは自分たちだけだとして、内部にスパイがいる可能性を指摘する。もしかすると、本来の意思とは関係なく、洗脳されて操られているのかもしれないとも言う。
シリウスは新しい隠れ家を見つけて身を隠すと言い、アルデバランに内部スパイに関する情報を聞いてほしいと頼む。しかし、すでにアルデバランはプロメテウスに殺されていた。ベラドリクスは、アルデバランの最期を看取ったミスティックブレードを紹介する。ミスティックブレードは、もともとシルバーウッドを追っていてアルデバランと知り合い、協力していたという。シルバーウッドに彼の目を奪われたそうだ。アルデバランは死ぬ直前、ミスティックブレードに調査記録を渡し、スパイの名前を明かした。それは賢者リゲルだった。
一行はまずアルデバランの遺体をフォートルクスの海岸に埋葬し、仲間を集めて対策を話し合う。会議の結果、フォートルイナのプロメテウス本拠地を襲撃することに決まった。
魔王の根源
- 魔王の根源 (73-76)
- 真実の樹液
- シルバーウッドの真実
- 危険警報
- 魔王の覚醒
捕虜となったシルバーウッドから情報を得るために尋問を行う。シルバーウッドはフェイトランの行方について話そうとせず、耐えている。ユアンは良い方法を思いつく。古代の核心技術の中に、脳神経を刺激して真実だけを語らせる「真実の樹液」があるという。ユアンは、メタルクランの古代実験研究室で真実の樹液を手に入れてほしいと頼む。メタルクランのレアで副作用の警告が付いた薬を入手する。ミスティックブレードは、自分は目が見えないので代わりに薬を使ってほしいと頼む。
真実の樹液を投与すると、シルバーウッドはすべてを吐露する。魔王の暴走は誰にも止められない状態だ。そして魔王は、かつてのファウストであり、セイント・バレンタインでもあった。ASC制御器を作ったのも、封印したのもすべて魔王だ。誰にも彼を止めることはできない。
ミスティックブレードは、シルバーウッドの言葉を完全には否定できない。セイント・バレンタインが魔王を封印するのを目撃した者は誰もいないからだ。フェイトランが魔王として覚醒する時に備えて対策を立てなければならない。その事実を仲間に伝えると、皆が驚愕する。
リンは、うっかり伝え忘れていたことがあると言って呼び止める。ベラドリクスとシリウスが急いで探していたという。とりあえずユアンがシリウスと共にフォートルクスへ向かったが、緊急の案件のようなので、すぐに追ってほしいと言う。官邸に行くと、フォートルクスとフォートルイナの各地で魔物クランによる襲撃が発生しているという。
シルバーウッドから得た情報をシリウスに伝えると、シリウスは深く考え込んだ末、フェイトランと同様に、セイント・バレンタインとドクター・ファウストも現王と魔王のもう一つの姿かもしれないと言う。ベラドリクスは、完全に魔王として覚醒する前にフェイトランを見つけ、暴走を止めなければならないと語る。まだフォートルイナで攻撃を受けていないのはファンタズマルクランのレアだけだ。そこでフェイトランを探してほしいと頼む。
そこで暴走を始めたフェイトランに出会う。フェイトランは力を制御できないと嘆き、運命を呪う。そして、自分の短剣を渡し、いつか人々を傷つけそうになったら、これを使って自分を殺してほしいと頼む。
フェイトランの短剣を受け取ったベラドリクスは、自分たちが王を守れなかったのではないかと混乱する。そして、その短剣をいつか使うことになるかもしれないので、大切に保管すると言う。一方、シルバーウッドは真実の樹液の副作用で脱走してしまった。
死の地を求めて
- 死の地を求めて (77-79)
- ヒデの失敗
- フリードの聞き込み調査
- ヘイルの実験体
- 恩返しのヘイル
フォートルクスの倉庫ガード、シュランスキーに呼ばれて行くと、フォートルイナのヒデから緊急の伝言が届いたので来てほしいと言われる。ヒデに会うと、鍛冶屋があまりにも長く席を外していたため、自分でワープ回路を修復しようとして失敗し、壊してしまったという。それでも成果はあった。内部部品の中から「ASC」という文字列を発見したのだ。フォートルイナの鍛冶屋は、それを見て「もしかすると強力なエネルギーが凝縮されたものかもしれない」と言っていたという。それを受け取り、仲間のもとに戻ると、ユアンは「プロメテウスがASC制御器の位置を把握したかもしれない」と言い、シリウスに聞いてみようと提案する。シリウスは、このように記録を残すのはアンデッドクランの習性だとし、自分とナインを襲ったのも、リゲルの守護兵もすべてアンデッドクランの魔物だったことを思い出す。これでアンデッドクランがプロメテウスと手を組んで行動していることが確実になった。シリウスは、アンデッドクランの主要な生息地にプロメテウスの本拠地があるだろうと推測する。その場所こそが死の地「アンデッドグラウンド」だ。しかし、シリウスは今重要なのはプロメテウスの本拠地よりもASC制御器の位置だと言う。
ASC制御器を探しに行ったフリードからは連絡がない。シリウスは、連絡がないということは成果もないだろうと言う。現在フリードはフォートルクスの旅人宿に滞在し、情報を集めていた。しかし、賢者の塔でも知る者がほとんどいないASCの情報を一般人が知っているはずもなく、当然成果もなかった。とりあえずフリードは港の管理人に調べてほしいと頼んだという。
そんな中、港の管理人ポーターからついに知らせが届く。ポーターは、研究員ヘイルならASC制御器について知っているだろうと言う。しかし、ヘイルは再びギャンブルに溺れ、今ではこれまで集めた高級実験体まで売って資金を調達しているという。ポーターは、彼に高級実験体「メカメンダー+」を捕獲して渡せば答えを聞けるだろうと提案する。フリードは先にフォートルイナへ戻り、「私」はヘイルに捕まえた実験体を渡して会うことになる。すると、ヘイルの師匠がアンデッドグラウンドにASC制御器を隠したことが判明する。
王殺しの任務
- 王殺しの任務 (80-87)
- アンデッドの地
- ファンタズマルクランの湖
- 最後の黙示録カード
- 特別な装置
- 犠牲
- さようなら、ベラドリクス
- 棺を抱えて
- ユアンの危機
- 涙をこらえて
- 夢
ヘイルからASC制御器が本当にアンデッドグラウンドにあることが確実になると、一行は移動を開始する。シリウスは、フェイトランが魔王として覚醒し暴走しているようだと語り、すでにアブソリュートコアの欠片を二つ以上持っている可能性を示唆する。もしそれが事実なら、最終手段を準備しなければならないという。
その最終手段とは、王の殺害である。六つの星はそれぞれ二つの使命を持って生まれ、その中で王と対峙し、その力を打ち砕ける二人がアリオネルとユアンだ。ユアンの第二の使命は「王殺し」、アリオネルの第二の使命は「封印」である。フェイトランがセイント・バレンタインのように自ら封印するかどうかは分からないため、その結果を保証できず、光の星たちに第二の使命が存在するのだ。
アリオネルは封印の話を聞くとフェイトランを同情する。一方、ユアンは使命をすぐに受け入れる。自分が任務を放棄すればネバレス全体が地獄に変わることを恐れ、王殺しの武器を探しに出る。ベラドリクスは、アリオネルの第二の使命があまりにも過酷だと言うが、実はベラドリクスの使命は「犠牲」である。
その後、一行はリンとフリードがASC制御器を、ミスティックブレードがシルバーウッドの追跡を、ベラドリクスとアリオネルがフェイトランの封印を準備することにする。
シリウスは、黙示録カードがもう一枚残っており、それをファンタズマルクランが持っていると言う。ファンタズマルクランがそれをどうやって手に入れたのかは不明だが、それによって種族の繁栄を成し遂げたという。シリウスは本来なら自分で行きたいが、リゲルに負傷させられて以来、身動きが取れないため、それを取り戻してほしいと頼む。
レイク・イン・ザ・ダスクでブルクを狩り、黙示録カードを手に入れると、シリウスは「このカードが世界を救う鍵になる」と言い、テスキにカードを届けるよう指示する。フリードと共にテスキに最後の黙示録カードを届けると、テスキは[1]そっけなくしながらも特別な装置を作ってくれる。
フリードは、テスキから特別な装置と黙示録カードを受け取り、戸惑いながらもシリウスのもとへ行こうと言う。シリウスは、テスキから特別な装置を受け取って戻ると、その用途を教えてくれる。その装置は、黙示録カードのエネルギーを充電し、魔王の力を一時的に停止させる力を持っている。シリウスは「いつか必要な瞬間が来る」と言い、「私」に装置を渡す。
シリウスから特別な装置の使用方法を聞いた後、フリードは「自分は少し時間がかかるので、アリオネルとベラドリクスだけでは不安だ」と言い、先に亡者の家へ戻ることを勧める。
しかし、到着したときにはすでに遅かった。中からアリオネルの悲鳴と誰かが戦う音が聞こえる。急いで入ると、アリオネルがすすり泣いている。アリオネルは何があったのかを語る。
フェイトランはファンタズマルクランからコアの欠片を奪い、二つの欠片を集めた。しかし、現実に絶望し、自らを封印するためにベラドリクスとアリオネルを訪ねてきた。だが、アリオネルがためらっている間に、シルバーウッドが欠片を奪うために襲撃してきた。ベラドリクスはフェイトランを救い、自ら犠牲となり、フェイトランは再びどこかへ消えてしまう。
ベラドリクスはシルバーウッドを食い止める中で致命傷を負った。ベラドリクスは「自分は使命を果たしただけだ。フェイトランが無事でよかった。ネバレスを守ってくれ」と遺言を残し、息を引き取る。シリウスは、アリオネルとベラドリクスを二人きりにしたことを後悔しながらも、その死を無駄にしないと励ます。
シリウスは、ベラドリクスが賢者の塔所属であるため、民間ではなくポリス当局で葬儀を行う必要があるとして、「私」にベラドリクスの遺体をデザートスクリームへ運んでほしいと頼む。また、激怒したユアンが一人で王殺しの武器だけを持って魔王を探しに行ったため、急いで伝令を送り救出する。
リンとフリードが調査を続けているが、ASC制御器の行方はつかめず、ミスティックブレードの追跡も成果がない。シリウスは、魔王の暴走が加速していることを懸念する。まだ住民に被害はないが、いつまで持つかは分からない。
シリウスは「私」に、アリオネルを魔王と接触させ、王の伴侶が第二の使命を試みるのを見届けてほしいと頼む。魔王の気配が強く放出されているので、アリオネルは本能的に魔王を見つけられるだろうという。また、以前フェイトランが「私」に渡した短剣にはフェイトランの意志が宿っているため、その短剣を通じてフェイトランと会話できるかもしれないと推測する。
フェイトランに会って戻ると、皆は無事に戻ってくれたことに感謝する。シリウスは、フェイトランを弱い子だと思っていたが、自ら封印を選ぶほど強い意志を持っていたことに感嘆する。しかし、プロメテウスが魔王より先にASC制御器を見つければ、フェイトランの意志が残っていても自己封印は不可能な状況になる。
- ↑ フォートルイナ研究室からグリーンディスパイアの研究室に戻っている。
大破壊の根源を断つ
- 大破壊の根源を断つ (88-99)
- ヴァンパイアの城
- リゲルの痕跡
- 潜入準備
- プロメテウスの本拠地
- リッチとなったリゲル
- ASC制御器
- シリウス眠る
└ 序幕 - 破壊された賢者の塔
- 封印
- 残された者たちの道
- 追悼の碑
- 人間の時代を開く
プロメテウス一味の本拠地で、特異な彫刻が施された透明な氷の指輪を発見する。シリウスはその氷の指輪を見て、それがリゲルが所持していた指輪だと気づく。リゲルには所持品に自分の属性を付与する習慣があった。その氷の指輪は持ち主を追って動くため、リゲルがいる場所こそがプロメテウスの本拠地であることは間違いない状況だ。
シリウスの予想通り、リゲルの氷の指輪と氷の城の入口が反応する。しかし、シリウスは数的不利のため、すぐに本拠地を掃討するのは難しいと判断し、まず彼らの動向と状況を把握しようとする。つまり、「私」が潜入してプロメテウスの本拠地に盗聴器を設置し、監視することを望む。その結果、ASC制御器の位置が判明する。
シリウスはリンと共に亡者の塔に突入し、リゲルの部下たちと戦う。激しい戦いの末、リンは負傷し、シリウスは一人でリゲルと戦う。シリウスは致命傷を負い、「私」に救出されるが、シリウスは「自分ではなくASC制御器を先に確保すべきだった」と言う。ASC制御器の存在に人類の運命がかかっているからだ。魔王はASC制御器を破壊し、フェイトランの自我から完全に解放されようとしている。プロメテウスはASC制御器を使って魔王を制圧しようとしている。現在、ASC制御器は魔王の攻撃で弱体化している状態だ。シリウスは「私」にASC制御器の破壊を託す。
ASC制御器を破壊し、前代の賢者リゲルを打ち倒すが、シリウスの傷は致命的だった。シリウスは「魔王の中に残るフェイトランの意志を信じて待て」という遺言を残し、ついに息を引き取る。一行は皆、シリウスの死を悲しんだ。
シリウスが亡くなり、亡者の家に仲間たちが再び集まった。アリオネルはシリウスの死を悼み、もう二度と自分のそばから誰もいなくならないでほしいと願う。すべてがフェイトランの意志にかかっているという事実に無力感を覚える。シリウスの死を知ったフリードは、移動が意図せず遅れたことを悔やみ、これから誰を信じて従えばよいのか混乱する。ミスティックブレードは、自分がフリードと連絡を取れなかったせいで結果が変わったようだと謝罪する。そして、魔王の封印を待つが、失敗した場合にも備えなければならないと言う。
しかし、悲しみに浸る間もなく、フェイトランがアリオネルを永遠の祭壇へ連れ去る。あまりにも突然の出来事で、誰も止められなかった。
リンは、これがフェイトランの意志なのか、それとも魔王が自らを封印しようとしているのか疑問に思う。アリオネルによって大破壊を防ぎ、魔王を封印した結果、不完全な人間の時代が訪れたことにリンは苦々しさを覚える。それでも、皆が無事であることに安堵する。
フェイトランの封印が終わると、ユアンは「これからはアリオネルが自分を守れるようになるまで成長を助ける」と言う。フリードは、かつてシリウスが「黙示録カードを見るたびに守護の剣を思い出せ」と言ったことを語り、そして生き残った守護の剣を探しに旅立つと宣言する。リンは盗賊ギルドを再建し、自分を助けてくれた人々を支援する方法を探すと言う。ミスティックブレードは再びシルバーウッドを追跡すると言う。「どちらかが死ななければ、この物語は終わらない」と。
「私」がこれから何をするのか尋ねた後、「まだ決まっていないなら、やるべきことを一つ与える」と言う。ミスティックブレードは、自分たちより先に死んだアイク、アルデバラン、ベラドリクス、シリウスを追悼する小さな碑を作ってほしいと頼む。自分が作っていたものが亡者の家の近くに未完成のまま残っているので、それを完成させてほしいと。
戦雲
- 大破壊の根源を断つ (88-99)
- 愚かな戦争
- 命を脅かす寒さ
- 止まない雨
- 神殿ガーディアンの怒り
- 賢者の塔、分裂す
フアン大陸で起きた戦争は終わっていなかった。倉庫ガードのコックスは、ネバレス・ポートサービスを通じて入ってくる情報について教えてくれる。現在、ネバレス全域は大混乱に陥っていた。ジュディンとメディナックの間で戦争が起き、停戦したが、魔物に関する調査も中断された。傭兵団は給料のために戦争を煽り、魔物たちは暴走を続けている。さらにはフォガトンルインの魔物までがデザートスクリームに侵入する事態となっている。
コックスはジャイアントスコーピオン討伐の依頼を一応受けていたが、解決してくれる者がいないため、手をこまねいていたという。このような状況に、コックスは虚しさを感じていた。しかし、コックスは「何をするのが正しいのか悩みながらも、伝説の危険は実感が湧かず、目の前の生存を優先せざるを得ないのが人間ではないか」と問い返す。
コックスの依頼でフォガトンルインにジャイアントスコーピオンを狩りに行くと、ブラックバードという人物に出会う。ブラックバードは自分の正体を明かす代わりに、「シリウスが自分の運命を予感し、『私』を自分のもとに送った」という理解しがたい言葉を口にする。ブラックバードは、「ネバレスが主権を取り戻すのか、それとも大破壊で崩壊するのかは守護騎士たちの手にかかっている」と言う。また、「たとえ人間が分裂しても、それは超越的な力の指示ではなく、人間の選択であり、新たな始まりを迎えられるだろう。だからこそ、明確な信念を持っていてほしい」と語る。
一方、ミドレス大陸では厳しい寒さが続いていた。フィッシャーは「これほどの寒さは初めてで、何か災厄の前兆ではないか」と考えているという。フィッシャーは、アンデッドグラウンドのバーサークグールを狩ってほしいと頼む。あまりの寒さに、一部では「アンデッドの呪いだ」と主張する者もいるという。フィッシャーはその噂を信じてはいないが、人々の不安を和らげる方法が必要だと言う。しかし、バーサークグールを倒しても状況は変わらなかった。
パストゥール大陸では豪雨が止むことなく降り続いていた。洪水被害が深刻で、ポリスも賢者の塔も手の打ちようがない状況だ。そんな中、ある者たちが「雨を止める呪文が記された本」の存在を突き止めたという。しかし、その本はレイク・イン・ザ・ダスクのオークメイジ、ジダッシュが所持している。
ジダッシュを討伐し、ネイドラーが紹介してくれた人物を訪ねると、ブラックバードに再び出会う。ブラックバードは「人々がこんなものを探すほど切羽詰まっているのだな」と言い、「問題は解読ではなく、災厄が終わるかどうかだ」と語る。魔王はすでに覚醒を始めており、人間の時代を継ぐための動きも始まっているという。そして、「人間の時代を望む者たちも魔王の消滅を願うだろうが、魔王が消えれば同盟も終わる」という意味深な言葉を残す。
フォートルクスではゴーレムたちが突然暴れ始めた。シュランスキーはブラックバードについて教え、「あの人なら解決策を知っているかもしれない」と言い、ブラックバードを探してほしいと頼む。情報を集めた末、雑貨商ハンプリークが居場所を教えてくれる。ブラックバードは、「アンデッドグラウンドでゴーストブレイダーの指輪を手に入れれば、ゴーレムを鎮められる」と教えてくれる。ただし、「あまりに古い記録なので効果があるかは分からない」と付け加える。シュランスキーは「効果があるといいな」と言いながら、指輪を持ってオフィサーのもとへ向かう。
オフィサー・モリソンは、賢者の塔の雰囲気が不穏だと言う。フアン大陸は賢者プロキオンが、パストゥール大陸は賢者カペラが担当していた。ところが、突然彼らが賢者の塔からの独立を宣言したのだ。モリソンは、「ネバレスの戦士たちがどちらかを選ばなければならない時が来るだろう」と言う。ブラックバードを訪ねると、彼は「戦争は避けられないものとなった」と言い、賢者たちについて説明する。カペラは平等な社会を追求し、プロキオンは絶対的指導者を求めている。ブラックバードは「よく考えて陣営を決めることを勧める」と語る。
奇妙な旅人スカイルド
- 奇妙な旅人スカイルド (95-112)
- スカイルドの大げさな自慢
- スカイルドとライホナ
- スカイルドの機転
- スカイルドの戯言
- スカイルドの秘密
- スカイルドと新しいコロニー
- スカイルド、食い逃げする
- スカイルドのバイク
倉庫ガードのコックスから呼び出しを受ける。スカイルドという人物からメッセージが届いたという。コックスはスカイルドのメッセージを直接読み上げ、その誇張された口調に気まずそうにする。スカイルドに会いに行くと、彼はメッセージ特有の大げさな口調で歓迎する。スカイルドは「ストーンビートルを一撃で倒す技術を教える」と言い、捕まえてくるよう指示する。しかし、その方法は驚くほど馬鹿げていた。耳をつかんでひたすら殴るというのだ。スカイルドは「学んだらすぐ復習だ」と言い残し、逃げるように去っていく。
二度目の出会い。スカイルドは「ライホナをたくさん倒せば、ある瞬間に額からサンダービームを発射できる」と教える。そして、ペットにしたいモンスターについて長々と語る。しかし、実際にライホナを倒すと、「本当にサンダービームを撃ちたかったのか?」と笑い出す。
三度目の出会い。スカイルドは「今まで騙して悪かった、謝りたい」と言う。そして謝罪の意味で良い情報を教えると言う。それは「ツーヘッドハウンドの丈夫な皮を売れば大金が稼げる」というものだった。疑わしげに見ると、スカイルドは「今まで騙されてばかりだったのか」と小言を言う。しかし、リベットに皮を持っていくと、「なぜこんなゴミを拾ってきた?」と言われ、「お金が必要ならツケでもいい」とまで言われる。
四度目の出会い。スカイルドは「実は高貴な家柄の出身だ」と主張する。そして「信じないならメチアスに聞け」と言う。メチアスは、スカイルドが持っているミズ家の家宝をすぐに見抜いた人物だという。ネバレスでミズ家を知らない者はいないと舌打ちする。しかし、メチアスは事実を訂正する。スカイルドがミズ家の後継者候補だったのは事実だが、あまりに問題を起こしたため、家出しても気にされず、しかも家出の際に家宝を持ち出したので追われているという。スカイルドに問い詰めると、彼は「家出ではなく、より大きな世界に出ただけだ」と反論する。
五度目の出会い。スカイルドは「グリフォンは実は賢者の塔が指定した天然記念物で、捕まえたら大変なことになる」と騒ぎ立てる。過去の言動から信じないと、スカイルドは「じゃあ自分で捕まえてみろ」と言う。「そうしたらオフィサーが呼び出して叱るだろう」とまで言う。オフィサー・ダンハイクに聞くと、彼は苦笑する。最近、何人もの戦士が同じ質問をしてきたからだ。ダンハイクは「天然記念物なんてないし、仮にあっても魔物を保護するはずがない」という常識的な答えを返す。そして「絶対に天然記念物ではない」と強調する。
六度目の出会い。スカイルドは「新しくできた特別管理コロニー、フォートルクスの存在」を教える。そして「そこには恐ろしい巨大な石の怪物がいて、エクシリアン島が沈みかけており、そこへ行くには一か月船旅をしなければならない」と大げさに語る。「ワープゲートで行けないのか?」と聞くと、スカイルドは「それができるならコロニーなんて作らないだろう、もっと勉強しろ」と叱る。そして「フォートルクスのガードは絶世の美女だと聞いた、いつか必ず会う」と言う。
七度目の出会い。いつもと違い、スカイルドは「絶体絶命の危機に直面している、自分を助ける栄誉を与えるから早く来い」と言う。会うと、スカイルドは「今、ミズ家に深刻な財政難が訪れており、これを防げなければ家が滅びる」と言う。そして「投資だと思って金を貸してくれ」と要求する。貸さないと「ひどい」と駄々をこねる。結局、スカイルドは金を持って姿を消すが、「家が滅びる」と言っていたくせに楽しそうに笑う。「私」が先に立ち去ったと思ったのか、再び現れると驚き、「殴らないでくれ」と懇願する。
八度目の出会い。「すごいものを見せてやる」と言って呼び出す。スカイルドはバイクに乗って現れる。「どうやって手に入れた?」と聞くと、「世の中、金でできないことはない」と豪語する。状況からして、前回借りた金で買ったのは明らかだ。スカイルドは「自分が出す試験に合格したら新しいバイクをやる」と言う。その試験とは「レイクサイドに行ってダークノールの剣の破片を取ってくること」だった。しかし、剣を持っていくと「役立たずの破片を持ってきたな」と失望する。「ダークノールの剣の破片を持ってこいと言ったじゃないか」と抗議すると、スカイルドは覚えていないような反応を見せる。バイクカードを要求すると、「高価だから渡せない」と言い、代わりに別のものを渡す。
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